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連載コラム 野村卓史さん(第一回)

2007年12月15日 (土)

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 第一回コラム“野村卓史さん”  
こんにちは、グッドラックヘイワ鍵盤担当の野村です。 1月9日に発売されるグッドラックヘイワの2ndアルバム「Patchwork」の発売にかこつけて、ちょっとした連載をさせていただくことになりました。 しばし駄文にお付き合いいただければ。かしこ。

では、アルバムの紹介を少し。
タイトルの「Patchwork」は、今回収められた曲の「ブルース」や「宇宙」や「宮武外骨」といった、とっちらかったモチーフから受けた印象と、今回のレコーディングが終わりラフの音源をひとり家で聴きながら、ほとんど自分たち2人だけでしこしこ宅録した1st「GOODLUCKHEIWA」と比べて、今回はたくさんの人に関わってもらって初めて形になったんだなぁ、としみじみ。その紡ぎあげた感じが「Patchwork」というキーワードと結びついた次第です。
ちなみに、古いパッチ式シンセサイザーのパッチング作業も「パッチワーク」と呼んだりするそうです。
そういった訳で、「Patchwork」というタイトルは、曲の持つばらばらのモチーフと、手作り感と、パッチ式シンセサイザーのスペーシーなイメージと、そんないくつかの要素が交錯した、ぱっと聞きはやわらかいのですが、僕にとってはいくらかカオスティックなタイトルなのです、いい意味で。

レコーディングは1曲を除いて、8月に山梨県の小淵沢というところにある「none to cat studio」という、高原の別荘みたいな、すんばらしい環境のスタジオでやらせてもらいました。
前の日までプリプロで入っていた原田郁子さんと入れ違いで到着したのですが、いざピアノの前に座ると、原田さんから僕宛てに「このピアノはこう弾くべし」との指南が記されたメッセージが。むちゃくちゃ嬉しかったです。
で、滞在中は夕方から夜までレコーディングして、昼間は鰻を食ったり温泉に入ったり。夜中は麻雀やったり。
危うくサマーバケーションに来ているものと、勘違いするところでした。 (実際、昼間は蝉の声がうるさすぎて録音できないという事情もあったのですが。)
僕はなるべくたくさん録音していい演奏を残さねば、と少々焦り気味だったのですが、今回プロデュースしていただいたミトくんはONとOFFをとても大事にしているひとで、やらないときはとてものんびり。やるときはやる!という。そのおかげですごく集中して演奏できて、3テイク以上はあまりやらなかったと思います。メリハリは大事ですね。

そんなこんなで出来上がったアルバムです。ぜひ聴いてみてください!
まだ書きたいことはたくさんあるのですが、それはまたの機会に。あるのかなあ?
それでは、また。

大地、次回は任せたぞー。
 
 ☆話は、変わりまして推薦作品をご紹介。
 
   野村さんの推薦作品  
   その@  
  Yes Yes / Fragile
 <推薦コメント>
プログレの超大御所バンド。の1971年の有名なアルバム。 映画「BUFFALO '66」のクライマックスのシーンで「Heart of the Sunrise」を初めて聴き、痺れアゲました。 実は全然プログレに詳しくないんですが。そんな僕の耳にはすごく研ぎすまされたポップスに聴こえます。変拍子もあるしテクニックも凄いんですけど、そっちに耳がいかない。 心地よくて、かっこよくて、刺激的で、凛とした、素晴らしい音楽。 憧れです。
       
 
 そのA  
Esquivel Esquivel / Space Age Bachelor Pad Music
 <推薦コメント>
メキシコの変な音楽家、ESQUIVEL。それまでモノラルだったオーディオが徐々にステレオに変わっていった1950年代後半、一部の変な人たちは本来「音の自然な再生」を目指したステレオというシステムの目的を完全に無視し、自然界にありえない音の配置を試みた奇天烈な音楽を作り出したそうです。そんな変な人代表、ESQUIVEL氏。 でもそんな前置きがなくても、音楽自体が楽しいしかっこいいし、最高に美しいのです。
       
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