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注目のマイナー・ピアノトリオ 【9月25日掲載分】

2014年10月15日 (水)


注目のマイナー・ピアノトリオ

 毎週各国より続々と投入されるピアノトリオ作品をまとめてご紹介。名手による堂々の新録から、小粒でもぴりりと辛い隠れ人気盤、レア本、ディスクガイド掲載の限定再プレス/再流通盤までよりどりみどり!

* 自主制作盤や海外マイナー・レーベルからの流通盤も多く、入荷が不安定な場合がありますことを予めご了承ください。





RGG Trio 『Aura』 

カロル・マチエイ・シマノフスキの作品を大胆にアレンジした前作『Szymanowski』に続くRGGトリオ待望の新作は、何と! SONY/Okehからのワールドワイド・デビュー・アルバム!新ピアニスト、ウカシュ・オイダナが加わり、さらに美しくアグレッシヴとなったポーランド新世代最高のトライアングル。本作にて世界がひれ伏す!

Lukasz Ojdana (p)
Maciej Garbowski (b)
Krzysztof Gradziuk (ds)



David Hazeltine 『I Remember Cedar』 

洒脱なピアニズムで人気の現代NYを代表するピアニスト、デヴィッド・ヘイゼルタインの新録は、昨夏この世を去ったシダー・ウォルトンに捧げた一枚。名曲「Holy Land」など、ピアニストとしてだけではなく作曲家としての才能にも溢れていた故人の偉業に光を当てている。シダー長年の盟友デヴィッド・ウィリアムス(b)が参加。

David Hazeltine (p)
David Williams (b)
Joe Farnsworth (ds)


Chris Lomheim 『Timeline』 

レア本掲載盤『...And You've Been Waiting?』でよく知られる米ミネアポリスの”エヴァンス派ピアニスト”クリス・ロムハイムの3年ぶり最新トリオ作が完成。さすがのキャリアと言うべき美しいフォルムで透明感たっぷりに奏でられたピアノと持ち前の極上のリリシズム。お待たせしたファンを裏切らない内容です。

Chris Lomheim (p)
Gordon Johnson (b)
Jay Epstein (ds)



Bernat Font 『Sand: Live!』 

『The Shout』で鮮烈デビューを果たした、弱冠25歳スペインの若き人気ピアニスト、バーネット・フォントのトリオ・ライヴ新録。豊かな表現力と巧みなテクニック、研ぎ澄まされた色鮮やかなサウンドが描き出す清しい世界。コンポーザーとしてプレイヤーとしてさらにレベルアップしたフォントにまたしても注目!

Bernat Font (p)
Ivan Kovacevic (b)
Marti Elias (ds)


Laurent Fickelson 『Mind Things』(限定盤) 

『Secret Mood』が「幻の廃盤・レア盤 掘り起こしコレクション」で紹介され、日本のピアノトリオ・ファンにも絶大な支持を受ける仏ピアニスト、ローラン・フィッケルソン。2010年に密かに録音され、現在は配信のみの販売となっている『Mind Things』が限定プレスでCD化!2曲にステファン・ベルモンド(tp)が参加。

Laurent Fickelson (p)
Sylvain Romano (b)
Dre Pallemaerts (ds)
Stephane Belmondo (tp on M2,6)


Christian Gaubert / Andre Ceccarelli / Jannick Top 『Ligne Sud Trio』 

仏マルセイユを拠点に活躍するピアニスト、クリスチャン・グベールのトリオ作品。ジャン・ミシェル・ピルクらとの三頭作『Twenty』も秀逸だったアンドレ・チェカレリ(ds)やヤニック・トップ(el-b)らサイドも申し分なし。美しいタッチで紡ぎ上げられた甘美なメロディとエレガンスたっぷりの風合い。この秋おすすめのピアノトリオ作品です!

Christian Gaubert (p)
Andre Ceccarelli (ds)
Jannick Top (el-b)


Rick Roe 『Voyager』 

昨年リリースされた5年ぶりの新録『Swing Theory』でファンを狂喜させたデトロイト・ベースの正統派ピアニスト、リック・ロウのトリオ新作。ロバート・ハースト(b)、カリーム・リギンス(ds)という前作と同じ腕利き二人を連れ立って、スタンダードナンバーを中心にエレガントにスウィング。これぞ王道ピアノトリオ!と思わず唸る逸品です。

Rick Roe (p)
Robert Hurst (b)
Karriem Riggins (ds)


Alex Mercado 『Symbiosis』 

2012年に『The Watcher』でデビューを飾ったメキシコ出身のピアニスト、アレックス・メルカド。満を持しての2ndリーダー作は、エンリコ・ピエラヌンツィ・トリオやゲイリー・バートン・グループのボトムを支えるアントニオ・サンチェス&スコット・コリーの両名人を迎えた痛快トリオ録!

Alex Mercado (p)
Antonio Sanchez (ds)
Scott Colley (b)



Mike Longo 『Celebrates Oscar Peterson: Live』 

ボブ・クランショー(b)、ルイス・ナッシュ(ds)を迎えたトリオ作『Step On It』も好評だった名手マイク・ロンゴのオスカー・ピーターソン・トリビュートとなる最新ライヴ盤。同メンツによるトリオ・フォーマットで懐深くスウィング感に溢れたプレイを展開。抜群の安定感です。

Mike Longo (p)
Paul West (b)
Ray Mosca (ds)


Dana Reason 『Revealed』 

ジャズとクラシックの領域に橋をかけるような独自の音楽性を湛え、またオレゴン州立大では教鞭をとるなど豊かなキャリアを積み重ねているカナダの才媛ピアニスト/コンポーザー、ダナ・リーズンの2010年ピアノトリオ作品が入荷します。アンジェリカ・サンチェス、マイラ・メルフォード、ポール・ブレイあたりのピアニストがお好みの方におすすめ♪

Dana Reason (p)
Dominic Duval (b)
John Heward (ds)
2010年作品


Greg De Denus 『Transmissions』(限定再プレス) 

カナダ・トロントのピアニスト、グレッグ・デ・デナス率いるピアノトリオの2003年作品が限定再プレス。静謐ながら気高いパッションが凝縮された硬質な音色と緻密なコンポジション。華々しいキャリアを積み重ねている俊英ピアニストのさらなる飛躍を予感させるデビュー盤。ジャケの風合いも含めてマニアの琴線に触れること必至の一枚です。

Greg de Denus (p)
Brandi Disterheft (b)
Sly Juhas (ds)
2003年作品


Jonathan Crayford 『Dark Light』 

ニュージーランド出身のピアニスト、ジョナサン・クレイフォード率いるピアノトリオの最新NY録音は、ダン・ウェイスやベン・ストリート(b)を含んだ要注目トリオによるRattle Jazz デビュー盤。フィルムノワールを彷彿とさせるアンビエンスやフィーリングが一貫して全編を覆い、トリオの辣腕ぶりとその充実したエネルギーに満ちたサウンドが味わえる逸品。

Jonathan Crayford (p)
Ben Street (b)
Dan Weiss (ds)


Juraj Stanik 『Wow』 

子供ジャケ『Shaken Not Stirred』で人気を博したオランダのピアニスト、ユラ・スタニクのトリオ新録。バップ×ユーロ浪漫の絶妙なバランス。有名スタンダード、オリジナル共にゆったりとした風合いで心地良くスウィングできる逸品。

Juraj Stanik (p)
Frans van der Hoeven (b)
Joost van Schaik (ds)



Rob Van Bavel 『Dutch Jazz』(限定盤) 

澤野工房、55RECORDS作品などでもおなじみのロブ・ヴァン・バヴェル。こちらは、2014年に配信のみで発売されたタイトルの限定初CD化作品。全10曲、ブルージーなトラック、バラード、ボッサ風、ユーロ・ジャズらしいクラシカルなナンバーなど大変バランスの良い配置で仕上がってます。全曲自作ですがロマンチックで叙情的な部分、バップ・ピアニストとしてのテクニカルな演奏もサラッとしており長く聴き込める愛聴盤となること間違いなし。

Rob van Bavel (p)
Clemens van der Feen (b)
Chris Strik (ds)


Michal Wroblewski 『City Album』 

ジャズ雑誌「Jazz Forum」にその楽曲の一部が付録CD化され話題を呼んだ『I Remember』でよく知られるポーランドの俊英ピアニスト、ミハウ・ヴルブレフスキ。自然に反転してゆく光と影のように、クールで滑らかに起伏する独創性と抒情性、捻りの効いた技量に貫かれる様は圧巻。独特のアンニュイさの立ち込める合間から、霞みが晴れるかのごとく視界が開けてゆくように、見通しの良い、聴き手の皮膚感覚に沿った吸着力のある美しいメロディに触れることができる。

Micha Wroblewski (p)
Micha Jaros (b)
Pawe Dobrowolski (ds)


Laurent Coulondre 『Opus II』 

2011年作品『Opus T』で彗星のごとくデビュー。そのスタイリッシュでセンス抜群の演奏能力とコンポーズで、わが国のコアなピアノトリオ・ファンを虜にしたことは記憶に新しいローラン・クーロンドル。待望のトリオ・セカンドアルバム。本作でも、デビュー盤の鮮烈で勢いのあるテイストは健在。ハーモニーの美しさ、緩急自在のスピード感も鮮やかなコンポジションからは、際立つ個性やテクニックだけでなくコンセプトに負けないリアルなドライヴ感が心地好く響く。聴き進むごとに研ぎ澄まされてゆくのを実感できる秀逸作。

Laurent Coulondre(p,org)
Jeremy Bruyere (b)
Pierre-Alain Tocanier (ds)


Larry Fuller 『Larry Fuller』 

レイ・ブラウン・トリオ最後のピアニストを務め、またデビュー作『Easy Walker』が大好評を博した西海岸のラリー・フラー率いるトリオの新録。ハッサン・シャコー(b)、グレゴリー・ハッチンソン(ds)というNY名手を引き連れたスインギーな王道ピアノトリオ作。

Larry Fuller (p)
Gregory Hutchinson (ds)
Hassan Shakur (b)


Italstandards Jazz Trio 『In Qualche Parte Del Mondo』(限定盤)

前作『Force』がピアノトリオ党から絶大な評価を受けた、伊のエヴァンス派ピアニスト、アレッサンドロ・ガラティ率いる「イタルスタンダーズ・ジャズ・トリオ」名義での2作目。配信オンリーでしたが限定生産にて初CD化!小気味よいスウィング感、バラードでの叙情性など、どこをきっても申し分のない内容。

Alessandro Galati (p)
Ares Tavolazzi (b)
Piero Borri (ds)



Jacob Karlzon 『Shine』

ヴィクトリア・トルストイのパートナーとしても活躍するスウェディッシュ・ピアニストのACT第2弾。パット・メセニー譲りのサウンドスケープが目の前に広がるオープニング曲をフックとして、メロディアスなバラード、ドラムンベース、e.s.t.以降の欧州ピアノ・トリオ・トレンド等、様々なタイプのオリジナル曲を揃えて、ピアノと電気鍵盤を巧みに組み合わせた音作りにより、カールソンの才人ぶりを印象づける。

Jacob Karlzon (p,key,synth,programming)
Hans Andersson (b)
Robert Mehmet Ikiz (ds)



Hal Galper 『O's Time』

70年代Enja録音のトリオ作『Dreamsville』復刻も話題となったベテラン・ピアニスト、ハル・ギャルパーのレギュラートリオによる新作。チャップリンの「スマイル」やショーターの「ワイルド・フラワー」、オーネット・コールマンに捧げたオリジナルの「O's Time」などを収録。高度なインタープレイで楽曲を再構築するスタイルは、スリルとロマンに満ちたジャズ・ピアノトリオの美しき結晶。

Hal Galper (p)
Jeff Johnson (b)
John Bishop (ds)



Francesco Villani 『Ii Premio De Consolazione』

Emarcyからイタリアの若手ピアニスト、フランチェスコ・ヴィラニのピアノトリオ作品登場。リズム隊にはデンマークの名ベーシスト、イェスパー・ボディルセン、そしてフランチェスコの兄ピエルイジ・ヴィラーニ。オリジナルほか、マンシーニ楽曲や80年代ポップスなどを採り上げ、洗練されたヨーロピアン・ピアノトリオ・サウンドを聴かせてくれる。

Francesco Villani (p)
Jesper Bodilsen (b)
Pierluigi Villani (ds)


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