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注目のマイナー・ピアノトリオ 【2015年6月2日掲載分】

Tuesday, June 2nd 2015


注目のマイナー・ピアノトリオ

 毎週各国より続々と投入されるピアノトリオ作品をまとめてご紹介。名手による堂々の新録から、小粒でもぴりりと辛い隠れ人気盤、レア本、ディスクガイド掲載の限定再プレス/再流通盤までよりどりみどり!

* 自主制作盤や海外マイナー・レーベルからの流通盤も多く、入荷が不安定な場合がありますことを予めご了承ください。





Dag Arnesen 『Grieg, Tveitt & I』  

ノルウェー名ピアニスト、ダグ・アルネセンのCOCO&COレーベルからのトリオ新作。「Norwegian Song」シリーズから地続きとなる“ルーツ探訪”コンセプト作品で、今回は同国ベルゲンの偉大な作曲家エドヴァルド・グリーグとゲイル・トヴェイトの楽曲をジャズ・アレンジしたもの。ピアノトリオとベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団との調和によって生み出された、まさしくアルネセン印とも言える透明感溢れる美しき音世界。

Dag Arnesen (p)
Ole Marius Sandberg (b)
Ivar Thormodsaeter (ds)
Bergen Philharmonic Orchestra


Steve Plews 『Importance Of What Is Not』  

「ジャズ批評」誌で取り上げられ人気に火が付いたレア盤『Secret Spaces』でおなじみの英国ベテラン・ピアニスト、スティーヴ・プリュース率いるトリオ最新作。”エヴァンス的語法”を踏襲した端正なタッチで歌い上げるメロディ、水墨画を思わせる詩的空間が素晴らしい一枚。

Steve Plews (p)
Gavin Barras (b)
Johnny Hunter (ds)


Luis Gonzalez 『Smile』 

『Cancons』や『Live At Sunset』が昨年日本にも流通されてピアノトリオ・ファンの間で話題を呼んだ、スペイン・カタルーニャ地方出身のピアニスト、ルイス・ゴンザレス。バッハやビートルズの曲をカタルーニャの光で照らすように、新しくも瑞々しい解釈で聴かせてくれるトリオ新作。豊穣な現代スペインのジャズ・ピアノ・シーンを語る上で欠かせない一枚となることでしょう。

Luis Gonzalez (p)
Joan Sola-Morales (b)
Cesar Martinez (ds)


Jane Getz 『Dot On The Map』 

70年代のRCA盤『Mother Hen』、『No Ordinary Child』(pro.はニック・デカロ!)がSSWファンにもなじみの深い女流ピアニスト/シンガー、”マザー・ヘン”ことジェーン・ゲッツの最新作。冒頭のヴォーカル曲を除いて全編ピアノトリオでの録音。スタンダードを中心に流麗でスウィンギーな演奏を聴かせてくれる一枚です。

Jane Getz (p)
Pat Senatore (b)
Kendall Kay (ds)ほか



Trio M / E / D 『Trio M / E / D』 

S'ardやEgeaレーベル諸作でおなじみのイタリア・ベテラン女流ピアニスト、リタ・マルコトゥッリ。昨年リリースされたACTからのデュオ作に続く新作は、旧知のピーター・アースキン(ds)、パレ・ダニエルソン(b)とのトリオ録。ときにアグレッシヴに攻め、ときにリリカル且つ繊細なピアニズムを展開する、才媛リタならではの多彩で重厚な快奏をたのしめる。大御所リズム隊とのコンビネーションも完璧☆

Rita Marcotulli (p)
Palle Danielsson (b)
Peter Erskine (ds)


George Cables 『In Good Company』 

70歳を越えた今もなお瑞々しいタッチで聴き手を魅了するベテラン・ピアニスト、ジョージ・ケイブルスのHighNote新録。全幅の信頼を寄せるエシェット・エシェット(b)、ヴィクター・ルイス(ds)とのトリオで、オリジナルほか、敬愛するジョン・ヒックス、エリントン&ストレイホーン、ケニー・バロン楽曲などをスウィンギーに快奏♪ 「音楽が自らに語りかけるままに自分らしく演奏した」という本人の言葉通りの味わい深くもリラックスした雰囲気にほだされる一枚。

George Cables (p)
Essiet Essiet (b)
Victor Lewis (ds)


Garry Dial 『Never Is Now』 (限定再プレス) 

名コンビ、ロドニー=サリヴァン諸作でも素晴らしいプレイを聴かせてくれるピアニスト、ギャリー・ダイアルが、ジェイ・アンダーソン(b)、ジョーイ・バロン(ds)という最高のメンバーを引き連れて1984、86年に吹き込んだ一世一代のピアノトリオ作。全曲、メロディアスでよく歌うピアノが心地よいオリジナル・コンポジションで構成。待望の限定再プレスです。

Garry Dial (p)
Jay Anderson (b)
Joey Baron (ds)
1984、1986年録音


Arkady Eskin 『What's New』 (限定再プレス) 

東欧ベラルーシ共和国の首都ミンクス出身のピアニスト、アルカディ・エスキンが2003年に吹き込んだ、まさに”秘宝中の秘宝盤”と呼ぶにふさわしいレアなピアノトリオ盤が限定再プレス!おなじみのスタンダードにオリジナル曲を交え抒情性豊かに歌いあげる、正統派トリオ演奏が五臓六腑に沁みわたります。

Arkady Eskin (p)
Mikalai Niaronski (b)
Andrei Clavinski (ds)
2003年録音


Thomas Maasz 『Thomas Maasz Trio』 

オランダの若手ピアニスト、トーマス・マーツ率いるピアノトリオの自主制作デビュー盤。粒立ちのいい各楽器のサウンド、控えめな叙情性とクセになるフレーズ、これぞ現代のピアノトリオと思わせる研ぎ澄まされた感性がビリビリと伝わってくるオリジナル曲。ハイセンスな解釈でおくるスタンダードナンバーも◎。

Thomas Maasz (p)
Marijn van de Ven (b)
Peter Lenz (ds)


Luis Perdomo 『Twenty Two』 

Criss Cross諸作でおなじみ、ベネズエラ出身でニューヨークで活動するピアニスト、ルイス・ペルドモ。タイトルの「Twenty Two」、つまりNY移住後”22年目”に吹き込まれた最新作は、初リーダー作『Balance』で注目を集めた女流ベース奏者ミミ・ジョーンズ、「ポスト・ブライアン・ブレイド」の一番手ドラマー、ルディ・ロイストンとのトリオ作!

Luis Perdomo (p)
Mimi Jones (b)
Rudy Royston (ds)


Jean Kapsa / Antoine Reininger / Maxime Fleau 『La Ligne De Karman』 

ジャン・カプサ(p)、アントワン・レイニンガー(b)、マキシン・フロウ(ds)によるフランスのピアノトリオのMELISSE原盤・澤野工房2作目。流麗でフレッシュなカブサのピアノにリズム隊の安定感抜群、変幻自在のプレイが絡む、ロマンティック且つドラマティックな世界観に引き込まれていく一枚です。

Jean Kapsa (p)
Antoine Reininger (b)
Maxime Fleau (ds)


Vladimir Shafranov 『ロシアより愛をこめて』 

「日本における”ヨーロッパ・ピアノ”の認識に最も大きな影響を与えたピアニスト」とも謳われるフィンランド領オーランド諸島在住のジャズピアニスト、ウラジミール・シャフラノフが哀愁のロシア民謡をピアノトリオでアレンジ。美しいメロディと心地よいスウィングで魅了。6月には「VENUS NEW MIX DSD MASTERING SERIES」より高音質SACDも登場!

Vladimir Shafrano (p)
Hans Backenroth (b)
Bengt Stark (ds)


Mario Zara 『Fade Out』 

2005年の『Songs』が好評を博した伊・若手注目株ピアニスト、マリオ・ツァラ率いるトリオの3作目。イタリアらしい温かみと気品に満ちたメロディ、欧州ピアニズムの旨味を凝縮したかのような繊細且つ洗練されたトリオ・サウンド。クラシック要素の投入や現代的なリズム・アレンジも施された実におもしろい仕上がりに。

Mario Zara (p)
Yuri Goloubev (b)
Michele Salgarello (ds)



Fausto Ferraiuolo 『Ponti Sospesi』 

エンリコ・ピエラヌンツィに師事していたこともある伊ナポリのピアニスト、ファウスト・フェライウオロ率いるトリオによるAbeat For Jazz最新作。パリをオマージュした作品となっており、様々な風景を欧州ピアノトリオならではのロマン溢れる耽美で洗練されたサウンドでニュアンス豊かに表現。マスタリングはステファノ・アメリオ!

Fausto Ferraiuolo (p)
Mauro Gargano (b)
Antoine Banville (ds)


Olga Konkova 『Goldilocks Zone』 

モスクワ生まれでノルウェーのジャズ・シーンを中心に活躍する女流ピアニスト、オルガ・コンコヴァ。『My Voice』、『Return Journey』(ソロピアノ)に続く Losen Recordsの3作目は、夫でもあるペール・マティセン(b)、多彩なスタイルで活躍するスーパードラマー(兼・鍵盤奏者)ゲイリー・ハズバンドとのトリオ・レコーディング。作品のコアとなる壮大な組曲など、三者の「美しい思考」が淀みなく交わった注目作品。

Olga Konkova (p,el-p)
Per Mathisen (b)
Gary Husband (ds,per)


Pat Glynn 『Who's On Bass』 

ニュージャージー出身で東京在住の職人ベーシスト、パット・グリン 2014年リリースの初リーダー・アルバム『Who's On Bass』が待望の日本流通開始。サイラス・チェスナット(p)、カール・アレン(ds)という実力派を迎えた渾身のストレート・アヘッド作。おなじみのスタンダードに加え自身のオリジナルも収録。

Pat Glynn (b,tuba on M9)
Cyrus Chestnut (p)
Carl Allen (ds)


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