激ロック×HMV&BOOKS online vol.146

GENRE：HEAVY METAL
祝、NoGoD活動20周年！
この10 年の足跡集約！胸を撃ち抜くベスト盤『Le: VOYAGE』発表！
神なき世界に激音で啓示をもたらすNoGoD。彼等の活動20周年記念を祝したベスト・アルバムとなる本作『Le: VOYAGE』には、このところ10年間の足跡が集約されている。もはやNoGoDが織りなす音楽についてわざわざジャンル分けすることは、ナンセンスでしかなく、ヘヴィだけれどもメロの際立った楽曲に明確なメッセージを乗せた楽曲たちは、どれも聴き手の胸を撃ち抜くことだろう。ここまでに発表してきたリード・チューンや、ライヴで定番となっている既存曲たちの放つ魅力もさることながら、“17万と5200時間／道化続けて”と歌われる、ドキュメンタリーな書き下ろし新曲「I Can't Say Goodbye」の仕上がりも実に圧巻。
杉江 由紀【ライター推薦】

GENRE：POST-BLACK METAL
メタルとJ-POPであなたを想う――
冬を描いたニュー・アルバム『Think of You』
ブラック・メタルのJ-POP化という長距離運動のエネルギーが、国境やジャンルを超える拡散を生んだ前作『アイランド』。夏をテーマに据えた同作に対し、今作で描かれるのは冬、降り積もる雪景色だ。その視覚的なイメージはソリッドなサウンドメイクへと変換され、布 大樹のシャウトは明瞭さを増して迫る。近年の国内外でのツアー経験も楽曲に大いに反映されており、ライヴ・フロアを意識して数多くの収録曲に組み込まれたシンコペーションを筆頭に、肉体的な即効性を生むアプローチが満載だ。冷たい風を受けて感覚が鋭敏になるように、社会と摩擦するなかでこそ個の痛みは増していく。それでも明日の叙景はただ、あなたを想っている。
サイトウ マサヒロ【ライター推薦】

GENRE：LOUDROCK, HEAVY ROCK
時を経て進化した珠玉の名曲たちと
最新曲が聴ける20周年記念作品第2弾！
危なっかしい程の先鋭性に満ちたオリジナル曲たちも最高なのだが、揺るがぬ貫録を湛えた新録曲たちは至高の仕上がりかと。“lynch. 20th ANNIVERSARY PROJECT”の佳境で発表される本作『THE AVOIDED SUN / SHADOWS』は『GREEDY DEAD SOULS / UNDERNEATH THE SKIN』に次ぐ、全4枚構成のリテイク・アルバム第2弾。特に生まれ変わりぶりが顕著なのは、2007年にリリースされた『THE AVOIDED SUN』収録曲たちで、葉月の声色からして当時とは響きが異なる。“I’M THE BRINGER OF LIGHT”の歌詞が力強い、新曲「BRINGER」を聴ける点もありがたい。
杉江 由紀【ライター推薦】

GENRE：ALTERNATIVE ROCK
磨きの掛かった珠玉の曲に惚れ直す！
名盤をリレコーディングした注目作
18年前も素敵と思っていたけど、18年ぶりに会ったら、ますます魅力的になっていて驚き！ というのがつまり本作『ニライカナイ -Rerecorded-』の概要である。INORANの2007年発表のソロ4thアルバム『ニライカナイ』が、より高精細な歌と音像をもってここに生まれ変わったのだ。「Determine」の醸し出す躍動感と生命力。「Diffused reflection」から溢れ出る濃厚なグルーヴ感。さりげなさがひたすら心地よい「Walk along」。ドラマチックにしてロマンチックなバラード「時の色」。ただただ穏やかで美しい「存在のカケラ」。磨きの掛かった珠玉の楽曲たちに二度惚れすること必至だ。無論、初めて聴いて一目惚れするも良し。
杉江 由紀【ライター推薦】

GENRE：LOUDROCK, ALTERNATIVE ROCK
驚く程の多面性で強い輝きと鮮やかな色彩放つ高クオリティ作品完成！
迷うくらいならば二兎とも食らうべし。カオティック・ハードコアをDuelJewel流に体現したという「Rotten Sun」を堪能できる“Sun Ver.”と、雅びやかな雰囲気を持つ「待宵月-MATSUYOINOTSUKI-」が味わえる“Moon Ver.”。それぞれに異なるリード・チューンを置き ながらも、フル・アルバムとしての『Eclip s e』は 、いずれにしても高いクオリティと驚く程の多面性を誇る。激ロック読者にはメロスピ感たっぷりな「Last train」も推奨したいところだが、ヤバい曲タイトルと殺伐とした音像の中で、人間の尊厳が詞で深く描かれる「鮮血噴き出すこの死の中で」が、これまた秀逸。
杉江 由紀【ライター推薦】

GENRE：ALTERNATIVE ROCK, LOUDROCK
結成11年にして初のミニ・アルバムに刻み込まれたUNBSの信念
結成11年を超えるグループにとって初となるミニ・アルバム。テンポチェンジを繰り返し、別の楽曲が並走するように凄まじい勢いで突き進んでいく「Rise Lies」や、ゴシックな手触りもある美麗且つハードな「Phoenix」、重量感のあるリフとエフェクト処理が施された、クールなラップ・パートを擁した「Anjewel」といった、UNBSに改名してからの楽曲と、パワフルなサウンドで聴き手に歌い掛ける「Timeless」や、シンガロング必至のアンセム「the underground」といった、アンダービースティー時代からライヴで歌い繋いできた2曲を収録した。ここに至るまでと、ここからも途切れることなく繋がっていく未来を、UNBSらしいヘヴィなサウンドで描いたドラマチックな一枚。
山口 哲生【ライター推薦】

GENRE：PROGRESSIVE ROCK
タイトル・トラックはNARASAKI（COALTAR OF THE DEEPERS／特撮）作曲
サウンドのメリハリに寄り添う、繊細で緊張感のある歌唱を存分に味わうべし
表題曲「Vanitas Hora」は3度目のタッグとなるNARASAKI（COALTAR OF THE DEEPERS／特撮）が作曲。これぞNARASAKI節な粒立つコード・ワークが暗闇を切り裂いて、一筋の光が差すサビに向けて疾走する。（彼女たちにしては比較的）ストレートに突き進む楽曲なだけに、サウンドのメリハリに寄り添う繊細で緊張感のある歌唱を存分に味わっていただきたい。カップリングではライヴでも人気の自己紹介ソング「Progressive Be-Bop」を再録。絶対忘れるなとのコラボレーション版も収録されており、プログレとラップのフレッシュな融合は、自由な表現メディアとしてのアイドルの可能性を愉快に再確認させてくれる。
サイトウ マサヒロ【ライター推薦】

GENRE：PROGRESSIVE ROCK
おおくぼけい（アーバンギャルド）作詞作曲の表題曲＆大曲「悪魔の子守唄」再録版収録
芯のブレなさと異形の進化を体感できるニュー・シングル
前ミニ・アルバムのリード曲を手掛けたおおくぼけい（アーバンギャルド／Key）が再び作詞作曲を担当、しかし難易度は大幅にアップ。小日向まおのオペラ・ヴォイスから幕を開け、解析不可能な凄まじい変拍子から、小嶋りんによる壮絶なヴァイオリン・ソロに突入する頃には開いた口が塞がらないが、それでも身体は揺れ動き、ポップ且つキャッチーなメロディは口ずさめてしまうのだからお手上げである。c/wには、グループ最初のオリジナル曲である11分超（！）の大曲「悪魔の子守唄」の、再録バージョンを収録。出発点と現在地を聴き比べて芯のブレなさと異形の進化を体感できる、濃密で味わい深い一作となった。高いハードルを越え続けてきた者だけが辿り着ける神々の遊び場で、彼女たちは輪になって踊っている。
サイトウ マサヒロ【ライター推薦】

GENRE：LOUDROCK
バンド名義で作曲クレジットされた「ARTIST」表題に据え
進化し続けるΛrlequiΩの現在地を示した一枚
10月に結成12周年ライヴを控えるΛrlequiΩがニュー・シングルを発表。バンド名義で作曲クレジットされている表題曲では、暁（Vo）が表現者としての自身の覚悟と、“イメージを売り”、“いのちを生むアーティスト”である全ての人を後押しするメッセージを綴り、“赦しなど要らない　開き直ればいい／血を流して”の言葉が印象的に響く。楽曲のエネルギーをぐいぐい高めるギターと、浮遊感のあるキラキラとしたサビが存在感を放つ「SP4RK」、暁のシャウトの新境地も収められた攻撃力抜群の「D24」（※通常盤収録）と2曲のカップリングも含め、進化し続けるΛrlequiΩの現在地を示す一枚となった。初回限定盤収録の表題曲MVとオフショットも併せてチェックされたし。
内堀 文佳【ライター推薦】

GENRE：LOUDROCK
バラモン教等の神の名を冠し
各楽曲が描く世界を何度でも巡りたくなる、リピート必至の快作
豪華ラインナップを迎えた主催フェスを終え、その勢いのまま全国ツアーを開始したXANVALAの最新作。仏教には帝釈天として取り入れられている、バラモン教等の神の名を冠した本作には、カウントアップとともにライヴの熱量も爆上がり間違いなしのオープニング・トラック「十三」や、殺傷力に全振りしたスーパー・ヘヴィ・チューン「C4」、一転して巽が甘美な歌声を聴かせる切なくほろ苦い一曲「悪い人」、そして会場限定シングルとして発売され、すでに彼等の強力な武器となっている、疾走感、激しさ、ヴィジュアル系的様式美を兼ね備えた「ヴァジュラ」等、全6曲が収められた。各楽曲が描く世界を何度でも巡りたくなる、リピート必至の快作。
内堀 文佳【ライター推薦】

GENRE：MELODIC PUNK
7年ぶり8枚目＆現体制初のアルバム
心に響くメロディと研ぎ澄まされたサウンド、一枚を通しての物語性も聴きどころ
7年ぶり8枚目、そして現体制初となるアルバムは、メンバー全員が作詞作曲を担当。“locofrankがこれまで歩んできた道を肯定しながら、これからの未踏の道へと進もうとする決意が詰まった13曲”と資料にある通り、それぞれの人柄や感性が滲み出た新曲たちがこれまでのバンドの信念やスタイルを推し進めながら、新たなアプローチを自然な形で取り込み、新鮮さや新たな可能性を感じさせる。決意のTrack.1〜locofrank節全開のTrack.2と勢い良く始まって、Track.3やTrack.6、Track.11といった色鮮やかな曲が作品世界の奥底へと誘い、ラストは新たな代表曲と言えるTrack.13に帰結。心に響くメロディと研ぎ澄まされたサウンドに加え、アルバムを通しての物語性も聴きどころだ！
フジジュン【ライター推薦】

GENRE：GOTHIC ROCK
TVアニメ“カードファイト!! ヴァンガード Divinez デラックス決勝編”OPテーマ収録
バンドの多面的な魅力を引き出したシングル
TVアニメ“カードファイト!! ヴァンガード Divinez デラックス決勝編”OPテーマとして書き下ろされた、表題曲「Feathered Dreams」は、夏の青空の下を駆け出していくような情景が浮かぶ、疾走感と開放感のある一曲。進藤あまね（倉田ましろ）の伸びやかな歌唱と、バンドの肝であるヴァイオリンの絡みが心地よかった。カップリングには、「Color of Us」と「Portray Empathy」の2曲を収録。前者は、楽器隊が生み出すヒリヒリとした緊張感のあるサウンドと進藤の繊細な歌唱が相性の良さを見せ、後者は、キャッチーなメロディとポップな曲調で聴き手の心を弾ませてくれる仕上がりに。バンドの多面的な魅力を引き出したシングルだ。
宮�ｱ 大樹【ライター推薦】