【全曲解説】ADAM at『The Creation of ADAM』

2025年02月28日 (金) 18:00

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Disc1(INST盤)

1. 六三四

ADAM at -「六三四」 Official Music Video

この曲でADAM atを知った方が一番多いのではないでしょうか。
光栄なことに2015年からNHKプロ野球中継テーマ曲として使っていただいております。
曲作りでは頭から煙が出るくらい何度も作り直したりしましたが、ここまでライブでもほぼ毎回やってきましたので、今回リレコーディングできて嬉しいです。
そして「うちとれ」は野球好きバンドマンにお集まりいただき、各贔屓チームへの想いを叫んでいただきました。
毎年のことですが、自分の曲をバックに自分の贔屓チームの胴上げが見たいものです。


2. MONOLITH

ADAM atという名前をつける前から演奏していた曲です。
何年この曲を弾き続けていることやら。
何年この曲を演奏していようが、この曲で踊るフロアを観るのはいつも幸せです。
きっと今週もまたこの曲を演奏することでしょう。
その日、一番のジャンプを我々に見せてください。


3. Echo Night

ライブで息が吹き込まれた曲の代表ですね。
ADAM atはダイブもモッシュも起きるインスト・シーンで唯一セキュリティが必要なバンドなのですが、インストでこれだけ人が飛び、インストでこれだけモッシュが起きるのはADAM atだけだと思います。
そんなバンドになれたのはこの曲のおかげかもしれません。
この曲も再録なのですが、レコーディングでは皆様の暴れっぷりを思い出しながら想像しながら弾きましたので、ライブで思う存分ダイブしてモッシュしてください。
あなた方がダイブするため、モッシュするためのBGMです。


4. Clarice

ADAM at - 「Clarice」 Official Music Video

誰もが心をへし折られそうになったコロナ禍を、それでも励まし合って支え合って助け合って戦い続けたバンドがたくさんいます。
辞めることも休むことも逃げることも止まることもなく、ボロボロになりながらも音楽に救いがあると信じ、ライブをし続けました。
バンドとライブハウスと、そしてコロナ禍という状況でもライブとバンドを好きでいてくれるみんなと一緒に励まし合った曲です。
コロナ禍を乗り越えようと厄災に勝とうと戦い続けたからこそできた曲だと思っています。
今でこそまたライブができる日常に戻りましたが、2度と厄災の頃に戻らぬよう、ライブを奪われぬよう、この曲を共に歌いましょう。


5. OUTLAST

ADAM at -「OUTLAST」Official Music Video

ラテンとメタルという違うジャンルを融合させた曲だからこそ、ライブではジャンルを超えてこの曲でもはしゃいで暴れて遊んでくれるのだと思います。
歌もないしジャンル的にもインストという興味を持たれづらいシーンにおりますが、全く違うジャンルとのイベントライブでこの曲をドアタマにバーーンとぶちかました時の快楽ってのはやってる側にしか分からないことでしょう。
「なんだか分からんけど身体が動く」ってのを武器にここまでやってきました。
そんなADAM atの曲の中でも非常に「頼りになる曲」です。
ライブではADAM at登場SEから1発目にやることがとても多い曲ですので、ライブにお越しの際は遅刻にはご注意くださいね。


6. サイコブレイク

こちらも再録曲ですが、ADAM atが唯一無二のインスト・バンドになるきっかけはこの曲かもしれません。
「ピアノ・インストでこれをやるか!」と親しい音楽仲間に言ってもらえた時は照れ隠しで、いやいやそんな、とは言いましたがやはり嬉しかったです。
ピアノの最低音に近いところなんてのは、実際ほとんど使うことがない場所なのですが、それを存分に使ってこの曲を表現しております。
重いメタル・リフに綺麗なピアノメロディーが乗って曲を構成しているのですが、メタルやヘヴィロックに興味がなかったインスト・ファンにも響いたのはきっと、「重いは正義」だからでしょう。
個人的にはこれくらいのミドルテンポの曲でモッシュやダイバーが起きるのがとても嬉しいです。


7. Oroppas

こちらも再録曲。
2014年のレコーディング当時は、メンバー全員で「こんなニュアンスでやってみよっか、やったことないけど」という言わば生兵法で演奏したため、ライブをするごとに、そしてメンバーが変わるごとに進化していった曲です。
弾き手、叩き手が変われば曲も変わる。
曲も変わればニュアンスも変わる。
当時とは比べ物にならないほどジャジーでグルーヴ感のある曲に仕上がりました。
「サイコブレイク」や「Silent World feat. KYONO, Ryu (Ryu Matsuyama)」みたいな曲もあれば、きちっとこういう曲もあるADAM atです。
ジャズではないけど。


8. 百物語

“DJ ADAM at”名義で限定リリースしたリミックス・アルバムのタイトル曲です。
普段の曲作りは夜に行うことが多いのですが、この曲は昼間に作ったということに加え、今までは誰かを想って曲を作ってきたことはほとんどなかったのですが、この曲はとある女性を想って作った曲でもあります。
アレンジ含め、春先であったり和風であったり桜が舞うようなシーンを想像して曲にしたのですが、百物語のジャケットができあがった際、ここまで曲のイメージ通りの絵ができたことに大変驚きました。
実は先述のとある女性とは、この百物語のジャケットを描いてくださった漫画家の佐藤さつき先生の作品に出てくる女性でしたので、曲のイメージを具現化してくださったようでとても嬉しかったです。
インストというのは歌詞がない分、曲から想像する自分だけのストーリーを作ることもできます。
言わば、リスナー全員が小説家のようなものです。
皆様、この曲を聴きながら百物語のジャケットの女性をヒロインに物語を作ってください。
それが百物語です。


9. Karakusa Trick

こちらも再録曲です。
再録ということですので、普通に録り直すだけでもいいですし、ライブでやってきたことをレコーディングするだけでも本当はいいのでしょうが、それで演奏する側は満足しても、リスナー側に満足してもらわないとリリースする意味がないと思っております。
やはりリリースというのは待ってくださっている皆様に楽しみにしてもらわないといけませんし、今回はニュー・アルバムではなくベスト・アルバムということでそのリリースを待つ楽しみが半減している可能性すらあります。
聴いてもらった時に「はいはい再録ね」ではなく「いや、これもう新曲じゃん」と思わせてこそミュージシャン冥利に尽きるというものです。
だからこそ、この曲は特に力を入れました。
ライブのようにベースソロから入り、しかしバッキングのピアノアレンジもシンセアレンジも加わりました。
途中のキメ部分やラストも過去の曲では取り入れていないアレンジを加えております。
ほぼ新曲に近い形で生まれ変わりました。
「はいはい再録ね」をきっちり裏切ってやったことでしょう。


10. Install

「六三四」に続き、テレビから流れたこのメロディーに耳を惹かれADAM atに行き着いた方もいることでしょう。
BGMからバンド名まで探す旅というのは結構な労力がかかります。
探しても出てこなくて諦める人もいることでしょうし、まぁいいかで終わってしまう人もいます。
それでもこの曲を作った人を探したくてネットで検索かけて質問したりSNSで探してみたり、そしてようやくADAM atに辿り着いたその労力。
曲と出会ってくれて、そして作り手を探してくれるその労力のおかげで、インスト・バンドはやっていけます。
普段はBGMよりもセリフやキャッチコピーに聴覚が持っていかれるものです。
そうでなければCMやドラマというのは成り立ちません。
にも関わらず!
この曲のイントロからADAM atに出会ってくれた皆様に心から感謝です。
皆様にADAM atがインストールされたわけですね。


11. Spring Field

ADAM at - 「Spring Field」Official Music Video

今回のこちらの全曲解説は『Daylight』リリースの際にも企画してくださったのですが、当時はこの曲を以下のように解説しております。
「ピアノにアコースティックギターとスライドギターの音が気持ち良く、青葉に桜の花びらが舞うような透明感のある春らしい1曲。
草g剛さん出演、環境再生保全機構CM曲。
料理しながら聴くのもおすすめです。」
今回に比べて短く感じますね。歳をとると話が長くなるように文章も長くなるのでしょうか。
さて、この曲ですがADAM atにしては珍しい優しいバラード曲とでも言いましょうか。
こちらの曲もコロナ禍の際、「離れていても心は近く」をテーマに作った曲でもあります。
人と触れ合うこともできず、会話することさえアクリルパーテーション越しであったり、と近くにいるのに離されてしまっていた頃ですね。
そんな時期だったからこそ、できた曲だったのかもしれません。
余談ではありますが、この曲に好き好きロンちゃんが歌詞を作ってくださいました。
ここまでの話を全て無にする破壊力のある歌詞ですので、好き好きロンちゃんとのライブがまたあった際にはぜひ聴きにお越しくださいね。


12. 五右衛門

再録の回数が一番多いのがこの曲です。
再録が多いということはそれだけライブで変化していったということでもあります。
構成やアレンジに大きな変化はないのですが、今のライブの勢いを詰め込んだ達成感があります。
そしていいレコーディングができると、またライブで熱量マックスの演奏をお届けできるようになるため、するとまたいつかこの曲を録り直ししたくなることでしょう。
全盛期は常に今だ、と信じ続けるからこそライブでの定番曲を何度も録り直しては世に出すのです。


13. Silent Hill

2012年に作った曲なのですが、この曲を作って初めてライブした当時、まだ会社勤めでしたので、仕事を途中で抜けてライブして演奏が終わったらまた会社に戻って残業をしておりました。
もちろん仕事が好きなわけではなく、残業はもちろん、9時からの会社でしたが9時から外回りに行けるよう、8時に出社し会議し準備しという絵に描いたような漆黒な会社でした。
そこで働きながらバンドをしていたある日、社用車に乗り込んで資料を開いた時に目眩がして、こりゃいかんと思って辞めたわけですが、その時にこの「Silent Hill」が自分の曲ながら自分を救ってくれたと思っています。
この曲と「MONOLITH」と共にここまで走ってこれたんだなぁと改めて。
静岡から来ました、ADAM atです。


14. 最終電車

この曲が収録されているアルバム『零』をレコーディング中、「どうも中国からのウイルスがヤバいらしい」と世間がざわつき、あっという間に日本各地でも感染というニュースが流れておりました。
『零』のミックスが終わる頃には決まっていたライブは全てキャンセル。
緊急事態宣言が発令され、『零』のリリースも延期するかどうかと混乱に陥っていた時期。
リリースしてもCDショップに行くことすらできず、試聴機など不特定多数の方が手にするものは感染防止のために使われることのない状態でしたので、この「最終電車」が収録された『零』というアルバムは可哀そうなアルバムとなってしまいました。
本来であれば「零」をタイトル曲にし、MVも撮影する予定だったのですが、それすらできなかったので「いつか何か作れるかもしれないから」と録画していた素材で「Dancer In The Lake」のMVを制作。
未知のウイルスに翻弄されながらも、なんとか今まで通りCDをリリースし、MVを出すことができましたが、この「最終電車」を聴くたびに当時を思い出します。
自分がいいと思って世に出した作品ですので、従来のアルバムと同じような環境でリリースしてあげたかったとずっと胸に引っ掛かっておりました。
ですので、こうしてベスト・アルバムに投票していただいたおかげで、この曲にもう一度日の目を見せてあげることができます。
入れてくれてありがとうございます。
私は「零」も入れてあげたかった……。
その分、ライブで「零」を存分にやるのでゴリゴリにダイブしてください。


15. カルラテン

今まで、新曲を作ってリリースの前にライブで披露することはほとんどなかったのですが、この曲はリリースする前に2021年新木場コーストでのインスト・フェスで1発目に演奏しました。
誰も聴いたことがないのに出番1発目の1曲目に演奏したその曲は、ドラムから始まり、激しいツインギターにラテン調のピアノが乗り、声が出せないならクラップすればいいと、フロアもメンバーと同じように曲に参加。
なんとなくですが度肝を抜いてやった自覚はあります。
逆境でこそバンドは強くなるものです。
強いバンドこそ逆境に打ち勝つものです。
この日からADAM atは大きく飛躍することになっていきます。
ライブでの見せ方やライブでの煽り方、ヴォーカル曲もセットリストに組み込めるようになり、比較的お行儀のいいインスト・バンドのライブの中で、唯一お行儀の悪いライブをするバンドになりました。
インスト・シーンにダイブやモッシュを持ち込んだ外来種的なADAM at、この2021年のインスト・フェスで披露した「カルラテン」が新たなフェーズとなり唯一無二の存在になりました。
誰がインスト・バンドで人が飛ぶと思いますか。
誰がピアノだけになった時にリフトが起こりまくると思いますか。
誰がインスト・バンドでウォール・オブ・デスからモッシュが始まると思いますか。
それが起きるのはADAM atだけです。
かっこいいでしょ。


16. 韻と楼

今回のアルバムはファン投票により収録曲が決まりまして、そして曲順もほとんど投票の人気順で構成されておりますが、この曲だけは順位関係なく最後に持ってきました。
原曲は2017年リリースのアルバム『Echo Night』の1曲目。
イントロと掛けての1曲目だったのですが、コロナ禍中に自分の曲をアレンジしてはインスタ・ライブで演奏しておりまして、その中で生まれたアレンジを今回リレコーディングしました。
今回のアレンジはイントロというよりも物語のラストを締めくくる、言わばエンドロール的なイメージです。
2015年のメジャーデビューから現在までを物語が進むように曲を聴いていただき、そしてこの曲で締めて次の物語に続くとでも言いましょうか。
オーケストラ風のアレンジを加え、壮大な曲にしておりますがいつかオーケストラとの共演があっても面白いかもしれませんね。
ただ、今はホールでオーケストラとの共演よりも、狭くて暗くて熱いライブハウスで、インストでリフトしてインストでモッシュしてインストでダイブするフロアを観続けていたいです。

そしてこのベスト・アルバムを出したからと言って休むつもりもありませんし、相変わらず曲を作り続けライブし続けていきます。
メジャー10年になりますが、やることは始めた頃と何も変わりません。
自分で機材車を運転し、機材搬入してライブして物販して運転して帰ります。
バンドマンなので。


Disc2(VOCAL盤)

1. Silent World feat. KYONO, Ryu (Ryu Matsuyama)

奇跡のコラボが実現したこちらの曲。
まず話があったのは2月上旬。
そこから曲を作り、できあがったデモをKYONOさんとRyu君に送ってコラボが実現。
なかなか過酷なスケジュールだったにも関わらずこの曲が無事に完成し、そして素晴らしい曲になったことはKYONOさん、Ryu君のお力によるものです。
KYONOさんのシャウトもRyu君のファルセットもそしてピアノも、どれか一つ欠けても成立しないこの曲。
頭の中で描いていた完璧な図を超えてきた、ADAM atしか作ることができなかった神曲だと思っております。


2. 定時で帰ろう feat. TOTALFAT

ライブのために働く全ての方々に送る1曲。
TOTALFATにコラボしていただきまして、2023年7月のライブでリリース前に初披露したのですが、その後ライブの定番曲になるのに時間は全くかかりませんでした。
ADAM atを知らなくてもこの曲を知っている人が増えたのは、きっと皆さん「ライブがあるから定時で帰りたい」方々なのでしょうね。
ライブのために働く皆様はかっこいい。
だからこそ今日も声を高らかに言いましょう。
「ライブがあるから定時で帰ります」


3. 22時 feat. FRONTIER BACKYARD

ADAM at - 「22時 feat. FRONTIER BACKYARD」 Official Music Video

職種や居住地によって違いはあるとは思いますが、大抵「もう1軒飲みに行くか帰るか迷うのは何時?」と聞くと「22時」と答える方が多いのです。
「まだ22時」なのか「もう22時」なのか、そんな葛藤が生まれる時間の曲でFRONTIER BACKYARDにコラボしていただきました。
シンセのキラキラ感が街のネオンを表してまして、そこにお酒が大好きなTGMXさんの歌が見事にハマった、酒好きのための1曲。
FRONTIER BACKYARDバージョンの「22時」も配信リリースされておりますので、ぜひそちらもチェックしてください。
皆様にも毎日訪れる22時にはこの曲が頭の中で流れますように!
22時!


4. Thanx God It's Friday feat. EGG BRAIN

ADAM at - 「Thanx God It's Friday feat. EGG BRAIN 」 Official Music Video

ピアノエモというよりもポップパンクな曲を作りたく、できあがった曲を聴いてEGG BRAINにコラボのオファーをしました。
メロディーは私のデモをほとんど変えず、JOEY君がそのメロディーにゴキゲンな歌詞を書いて歌ってくれています。
ライブでは会場全体が間違いなくハッピーになれる1曲。
フロアの歌声が入って成立しますので、皆様も歌って踊って手を振ってくださいね。


5. ケイヒデオトセ feat. Benji Webbe from SKINDRED

ADAM at - 「ケイヒデオトセ feat. Benji Webbe from SKINDRED」 Official Music Video

ピアノの重低音にSKINDREDのBenjiのラガマフィンなヴォーカルが乗る、ピアノメインの前代未聞なミクスチャー曲です。
「Silent World feat. KYONO, Ryu (Ryu Matsuyama)」や「OUTLAST」、もちろんこの曲もギター・リフも基本的には自分で作ったものをデモにしてレコーディングしてもらいます。
ピアノもリフっぽいのですが、それをメイン・メロディーに引き立てるツインギターとベースのリフもカッコいいのでぜひとも耳をかっぽじってお聴きください。
余談ですが、ケイヒデオトセ、ケイヒデオトセとライブで叫んでおりましたら、税務署から「何やら色々と経費で落としているのですか?」と連絡がありまして、聞き取り調査をしていただきました。
もちろんやましいことも全くなく、嘘偽りなく申告しておりましたが、税務署の方からは「ガソリン代も宿泊費もどうしても高くなってしまいますよね」とむしろ同情されたことをご報告しておきます。


6. Happy Place feat. Grant Nicholas

ADAM at - 「Happy Place feat. Grant Nicholas」 Official Music Video

FEEDERのGrant Nicholasとのコラボというより共作をしていただいたこちらの曲。
まずは私が作った曲をGrantに送り、そしてGrantから「ここをこうして送ってほしい」という連絡があり、その指示通り送ったものにGrantが仮歌を入れて戻してくれたのですが、その時点で名曲でした。
自分の作ったコードとメロディーに対し、やはり軽々とこんな素晴らしいメロディーラインを乗せてきたことに、世界的ミュージシャンとの壁をしっかり痛感。
いや超えていかなければいけないのですが、英詞でのヴォーカル曲はやはりピアノでは作れないような気もしましたね。
レコーディングまでずっとデモを聴いてはGrantのメロディーラインを引き立てつつ、ピアノがただの伴奏にならないようなアプローチを考え、レコーディングスタジオのグランドピアノを使用。
エアー感もしっかり出たロックバラードになりました。
世界中の方々に聴いてほしい曲です。


7. Oi-Majika feat. セックスマシーン!!, GELUGUGU

ライブでの定番曲を今回リレコーディング。
セックスマシーン!!とGELUGUGUにコラボしていただいております。
前回はセクマシから森田さんだけのご参加でしたが、今回は「オイマジカ」のコール&レスポンスにセクマシメンバーの皆様にもご参加いただいております。
GELUGUGUのGenさんもセクマシの皆様もタイトなスケジュールの中、ご参加くださいまして本当にありがとうございました。
おかげさまでライブではワチャワチャしております。
ということでライブではこの曲が始まったらスカダンスが踊れる方はぜひステージにお上がりください。
上手くても下手でもいいので一緒にライブをしましょう。
そしてステージからでもフロアからでも「おいマジか!」と叫んでください。


8. サタデーナイトフルット feat. コヤマシュウ from SCOOBIE DO

アルバム『零』に収録されているADAM atには珍しいメロウでファンキーな曲です。
レコーディングが終わり、できあがった曲を聴いているうちにSCOOBIE DOコヤマシュウさんの声がどうしても欲しくなり、急遽お願いしたにも関わらず快くご参加くださいました。
コヤマさんとのレコーディング中、「ここは掛け声欲しいよね」と一緒に曲をアレンジし、そこから掛け声も急遽、知り合いミュージシャンにお願いしてご参加いただいております。
急遽、急遽とお願いしてしまいましたが、結果、こんな楽しい曲が完成。
曲作りはもちろんデモの時点で完成を見越して作っているのですが、できあがってからの「何か足りない」という直感は大切にしなければいけませんね。
ライブではもちろん皆様の掛け声があって成立しますので歌ってくださいね。


9. Your 7 Story feat. SECRET 7 LINE

ヴォーカル盤に入っておりますが、この曲はSECRET 7 LINEの演奏にADAM atが乗っかって完成した曲でして、声は「HEY!!」の一声だけなのですが、それでもシクセブを十分に感じるシャウトです。
さすがシクセブ。
演奏自体は当時のデータを使っているのですが、ピアノのみ音を新しくして再ミックスしております。
頭の部分のノイズはカセットテープからDJになったり、途中になかったブレイクが入ったりと細かい部分をちりばめておりますので聴き比べてみてくださいね。
シクセブにご参加していただいている時点でこの曲はもちろんダイブ曲です。
歌がなくても飛んで遊ぶフロアが大好きです。


10. シャイン☆センゲン feat. きのホ。

静岡ご当地VTuber「葵わさび」に書き下ろした曲を、京都のガールズ・グループ「きのホ。」にセルフカヴァー的なコラボをしていただきました。
こういったアイドルソング的な曲を作るのは初めてでしたが、できあがりを聴いて我ながらなんて可愛い曲になったのだと、アダムPとして忙しくなるぞと意気込んでいる最中です。
さて、曲というものはレコーディング、ミックス、マスタリングで完成ではあるのですが、ライブをすることによってまた別の命が吹き込まれるものだと思っております。
ライブを重ねることで、ライブの熱気やフロアからの歓声などがその曲から聴こえたり感じられたりするようになります。
それこそが曲に別の命が吹き込まれた瞬間です。
多分この曲はADAM atだけでライブすることは難しいかと思います。
故に自分たちではなく別のミュージシャンにライブで歌ってもらい、踊ってもらい、そしてフロアの熱気と歓声という命を吹き込んでもらいたく、きのホ。にお願いしました。
そしてきのホ。のライブから葵わさびを知ってもらえたら嬉しいですし、葵わさびからきのホ。を知ってもらえたら嬉しいです。

自分たちのジャンルとは違うバンドのライブを観ること、違うジャンルのバンドの音楽を知ることは自分たちの曲作りの幅を広くすることができるし、ライブ・メイクのヒントになります。
それをずっと続けてきたので、こうした違うジャンルの方々にコラボをお願いできたものだと思っております。
ライブ前、他のバンドのライブを観ないことなんて簡単です。
楽屋の鏡の前でドライヤーあててヘアアイロンあててカッコつけていれば対バンのライブは終わって自分の出番です。
楽屋に戻ってきたバンドに「お疲れ様でしたー」と一声掛けて、自分のライブをするだけでも別にいいでしょう。
ただ、それを繰り返していたら多分ミュージシャンとして、バンドとして大きくなっていくことはない気がします。
音楽が好きで好きなバンドに憧れてバンドを組んで、ライブしてみたくてライブハウスに足を運んでお願いしてライブをするようになって。
いつしか音楽が仕事になったとしても、それでも我々は音楽が好きでバンドが好きでライブが好きなはずなんです。
特別なことなんか何もしていません。
バンドを始めた頃と気持ちは変わらず、対バン観て仲良くなってまたやりましょうと、そんなことをライブハウスで繰り返しているうちに一緒に音楽を作って作品を残すことができただけです。
メジャー10周年でも20周年でもその気持ちは変わらず、音楽が好きでバンドが好きでライブが好きなおっちゃんでいられたら幸せです。


ADAM at『The Creation of ADAM』

GENRE:JAZZ, METAL
ライヴ・アーティスト ADAM atを証明する
ファン投票によるベスト・アルバム

メジャー・デビュー10周年記念ベスト。“ADAM atと言えば”なNHKプロ野球放送テーマ曲でもある軽快なスカ・テイストの「六三四」、高速ピアノ・リフでラウド寄りのスカである「Echo Night」、近作『P.T.』からコロナ禍を乗り越えてきたミュージシャンとファンの思いが終盤のコーラスに溢れる「Clarice」、ピアノの音圧の凄みを知ることになる「サイコブレイク」等16曲のインストの中には今回のためにリアレンジ、再録したナンバーもあり、統一感のある聴感に。ゲスト・ヴォーカルを迎えた10曲は初のCD化である「Silent World feat. KYONO, Ryu (Ryu Matsuyama)」をはじめ、TOTALFAT、SECRET 7 LINE、FRONTIER BACKYARD等、意表を突く顔合わせとコラボならではの化学反応が。
石角 友香【ライター推薦】


The Creation of ADAM

CD

The Creation of ADAM

ADAM at

価格(税込) : ¥4,400

会員価格(税込) : ¥4,048

発売日: 2025年01月29日


激ロックxHMV 2月のレコメンド

激ロック×HMV vol.139

2月のレコメンド全6タイトルのレビューを公開。

HMV&BOOKS online-ジャパニーズポップス|2025年02月28日 (金) 18:00



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