エルガー・フロム・アーカイヴ 第2集

2026年02月03日 (火) 18:00 - HMV&BOOKS online - Classical


エルガー・フロム・アーカイヴ 第2集〜チェロ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲

1951年に創設された英国エルガー協会の75周年を記念して歴史的音源を復刻する「エルガー・フロム・アーカイヴ」シリーズの第2集は、2作の協奏曲。英国外にエルガー作品の価値を伝えようとした演奏家たちの貴重なドキュメントです。
 フランス側のバスク地方ビアリッツで1911年に生まれたアンドレ・ナヴァラは、トゥールーズとパリで学び、フランスを代表する若手奏者として大いに嘱望されていました。第2次大戦勃発と共にキャリアは中断しますが、戦後活動を再開。1950年のイギリス・デビューではバルビローリの指揮でエルガーのチェロ協奏曲を演奏しました。1957年5月にはバルビローリ指揮のハレ管と「EMI」に録音も行っています。ここに収録されたのは、その半年ほど前にミュンヘンで行った演奏会のライヴ。ナヴァラの演奏は非常に力強く、全曲とおしての演奏時間25分46秒は歴代最短に迫る勢いですが、緩急の描きわけが巧みで、弱音箇所における息をのむような繊細な表現もあって弾き飛ばした印象は皆無。解釈は概ね「EMI」盤と同じながら、第4楽章は「EMI」盤の10分51秒に対して9分38秒とかなり大きな差を見せます。ライヴでの感興か、中間部での疾走するような演奏にオーケストラも感化されたように応じて盛り上がり、非常にドラマティック。バイエルン放送のエアチェックによる音源はモノラルながらオーケストラの量感を伝えます。
 1921年にハンガリーに生まれたティボール・ヴァルガは、1947年に共産主義政権下の母国からイギリスへ移住。2年後にはドイツのデトモルトの音楽院でアンドレ・ナヴァラらと共に弦楽部門を設立します。ヴァルガにはエルガー作品の録音はありませんが、この大作を見事に手中に収めた演奏を披露しています。音源はこちらもバイエルン放送のエアチェック。クローズアップ気味に録音されたヴァイオリンはややメタリックに響く傾向がありますが、演奏者のテクニックの細部が聴き取りやすく、バルトークのスペシャリストと見られがちなヴァルガのヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニストとしての力量を伝える点でも貴重です。感傷よりドラマを表に出した解釈はナヴァラのチェロ協奏曲に通じるものがあります。エルガーは1925年にハンガリーの国立アカデミーから名誉教授の称号を贈られた際、第1次世界大戦の敵国で自分の音楽が評価されていたことを知り、感銘を受けたと伝えられます。当盤で演奏しているオーケストラにとって、録音の12、3年前にはエルガーは敵国の音楽でした。この録音は欧州大陸におけるエルガー受容と当時の演奏スタイルを示すと共に、エルガー作品が和解の役割を担っていた可能性も伝えてくれます。(輸入元情報)

【収録情報】
エルガー:
● チェロ協奏曲ホ短調 Op.85

 アンドレ・ナヴァラ
(チェロ)
 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
 フリッツ・リーガー
(指揮)

 録音時期:1956年11月29日
 録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール
 録音方式:モノラル(放送用ライヴ)

● ヴァイオリン協奏曲ロ短調 Op.61

 ティボール・ヴァルガ
(ヴァイオリン)
 バンベルク交響楽団
 ヤン・クーツィール
(指揮)

 録音時期:1957年12月19日
 録音場所:バンベルク、クルトゥーアラウム
 録音方式:モノラル(放送用セッション)

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