逃亡くそたわけ 21才の夏
2008年2月8日 (金)
逃げるのに、理由なんていらない
精神病院から逃亡し、様々な土地をおんぼろ車で旅をしながら、
心<脳>の葛藤と共に、人々や社会との関わり合いなどを通じて、
何かを感じ取っていく、<ROCKな>ロードムービー。
躁鬱病等を取り扱った本作は、現代日本に急増している"心の病”を、
若い二人を通して、明るく爽快に描く。
原作は、『沖で待つ』で、芥川賞を受賞した絲山秋子の同名小説。
4月11日リリース。
STORY
おんぼろ車で九州の田舎町を駆け抜ける、二人の前にひろがった暑い夏の物語。
「わたしの21才の夏は、二度と来んちゃもん!だけん、逃げないかんとって!!」 大学生の花ちゃんは、自殺未遂をはかり、福岡タワーに近い精神病院(=プリズン)に入院させられていた。"亜麻布二十エレは、上衣一着に値する"…低い男の声…意味はわからない。 だけど、この幻聴が聞こえると調子が悪くなるのだ。
いてもたってもいられなくなり、逃亡を企てる。道連れとなるのは、鬱で入院中の標準語しか話さない名古屋人、なごやん。後先考えず、脱走してしまう二人…。
なごやんの愛車ルーチェに乗って、博多から鹿児島までの珍道中が始まった。旅を続けるうちに、なごやんは「俺、自分のものさしが全部おかしくなった気がするよ」と阿蘇を前にそう思う。そんな旅の中で、二人は共感したり、険悪になったり…紆余曲折はあるものの、ゆるりと癒されていく…。「日が暮れても彼女と歩いてた…気が触れても彼女と歩いてた…」
たどり着いた指宿(いぶすき)の知林ヶ島という砂州で地続きとなる島で、あり得ないはずのラベンダーの香りが一瞬漂う。その瞬間、二人は何かを悟る。
何てコトのない逃避行が、ここで一気に答えとなる。何をつかんだのか、明快な答えはない。だが、旅の持つ不思議な力が、二人の心に何かを伝えたのだった。
STAFF
監督:本橋圭太
原作:絲山秋子『逃亡くそたわけ』 (講談社文庫刊)
CAST
美波、吉沢悠、木下ほうか、吉野公佳、我衆院達也
中島浩二、つぶやきシロー、ガッツ石松、田中麗奈、大杉漣・・・
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『逃亡くそたわけ 21才の夏』 完成披露試写会より
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逃亡くそたわけ 21才の夏
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