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Waip独占インタビュー後藤次利熱く語る

Tuesday, May 9th 2006

後藤次利が立ち上げた新レーベル“TUTINOK”第1弾、WAIPいよいよ登場。発売直前のゴールデン・ウィーク真っ最中、プロデュース・ワークで忙しい後藤氏と気鋭の女性サックス奏者、klammyを東京のスタジオで独占単独インタビュー!

後藤氏はラフな格好にサングラスという、いつもながらのクールないでたちだが、その言葉ひとつひとつには「熱さ」が漲っている。klammyは、アグレッシヴなサックスのスタイルからは想像すらつかないほど、華奢で穏やかなフレンドリーな印象の女性。

新レーベルについて、WAIP誕生について、音楽観、など多くを語りつくす。

また、同じスタジオでレコーデイングしていた、山木秀夫氏にもWAIPの印象を聞いてみた。

後藤次利さんのご好意で、当サイトでご購入の方だけにスペシャル・プレゼントをご用意!詳細はインタビュー文末にて。

●後藤次利が立ち上げたレーベル“TUTINOK”誕生

後藤(以下G):「語源は‘つちのこ’なんですけど読み方は自由という事で。その命名者はklammyです。」

klammy(以下k):「レーベル名は“〜ミュージック”みたいな、ありきたりのものじゃなくて、後々、後藤さんが音楽の幅を広げたいという事と、皆が覚えやすいという事で、色々候補はありましたが、“TUTINOK”で決まりました。このレーベルでKidsミュージックも手掛けていく予定なので、子供でも覚えやすいし、響きがかわいいと思いますよ。綴りも“TSUCHINOKO”だと文字が多すぎるし、“TUTINOK”のほうがドイツ語読みっぽい感じなので、これに決定しました。」

●後藤次利自ら新レーベルを立ち上げようとした理由とは?

G:「CDをリリースするというプロセスにおいて、原盤制作から始まって、必要な作業を今まで共同ではやっていましたけど、いわゆるレコード・メーカーがやるような事で、事務的業務にはタッチしてないじゃないですか。それを全部自分のわがままなスタンスでやってみようかな、と思ったんです。今迄色々な事をやってはきましたが、やっていないことをやりたいと思っていたんですよ。」

●klammyとの出会い

G:「klammyに出会ったのは去年の末です。その時はまだユニットの話もなくて、ナニワエキスプレスの清水興さんとベース・イベントを大阪でやったんですけど、その時に清水さんの知り合いであるklammyが楽屋に訪ねてきたんですよ。その時に彼女の自主制作CDをもらって聴いてみたら、サックスが力強くて面白いなと思いまして、まずはセッションでもしようかという事になったんです。

もともと僕はサックスだったら、アルトよりテナーがいいなと思っていたんです。自分の楽器のせいか、低い音のほうが好きなんですね。それで、実際セッションしてみたらお互いに凄くいい感じだったんです。じゃ音作ってみようか、という事で話が進み、ユニットとして活動していく事になりました。 彼女は、見た目と音とのギャップが良かったですね。吹き出すとガラッと変わるんで。その辺のギャップと、彼女の出す音も含めて、僕はトータルな印象でみるので、そういった意味でとても魅力な人だなと思いました。」

●レーベル立ち上げのきっかけは、WAIP

G:「“TUTINOK”レーベルで、まず最初に自分のソロ・アルバムでやってもいいな、と思っていたんですけど、ちょうど時期的にもklammyとの出会いでWAIPが生まれて、それがレーベル立ち上げを早めてくれたんです。よくあるじゃないですか。構想だけで5年で終わっちゃうのって(笑)。つまり後押しされたと言う事です。彼女との出会いと、レーベルをやりたいという意志がタイミング良く合致したんですね。

まあ、とは言っても、今日までスムースには来てませんよ。お互い頑固ですからね(笑)。初めて音を出したのが去年11月の末です。彼女は大阪在住ですから、そんなにしょっちゅうできるわけではなく、去年はその1回だけ。それで今年に入って東京と大阪で何回かセッションして、時間的には3ヶ月くらいかかっているけれど、継続的にやっていたわけではないんです。」

●後藤次利が絵本を出版?

G:「今年の前半か中盤までには実現すると思うんですけど、実は絵本を書いてまして、それが出版される運びで動いていて、その音楽なんかもやりたいと思っています。もう、誰か歌の子を見つけてきて、チャートにのせたりとか、そういう発想はないんですよ。レーベル自体もそうだし、やる音楽も「わがまま」にやりたいと思っています。

WAIPは「ジャズ」というジャンルにいれてもらってますけど、正直言えば何のジャンルだかわからない音楽じゃないですか。そういう型にはまらない「わがままな」事をやりたいし、それと共に、「子供の音楽」というのも凄く遊べる気がしてて、もともとは“TUTINOK KIDS”& “TUTINOK”というふたつをやりたいな、と話していたんですよ。でも両方向に広げられるのは“TUTINOK”と言うことで、この名前で統一されたんです。」

k:「私、絵本を読ませていただいたんですけど、とても面白くて、凄く良く出来ているんですよ。これは絶対イイって、お気に入りになっちゃいました。相当かわいい絵本に仕上がっていますよ。」

●“TUTINOK”は後藤次利の「わがままの場所作り」

G:「もちろん今後色々な仕事、依頼された仕事や他のユニットもいろいろやりますけど、限られた僕の音楽人生(笑)で、わがままにできるフィールドを作っておきたいと思ったのがこのレーベル発足のきっかけですね。その第1弾がWAIPです。まだまだこれからも色々やりますけど、まずはわがままの場所作りですね。」

●ユニット名「WAIP」と、タイトル名「visual range」って?

G:「WAIPというユニット名の命名者も実はklammyです。」

k:「これもTUTINOK同様、‘響き’なんです。」

G:「最初は英語の‘Wipe’だったんですけど、あまりピンとこなくて・・・。まあ、意味的には‘拭い去る’でOKなんですけど。数日後に、彼女から‘WAIP’というスペルがメールで届いて、このスペルだったら面白いんじゃないかとピンときたんですね。」

k:「スペルの感じでWipeというのはちょっと・・・だったんです。WAIPなら意味も、ぱっと見判らないし。」

G:「“visual range”ですが、ある時、‘可視範囲’という言葉に出会って、それが妙に耳に残っていて、辞書を調べたりしたら、直訳だと‘Seeingナンとか’だったんですけど、別の表現で‘ナンとかvisual range’というのがあって、その響きがかっこいいなと思ったんです。

WAIPもそうですけどgymも含めて、僕は‘仲間はずれの音楽’ばっかりやっているので(笑)、そういうカテゴリーで見るな、という意味でもあるんですよ(笑)。」

●ジャケは何と手作り!

G:「ジャケットのイラストはklammy画伯によるものです。」

k:「落書きでいろんなものを描いていたら、それを後藤さんがパッと見て、ジャケットにしようっていう事になったんです。もともとジャケ用のサイズでも何でもない紙に書いていたんですけど、たまたまジャケにきれいに収まるようになったんで、そこに‘WAIP’と‘visual range’の文字をあとからジャケになるように直描きで付け足したんです。」

G:「B5のコピー用紙に書いてたんですよ。」

k:「クーピーでね。」

G:「それを裸電球の下で、撮ったらちょうど、わら半紙みたいな色になったんですよ。しかも携帯でとったんです。ウラジャケは僕がクーピーで書いたものです。」

k:「ウラは後藤さん担当で。」

G:「自分でレーベル立ち上げて、いろいろと手伝ってもらいながらも、自分で事務的なことも進めて、音も作っていると、ジャケの部分を他の人手にっていうのはズレを感じたんです。ある意味、音の制作から、一番理解した人が描いているんだから、これでいいかなって思いました。」

k:「CDの盤面もそうなんですよ。普通のコピー用紙にクーピーで描いて、ちぎって水で濡らして貼り付け、切り絵みたいにして、それを他の紙に貼って携帯で撮ってコンピューターに取り込んで加工したものを盤面にしたんです。」

G:「まさに手作りですね。」

k:「ジャケのイラストは、トリノ・オリンピックで荒川静香選手が優勝した時、テレビを見ながら描いてたんです。いろんな色をつけて遊んでいたんです。」

G:「もともとジャケットに写真を使いたくないっていうのは話していて、リスナーにも何も先入観なしで聴いて欲しかったんで、僕達自身がジャケットになるのは最初から無しで考えていました。 そういうことを含めて手作り感覚を楽しみました。僕はプレイヤー兼営業マンですから(笑)。」

●後藤次利 vs klammy

G:「計8曲。聴き応えあったので、これくらいがちょうどいいと思いました。昨年11月に最初のセッションをした時に、5曲くらいモチーフを作っておいたんですけど、その時の1曲目にやったナンバーがアルバム@<magmatic E.>です。だからアルバムの1曲目にしたのは、曲的にも合うのと、ふたりがやった最初の曲だということです。

打ち込みと僕のベースの上にサックスを吹いてもらったんだけど、彼女の力強いアプローチを聴いて、思わず僕のベースを差し替えたんです。そういう意味では、彼女には用意したところに吹いてもらったわけではなく、レコーディングのタイミングに時間差があったものの、セッションとしてのカタチがあったと言えます。予想外に良い音が返ってきたので、僕がベースを5弦ベースから7弦ベースに持ち替えて録り直ししたところで、彼女は「ざまあみろ」と思ったそうですよ(笑)。」

k:「やり直したくなったでしょって(笑)。まあ、私としては録り直しで、持ち替えてもらってで、それでOkです。」

G:「勝負みたいだね」

●次に何が起こるかわからない

G:「最初にとったのは、@、D、Fですね。」

:「Bなんかは、ふたりでスタジオ入ってセッションでやっているので、テーマの数とかは決まっているんですけど、次に何が起こるかはわからない。」

G:「同録ですね。曲によってレコーディングに時間差があるものもあるし、同録のものもある。AとBは同録。テーマとリフを決め、スタジオでセッションして出来上がるというのが基本ですね。」

k:「私はCが好き。ちょっとロックな感じ。」

G:「CとEは4小節くらいのリフだけを決めて、それだけがモチーフですね。バラード系はちゃんとメロディーを作っています。Fは4つ打ちみたいなリズムから比較的ポップなアプローチをしています。」

●曲のイメージは絵的解釈

G:「実験的な音楽とかいう意識はまったくなくて、必要最低限の仕込みでコードは入れてますけど、ベースとサックスっていう単音楽器でどこまでポップにできるかという意識があります。決してポップな事が嫌いなわけではないです。」

:「作っているときも、後藤さんは、ここをこういう風に吹いて、とか言わないし、あの映画のこんな感じとか、シーンの話をして、絵的な解釈で伝えてくれています。」

G:「あんまり音楽的な話はしないんですよ。でも基本的にベースとテナーって合いますよね」

k:「ソプラノ、アルトも持っていますけど、私のメインはテナーです。できれはアルトは吹きたくない。これ1本!というのをがんばってやっていきたい。アルトの音域はテナーでも出るので、テナーが一番いいんです。あと、後藤さんと共演させて頂いて、ソロとかアドリブの雰囲気はかわりました。こうじゃないといけない、というスタイルが昔はあったんですいけど、今となってはそれが全然なくなりましたね。」

●リズムから生まれるキャッチーさやポップ性

G:「メロディーやテーマがはっきりしたキャッチーさ、じゃなくて、リズムだけでもキャッチーでポップである、という事をWAIPでやりたい。リズムだけでもポップで人に伝えることができる。そういう音楽をやっていきたい。決してアヴァンギャルドとか前衛っていう意識はなくて、人の心に残った方がいいし、覚えやすい方がいいですけど、それは必ずしもメロディー・ラインだけじゃないんですよね。

自分達は難解な音楽をやっているつもりは全くないですよ。もう楽しくてしょうがない。まだまだ進化します。2003年から僕はインストで復活したわけですが、やっぱりこれは楽しいですね。ここからまだ進化しますよ。」

●klammyのサックス・スタイル

K:「私はサックスを、ヴォーカリスト的な部分で考えている事が多いです。サックスでスケールを音階でプレイするのが嫌いというわけではないんですけど、どちらかと言うと、歌ってソロもテーマも広げていきたいと思っていますし、音色は曲にあわせて変えていきたいです。基本は太くて良い音ですが、歌う曲によって音色が違う、というのが理想で、そのようにやりました。これはしっとりした感じとか、これはロックな感じとか自分で決めたイメージで自分の音色が出るようにやりました。

今回は2本のサックスを使いました。去年録った曲はセルマーで、今年録った曲はコーンです。コーンはパワーがありすぎて、まだまだ当分使えないと思っていましたが、そんな事言ってたら進まないと思い、途中から無理やりでも変えたんです。今後の事も考えて吹けるようにしようということで、自分の中での挑戦という意味も含めてチャレンジしました。」

後藤次利の愛用ベースCrews Be Bottom 24とklammyの愛器1946年製コーン・テナー・サックス

●後藤次利が愛用する7弦ベースについて

G:「上の6本の弦を通常のチューニングではなく、ギター・チューニングにしています。ベースだと普通オール4度でいくみたいなんですけど、僕はギター・チューニングにして、コードがすぐ弾けるセッティングにしています。6弦だとギターの1弦が切れたカタチになってしまうので、つまり1弦から6弦はギターと同じで、その下にローBがついた形ですね。当初スペイン製の7弦ベースに目をつけていたんですが、売れてしまったので、自分でネットで探してMTDの7弦をゲットしました。」

レコーディングで使用したベース群
左からMTD 7弦、Crews Be Bottom 24、Crews Jackson 5 Limited SP、Crews GTN 4、Spector NS-2。

●ドラマー、山木秀夫について

G:「山木秀夫の凄いところは、いつも何かを探している事を感じるんですよ。ドラムのうまさはパーフェクトとして、それとは別にです。そういう匂いを感じられる人とユニットとかセッションでやれるのは幸せですね。うまい人はいっぱいいますけど、その上に更に自分を探しているのか、音を探しているのか、それを感じるミュージシャじゃないとやってても面白くないし、ワクワクしない。」

●くせになる音楽。それがWAIP。

G:「WAIPの音楽はくせになると思います。何と言ってもやってるほうがくせになってるから。技術的とか音楽理論を知ってるとかいうミュージシャンは一杯いるけれど、klammyは僕が一緒にやってみたいと思う人に出会えた、という感じですね。」

k:「この前神戸のホーム・グラウンドに帰って、今までお世話になった方々の前でプレイしたところ、変わったね、とは言われずに、本当にいい音楽を自分で探してやれる環境にいるというのがわかるって言われました。みんなから見れば凄く羨まし思われていますし、私をひとりのミュージシャンとしてしっかり見てくれています。」

●全ての表現方法における絶対条件は“かっこいい”という事

G:「僕が音楽で楽器をやりたいと思ったのは‘かっこいい’と思ったからです。うまくなりたいとか、音楽理論を学びたいとか、そんな事じゃないですからね。それはこれからもずっと無くしたくない事なんです。音楽でやる以上、歌でもそうだと思うんですけど、どんな内容があろうと、どんなメッセージ性があろうと、カッコよくなくてはダメです。

表現するという事では、文体でもあるじゃないですか、かっこいい文章って。表現するにあたっての絶対条件だと思っています。そしてそうありたいと思っています。うまいミュージシャンは一杯いますけど、それ以上に面白いミュージシャンになりたいと思っています。音楽もそうです。」

●6月のライヴについて

G:「ライヴは映像が入ります。音楽にあわせて作ってもらっています。映像が楽器みたいに。視覚、聴覚で聴く人が気持ちよくなるような。そして、ペダルでワウかけながらとか、エフェクトさせながら、ループっていうひとりの楽器が存在するという発想でやるんですが、これは僕も初めてなんです。流しっぱなしでなく、自分でスイッチをオフ・オンし、ループにエフェクトをかけるんですね。これもセッションですね。今迄楽してた分を自分でやる事で逆に面白いことができると思っています。

これまでのライヴは、生でふたりがセッションした、というアプローチでしたが、6月のライヴは、CDに近いサウンドになるはずです。そのうちライヴでは、gymとWAIPで共演してもいいと思っています。」


●山木秀夫が語るWAIP

山木「klammyのサックスは、“アヴァンギャルドはポップスの原点であるような”、サックスですね。彼女の魅力を次利さんが凄くよく引き出しているアルバムと思います。本人はその魅力をもっと磨いてもらえると、更に美しく“変”になると思います(笑)。

後藤さんとは手の内が分からない分、どんどんお互いを出し合っています。出しても出してもどんどんいろいろなアプローチがでてくるから面白いですね。次利さんの懐の深さが僕のドラムを包んでくれてますよ(笑)。」

山木秀夫


hmv.co.jpオリジナル特典

@5/16までに購入いただいた方、抽選で5名様にWaipライヴ御招待
2006年6月2日(金) Waip CD発売記念ライヴ
場所:大阪FANJ-Twice
http://www.fanj-twice.com/

A5/23までに購入いただいた方、先着で直筆サイン&後藤次利使用のネーム入りピックをプレゼント(プレゼントがなくなり次第終了となります)

いずれもHMVオンライン(WEB/モバイルどちらでも)で『Waip / Visual Range』をお買い上げのお客様が対象となります。(注文が完了した時点で応募抽選の権利が発生します。別途応募の必要はございません)。なお当選の発表は賞品の発送をもって替えさせていただきます。 ※それぞれ締め切り日以降のご注文は対象外となります。


ピックは3種類。絵柄はこちらで選ばせていただきます。数に限りがあります。


★WAIP CD発売記念ライヴ
2006年6月2日
場所:大坂FANJ-Twice
詳細は、http://www.fanj-twice.com/まで

★News!!
後藤次利=山木秀夫のユニット、gymの新作レコーディング終了。発売は6月予定。詳細は近日アップいたします!

* Point ratios listed below are the case
for Bronze / Gold / Platinum Stage.  

Waipデビュー・アルバム

Visual Range

CD

Visual Range

Waip

Price (tax incl.): ¥2,619

Release Date:10/May/2006

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後藤次利作品

Gym作品

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Non Chords作品

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