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神保 彰インタビュー

Saturday, November 15th 2014



-- 『TA・MA・TE・BOX』でのドラミングは、メンバーのみなさんも「何かいつもと違う」と言っていますが、変化の一番の要因はご自身では何だったと思っていますか?

やはり、大高さんが加入して、カシオペアのサウンドがすごくロックになった気がしたんです。ステージ上でも、今までの自分より生音のボリュームはずっとあがってます。どうしてかというと、今までより音量を上げていかないと自分の音が聞こえないから(笑)。鳴瀬さんと大高さんと、両サイドからステレオ効果でバーンッと来ますからねぇ。ドラミングがどう変わったのか、は客観的には判断できてないんですけれど、それをヌキにしてもバンド全体がよりワイルドな方向に行っている気はします。


-- レコーディング自体はどのように進んだんですか?

まぁ、いつも通りのリラックスした雰囲気で……。また、鳴瀬さんが“あんな感じ”で何ごとにもツッこみつつ場を盛り上げてくれるので(笑)、本当に楽しくレコーディングできました。


-- レコーディングの様子をうかがうと、メンバーのみなさん全員が「楽しかった!」って開口一番におっしゃるんですよね。

やっぱり、演奏している本人たちが楽しくないとお客さんに伝わっていかないですからね。今回は、その楽しさが1曲目から伝わるようなアルバムになっていると思います。「DAYS OF FUTURE」は、僕も大好きな曲なんですけれど、ものすごくいろんな要素が凝縮されていて、あり得ないくらい場面転換がたくさんあって、なおかつ耳に残るフレーズもたくさんあって。こういったタイプの曲を書けるコンポーザーってあまりいないと思うんです。“野呂一生”という卓越した作曲家の才能が惜しみなく注がれた名曲だと思います。 全部で7分ある曲ですけど、野呂さんの作品の中では「大曲」の部類ではないんですよね。かつて30分を超える曲とかも書かれているので。でも、そういった曲と比較しても遜色ないくらい、凝縮度という面では非常に濃い曲だと思います。


-- 確かに、『TA・MA・TE・BOX』という名前の通り、コンポーザーとしての野呂さんの多彩な側面も存分に楽しめるアルバムになっていますね。

野呂さんは、レコーディングの時にデモテープを作ってこない方なんですが、つねに頭の中で音が鳴っていて、譜面を書いただけで彼の中では全体像ができているんですよね。 ただ、野呂さんとはもう長年やっているので、「ここはこういう感じなんだろうな」とか、ある程度想像しながら叩けますが、大高さんは今回、野呂作品の新曲を初めて演奏する立場だったんですよね。なのに、本当に素晴らしい演奏を聴かせてくれたし、カシオペアが今まで培ってきた部分を尊重しつつも新しい風を呼び寄せてくれました。お陰で、カシオペア35年の連綿とした歴史と、これからの新しいカシオペアの未来を予感させるような要素とが、とてもうまくブレンドされた作品になったと思います。


-- そんな中での神保さん作品についてですが。なんでも3曲書かれた中の1曲ということで、他の曲はもう少しライトな感じだったそうですが、最終的に「BRAND NEW SOUL」が採用された理由は?

あのハードな感じが、今のカシオペアにしっくり…来ちゃったんでしょうね(笑)。実は、自分の中でも今まで出したことのなかったハードな面が全面に出た曲なので、自分的にもちょっと新境地だったなという充実感があります。


-- ああいう、ロックっぽいハードな曲は、以前から書いてみたいという思いがあったんですか?

僕はリアルタイムでロックを経験していなくて、フュージョンが生まれる前のクロスオーバーと言われていたジャンルぐらいから音楽に入っているんです。ですから、レッド・ツェッペリンとかディープ・パープルとか、一般的に「ロック」と言われて連想されるようなミュージシャンの作品は、大人になってから、ああ、こういう作品が60年代、70年代にはあったんだなと後から知った立場。いわば、「なんちゃってロック野郎」なんですよね(笑)。だから、本来、ハイハットを半開きにしてジャージャージャーみたいな感じはまったくなかったんですけど、今回は、思い切りそのハーフオープンもやっていて(笑)、僕のドラミングの歴史の中でも新たなトビラをあけちゃった1曲になっちゃったかなと。


-- 単にロック色が前面に出てハードってだけでなく、オルガンの艶っぽさが引き出されて色気のようなモノも感じる作品かなと思いました。

やはり、今回は誰が見ても今までのカシオペアとはオルガンが入っているというところが一番違う部分なので、作曲の最初の段階からもちろん意識はしていましたよね。レコーディングの時、僕はいつも簡単なデモテープを作るんです。今回も本当に骨格だけの、オルガンパートもざっくりとしか入っていないようなものを作りました。それと譜面をお渡しして、「好きに弾いてください」と言ったらああなっちゃった(笑)。自由に演奏しながらも曲のツボはしっかり押さえてくださって、演奏のこなれ方も尋常じゃない……というか「ただ者じゃない!」という感じでした。


-- 今回のレコーディングを通して、改めてカシオペア・サードの魅力はどこにあると感じられましたか?

35年もの長い間、インストロメンタル音楽というフィールドでずっとやり続けているバンドなんて、本当に数える程しかありませんよね。その歴史と、なおかつ、未だに失われない遊びゴコロやヤンチャがとてもいい具合にブレンドしている類い稀なユニットだと思うんです(笑)。ですから、昔からカシオペアを聴いてくれていた40代、50代の方も「おお、カシオペア、今はこうなったんだ」って新鮮な驚きがあると思うし、フュージョンなんてジャンルも知らないような若い世代の方にも「へぇ、こういう音楽があるんだ」と、おもしろがってもらえるんじゃないかなと思っています。


-- 神保さんは初期のメンバーでありながら、現在は「サポート・メンバー」という立場ですっとカシオペアと関わりつつけていますよね。そんな神保さんにとって、カシオペアの存在はどういうものなんですか?

正確には初代メンバーではなく、3枚目のアルバムから加入したんですが、ハタチの終わりに入って約10年間、80年代というか20代はカシオペア一色。カシオペアに捧げた青春状態だったんですよね。だから、自分の音楽性はカシオペアの中で骨格が作られていますし、とくに野呂さんには作曲のイロハから全部手教えてもらったのでね。そこからがスタートで、この20代の頃の経験があったからこそ今の自分があるんだ、ということはすごく感じています。この先もカシオペアには長く続いてほしいし、末永くサポートしていきたいと思っています。


-- なんでも、80歳まで現役を続けられるそうで。

ええ、一応そのように公言はしています(笑)。こればっかりはどうなるかわかりませんけれど、気持ちの上ではそこを見据えて、今するべきことをつねに考えていきたいと思っています。


-- では、最後にファンのみなさんにひと言

『TA・MA・TE・BOX』。8年ぶりの自信作です。新しいカシオペアの魅力が凝縮された作品なので、ぜひたくさんの人に聞いてほしいですね。もちろん新曲もライブでやりますので、ステージではどういう風に曲が変化するのかといったところも、実際にみなさんの耳と目で確かめてほしいと思います。ぜひ、会場にも足を運んでくださいね。


  神保 彰 プロフィール

神保 彰
1959年2月27日 東京都出身
1980年、カシオペアでプロデビューして以来、四半世紀の長きにわたって常に音楽シーンの最先端を走り続けるトップ・ドラマー。ミディードラムトリガーシステムを駆使した、ワンマン・オーケストラとでもいうべき独自の演奏スタイルを編み出す。驚異的な演奏テクニックとモダンテクノロジーの融合による前人未踏のパフォーマンスは見る者を圧倒し、その評価は国内はもとより、広く全世界に轟いている。
1999年、英ドラム誌 “RHYTHM”読者人気投票第2位。2000年、世界で最も権威あるドラム専門誌である、米“MODERN DRUMMER MAGAZINE”が6月号の表紙に神保を起用し、10数ページにわたる特集を組む。日本人、アジア人として初の快挙。
2003年、創刊20周年を迎えたリズム&ドラム・マガジンが初めて行なった読者人気投票において、堂々の一位を獲得。
2007年、ニューズウィーク誌の特集「世界が尊敬する日本人100人」に選出される。
2009年、全米打楽器協会コンベンション PASIC2009に参加。史上最大の観客動員を記録し話題となる。
2010年、プロデビュー30周年。
2011年、国立音楽大学ジャズ専修客員教授に就任。
熱帯ジャズ楽団、Pyramid、カシオペアのサポート等の国内でのバンド活動に加えて、ワンマンオーケストラ名義のパフォーマンスやセミナーで世界中をツアーし、多忙な日々を送っている。


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* Point ratios listed below are the case
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Blu-spec CD 2

Ta.Ma.Te.Box

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Price (tax incl.): ¥3,876
Member Price
(tax incl.): ¥2,714

Release Date:20/November/2013
In Stock

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