【映像】オロスコ=エストラーダ&ウィーン響/カタラーニ:『ワリー』

2022年05月11日 (水) 16:00 - HMV&BOOKS online - クラシック


カタラーニの最後のオペラ『ワリー』
オロスコ=エストラーダ率いるウィーン交響楽団の奏でるロマンティックな音楽と
ポーランド出身のソプラノ、イザベラ・マトゥーラが力強いタイトルロールを歌う
2021年11月アン・デア・ウィーン劇場での上演


19世紀イタリアの作曲家アルフレード・カタラーニの代表作であり最後のオペラ『ワリー』。上演の機会は少ないですが、第1幕のアリア「さようなら、ふるさとの家よ(Ebben? Ne andro lontana)」は単独で歌われることも多く、広く知られています。また名指揮者トスカニーニはこのオペラのヒロインの名を取って自分の娘をワリーと名づけているほど、カタラーニを高く評価していました。1892年1月20日にミラノ・スカラ座で初演。しばしばヴェリズモ・オペラに分類されますが、むしろワーグナーやドイツ・ロマン主義や同時代のマスネのオペラからの影響が感じられ、オーケストラは色彩豊かな楽器編成とニュアンスのあるハーモニーを奏でます。
 カタラーニは当時「カルパティアのナイチンゲール」と呼ばれたルーマニアのソプラノ歌手、ハリクレア・ダルクレのためにタイトルロールを書き下ろしました。彼女はプッチーニの『トスカ』初演時にもタイトルロールを歌っています。本上演では、ポーランド出身のイザベラ・マトゥーラが力強く演じています。そしてカタラーニのドラマティックな音楽を見事に表現するのは、アンドレス・オロスコ=エストラーダ率いるウィーン交響楽団。
 原作のウィルヘルミーネ・フォン・ヒレルンの小説「禿鷹のワリー」(1873年)は、当時のジェンダー規範には当てはまらない若い女性の物語。彼女の唯一の友は飼いならされた禿鷹。父親からチロルの厳しい自然の中で少年のように育てられたワリーは妥協を許さない性格で、父親が愛してもいない男と結構させようとするも、当時の他のオペラのヒロインとは異なり、それには従わず山へ逃げ込むという強い意志を持っていました。またカタラーニは、冒頭のエーデルワイスの歌以外は舞台となったスイス・チロル地方の風景や風俗を音楽で描くことはせずに、人間の感情的な過程を細やかに描いています。
 本上演は、チェコ出身のバルボラ・ホラーコヴァー・ヨリーによる演出。アルプスの残酷なまでの寒さと厳しさを映像で描き、アルプスの山々を鉄骨の足場で表現。第4幕のワリーが空想の世界に没頭する場面では、現実と虚構の境目が曖昧となるような冷たく残酷な風景を描き出しています。

【あらすじ】
オーストリア・チロル地方に住む娘ワリーは、隣村の猟師ハーゲンバッハに好意を寄せるが相手にされない。村の裕福な地主シュトロミンガーの執事ゲルナーは、主人の娘であるワリーを愛している。父シュトロミンガーもゲルナーが娘の婿にふさわしいと思い、執事のゲルナーとの結婚を奨める。ワリーと父親は口論となり、ワリーは家を出る決心をする(第1幕のアリア『さようなら、ふるさとの家よ』が歌われる)。
 やがて父シュトロミンガーが亡くなり、遺産で裕福になったワリー。そこへ彼女を忘れられないゲルナーがやってきて結婚を迫る。一方ハーゲンバッハは居酒屋の女主人アフラと結婚するという噂を耳にし、嫉妬に駆られたワリーはゲルナーに、まだなお私を愛しているなら、ハーゲンバッハを殺してくれれば結婚してもよいと言う。君のためなら、とゲルナーはハーゲンバッハを橋から突き落とす。しかしハーゲンバッハが運よく一命を取り留めたところに、我に返ったワリーが助けに行く。ハーゲンバッハがようやくワリーへの愛に気づくが、そこに突然2人を雪崩が襲う。谷底に流されたハーゲンバッハを追ってワリーも谷底に身を投げる。(輸入元情報)

【収録情報】
● カタラーニ:歌劇『ワリー』全曲


 イザベラ・マトゥーラ(ワリー)
 レオナルド・カパルボ(ハーゲンバッハ)
 ジャック・インブライロ(ゲルナー)
 アラステア・マイルズ(シュトロミンガー)
 ソフィア・ヴィニック(アフラ)
 イロナ・レヴォルスカヤ(ワルター)
 ゾルターン・ナジ(老兵士)
 アルノルト・シェーンベルク合唱団
 ウィーン交響楽団
 アンドレス・オロスコ=エストラーダ(指揮)

 演出:バルボラ・ホラーコヴァー・ヨリー

 収録時期:2021年11月
 収録場所:アン・デア・ウィーン劇場(ライヴ)

 収録時間:135分
 画面:カラー、16:9
 字幕:独英韓日

『ワリー』全曲 ヨリー演出、オロスコ=エストラーダ&ウィーン交響楽団、マトゥーラ、カパルボ、他(2021 ステレオ)(日本語字幕付)

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発売日: 2022年06月21日