トップ > 映像DVD・BD > ニュース > 洋画 > 『チャプター27』 J・P・シェファー監督インタビュー

『チャプター27』 J・P・シェファー監督インタビュー

2007年11月20日 (火)

『チャプター27』 J・P・シェファー監督


INTERVIEW


J・P・シェファー監督インタビュー


Q:ジョン・レノン殺害事件に惹かれた理由は何ですか?

A:あまりに不可解だからかな。どう考えても理屈が通らない。人に出来得る最悪なことだ。レノンがレコーディング・スタジオから帰って来て、そこに待っていたファンの一人に撃たれた。彼の音楽を聴き、彼を愛していたはずのファンに・・・。

その話を、学生時代に友達から聞かされた。そして、友人は犯人が2001年に刑務所から仮出所予定で、そいつを射殺しに行く予定だと僕に言った。彼は本気だった。普段は人を殺す事とか、殺人や復讐について吹聴するようなやつじゃないのに、その時の彼は復讐と憎悪に燃え、自分自身のコントロールを失っていた。

とにかく、この出来事はとてもショックだった。この友人の言動がきっかけで、ここまで人を突き動かす、ジョン・レノン殺害事件に興味を持つようになったんだ。


Q:本作品が初監督作ですが、最初から自分で監督するつもりでしたか?

A:もちろん。他にも脚本を書き、脚本家として慎ましい生活を送りながら、ビデオ店でも働いてた。これの前に書いた脚本は、大きな予算だったけど、ダークで奇妙で興味深い作品で、やりたい監督が現れなかった。でもデイヴィッド・リンチもこれを読んで、奇妙さが足りないと言ったらしい。おもしろいでしょ。デカい予算の方もやってみたかったけど、そういうチャンスはなかなか回ってこない。

でもこの映画は、NYで3日間だけだから。基本的に、14本の短編のようなものだ。僕は、全てを知り尽くしていた。そして、僕のアイデアを信じてくれたいいプロデューサーがいたからこそ、チャレンジできたんだと思う。


Q:ジャレッド・レトをチャップマン役に起用した理由は?

A:彼は、僕の脚本を気に入ってくれたんだ。ジャレッドと会うと、彼にはチャップマンと似た思い込みをする部分があった。彼は普段、とてもクールな役柄で、全てをコントロールできる男を演じている。今回のような太った醜い、不器用な男を演じるのは、異例だったと思う。全てのシーンに出ずっぱりで、体重を30s増やし、次にナルシシズム、自己破壊など、精神的な面を演じなければいけない、挑戦的な面がたくさんあった。だから全てに対処できる役者が必要だった。

でもジャレッドは、自己破壊の性質を把握していた。僕はそれを“自分殺し”と呼んでいる。自分を破壊したい衝動だ。彼は素晴らしい感覚を持っているし、僕は彼が出たほとんどの映画のファンでもある。彼は『レクイエム・フォー・ドリーム』のために、すごい体重を減らしていたから、彼が役柄に忠実なのは確信していた。彼が映画を選ぶ基準を見ていれば、彼が正しい理由で選んでいると分かる。彼が思い入れを感じない映画をやることはない。

僕が歓迎できないのは、そこまでの思い入れとやる気がなく、10s程度しか体重を増やせない中途半端な意志の役者だ。行くなら最後まで行って、その場所に留まり、深い闇に入れる。彼ならそれができると思った。それに、彼が持ち込んでくれるかもしれない、大胆さも期待していた。彼はすごく気合いが入っている。顔の表情からして、チャップマンによく似ていた。彼と話すだけで、鳥肌が立つほどだった。


Q:ジャレッドとは撮影にあたり、どのような事を話合われたのですか?

A:ジャレッドと話し合ったのは、チャップマンの語る全ての真実は、同時に真実ではないということ。彼はジョンを愛し、ジョンが大嫌いだった。自分が大好きで、自分を愛しながら、惨めで、自己嫌悪に満ち、自分の肉体を拒絶した。だから署名には、自信と自己満足と、自分への嫌悪感と人生を棒に振ったという失意と、大失敗したという自覚もあり、彼の混乱した性格を表していた。

でも、それが人間の本質だ。他人の芝生は、常に青く見え、車を手に入れたら魅力は薄れる。人には大なり小なり、そういう素養があるけど、彼の場合は特に顕著で、極端な人生だった。極端な瞬間が混在し、レノンを撃った瞬間、やらなければよかったと思った。心の準備が出来ていながら、ジャック・ジョーンズ曰く、車が横付けされた瞬間には、逆のことを考えていた。

映画の中でも、一瞬怒ったかと思えば、次の瞬間、謝ったりする。娼婦を呼びながら奥さんに電話し、愛していると告げたりもする。チャプマンの言ったことは、全て嘘のこともあった。そして、嘘をついても真実だったこともある。レノンが住むという建物に到着し、すごく興奮し、サインを早くもらいたい、ずっとそう望んできたと言いながら、そこにいる目的は他にあり、ビートルズのファンのフリをしなければと言ったりする。それは全て真実だ。彼はビートルズ好きで、本当にレノンのサインをもらって興奮し、喜んだ。人生で最高の夜だった。でも彼は立ち去れなかった。もっと手に入れなければと思った・・・。


Q:リンジー・ローハンの起用の理由は?

A:映画のジュードはビートルズの善で、チャップマンはビートルズの悪だ。チャップマンは世界最悪のファンで、ジュードは最高のファンで、まさに陰と陽だ。ダーレン・アロノフスキー曰く、キャスティングで映画の90%が決まる。人は役者を見るから、彼の陰に対して同じくらいの陽が必要だった。世界で一番のセレブリティがファンを演じる。

彼女がカメラを持ち、セレブリティの写真を撮ろうと待っている。無数のパパラッチに追われる人が、その逆を演じる。現実と役柄がまさに逆転しているんだ。さらに、ジャレッドはミュージシャンでバンドを組んでいる、そしてリンジーも曲を書きアルバムを出している。音楽的な繋がりも面白いと感じたんだ。


Q:この映画を通じて、どのようなことを伝えたかったのでしょうか?

A:この事件については特別な裁判もなく、誤解や謎に包まれている部分が多い。また、これまで犯人のチャップマンについても、どんな人物だったのか、彼がなぜジョン・レノンを殺してしまったのかもあまり知られてもいない。

僕自身、チャップマンと同じくジョン・レノンの音楽を愛しているし、彼が愛読していた『ライ麦畑でつかまえて』も人生の書としている。自分と同じ音楽を愛し、素晴らしい名作を人生の書としていた人物がなぜあのような事件を起こしてしまったのか、自分の手で真実を追究したいと思ったんだ。

そして、何よりも、この映画を通じて世界中の人々が1980年の事件を思い出し、ジョン・レノンについて改めて考えるきっかけとなれば・・・と願っている。





12/15(土)シネクイント他、全国ロードショー




『チャプター27』予告編



配給:アスミック・エース

© 2006 PA Fade In Films,Inc.





関連記事

4 まもなく公開!『チャプター27』
4 『チャプター27』 コメント Commentaires





4 ジャレッド・レト
4 リンジー・ローハン

4 ジョン・レノン

4 J.d.サリンジャー 「ライ麦畑でつかまえて


4 ページTopへ戻る
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

Live Peace In Toronto 1969

Live Peace In Toronto 1969

CD

Live Peace In Toronto 1969

John Lennon

ユーザー評価 : 4.5点 (6件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥2,724
会員価格(税込) : ¥2,506

発売日:2007年11月28日

  • 販売終了

%%header%%閉じる

%%message%%

Imagine

Imagine

CD

Imagine

John Lennon

ユーザー評価 : 4.5点 (17件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥2,724
会員価格(税込) : ¥2,506

発売日:2007年11月28日

  • 販売終了

%%header%%閉じる

%%message%%

11月28日リリース

Walls And Bridges

Walls And Bridges

CD

Walls And Bridges

John Lennon

ユーザー評価 : 3.5点 (39件のレビュー) ★★★★☆

価格(税込) : ¥3,143
会員価格(税込) : ¥2,892

発売日:2007年12月05日

  • 販売終了

%%header%%閉じる

%%message%%

12月5日リリース