ポール・マッカートニー&ウイングス 1976年5月3日テキサス州フォー...
大ヒットアルバム『Wings at the Speed of Sound』リリース直後、ポール・マッカートニー&ウイングス 初のUSツアーから、1976年5月3日テキサス州フォートワース、コンベンション・センターでのライヴをCD2枚に完全収録。フォートワース公演は公式ライヴ盤『Wings Over America』には...
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© 1974 MPL Communications Ltd Photographer: David Litchfield Paul McCartney at Abbey Road Studios. London, August 1974
デヴィッド・リッチフィールド監督によって撮影/レコーディングされるも未公開となっていた ポール・マッカートニー&ウイングス 1974年 アビイ・ロード・スタジオでのライヴ音源が新ミックスで初の公式リリース。2024年6月14日 (金) に発売される。
音楽史上もっとも多くの海賊盤が出回ったことでも知られる本ライヴ音源。当時カメラの回っていないところで録音された未発表トラックを多数含む全26曲を収録。
収録曲
音楽史上もっとも多くの海賊盤が出回ったライヴアルバムの一つであるポール・マッカートニー&ウイングスの『ワン・ハンド・クラッピング』が ついに正式にリリースされる。『バンド・オン・ザ・ラン』が7週連続で全英アルバムチャートの首位の座に立っていた1974年8月、ポール・マッカートニー率いるウイングスはアビイ・ロード・スタジオに入った。
その目的はドキュメンタリーの映像作品を撮影し、あわよくばスタジオライヴのアルバムを制作することにあった―― そのライヴアルバムこそが『ワン・ハンド・クラッピング』である。だが、その頃 世界一ビッグなバンドだったウイングスの新録作品を待ち望む声はとてつもなく大きかったものの、『ワン・ハンド・クラッピング』が公式にリリースされることは現在までなかった。
デヴィッド・リッチフィールド監督の下、4日間で撮影/レコーディングされた『ワン・ハンド・クラッピング』のリリースは、ポール・マッカートニーのファンにとって歴史的な瞬間といえよう。長年のあいだ、本作は部分的にさまざまな形で海賊盤化されてきており、中には人気を博したものもそうでないものも存在する。また、一部のトラックはマッカートニーの公式作品にも収録されてきた。しかし、来たる6月14日にいよいよ『ワン・ハンド・クラッピング』が発売される。
このアルバムには同プロジェクトのためにデザインされたオリジナルのアートワークが使用され、当時は公開されずじまいとなったこの映像作品のテレビ局への売り込み用のパンフレットも付属。この映像作品から生まれたライヴ音源が公式にリリースされるのは今回が初めてとなる。その上、このパッケージにはカメラの回っていないところで録音された追加トラックも併録される。
『ワン・ハンド・クラッピング』で演奏しているのは、新体制となったばかりだったウイングスの面々である。彼らは当時、ナッシュヴィルでシングル「ジュニアズ・ファーム」のレコーディングを終え、帰国したところだった。その前年には、名盤『バンド・オン・ザ・ラン』の制作をスタートさせる直前にデニー・サイウェルとヘンリー・マカロックが突如として脱退。『ワン・ハンド・クラッピング』のレコーディング当時、ポール、リンダ、そしてデニー・レインの3人は新たなメンバーとしてギタリストのジミー・マカロックとドラマーのジェフ・ブリトンを迎えていた。さらにスタジオでのレコーディングには、オーケストラアレンジを手がけたデル・ニューマンと、サックス奏者のハウイー・ケイシーも参加。ハウイー・ケイシーはハンブルクでポールと共演した経験があった人物で、彼はこのあと、ウイングスのコンサートツアーにも帯同するようになる。
アルバムは、『ワン・ハンド・クラッピング』のテーマソングとなったインストゥルメンタルのジャムで幕を開ける。それに続いて、「007 死ぬのは奴らだ」「バンド・オン・ザ・ラン」「ジェット」「マイ・ラヴ」「ハイ・ハイ・ハイ」「ジュニアズ・ファーム」といったウイングスの大ヒット曲や、ファンに愛され続けるポールのソロ作からのナンバー「メイビー・アイム・アメイズド」、ビートルズの名曲の一部を再アレンジした「レット・イット・ビー」「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」「レディ・マドンナ」、デニー・レインが歌うムーディー・ブルースのヒット曲「ゴー・ナウ」、ポールがピアノの弾き語りで披露する「ベイビー・フェイス」(原曲は、ハリー・アクスト/ベニー・デイヴィス作の ”ティン・パン・アレー” 産の名曲) などがスタジオライヴ形式で演奏される。
『ワン・ハンド・クラッピング』は、ポール・マッカートニー&ウイングスの揺るぎない功績をいま一度称える作品になることだろう。そこには、独自のサウンドを開発・確立した瞬間のウイングスの姿が捉えられている。60年代にビートルズの一員としてポピュラー文化を形作ったポールは、70年代にもウイングスを率いて同じことをしてみせたのだ。このアルバムを聴けば、スタジオの内部で当時の彼らがどのように協力し合い、ともに演奏していたかを垣間見ることができる。
その上、この作品にはライヴパフォーマーとしてのポールの素晴らしい才能が如実に表れてもいる。そして50年が経過した現在でも、ポールは世界中のスタジアムを満員にして、ここに収められた楽曲の多くを観客に披露しているのだ。
Junior’s Farm (One Hand Clapping Sessions)
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