ミシェル・ダルベルト/『ヴィルトゥオジティ礼讃』
2025年01月22日 (水) 17:58 - HMV&BOOKS online - クラシック

名手ダルベルトが誘う、ヴィルトゥオジティの思いもよらぬ頂
2025年に70歳を迎えるミシェル・ダルベルトが、日本のマネージャーと交わした「聴衆を惹きつける華麗で迫力満点なヴィルトゥオジティ(超絶技巧)」についての会話がヒントとなり、このアルバムは制作されました。それは、速く大音量で演奏すること、自分が思うままに指を動かすこと、それだけが本当にヴィルトゥオジティの定義なのだろうかという考察へと発展します。注目したのは、ヴィルトゥオジティの起源は「美徳」にあり、もともとは道徳的な資質の集合を意味したという点で、それがやがて単に技術的なものを指すように変化していったのです。
ダルベルトは彼が選んだブラームス、モーツァルト、リストらの作品を通し、これらをより深く理解するための長い旅へと私たちを誘います。その演奏の難しさは、曲を創作者の意図通りに響かせ、その才能を余すところなく表現するための手段の一つにすぎません。楽譜の上では易しいとされる、ここに収められたモーツァルトのソナタもまた然り。そして立ち現れる音楽が、作曲家と演奏者双方の人間性をも露わにしていくのです。ヴィルトゥオジティ本来の意義を探る、ダルベルトならではの興味深い1枚です。(輸入元情報)
【収録情報】
● リスト:グノーの『ファウスト』のワルツ - 演奏会用パラフレーズ S.407
● モーツァルト:ピアノ・ソナタ第15番ハ長調 K.545『易しいソナタ』
● ブラームス/ダルベルト:パガニーニの主題による変奏曲イ短調 Op.35
※第2部冒頭「主題」を省き、第2部第14変奏を第1部第13、14変奏へ置き換え
● リスト:ベッリーニの『ノルマ』の回想 S.394
● ラフマニノフ:シューベルト『美しき水車小屋の娘』〜何処へ?
ミシェル・ダルベルト(ピアノ/Steinway D-274)
録音時期:2024年8月27-30日
録音場所:パリ、ルター派ボンスクール教会
録音方式:ステレオ(デジタル)
日本語解説付き
14件中1-14件を表示
表示順:
※表示のポイント倍率は、ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。