【発売】トマシュ・リッテル/ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第1、18、30番
2025年08月27日 (水) 16:00 - HMV&BOOKS online - クラシック

2024年ブルージュ古楽コンクールの覇者
トマシュ・リッテルが3台の楽器を弾き分けるベートーヴェン
2018年の第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールと、2024年ブルージュ国際古楽コンクールという、2つの古楽器コンクールで優勝を勝ち取ったトマシュ・リッテル。1995年ポーランド生まれの彼は2014年からモスクワ音楽院でリュビモフに師事し、その後ハンブルクでも研鑽を積みました。
今回のデビュー・アルバムはブルージュの副賞として録音されたもので、ベートーヴェンの初期中期後期のソナタを、それぞれの作曲年に近い制作年代の楽器で演奏するという興味深い内容となっています。
【トマシュ・リッテルのベートーヴェン・アルバムに寄せて 川口成彦】
この録音を聴いて「ベートーヴェンのピアノソナタがこんなにも交響曲のように感じられるとは!」という衝撃を私自身まず受けた。これは主に1番と18番のソナタに対して抱いた感想だ。ベートーヴェンの時代の楽器は現代のピアノと比べて声部ごとの音色のキャラクターに独自性がある。その特性をリッテルは活かし切っており、作品を構成する様々なハーモニーの鳴らし方においても声部ごとのバランスに意識が高い次元で行き届いている。そのような妙技ゆえにピアノがオーケストラのように響き、リッテルというピアニストは指揮者へと昇華されているように感じた。ピアノという楽器を超えた部分で彼が楽譜を読み込んでいることが音としても具現化され、新鮮な気持ちで作品を私自身楽しむことが出来た。
1番と18番のソナタとは大きく性質が異なる30番のソナタでは、打弦という発音システムの持つ繊細さや音の減衰の魅力に奏者が共感してくれているからこそ、交響性とはまた違った「ピアノ音楽」ならではの色合いが感じられる。〜国内仕様盤ブックレットより抜粋(輸入元情報)
【収録情報】
ベートーヴェン:
1. ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.2-1(1795)
2. ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調 Op.31-3(1802-1804)
3. ピアノ・ソナタ第30番ホ長調 Op.109(1820)
トマシュ・リッテル(フォルテピアノ)
使用楽器:
ウィーンのアントン・ヴァルター1795年制作楽器に基づく、ライセレーデのクリス・マーネ2018年制作の再現楽器(1)
ウィーンのナネッテ・シュトライヒャー1808年制作楽器に基づく、クリス・マーネ2001年制作の再現楽器(2)
ロンドンのジョン・ブロードウッドによる1812年制作楽器(オリジナル)、クリス・マーネ工房修復(3)
録音時期:2025年3月
録音場所:ナミュール・コンサート・ホール
録音方式:ステレオ(デジタル)
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