【第1回】バイヤー寺町知秀のわくわくPOPSランド

洋楽の森からオススメ作品をピックアップ
あの番組、覚えてますか？
このコーナーでは、わくわくせずにはいられない海外の良質POPSをお届けします！

【第1回】全てのデンジャラスなウーマンとマンに捧ぐ！

　今月から新連載を担当させていただく寺町知秀です。タイトル通りの、ワクワク、ゾクゾク、キュンキュンしてたまらない、旬でフレッシュなポップスを紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。

　第1回目はいきなり大ネタですが、アリアナ・グランデ3作目となるニュー・アルバム『デンジャラス・ウーマン』にズームイン。正直、アリアナちゃんと馴れ馴れしく呼ぶほど熱心なファンではなかったのですが、今作は完全に打ちのめされました…。EDMシーンの顔役、ZEDDが楽曲を手掛けた「ブレイク・フリー」を筆頭にアッパーでカラフルな楽曲が目立った前作『マイ・エヴリシング』から衣替えした、ゴージャスでありながら甘美なメロウネスが滴り落ちる、アーバン＆アダルトなミドルテンポ・ナンバーをメインディッシュに用意。全体的にややテンポを落としたことで、すっかりGIRLからWOMANになったアリアナちゃんのアメイジングな歌の表現力がさらに引き出されていて、そのあまりに圧倒的な歌声を骨の髄まで堪能できます。

　メイン・プロデューサーであるマックス・マーティン、イリヤ・サンタナらの手腕も抜群で、フィーチャリングに盟友ニッキー・ミナージュを迎え、レゲエを下敷きにしたトロピカル・ムード全開な「Side To Side」、70'sディスコ・フレイヴァー溢れるダンサンブルなキラー・チューン「Greedy」をはじめ、R&B/エレクトロ/ハウス〜ディスコ/レゲエを華麗に横断していく、コンテンポラリー・ポップスの“全部乗せ”と言える楽曲が恐るべきクオリティで出来上がっているのです。今まで何となく素通りしていた方々にこそ、聴いて欲しいと思います。

　そして、ときめく女性ボーカルをもう1枚。今度はインディ・ポップシーンに場所を移して、ユミ・ゾウマ最新作『ヨンカラ』にズームイン。ソロではなくバンド名です。80'sシンセ・ポップをモダンに仕立てた超洒脱な演奏／トラックに、センチメンタルでちょっぴりアンニュイな歌声がささやかれ、キュンキュンせずにはいられません。はい、いくつになってもナウな音楽聴いてときめきたいんです。

　それでは、わくわくポップスランドでまた来月お会いしましょう。