【発売】ホリガー&バーゼル室内管/シューベルト:交響曲全集(5SACD)

2021年10月28日 (木) 17:01 - HMV&BOOKS online - クラシック


これまでにはなく、今後も生まれない、真実のシューベルト
ハインツ・ホリガー&バーゼル室内管弦楽団/シューベルト:交響曲全集(5SACD)
日本盤のみSACDハイブイッド盤での発売。日本先行全集発売


世界的なオーボエ奏者であり、独自の語法を持つ作曲家であり、そして聞き古された作品から新たな美を見出すことができる卓越した指揮者―――ここ数年、マルチ・ミュージシャンとしての多彩な活動がクローズアップされているハインツ・ホリガー。ホリガーの指揮といえば、これまで レコーディングされていたのは、いわゆる「吹き振り」のほかは現代音楽が中心でしたが、ケルン放送響とのシューマンの交響曲・管弦楽・協奏曲全集(audite)やヴィンタートゥール・ムジーク コレギウムとのメンデルスゾーンの交響曲第3番・第4番(MD+G)、あるいはシュトゥットガルト放送響とのケクランやドビュッシーのオーケストラ作品(SWR)など、ロマン派やスタンダード・レパートリーにおける指揮者としての凄さが刻印された録音が次々と発売されています。

当アルバムは、2019年5月のホリガー80歳の誕生日を寿ぐべく2017年から開始されたホリガーとバーゼル室内管弦楽団によるビッグ・プロジェクト、シューベルトの交響曲全曲演奏と並行して実現したレコーディングです。2017〜20年にかけて交響曲8曲・序曲4曲に加え、シューベルトにインスパイアされたスイスの作曲家ローランド・モーザーによる作品までを収録しています。ホリガーはシューベルトの交響曲の特質について、「マーラーと同じで、可愛らしい響きや、ウィーンの酒場でワインを飲み明かすような世俗性が、一瞬にして恐ろしい死の淵をのぞかせる音楽。明るい色彩感は常に暗闇や深淵と隣り合っている」と指摘し、ピリオド楽器を使用することで「響きの透明感を実現できる。シューベルトでは一つのメロディが舞台上の登場人物のように、さまざまなグラデーションによるライトを当てられ、異なった陰影を纏う。まるで響きを細密に透過分析するかのようだ。あらゆる波長の音がクッキリと聞こえてくる。トゥッティのパッセージでもテクスチュアは決して分厚くならない。これは私が理想とする音楽作りでもある」と語っています。

アントニーニとのベートーヴェンやハイドンでその充実ぶりを存分に披露してきたスイスの名チェンバー・オーケストラ、バーゼル室内管弦楽団も、あらゆるパートに命がこもり、きびきびと 躍動感あふれる演奏でホリガーの指揮に応えています。バロック音楽ではピリオド楽器との持ち替えもやってしまうほどあらゆる時代の演奏様式に通じているバーゼル室内管ならではで、 弦楽パートはクラシカル・ボウとガット弦を使用し、ヴァイオリンを両翼に分け対向配置、ホルン、トランペット、ティンパニにはピリオド楽器を導入し、当時の管弦楽編成や演奏法を採り入れ、斬新な響きのバランスや和声の美しさを際出たせています。

録音セッションはベルン郊外の由緒あるホテル「ラントガストホフ・リーエン」内にあるホール(500席)と、1935年建立のカトリック教会をコンサートホールに2018〜20年にリノベーしたドン・ボスコ音楽文化センター内のパウル・ザッハー・ザール(客席数500、同センター内にはホリガーの名を冠した50席のオーディトリアムもあります)で収録されており、明晰かつ木質の温かみのあるサウンドが、ホリガーとバーゼル室内管の名演を伝えてくれます。

ヤーコブス&Bロック管(ペンタトーン)、ガーディナー&オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク(Soli dei Gloria)、ヘレヴェッヘ&アントワープ響(ペンタトーン→Phi)、マナコルダ&カンマーアカデミー・ポツダム(ソニー・クラシカル)など、ピリオド楽器もしくはHIPスタイルによる個性あふれるシューベルトの交響曲の名演盤が以前にも増して目白押しで、シューベルトの交響曲解釈のルセサンスを思わせるかのような昨今ですが、ホリガーと バーゼル室内管による当シリーズはその中でも一際大きな存在感を示しています。

48ページのライナーノーツ:@舩木篤也「管弦楽の復権 ホリガーの耳と目が捉えた新しいシューベルト」 Aローマン・ブロートベック「ハインツ・ホリガーのシューベルト交響曲全集に寄せて」 Bハインツ・ホリガー、シューベルトを語る(2017年インタビュー) Cハインツ・ホリガー(指揮)バーゼル室内管弦楽団による「シューベルト・チクルス」演奏記録

完全生産限定盤、日本独自企画。
(メーカー資料より)



【収録情報】
シューベルト:交響曲全集


Disc1
シューベルト:
1. 歌劇『フィエラブラス』 D.796〜序曲
2. 交響曲第5番変ロ長調 D.485
3.交響曲第1番ニ長調 D.82

Disc2
4. 交響曲第3番ニ長調 D.200
5. 歌劇『悪魔の別荘』 D.84〜序曲
6. 歌劇『アルフォンソとエストレッラ』 D.732〜序曲
7. 交響曲第2番変ロ長調 D.125

Disc3
8. イタリア風序曲ニ長調 D.590
9. 交響曲第6番ハ長調 D.589
10. 交響曲第4番ハ短調 D.417『悲劇的』

Disc4
11. アンダンテ ロ短調 D.936a (ローランド・モーザーによる管弦楽編曲版)
12. 交響曲第7(8)番ロ短調 D.759『未完成』
13. 管楽九重奏曲変ホ短調 D.79『小葬送曲』

ローランド・モーザー:
14. 『エコースペース(谺する空間)』〜シューベルトの小葬送曲 D.79に基づく

シューベルト:
15. 6つのドイツ舞曲 D.820(ヴェーベルンによる管弦楽編曲版)
 第1番変イ長調
 第2番変イ長調
 第3番変イ長調
 第4番変ロ長調
 第5番変ロ長調
 第6番変ロ長調

Disc5
16. 劇付随音楽『魔法の竪琴(ロザムンデ)』序曲 D.644
17. 交響曲第8(9)番ハ長調 D.944『グレート』

 バーゼル室内管弦楽団
 ハインツ・ホリガー(指揮)

 録音時期:
 2017年11月15-17日(16,17)
 2018年6月19-21日(1-3)
 2018年10月18-20日(8-10)
 2019年6月6,7日(4)
 2019年8月21,22日(5-7)
 2020年8月22日(11)
 2020年8月24日(12)
 2020年8月27,28日(13-15)

 録音場所:
 スイス、バーゼル、ラントガストホフ・リーエン(1-3,5-10,16,17)
 スイス、バーゼル、ドン・ボスコ音楽文化センター、パウル・ザッハー・ザール(4,11-15)

 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
 SACD Hybrid

 レコーディング・プロデューサー、エディティング:アンドレアス・ヴェルナー(シレンチウム音楽プロダクション)
 レコーディング・エンジニア:ヤーコブ・ヘンデル

 ドイチュラントフンクおよびスイス第2文化放送との共同制作
 プロデューサー:
 ヨッヘン・フープマッヒャー(ドイツラントフンク)
 ヴァレリオ・ベンツ(スイス第2文化放送)、
 マルセル・ファルク(バーゼル室内管弦楽団)、
 マルティン・コーン、ミヒャエル・ブリュッゲマン(ソニークラシカル)

 完全生産限定盤 日本独自企画

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