2014年1月21日 (火)
メジャー第一弾シングル「センスレス・ワンダー」をリリースするヒトリエにインタビュー

wowaka:ヒトリエでボーカルとギター、諸々を務めておりますwowakaです。よろしくお願いします。
シノダ:ヒトリエでギターを弾いているシノダと申します。よろしくお願いします。
イガラシ:ヒトリエでベースを弾いているイガラシです。よろしくお願いします。
ゆーまお:ヒトリエでドラムを叩いているゆーまおです。よろしくお願いします。
--- ヒトリエ結成に至ったきっかけは?
wowaka:元々僕はVOCALOIDを使って曲を作り、ネットでそれを発表してユーザーの反応を貰うというような活動をしていて、2011年の5月にBALLOOMというレーベルから『アンハッピーリフレイン』という作品をリリースさせて頂きました。このアルバムを作ったことでこのスタイルでの活動はすべてやりきった感もあったので、一度区切りをつけて新しい事を始めてみようと考えてこのバンドを始めました。当時作った楽曲にはもちろん自分の思いや魂が込められているのですが、感覚としてそれらの楽曲が自分から乖離していくようなところがあって、一度それを自分の方へ引き寄せたいと考えるようになりました。自分が音楽を聴くようになったり、ギターを弾くようになったのは、バンドの音楽がきっかけだったので、その原点に立ち返って改めて自分の音楽を表現する為にこのバンドを結成しました。
--- 実際にバンドを結成してみて自分の思い描いたサウンドは再現出来ましたか?
wowaka:それはやりながら確かめていく感じでしたね。人間と人間なので。距離感だったり、自分の頭の中で描いているものを正確に言葉として音として“こういうものだよ”と伝えることに時間はかかりましたね。でも初めから自分の意図した事がすぐに伝わるとは思っていなっかたので、共に過ごす時間と音楽的なやり取りで解決していくべきだと。そうやってバンド活動を初めて2年が経ちますけど、繊細で強固で…少しずつ熟成はしてきたかなと思っています。もちろんまだまだ目指していくフェイズはありますけど。
--- ヒトリエの音楽性はとても独創的でバックグラウンドが見えにくいというか、突然変異的なサウンドだと思いました。皆さんは普段はどんな音楽を聴いているのでしょうか?
wowaka:最近だと『ニーア ゲシュタルト | ニーア レプリカント』というゲームのサントラですね。寂寥感があってとにかく暗いんですけど、綺麗なメロディと楽器の響きがゲームの廃墟的な世界観と相俟って凄くいいなぁ…と思って聴いています。
--- それはヒトリエのサウンドにフィードバックされたり?
wowaka:どうだろう?ゲームのサントラという表面的なつくりよりも、もっと奥にある根っこの寂しさの部分などは僕自身が大切にしているところでもあるので、きっと反映されていると思います。
--- なるほど。ではイガラシさんはどんな音楽を?
イガラシ:最近このヒトリエのレコーディングに集中していたせいか、テンポの速い曲を殆ど聴いていなくて、ベン・ワット(※イギリスのNEW WAVEバンド、Everything But the Girlのギタリスト)とかブルー・ナイル(※1981年にスコットランドのグラスゴーにて結成されたバンド。『Hats』は名作として有名)を部屋を真っ暗にして聴いていますね。
wowaka:そんなことしてるんだ(笑)
イガラシ:いま部屋に帰っても音楽聴くタイミングって寝る前くらいじゃないですか。なので部屋を真っ暗にしてブルー・ナイルの『Hats』を聴き、翌日目覚めてヒトリエで速い曲を弾く感じです(笑)
--- バランスが取れていますね(笑)では、ゆーまおさんはいかがでしょう。
ゆーまお:最近は小学生とか中学校の時に聴いていたCDを聴き返していますね。G-クレフの『五右衛門』ですね。あとはクライズラー&カンパニーとかかな。
--- シノダさんはいかがですか。
シノダ:中学校時代に『Break Out』という音楽番組をよく見ていてその時に「このバンドいいな」って思っていたけど当時は買えなかったバンドのCDを中古屋さんで買い直している感じですね。例えばBLEACHとかSHORT HAIR FRONTとか。あとはあまり聴いてこなかったハードコアを聴いていますね。
--- わりと皆さんバラバラの趣味なんですね。
イガラシ:共通して好きだと言えるのは結構ベタなところで一致したりするよね。
--- その一致しているのって?
wowaka:これはもうNUMBER GIRLですね。
--- NUMBER GIRLのどこに惹かれますか?
wowaka:ぜ、全部(笑)もう本当に奇跡のようなバンドです。全部の要素がカッコイイんですよ。自分の中で音楽を再定義させられたというか。メロディは綺麗だし情緒的な背景が見えるんですよ。そういうところにはもの凄く影響を受けています。
--- なるほど。そんな4人が目指すヒトリエというバンドのコンセプトや方向性は?
wowaka:これは僕が以前考えたキャッチコピーでよく使っていたのですが、「純度の高い音」です。バンドって各々が個性を発揮しつつ、ひとつの塊になってグッと前に押し出されるのが格好良いと思うんですね。その上で全員が同じ方向を向いている、そういう強さのある音、塊として格好良い音、というところには一番に重きを置いていますね。それでいてキャッチーでポップであるという事にもこだわっています。沢山の人にヒトリエの音を聴いてもらいたいので。
--- 曲作りはどのようにして進めているのでしょうか?
wowaka:僕がメロディとおおよその展開やコード進行、リフのアイデアを固めてきて、それに対してどうアプローチしていくか全員で合わせたり、ディスカッションしながら作り上げる感じですね。
--- ヒトリエのサウンドは緻密でいてとても激しいですよね。練習やレコーディングって大変じゃないですか?
ゆーまお:体力的に大変ですね(笑)
wowaka:細かい事を演っているのはギターなのかな?
ゆーまお:みんなじゃない!?(笑)
wowaka:そうだね、そういうところでちゃんと決めていく、そうやって決まったところに気持ちよさがあると思うので、その意味では大変なのかなと思います。
--- 今回はメジャーレコード会社であるソニー・ミュージック内に「非日常レコード」というレーベルを立ちあげてのリリースとなりますが、どんなレーベルにしたいですか?
wowaka:とりあえず僕らが好き勝手できる場所ですよね(笑)自分たちで面白いと思えること、このチームじゃないと出来ないことをやりたいと思っています。
--- シングル「センスレス・ワンダー」は自主制作盤とは、レコーディング環境も違ったと思いますが、いかがでしたか?
wowaka:音楽を作る原点的なところは何も変わっていないですね。ただバンドがバンドとして正しく成長しているのではないかと思っています。メンバーそれぞれの意識も高まっていると思いますし、ちゃんと音楽に対して真摯に向き合っていると思いますね。
--- いまシノダさんは横で大きく頷かれていましたが。
シノダ:意識高いです(笑)
ゆーまお:ホントかよ(笑)本心で言った?
シノダ:とりあえず言ってみた(笑)
--- そんな「センスレス・ワンダー」はカオティックなのにポップでとても中毒性のある曲だな、と思いました。もし皆さんがCDショップの店員になったとしたらどんなポップやコピーを付けますか?
wowaka:うーん、なんだろう?「よくわからんけどカッコイイ」かな?
イガラシ:僕は本当にポップスだと思っているので「ノリずらいポップス」ですかね。あれ?これ語弊があるかな?
wowaka:語弊あるね!
一同:(笑)
wowaka:彼との間にちょっと壁が生まれました(笑)
--- (笑)次シノダさんいきましょうか。
シノダ:うーん、なんやろう?・・・速いっ!
一同:(苦笑)
wowaka:それじゃあお客さん食いつかないよ(笑)
--- 意識が高いとかにしておきましょうか(笑)
シノダ:あ、じゃあそれで!
一同:(笑)
--- 最後にゆーまおさんお願いします。
ゆーまお:パッと浮かんだのは「速い、細かい、うるせえ!」みたいな。いやー難しいな。
--- 皆さんそれぞれヒトリエの魅力を端的に表されていますね。では続いて歌詞についての質問です。ネット上に楽曲をアップされていた時代もそうですが、wowakaさんの歌詞の世界観は非常に独特ですよね。客観的に自身の歌詞を見てどのように思われますか?
wowaka:音が気持ち良く聴こえて…何か深そうに見える…で、暗いですかね。
--- 皆さんから見たwowakaさんの歌詞はいかがですか。
イガラシ:難しそうだけど、そんなに思い悩まないというか。スッと入ってくる感じですね。
ゆーまお:うん。暗そう。
一同:(笑)
ゆーまお:コンセプトが内に秘めたものなのでそれで良いと思っています。音的にはポップで明るいのに歌詞は暗いよねってところに面白さがあると思います。
シノダ:僕は言葉と音の乗せ方がうまい人だなって思います。あとこの人は言葉を知っているのか、知らないのかって思う瞬間もあるので、面白いんですよ。この言い回し何回使うねん!?みたいな。
wowaka:それは敢えてですよ(笑)
ゆーまお:それを含めた歌詞のリズムの良さが彼らしさですよね。
--- シングル「センスレス・ワンダー」の初回盤はDVDが同梱されていて自主ミニアルバム『ルームシック・ガールズエスケープ』収録曲を気鋭のクリエイターのディレクションによってミュージッククリップ化ということですが、結構これってすごいことですよね。
wowaka:本当に自分でもそう思います。ぜひ観ていただきたいです。
--- 実際に作ってみていかがでしたか?
wowaka:初期衝動がガッと煮詰まった面白い作品になったなと思います。
--- 初期衝動っていうのはどの辺りに?
wowaka:興味のあることはやってみようというところですね。僕らまだ活動を始めて間もないですし、経験もまだまだで。自分たちの作っているものに確信と自信と誇りを持っていますが、体がまだ着いて行かない部分もあるので、そういったところに貪欲に踏み込んでいく好奇心を持って作る事が出来たのではないかなと思います。
--- 年末にはCOUNTDOWN JAPANに出演されますね(※インタビューは昨年末に収録)。
wowaka:もう楽しみでしょうがないですね!とにかく僕らのことを知らない人の方が多いはずなので、そこに対して見とけよ!っていうのは一番念頭にありますね。
ゆーまお:強気な言い方をすると「ぶっ飛ばしに行く!」ですね。で、逆にぶっ飛ばされるという(笑)でも、ぶっ飛ばしに行きますよ!
シノダ:いや〜・・・ビビってます。今年上京したばかりで年末にCOUNTDOWN JAPAN出るよって何なんだろうこの状況って?でもやるっきゃないって思ってます。
一同:(笑)
イガラシ:そんなに追い詰められてたのか。ゴメンな気づいてやれなくて(笑)
--- そんなイガラシさんはいかがですか?
イガラシ:僕も陽気にぶっ飛ばされたいですね(笑)陽気な心持ちで良いライブをして良いライブを観て帰ってきたいなと思っています。
--- 2014年2月には1stミニアルバムの発売も決まっています。どんな作品になりそうですか?
wowaka:濃い…聴いてて…疲れる…でも凄く聴きやすいアルバムになったと思います。 いまこの4人で出来る事、今の環境でやれることを詰めるだけ詰め込んだ出し惜しみのない作品になっています。
--- では最後にお一人ずつ2014年の目標をお訊かせいただけますでしょうか。
ゆーまお:音楽を表現する上でクリアしなければならないTo Doがたくさんあるので、ひとつずつこれらをこなしていって深みのある表現を身につけてヒトリエが発展していったら良いなと思います。あと、さっきのCDのポップで思いついたのがひとつあるので、最後にいいですか?「ドラム凄く上手い」とか書きたいです。
一同:(爆笑)
ゆーまお:ドラム上手いとか書いてあったら絶対聴きますよ!で実際に聴いて「はぁ?!何だよこれ!」って。
一同:(爆笑)
ゆーまお:ただ書いてあったら絶対「ん?」って目に止まるでしょ。俺だったら絶対なる。
wowaka:そりゃキミ、ドラマーだからね(笑)
イガラシ:レコーディングはリズムとかベーシックなトラックは録り終わっているので、早く次のレコーディングがしたいんですよ。初めてメジャーのフィールドで、物凄い情報力のなか駆け抜けてきたので、そこで得たものを次に還元したいですね。なのでライブもレコーディングも早くやりたいです。
シノダ:うーん…売れたいです、はい。
--- シンプルで潔い目標ですよね。
wowaka:先に言われちゃったけど僕も売れたいです。まだレコーディングは続いていますけど、その場その場で一番凄いものが出来ると自信があるので、どんどん更新していきたいですね。今までの世の中になかったものが僕達から生まれるような立ち位置で活動できたらなと思います。
ヒトリエ Profile
wowaka(ヲワカ)を中心に、シノダ、イガラシ、ゆーまおと2012年に結成されたロック・バンド、ヒトリエ。2012年12月に自主製作ミニ・アルバム『ルームシック・ガールズエスケープ』、今年4月に自主製作EP『non-fiction four e.p.』を発表、約10,000枚のセールスを記録、またライブチケットは軒並み即日完売するなどwowakaの持つ少女観・言語観、ポップセンスを軸にしたそのバンドの音楽は、既に大きな支持を集め始めている。1月・2月の2ヵ月連続リリースに続き、春には東名阪ワンマンツアーも決定!Link
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