ウェッサイ資料館
2006年8月11日 (金)
ウェッサイのルーツ
・ギャングスタなイメージ
西海岸っつっても、みんながみんなウェッサイなワケじゃないです。今流行りのジャジー&メロウなアンダーグラウンド・シーンのヒップホップだって西モノが人気だし、彼らがWのハンドサインをやってる姿なんて見たことないっす。
でもウェッサイには固定されたイメージがありますよね。そうそう、銃・暴力・クスリにまみれたいわゆるギャングスタなイメージ。つまりはハスラーってやつです。 ここを掘り下げるとアメリカ西海岸地域の抱える社会問題にブチ当ります。
・ハスラー稼業
ギャングはもともと西だけのものではなくNYをはじめとする東海岸をはじめ都市と呼ばれる地域には必ずはびこっていました。
人種差別の激しかったアメリカでは、黒人をはじめとするマイノリティは意欲があっても定職に就く機会を奪われ、ゲットーで一日を生きぬくのが精一杯。強盗やヤクザ稼業、ピンプ(ポン引き)、ドラッグディーラーで 自ずと生計を立てざるを得ない人々が増加していきました。
・LAのギャング事情
LAにおけるギャングの歴史は古く、1920年代にはメキシコ系のギャングがイーストLAに入りこみ、50年代には黒人を中心とするギャング団がサウス・セントラルに出現。
しかし西海岸のギャング問題が深刻化していったのは70年代終わり頃から。ファッション、もしくはベトナム帰還兵からの影響か、クラックが大流行し事態は一変。人を平気で打ち殺すような行動が増加、それに対するギャングの報復もひどくなるという悪循環に陥ります。
日本でも御当地を真似たカラーギャングが一時話題になりましたが、クリップス(青)とブラッズ(赤)というギャング団同士の抗争も日に日に激しさを増していきます。
一方、ピンプ(ポン引き)スタイルもギャングスタ・ラップに大きな影響を与えます。日本人の感覚から考えると、ポン引きってカッコいいか?と思ってしまうかも知れませんが、 彼らは上がりの殆どを全てポケットマネーにし、 身綺麗にスーツでビシっと着飾ってかっこいい車を乗り回し、口八兆で女たちをうまく手なづけ敬意を受ける、まさにゲットーの憧れのような存在なのです。
・ストリートを伝えるラップ
そんな身の回りのストリートで起こるリアルを時折フィクションを織りまぜながら語るラップは、瞬く間に人気を博し、ギャングに続く金儲けの一手段として確立。
事実なのか嘘なのか、まるでコミックを読んでいるかのような華麗なギャングスタ絵巻を聴いたキッズ(とくに中産階級のホワイト・キッズ)は夢中になり、クリップスやブラッズを真似たギャングスタバンギンなる層が地方にも広がり、 多くの親世代が彼らのラップに対して眉をひそめるようになります...。
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ウェッサイ早見年表
1985
・Eazy E
、Ruthlessレーベル立ち上げ
1986
・Ice T、初のギャングスタ・ラップ"6 'n The Morning"を発表
・ドラッグディーラーだったEazy Eが投獄されたDr Dreに助けを求められ
プロデュースを引きかえに保釈金を払う。
1989
・Ice Cube、ギャラ問題でもめN.W.A.脱退
・N.W.A. 「Straight Outta Compton」
1990
Ice Cube 「Amerikkka's Most Wanted」
1991
・Ice Cube出演の映画『Boyz N The Hood』公開
・DJ Quik「Quik Is the Name」
・Cypress Hill「Cypress Hill」
1992
・Gファンク・ブーム到来
・Dr Dre、N.W.A.脱退しSuge Nightと共にDeath Rowレーベル設立
・2 Pac出演映画『Juice』公開
・Dr Dre 「Chronic」
1993
・映画『Menace II Society』公開
・Snoop Doggy Dogg 「Doggystyle」
・Mc Eiht
"Streiht Up Menace"
1994
・後にIce Cubeとの確執を生む"I Used to Love H.E.R."を収録したCommonの「Resurrection」がリリースされる。
・Warren G 「Regulate...G Funk Era」
1995
・西海岸vs東海岸抗争
・Eazy E、エイズで死去
・2 Pacデスロウ入り
・Snoop、Doggystyle Records設立
・映画『Friday』公開
・Coolio 「Gangsta Paradise」
・2 Pac 「Me Against The World」
・Dogg Pound 「Dogg Food」
1996
・Dr Dre「ギャングスタ・ラップは死んだ」と言葉を残しDeath Rowを去りAftermathレーベルを設立。
・Nate Dogg「G Funk Classics Vol.1」を発表するもDeath Row問題で回収。
・9月、2 Pac銃弾に倒れる。
・Ice Cube、Mack 10、WCでWestside Connection結成
・2 Pac 「All Eyez On Me」
・Westside Connection 「Bow Down」
・E-40 「Hall of Game」
1997
・Kurupt、Death Row離脱、Antraレーベル設立。
・Suge Night保護観察中にドラッグ定期検査をさぼり実刑判決。
1998
・ウェッサイブーム再び
・Snoop、Master P率いるサウスのレーベルNo Limitに移籍、衝撃が走る。
・Daz Dillinger 「Retaliation, Revenge and Get Back」
1999
・Dr Dre、Eminemと出会う
・Dr Dre、Ice Cube、MC Ren、Snoopで新生N.W.A.を1曲"Chin check"だけで結成。
・Dr Dre 「2001」
・Eminem 「Slim Shady Lp」
2000
・Mack 10、TLCのT-Bozと結婚し世の男性に大きな勇気を与える。
・Xzibit 「Restless」
2001
・Eminem、Dr Dre、SnoopらでUp In Smoke Tourを行う。
・Nate Dogg 「Music & Me」
2002
・Kuruptデスロウ入りし大きな波紋。
2003
・Kuruptの実弟Roscoeデビュー
・2 Pacのドキュメンタリー映画『Tupac: Resurrection』が全米公開され話題になるも日本未公開に終わる。
2004
・Death Row、Tha Rowとレーベル名変更(結局戻す)
・Mack 10、とT-Boz離婚
・Snoop、Nate Dogg、Warren Gが213を再結成
・Knoc-Turn'al 「Way I Am」
・213 「Hard Way」
2005
・鳴り物入りでGameデビュー。
・KuruptとDaz、ディズニーランドで偶然会いDogg Pound再結成を決める。
・Snoop、ウェストコーストの和平を願いサミット開催!
・Warren Gをロングビーチが表彰!
・Game 「Documentary」
・Daz Dillinger 「Tha Dogg Pound Gangsta Lp
