【全曲解説】コドモドラゴン『蛾』

全曲解説テキスト by ハヤト（Vo） ゆめ（Gt） meN-meN（Ba） チャム（Dr）

1. 蛾

どこかせつなく感じるクラシカルな旋律をハードな音にのせてポップスに落とし込みました。
メリハリのある流れと緻密な転調で聴き応えのある1曲になったと思います。（ハヤト）

疾走感のあるリズムとリードのタイトル曲でありつつ、随所の転調とサビでの半音下降等、激しさの中にポップ的な要素が入っていて、どのパートやフレーズを聴いても技が散りばめられた楽曲です！（ゆめ）

激しさとせつなさが同居した名曲が誕生しました。展開も多く、場面で見える景色が変わるので、曲の長さ以上のボリュームになってて飽きないです。MVもかっこいいのでそちらも是非見てもらいたいですね。（meN-meN）

ドラムに関しては第一に疾走感を意識しました。
聴き応えのあるメロディに対して、リズムで勢いを出しているので、実際のテンポよりスピーディーに聴こえると思います。（チャム）

2. 負け犬

ストレートでロックなリードギターとサビのメロディ展開がハマってる曲です。
ただの負け犬で終わってたまるか精神を歌詞に込めました。（ハヤト）

テーマのドラムフレーズの大きいノリやサビの四分でのスピード感等、この1曲があることによってシングルの全体が際立つ様な楽曲でありつつ、ライブでのフックにもなっている楽曲です。
ギターも今までより枯れ系や軽い音色を多く使ったので、Recでは手こずりました……。（ゆめ）

こういう雰囲気の曲はコドモドラゴンにありそうでなかったので、ライブの流れを変えてくれる良い曲になりました。一瞬ベースソロもあったり、さりげなくベースが良い仕事してるなって感じの曲です。（meN-meN）

ライブでこそパワーを発揮する曲になってるので、是非生で体感してもらいたいです。
ドラムは、サビの後半のタムが絡んでくるリズムパターンがちょっと特殊なフレーズになってますが、メロディとも絡んでいてとても気持ち良いところでもあります。（チャム）

3. MELP（※通常盤収録）

壮大でドラマチックなイントロからサビの開けるメロディ展開が聴きどころです。
各パートアレンジも細かいので聴きこんでもらえたらより深く楽しめるかと思います。（ハヤト）

シーケンスもほぼ無く、ロックでストレートな曲ですが、メロディのせつなさやテーマのリードはコドモドラゴンらしい楽曲です。
今はライブ後半で登場する事が多いですが、
音源以上のエモ感を感じられると思うので是非会場で聴いて欲しいです！（ゆめ）

ド頭からテンションの上がる曲です。ライブで化けました。個人的に1番好きかもです。今回の3曲の中で、激ロック読んでる人に1番おすすめの曲なんじゃないかと思います。是非ライブで聴いてほしいです。（meN-meN）

ドラムとしては、メインリフのタムでのリズムパターンがコドモドラゴンでは初のフレーズになっていて聴き応えバッチリです。
もちろんリフ以外にいろいろなリズムパターンが出てくる曲なので、1曲通して楽しんでもらえると思います。（チャム）

コドモドラゴン『蛾』

GENRE：LOUDROCK
リアルなロックを放つ永遠の風雲児、コドモドラゴンがアグレッシヴな新作発表
夜を飛ぶ蛾の存在感と、バンドのことを重ね合わせたうえで生まれたという表題曲に漂う激烈で不穏且つ緊張感のある音像と、そこに絡んでゆく刺激的でキャッチーな旋律。全権コンポーザーとも言うべきハヤト（Vo）の生み出す楽曲を、各楽器隊メンバーが攻めの手練れたプレイで彩っていく様は痛快のひと言だ。チャム（Dr）の揺るぎないリズム・アプローチ、meN-meNの繰り出す卓越したベース・フレーズ、精緻なゆめのギター・ワークは「負け犬」や「MELP」（※Ctype（通常盤）のみ収録）といったc/w曲たちの中でもそれぞれ発揮されているが、結成12年にして未だ前のめりな彼らのアグレッシヴな姿勢は、ある意味で危なっかしくもあり、逆に言えば極めてロックで守りには入らないところに気概を感じる。癖の強さが堪らない。
杉江 由紀 【ライター推薦】