無人島 〜俺の10枚〜 【THE TREES: 有馬 嵩将 編】

2021年06月23日 (水) 18:00

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プロデューサーに菅原慎一(ex.シャムキャッツ)を迎えたデビューアルバム『Reading Flowers』をリリースする THE TREES が「無人島 〜俺の10枚〜」に登場!20年代の東京インディーを担う4人組が選ぶ10枚とは?今回は、有馬 嵩将 (Vocal & Guitar)編。


無人島 〜俺の10枚〜 【THE TREES: 有馬 嵩将 編】

Travis 『Singles』

Travisの作品は絶対に選びたいと思ったのですがどの作品にしようか迷ってしまい、悩んだ結果、代表曲を網羅しているこのベストアルバムを選びました。
Travisは圧倒的な美メロとメランコリックな演奏が特徴で、自分のソングライティングに一番影響を与えてくれたバンドだと思っています。

2017年の来日公演で初めて生でみることができたのですが会場全体が笑顔で溢れていて多幸感を感じることができる素晴らしいライブでした。

この作品を聴けば無人島での孤独な生活が続いても優しさを捨てずに生きていけそうです。

《recommended tracks》
・Turn
・Driftwood
・Why Does It Always Rain On Me?

The Stone Roses 『The Stone Roses』

この作品を聴いている間はなんだかなんでもできてしまいそうな無敵感を纏えます。
煌めきを感じるギターやエヴァーグリーンなメロディー等かなり影響を受けています。

何かが始まる予感、永遠を感じるバンドアンサンブル、いつ聴いても最高で大好きな作品です。

この作品を聴けばやったこともない無人島のサバイバル生活もなんとか乗り越えられそうです。

《recommended tracks》
・I Wanna Be Adored
・Waterfall
・This Is the One



Pinegrove 『Marigold』

米ニュージャージー出身のバンドPinegroveの2020年発売の作品です。去年一番聴いた作品かもしれません。フォークやカントリーをベースにした温かみのあるサウンドにエモーショナルで優しいボーカルが特徴のインディーロックバンドです。

この作品は特に歌メロが素晴らしい曲が多く、今回自分の作品にも影響を受けていると思います。
ライブではさらに感情的で熱い演奏を繰り広げているようで、いつか生でみてみたいと思っています。

この作品を聴けば無人島生活のストレスも吹き飛ばしてくれそうです。

《recommended tracks》
・Moment
・Phase
・Endless



THE BEATLES 『Revolver』

小さいころ両親がよく車で赤盤青盤を流していた影響でビートルズに興味をもちました。高校生のころオリジナルアルバムも聴こうと思い、理由はよく覚えていませんがこのRevoverを最初に手に取りました。再生してみると、テープの逆回転を使ったギターやインドの楽器シタールを使った曲など今まで聴いてきた音楽とは全く異なった世界観でかなり衝撃を受けました。

この作品を聴いてから60年代のサイケデリックロックやインド音楽等、様々なジャンルに興味をもつことができ、自分の聴く音楽の幅を広げてくれた大切な作品です。

この作品を聴けば何もない無人島生活でも創造力を働かせることを忘れずにいられそうです。

《recommended tracks》
・And Your Bird Can Sing
・She Said She Said
・Tomorrow Never Knows



The Byrds 『Fifth Dimension』

今までのフォークロック路線にサイケデリックロックやラーガロックの要素もプラスされた3rdアルバムです。ロジャー・マッギンが弾く12弦ギターの自由でぶっ飛んだギターソロ、美しいコーラスワークなど影響を受けています。

この作品を聴けば無人島生活に飽きてきても頭をからっぽにしてくれそうです。

《recommended tracks》
・Eight Miles High
・Wild Mountain Thyme
・5D(Fifth Dimension)



PRIMAL SCREAM 『SONIC FLOWER GROOVE』

Byrdsの影響を感じるギター・ポップの名盤。これ以降の作品には参加していないジム・ビーディーの12弦ギターを多用したキラキラしたギターフレーズや甘酸っぱいメロディーなどいつ聴いても優しい気持ちにさせてくれます。

この作品を聴けば無人島での代わり映えしない生活にも彩りを与えてくれると思います。

《recommended tracks》
・Gentle Tuesday
・Leaves
・We Go Down Slowly Rising

Fleet Foxes 『Shore』

2020年発表の作品。誠実さや丁寧さが見える緻密なアレンジ、音を鳴らせる祝祭感を感じさせる演奏など今までの彼らの作品の中で一番明るくポップな作品だと個人的に思いました。
先人へのリスペクトを感じる素晴らしい作品です。

2018年の来日公演に足を運んだのですが、たまたまギターのスカイラーが開演前、会場の外を散歩していたので一緒に写真をとってもらえてとても興奮したことを今でも覚えています。

この作品を聴けば無人島生活が死ぬほど辛くなっても希望を感じることができそうです。

《recommended tracks》
・Sunblind
・Jara
・Featherweight



Real estate 『In Mind』

TelevisionやFeltのようなギターアンサンブルが美しいバンドです。この作品以前は少しローファイな雰囲気を纏っていますが、この作品からはハイファイでさらに緻密で熟成されたギターアンサンブルを聴くことができます。今回自分のアルバムを作るにあたり、アルペジオを中心とした煌びやかなギターアレンジなど影響をうけました。

少し大人っぽい雰囲気のあるギターアンサンブルが心を落ち着かせてくれます。

この作品を聴けば無人島での孤独な夜も安心して眠れそうです。

《recommended tracks》
・White Light
・Darling
・Saturday



Neutral Milk Hotel 『In the Aeroplane Over the Sea』

異国情緒を感じるフォーキーで美しい歌メロ、組曲のような曲構成などノスタルジックで心地よい作品。この作品を聴いていると行ったこともない海外の田園風景が浮かんできて、無性に旅行に行きたくなります。弾き語りの曲やノイジーなギターが飛び出す曲など様々なタイプの曲が収録されているので何度聴いても飽きません。
自分の今回のアルバムも様々な側面をみせられたらいいなと思っていたので製作中もこの作品はかなり聴き直し、参考にしました。

意味不明なジャケットも印象的な一枚です。

この作品を聴けば無人島での生活に疲れ切った気持ちを癒してくれそうです。

《recommended tracks》
・Holland,1945
・In the Aeroplane Over the Sea
・Two-Headed Boy



BUMP OF CHICKEN 『orbital period』

僕が楽器を始めるきっかけになった大切な一枚です。高校生の頃コピーバンドでこのアルバムからメーデーを演奏しました。(その頃僕はボーカルでもギターでもなくベースでしたが)初めて人前で演奏した曲なので思い入れがあります。

初めてこの作品自体を聴いたのは確か中学生の頃で、修学旅行でログハウスに泊まったのですが、その時一緒の班だった友達とこの作品を聴きながら談笑した記憶があります。

今聞くとその時の思い出も含めて中学時代の気持ちや風景が蘇ってきて懐かしい気持ちになります。

この作品を聴けば僕は地元の友達に会いたくなってしまい、救難信号を出して無人島からの脱出を試みるでしょう。

《recommended tracks》
・メーデー
・プラネタリウム
・ひとりごと



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無人島 〜俺の10枚〜 とは

音楽好きには、超定番の企画「無人島 〜俺の10枚〜」。なんとも潔いタイトルで、内容もそのまんま、無人島に持って行きたいCDを10枚チョイスしてもらい、それぞれの作品に込められた思い入れを思いっきり語ってもらう。ミュージシャンとしてルーツとなるもの、人生を変えた一枚、甘い記憶がよみがえる一枚、チョイスの理由にはそれぞれのアーティストごとに千差万別だ。

「無人島 〜俺の10枚〜」過去のアーカイブはこちら


THE TREES デビューアルバム『Reading Flowers』 商品情報

2021年6月23日発売
P-VINE RECORDS

千葉県出身のメンバーを中心に結成し、Laura day romance等を迎えた自主企画を大成功に収めるなど都内のライブハウス・シーンを中心に注目を集める次世代―ギターポップ・バンド、THE TREES。CD+ZINEの作品を自主リリースするなど、楽曲だけではなくアートワークやパッケージにまで拘りを持った注目バンドが同じく千葉県出身の菅原慎一(ex.シャムキャッツ)をプロデューサーに迎えて完成させた待望のデビューアルバムを遂にリリース!

Belle and SebastianやTravisといった海外のギターポップ/ インディーフォークなどから影響を受けたサウンドを邦楽として再定義したTHE TREESの音楽。キラキラとした甘酸っぱさとエモーショナルが絡み合う『Reading Flowers』の全10曲は、今すぐ散歩に出かけたくなるような暖かいサウンドと少しセンチメンタルにさせられるメロディーのバランスが絶妙! 春〜初夏にピッタリのギターポップの上で邦楽特有のポップさを持ったヴォーカル、有馬嵩将の甘くて爽やかな唄声が青空高く響き渡る!ヴォーカル、有馬嵩将自らが描いた油絵のジャケットにも注目です!


2020年という、バンドにとって一番合理的でなく、活動に不向きな一年を、なるべく楽しく、根気よく、丁寧にみんなで過ごした。曲作りや練習の合間にドライブをしたり、喫茶店へ行ったり、ハードオフ巡りをしたりしてセッションを重ねていく中でどんどん気付きが産まれ、グルーヴを増していくのを間近で見てきた。効率が悪くて面倒くさいけれど美しいのがバンドだ。その美しさとは、毎日のちょっとした奇跡の積み重ねを、人間的で有機的な繋がりをもってバンドサウンドへ昇華させることなのかなと思った。

まさに今、THE TREESは全ての真っ只中にいて、有馬くん、荏原くん、竹内さん、山本くん4人が、想像力を働かせて同時に音を鳴らすという奇跡が進行中なのだ。

知らないうちに失ってしまうもの、どうやっても取り戻せないものが人生にはあるが、初めて彼らのライブを観たとき、そんな大切なことは何だったか、改めて教えてくれたような気がした。

完成したアルバムを聴いて、同じような気持ちになり、涙を流している自分がここにいる。

______菅原慎一(ex.シャムキャッツ)

ご購入はこちら

Reading Flowers

CD

Reading Flowers

THE TREES

価格(税込) : ¥2,530

まとめ買い価格(税込) : ¥2,150

発売日: 2021年06月23日


【CD収録曲】

  • 01. Clover
  • 02. Edelweiß
  • 03. Primula
  • 04. Iberis
  • 05. Marron
  • 06. Lilac
  • 07. Zinnia
  • 08. Mimosa
  • 09. Chloranthus
  • 10. Coleus



THE TREES プロフィール

竹内 里美(Vocal&Bass) / 山本 諒(Drums) / 有馬 嵩将(Vocal&Guitar) / 荏原 優太郎 (Guitar&Chorus)

千葉県出身のメンバーを中心に結成した4人組ギターポップ・バンド、THE TREES。日本語での歌詞を大切にした暖かみのある楽曲を鳴らし、2017年にCD+ZINE作品『Olive EP』を自主リリース、2018年には竹内里美が正式加入。写真家、勝呂 亮伍と共作したCD+ZINE作品『KIDS EP』、『Breakfast Club』を2年連続でリリースするなどリリース形態に拘り作品リリースを続ける。2019年には下北沢BASEMENTBARにて初の自主企画「Younger Than Yesterday」を開催し、大成功を収めた。2021年6月23日、元シャムキャッツの菅原慎一をプロデューサーに迎えたデビューアルバム『Reading Flowers』をリリースする。


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