【HMVインタビュー】SUPER BEAVER「愛する」

2015年3月27日 (金)

湧き上がる感情をそのまま言葉にした歌詞が共感を呼んでいるSUPER BEAVERが、結成10周年を迎える4月1日にフルアルバム「愛する」をリリース！バンドがこれまで経験してきた出来事や重ねてきた人との繋がりが今作で結実。より歌詞は深化し、それを表現するサウンドメイク・アレンジもさらに進化した10周年に相応しい作品が完成！

SUPER BEAVER インタビュー

---結成10周年の節目にリリースされる今作は、SUPER BEAVERにとってどのような位置づけの作品になりましたか？

柳沢： 特別10周年を意識したわけではなく、これまでの作品と共に自分たちも一緒に「人」として積み重ねてきた経験の行き着いた先が今作で、過去を振り返ったときに全てが今作に繋がってきていると思うと、とても腑に落ちる感覚があります。初めから目指したわけではなく、結果として10年という節目に相応しい作品が出来たなと実感しています。

---今作制作にあたって苦労した点、また印象的な出来事がありましたら教えて頂けますか？

柳沢： そろそろ制作モードに入ろうか、と思っていた矢先にGt.柳沢が入院したことが大きな出来事ではあります。それを各々の立ち位置で乗り越えることができ、それが楽曲制作やアレンジはもちろん、メンバー四人という集合体においてもそれぞれ「一人」の確立と責任感という所に繋がったかなあと。バンドがまた一つ強くなった気がしています。

---「愛する」というタイトル、そしてテーマに「あなたが愛する全てを、愛する」を掲げていますが、そこにはどういった想いが込められているのでしょうか？

柳沢： 人と顔を突き合わせて会話をすること、歌うこと、を大事にしてきたバンドですが、その人と人との繋がりの中で「大切な人が”大切にしている”もの」まで大切にしていきたいと思うようになり、こういった言葉が生まれました。「一人」を形成するのは自分の意志であると同時に、〈大多数が見た自分〉でもあると実感してから、それであれば「大切な人」を形成するものまでを大切にしていきたいなと。メンバー同士も然りです。

---SCANDALのMAMIさんが6曲目の「Q&A」に参加していますが、その経緯を教えて下さい。

柳沢： 女声とユニゾンする曲を歌いたいとVo.渋谷が言ったのが始めで、今作のタイミングで男女それぞれの目線から見た楽曲が出来たので、この曲だ！と。Gt.柳沢がSCANDALに「声」「会わないつもりの、元気でね」を楽曲提供していて、特にMAMIちゃんがリードボーカルをとった「声」での歌声をVo.渋谷が絶賛していたこともあり、満場一致でMAMIちゃんにゲストコーラスをお願いすることになりました。快諾してくださりとても嬉しく思っています。

---感情をストレートに訴えかける歌詞はいつもどんな事にインスピレーションを受けて書かれているのですか？言葉選びで大切にしている事は何でしょう？

柳沢： インスピレーションというよりは、自分たちが常日頃感じることをそのまま楽曲にしている感じです。現在進行形であれ、過去を振り返り思うことであれ、いずれメンバーが感じ経験した気持ちが曲になっていると思います。言葉選びとしては、出来る限り喋り言葉になればいいなと。出来る限りシンプルでわかりやすい言葉で歌いたいと思っています。

---楽曲を制作する上で、SUPER BEAVERとして特に大切にしている事とは何でしょうか？

柳沢： 本当の言葉、キャッチーなメロディ、それを最大限に活かすためのアレンジ。これに尽きます。

---渋谷さんソロプロジェクトの音源が先着特典になりますが、渋谷さんにとってのバンドとソロの違いとは？

渋谷： 特に大きな違いは無いですが、強いて言うなら、バンド以上により聴き手としての自分の趣味に少し寄っているかもしれません。あとは音の大きさ…笑

---10年の間で変わったもの、変わらないものを教えて下さい。また振り返ってみてどんな歳月でしたか？

柳沢： 変わったのは年下のバンドマンが増えたこと。結成〜09年にメジャーデビューした当時は20歳そこそこでどこにいっても最年少だったのですが。笑変わらないものはメンバーの関係性ですかね。絶妙な距離感と絶妙なバランスで、10年目とは思えないほどかなり仲良いと思います。

---リリース後にはツアーも始まります。10周年で行うツアーはどんなものにしたいですか？

柳沢： 特に特別なことをするつもりはなく毎回毎ライブ同じですが「これまでの中で一番素晴らしい日」を更新し続けられるようにしたいなと思っています。

---10周年を経てSUPER BEAVERが目指すところとは？

柳沢： もっともっと大勢の人と共に、もっともっと大きな会場で、もっともっと同じ歌を共有したいと、勿論思いますが…それ以上にこれからも変わらず精一杯誠実なバンドでありたいなと思っています。

---最後にインタビューをご覧の皆様にメッセージをお願いします。

柳沢： 『愛する』というとても大きくて、同時にとてもパーソナルな、素直なアルバムが出来ました。きっと「あなた」の味方であれる作品だと思います。聴いてみてもらえたら嬉しいです。

---ありがとうございました！

柳沢： こちらこそありがとうございました！

【HMV限定特典】 ”澁谷逆太郎” 初音源作品「小さな声で」収録CD

※特典は無くなり次第終了となります。ご購入前に必ず商品ページにて特典の有無をご確認下さい。

SUPER BEAVER『愛する』 [2015年4月1日発売]

「自分らしさってなんだ?」ーーー冒頭からそんな一節をテーマに掲げ前作シングルにもなった M-2「らしさ」、その起源となる疑問を歌った M-1「誰か」で今作は幕を開ける。シューゲイズ的な要素も含む三段構成のサビが印象的な M-4「結果論」や無骨なドラムフレーズから始まる M-8「言えって」SCANDALのMAMIがゲストコーラスで参加しているM-6「Q&A」や、M-7「おかげさま」での聖歌隊のようなコーラスワークやリズムチェンジなど、各所でサウンドメイクやアレンジにおいても挑戦と進化を感じられる今作だが、全曲に共通して特筆すべきは歌詞の圧倒的な深化だろう。「らしさ」のアンサーソングとも言えるM-3「証明」は《産まれて死ぬまで一人なのは / 誰も独りきりでは無いという「証明」》と結ばれており、緊急入院そして闘病を経験したGt.柳沢が退院後真っ先に制作しメンバーに聴かせた楽曲でもある。これまでもSUPER BEAVERは見て見ぬふりをしがちな感情や、対峙すべき今を真っ正面から捉え救い上げるように歌ってきたが、今作ではより明確でシンプルに生々しくも温かい本当の言葉が紡がれている。そして、等身大でありながら今作の一つの核ともなったM-9「生活」の完成を経て、辿り着いたのが M-10「愛する」であり《あなたが愛する全てを/ 愛する》と歌った新たな決意だ。M-5「わたし」でVo.渋谷が綴るように、決して順風満帆とは言えなかった10年の歴史の中でも温かい手を差し伸べてくれた沢山の〈あなた〉へ、次は自分たちが手を差し伸べることを示したSUPER BEAVER。その思いを生み出したのは挫折や後悔の上で貫くことを決め、M-11タイトルにもなった「ILP」(アイラブポップミュージック)に込められた信念だ。ニューアルバム『愛する』は、結成10周年という節目に相応しいSUPER BEAVERの確固たる意志そのものである。

収録曲

01. 誰か
02. らしさ
03. 証明
04. 結果論
05. わたし
06. Q&A　Guest chorus：MAMI（SCANDAL）
07. おかげさま
08. 言えって
09. 生活
10. 愛する
11. ILP

SUPER BEAVER プロフィール

東京出身の4人組ロックバンド。メジャーや自主レーベルを経て、eggman内に発足したレーベル[NOiD]とタッグを組みフルアルバム「361°」「らしさ/わたくしごと」をリリース。【自分らしさ】とは何か？をテーマに変化と不変を歌った「らしさ」は、7月より日本テレビほかで放送されていたアニメ「ばらかもん」のオープニングテーマにも起用され話題を呼び、YoutubeにアップされたMVは再生回数117万回を突破した。シングルは発売後、全国各所で在庫切れが続出しオリコンのデイリーチャートでは初登場で14位を記録。MAN WITH A MISSIONやcoldrain、ゲスの極み乙女。などのツアーにも参加し、2014年夏には10-FEET主催の夏フェス「京都大作戦」や年末には「COUNTDOWN JAPAN14/15」にも出演を果たした。2015年4月1日に結成10周年となり、フルアルバム「愛する」をリリースする。これから新たなシーンを作っていくであろう最も注目すべきロックバンド。

SUPER BEAVER オフィシャルHP