【インタビュー】 akikoとスウィング・ジャズ ♪
Thursday, May 24th 2012
デビュー10周年を迎えた昨年のビートルズ・カヴァー・アルバム『アクロス・ザ・ユニヴァース』から半年弱。インターバルをほぼ空けずに届けられた最新ミニ・アルバムは、”レペゼン・ロカビリー・ナイト”な彼女の真骨頂とも云える40〜50年代の世界を鮮やかにアップデートしたスウィング・ジャズ・カヴァー集。それのみか、ジャズの源流を辿るかのように行き着いたその録音場所は彼の地ニューオリンズ、さらには伸び盛りのジャズコーラス・デュオ:チャイチーシスターズとの共演というのだから、コレふるいつきたくなるシロモノであることはまず間違いなし。
ビートルズ唱歌はもとより、最近では4月に来日したノルウェーの才人ブッゲ・ヴェッセルトフトとの共演ステージも記憶に新しく、まさしくジャズ版 ”大和撫子七変化” を地で行く akikoさん。8月には待望のニューアルバムもリリースというアナウンスが流れる中、色々とお話を伺ってまいりました。「スウィングって?」という方も是非ご清覧あれ。
インタビュー/文・構成:小浜文晶
大人も子供も一緒になって愉しめるってスウィングの魅力のひとつだと思うんですよ。
夢がある音楽ですよね。
-- 先日リリースされた最新ミニ・アルバム『Swingy, Swingy』についてお伺いします。ニューオリンズ・レコーディングというのは、akikoさんの中でかねてから計画していたことだったのでしょうか? 例えば、去年の『アクロス・ザ・ユニバース』をリリースした頃にはすでにそのアイデアが浮かんでいたとか。
いえ、去年の年の瀬に急に思い付いたんですよ(笑)。しかも、ニューオリンズ録音にしようっていうよりは、単純にニューオリンズに行きたいなって。で、せっかくだったらレコーディングもしてみようかなっていう、本当にそんな感じでした。それで、今回も参加していただいているピアニストの古川奈都子さんのライヴを、ニューオリンズ・レコーディングの相談も兼ねて観に行ったんですね、それこそ大晦日に(笑)。
-- ニューオリンズ・ピアノと言えば、日本では古川奈都子さんですもんね。
当初は、「一緒に行こうか? どうしようか?」っていう感じだったんですけど、一度思い立ったらどんどん気持ちが高ぶってきちゃって(笑)、結局今年の3月に行ってきました。ただ、今回はニューオリンズ・レコーディング云々という以前に、チャイチーシスターズと一緒にやりたいっていうのがあったので、すごく迷ったんですよね。やっぱり彼女たちを連れて行くとなると、そうそう簡単な話ではなくなってくるので。
もちろん二人は才能がある素晴らしいシンガー達だし、普段からライヴもやっていますが、レコーディングってライヴともまた違うものだし、自分をコントロールする感覚みたいな部分では、私でもいまだに難しいなって感じることがあるくらい。だから、連れて行くことをかなり迷ったんですよね。後でヴォーカルだけ日本で被せようかなとも思ったのですが。でも最終的には、一発で録らないと意味がないっていうのを強く感じて、一緒にニューオリンズに連れて行きました。
-- チャイチーシスターズとのお付き合いは古いんですか?
彼女たちとは去年出会ったんですよ。それこそ『アクロス・ザ・ユニバース』にコーラスで参加してくれたり、年末の品川教会でのライヴにも出てもらったりして。以前から私の音楽は聴いてくれていたみたいなんですけど、でも私なんかより全然音楽的知識も豊富で。優日ちゃんと紗理ちゃん、二人とも洗足(学園音楽大学)を卒業して、紗理ちゃんの方はバークリー(音楽大学)に留学していたこともあるみたいです。
-- 紗理さんのお父様は、何とあの中村誠一さんだそうですね。
そうなんですよ。実は、私デビュー前に誠一さんによくライヴの仕事に誘ってもらっていて、一度紗理ちゃんが手伝いに来ていたことがあったんですよね、受付とかで。中学生ぐらいだったのかな? そのとき、本人曰く私に話しかけられたみたいで、私は全く覚えていないんですけど(笑)。だから、彼女とは十年以上前に会っていたんです。
-- で、彼女たちのパフォーマンスをご覧になって、それこそ一目惚れしたという感じで。
そうですね。将来的にはプロデュースしたいなとも考えています。
-- 今回の音の作り、またはパッケージを含めた全体のカラーは、所謂スウィング・ジャズ、ブギ、ドゥーワップ、スタンダードなどの世界が基調となっていますが、チャイチーシスターズとのコラボが前提にあったことを踏まえると、これはごくごく自然な流れだったんですね。
もう必然だったと言うか。私とチャイチーシスターズのコーラス・トリオとなれば、例えばボズウェル・シスターズやアンドリュー・シスターズのようなものになってくるのは明らかだったし、そもそも私たちはそういった時代の音楽が大好きですしね。
でまぁ私は、昔からそういう音楽がかかるところで遊んでいたこともあるので当然ですが、不思議なのは彼女たち。一見すると今時の普通の女のコたちなんですけど、実際話をしてみると、そういった古い音楽に強い興味を持って歌い始めたって。すごいユニークですよね。今のクラブジャズのような音楽にはほとんど見向きもせずに、本当に古い音楽ばかり聴いているみたいで、そこが私にとっての彼女たちの魅力のひとつでもあるんですよね。
1930年代から50年代にかけて活躍した、ニューオリンズ出身のマーサ、コニー、ヘルビーシャ”ヴェト”のボズウェル三姉妹から成る米コーラス・グループの草分け的存在。ドーシー兄弟楽団やジミー・グリア楽団の快活なバックに乗せたコーラスワークで人気を博し、「ビギン・ザ・ビギン」、「オブジェクト・オブ・マイ・アフェクション」、「ソフィスティケイテッド・レディ」、「ロックンロール」などのヒットを飛ばした。
パワフルで軽快なコーラスワークを武器に、戦後の1950年代から60年代にかけて全盛を誇った、ミネソタ出身のラヴァーン、マキシン、パトリシアのアンドリュース三姉妹によるコーラス・グループ。代表曲は、「ラム・アンド・コカコーラ」、「素敵なあなた」、「ブギウギ・ビューグル・ボーイ」、ビング・クロスビーと共演した「クリスマス・アイランド」など。
-- 選曲は、akikoさんとチャイチーシスターズで?
基本的には私が中心になって選んでいますけど、彼女たちのレパートリーなどもきちんと考慮した上でっていう感じですね。結果この4曲になりました。
-- コーデッツの「ミスター・サンドマン」は二度目のレコーディングになりますね。
小西(康陽)さんにプロデュースしていただいた『リトル・ミス・ジャズ・アンド・ジャイヴ』の時に一度レコーディングをしています。この曲の可愛らしさって、一つはコーラスの重なり具合にあると思っていて、今回はそういう部分をきちんと録音したいなっていうのがありました。チャイチーシスターズの二人も元々この曲をやっていたので、本来なら四人必要なところではあるんですけど、コーラスにアレンジを加えながら三人でやってみようということで、こういう仕上がりになりました。
-- では、なおさらニューオリンズで一緒にレコーディングしたのが効果的だったんですね。さらに、akikoさんによる日本語の補訳詞がこれまでになく新鮮と言うか。日本語の歌詞がこれだけ入っているというのは初めての試みですよね?
私の中でこれまでの作品と大きく違う点というのが、まさにそこで。過去に日本語で歌ったっていう楽曲は、『HIT PARADE -LONDON NITEトリビュート-』に入っているシーナ&ロケッツのカヴァー「ユー・メイ・ドリーム」を小西さんのプロデュースでやったのと、自分の作品ではないんですけど、ドイツのre:jazzに客演した「ツイギー・ツイギー」、本当にそれぐらいなんですよね。あとは全て英語、あるいはポルトガル語、フランス語だったり。とにかく長年日本語で歌うっていうことに結構抵抗があったんです。
でも、日本語でダイレクトに伝える大切さを感じるようになって、その言葉の響きの魅力的なところをどんどん伝えていかないといけないなって。そういうことをここ何年かで自然に思えるようになってきたんですよね。で、今回ちょうど可愛い二人のシンガーも一緒なので心強いこともあって、トライしてみようかなって。
-- 日本語詞に関しては、“生みの苦しみ”みたいなものもありましたか?
そこまで“苦しんだ”っていうのはありませんでした。最初にみんなでイメージを話して、チャイチーが考えてきてくれたものに、私が少し手直しを入れるくらいで。
-- 以前から少しずつ書き溜めていたりとか。
今回に関しては元曲があって、そのイメージを膨らませたりしながら訳していくっていう感じだったので。あとは、私が最近までプロデュースしていた新人アーティストの作品で何曲か日本語の歌詞を書いたりもしていたので、そこまで急に書き始めたっていうわけではないんですよね。
こだわりたかったのは、日本語そのものの響きというか。それこそ江利チエミさんのようなシンガーがジャズを日本語で歌っていたような、そういう時代の言葉の美しさや可愛らしさもすごく大事だなと思うんですよ。とは言え、私たちにとってあまりにも現実味のない言い回しだったりするのはどうかなと。そういう意味では、“レトロ”な感じをあくまでイメージしつつも、そこに縛られることなく自分たちの言葉で書きたいなっていうのがとにかく強かったんですね。だから、そんなに古臭い感じにはならず、でもちょっとした部分でロマンチックな、そういう日本語本来の独特な響きを残すことができたかなって。
-- なので、誰が聴いても分かりやすいものになっていますよね。
子供が聴いてもちゃんと意味が分かって、しかも一緒に歌えたらいいなって。特に「アイ・ライク・トゥ・リフ」とか、掛け合いが楽しい曲なので。大人も子供も一緒になって愉しめるってスウィングの魅力のひとつだと思うんですよ。夢がある音楽ですよね。サウンドも勿論そうなんですけど、歌詞の言い回しひとつにしても夢がある表現にしたいなっていうのはありました。
-- 「手紙でも書こう」、「イースト・オブ・ザ・サン」も昔からのフェイヴァリット?
この2曲は以前からレパートリーにしていました。ちなみに「アイ・ライク・トゥ・リフ」は知ってはいたんですけど、それまで歌ったことがなかった曲。チャイチーがライヴでナット・キング・コール・トリオのアレンジそのままで歌っているのを観て、今回アレンジを少しだけ変えて、尚且つ日本語を入れてやってみようかなって。
「モナリザ」、「アンフォゲッタブル」など、50年代以降のスタンダード・シンガーとしての活動が一般的に知られるナット・キング・コールだが、スウィンギン・ピアニストとしてのコールを堪能するのであれば、こちらのトリオ作品にも耳を貸すべきだろう。結成は1939年。ビッグバンド全盛の40年代にあって、ピアノ、ギター、ベースというユニークなスモール・コンボ編成によるジャイヴ感覚溢れる演奏で人気を集めた。オスカー・ムーアの小気味良いスウィンギン・ギターも肝。
-- こうしたスイング・ジャズも含め、この時代の音楽にハマったきっかけというのは何だったのですか?
私の場合は、高校生の頃に通っていた「ロカビリー・ナイト」の影響が圧倒的に強いです。そのイベントは、ロカビリーやロックンロールだけじゃなくて、ジャイヴ、ドゥーワップ、リズム・アンド・ブルースなんかもかかっていて。50年代の音楽全般に対する自分の基盤はほぼそこで培われたんですよね。そこでは所謂ジャズってカテゴライズされるような音楽はかからなかったんですけど、それにすごく近い感じはありました。だから、私が初めてスウィングやニューオリンズ・ジャズを聴いたときには、何の違和感もなく入ることができたんですよね。
例えば「手紙でも書こう」は、1930年代にボズウェル・シスターズが歌ったものを、もう少しモダンに、厳密に言えば50'sぐらいまでアップデートしようという意図がありました。
-- 色々なヴァージョンがありますよね。最初期のものではファッツ・ウォーラーとか。
ファッツ・ウォーラーのヴァージョンもすごく素晴らしいですよね。ジャズの曲って、何十年にも亘って色々な人が様々なアレンジで演奏したり歌っていたりするじゃないですか? 私も実際にロカビリー・ナイトでジャズ・スタンダードを歌っている曲を無意識に耳にしていたから、その分自然と入り込めたんでしょうね。
Fats Waller
「I'm Gonna Sit Write Down and Write Myselt A Letter」
「I'm Gonna Sit Write Down and Write Myselt A Letter」
今回のミニ・アルバムにも収録したスタンダードナンバー。ファッツ・ウォーラーは優れた作家であっただけでなく、素晴らしいピアニストであり、シンガーでした。葉巻をくわえながらピアノの前で微笑むその姿も、お茶目でキュート。
The Andrews Sisters
「Carmen's Boogie」
「Carmen's Boogie」
ボズウェル・シスターズ、コーデッツなど、美しいハーモニーを聴かせる女性コーラスグループは数多く存在するけれど、きっと一番馴染み深いグループと言えば戦後を代表するコーラスグループ、アンドリュース・シスターズ。そもそもカルメンという曲自体が格好いいわけだし、ブギになれば間違いなし!
The Milles Brothers
「Diga Diga Doo」
「Diga Diga Doo」
男性コーラスグループと言えば彼ら。というか、Doo Wopの先駆者であるミルス・ブラザーズ。ギターと声だけ、というシンプルな編成で強力なスウィングと、スケールの大きさを聴かせる。
Tommy Dorsey & his Orchestra with Frank Sinatra
「I'll Be Seeing You」
「I'll Be Seeing You」
トミードーシー率いるオーケストラの完璧なアレンジと、若きフランク・シナトラの素晴らしさ。音楽とは何と豊かで、夢にあふれていたことだろう。
Brigitte Bardot
「Everybody Loves My Baby」
「Everybody Loves My Baby」
この曲はもともと1920年代に作られたスタンダードで、色んな人に演奏されたり歌われたりしていますが、60年代にブリジッド・バルドーが歌ったヴァージョンが最高! 下手クソなのに自信満々に歌う彼女のキュートさは、天才的とも言えるほど。セルジュ・ゲンズブールのプロデュースのセンスも秀逸。
-- ブッゲ・ヴェッセルトフトと共演されている一方では、こうしたスウィングの世界。akikoさんの中では双方“地続き”の世界なのかもしれませんが、気持ちの切り替えという部分でなかなか大変なのでは、とつい思ってしまうのですが。
たしかに、同一人物とは思えないほど違うことをしていますよね(笑)。でも、私の中ではこの十数年アルバムを作る毎に“マイブーム”があるので。今の“マイブーム”は、ざっくりと古い音楽...まぁ、古い音楽はずっと好きなんですけど。新しい音楽や実験的な音楽に興味が湧いていたときでも、そういう音楽から離れていたわけではないので、時々顔を出していたんですよ。だから逆に言えば、今は新しい音楽にあまり興味が無くなっているっていうことになるかもしれませんね。
ブッゲにしても、彼は別に新しいもの、前衛的なものを作ろうとしているわけじゃないと思うんですよね。「今その瞬間の音」を鳴らしているだけなんですよ。それを周囲が「フューチャー・ジャズ」とか「実験的なジャズ」って言っているだけで。奇を衒うこともなく、ただその瞬間を音にしているだけ。彼の周りにいる人たちにしてもそうだと思います。自由な精神性で、そのときに湧いたインスピレーションをそのまま音にするっていう姿勢なんですよね。
-- ちなみに、akikoさんの周りにもスウィングをお好きな方っていうのは大勢いらっしゃるのですか? ミュージシャン以外の方でも。
多いですよ。ロカビリー・ナイトに通っていた友達とか、みんなこの時代の音楽が好きですね。今回は一応、私の中での括りは「40〜50年代」っていうことにしているんですよ。実際のボズウェルは30年代ですけど、私はファッション的なビジュアルも含めて、40's、50'sの世界観を作りたかった。
-- ご自宅のインテリアも 40's、50'sのイメージで統一されていたり。
ミッド・センチュリー・モダンのデザインは好きで、昔はアンティークの家具をよく集めていたんですけど、今は全然。ほんのちょっと残っているぐらいですよ。洋服にしろ家具にしろ状態のいいヴィンテージものを見付けるのって本当に難しいですよね。特に洋服は劣化や風化が目に見えて激しいので。
で、これはファッション、家具、音楽に共通して言えることなんですけど、私は別にひとつのスタイルに固執しているわけではないんですよ。自分の中で何となくこういう感じが好きっていうベースはあるんですけど、でも別に「この年代のものだからいらない」「今モノだからイヤだ」っていうことは全然ないです。
-- ルーツとしては常にあって、それが時たま顔を出すと。2005年の『リトル・ミス・ジャズ・アンド・ジャイヴ』の時と今とで較べて、こうした古い音楽への対し方に変化があったりはします?
『リトル・ミス・ジャズ・アンド・ジャイヴ』を作った当時というのは...私が昔好きだった音楽が、クラブ・シーンでまたかかっていることにとにかく驚かされたときだったんですよね。生音のジャズにしても、もっと現代的でモーダルなものがほとんどだったりする中で、もっともっと古い時代のジャズやジャイヴやリズム・アンド・ブルースをダンス・ミュージックとして小西さんがDJでかけているっていうことが衝撃だったんですよ。それまでほとんど小西さんとお話する機会がなかったんですけど、そのDJを観て以来色々お話するようになったんですね。そこで「こういう音楽も世に出していいんだ」って思うようになって、『リトル・ミス・ジャズ・アンド・ジャイヴ』のプロデュースをお願いしたんです。
でもそのときは、間違いなく私には「小西さんのプロデュース」っていうものが必要だったと思うんですよ。こういう時代の音楽を“説得力あるもの”にするためにも。でも、今は「こういう風に見せたい」っていう当時のような気負いもなく、ただ好きだから、ただやりたいからっていう気持ちひとつで純粋に提案できていると思うんですよね。勿論小西さんは素晴らしいプロデューサーですし、例えば今回の作品にしても小西さんにお願いしていたら、また違うカラーの作品になったと思います。でも、とにかく今回は自分で思ったようにやることのほうが自然だったというか。
-- この時期、akikoさん選曲のコンピレーションも2枚出ていましたよね。
『akiko プレゼンツ・ロッキン・ドゥーワップ、ジャンプ&ジャイヴ』、このコンピすごく評判よくて、めちゃくちゃ売れたんですよ(笑)。七割ぐらい他社音源を使っていて、その分色々苦労はしたんですけど(笑)、最終的に昔から大好きだった音源を入れることもできたので、作った甲斐があったなって思います。
-- 入門者にもコアなジャイヴ・ファンにも響く絶妙な選曲で。歌っているご本人が愛を持って選曲すると、“説得力”という部分でもやっぱり違いますよね。
今でも「あのコンピ買いました」って言ってくれる人がいたり、ミュージシャンの中にも「好きでずっと聴いていたんですよ」って。
-- 今回のミニ・アルバムにしてもスウィング入門の良いホスト役になりそうですしね。
「スウィングって何?」って訊かれても、自分でも上手く説明できないんですけど(笑)...でもスウィングって嫌いな人いるのかな? って、率直にそう思うんですよ。聴いていて楽しい上に夢がある、そんな音楽どうして嫌いになれるだろうかって。私は今まで色々なタイプの音楽をやってきましたけど、私の中では「クラブジャズ」というものを作ったっていう意識は一度もないんですよね。
-- ただ、akikoさんの場合その文脈で語られることの方が多いというか...
ハッキリ言ってしまえば、今現在のクラブジャズに対する興味っていうものはほとんど無いに近いです。私のファンにも、「クラブジャズっぽい感じの曲で歌っているakikoが好き」って言う人、あるいはそうじゃない人、色々いるんですが、どちらにせよ皆かなり感度が高いので“自分の嗜好に合わせたakiko”を選ぶんですよね(笑)。だから、全部が好きっていう熱狂的な信者みたいな人は少なくて、みんな良くも悪くもクール。それは私にとって純粋に嬉しいことでもあるんですけどね。
前回の『アクロス・ザ・ユニバース』も今回のミニ・アルバムもそうなんですけど、「こういう人たちにこういう風に見せたい」っていう皮算用的なところはなくて、ただ自分がやりたいことをやって、それこそ子供からおじいちゃん・おばあちゃんまで色々な人が聴いて楽しんでくれたらいいなって。ジャズなんか普段全く聴かないような人、逆にクラブジャズしか聴いてこなかった人(笑)、ロックやポップスが大好きな人、スイングの魅力ってどんな人にも伝わるものだと思っています。
でも、別にそれはレトロスペクティヴ云々っていうことではないんですよ。例えば20〜50年代のマイクや録音技術と現代のそれとでは全く違うわけですから、当時の音を完全に再現することは不可能ですよね。昔と今では他にも色々なことが違うわけだし。だから、今の音楽環境や録音システムで、その時代の良さを伝える最大限の努力をする。「今」感じている当時の魅力を表現するという意味では、今回の『Swingy, Swingy』は紛れもなく2012年の音楽だと思います。
-- このミニ・アルバムに続いて、今年はアルバム・リリースを予定されていたり?
8月末に予定しています。実はニューオリンズで録音したのは今回の4曲だけじゃないんですよ。詳しいことはまだお知らせできないんですけど、スウィングというよりは、もっとディープなニューオリンズ・テイストというか、土臭い感じになると思います。
akiko 『Swingy, Swingy』
ニューオリンズ録音による、akikoと女性コーラス・デュオ「チャイチーシスターズ」とのコラボレーション・ミニ・アルバム。コーデッツの「ミスター・サンドマン」をはじめ、ファッツ・ウォーラーやボズウェル・シスターズのヒットでおなじみの「手紙でも書こう」、スタンダード・ナンバー「イースト・オブ・ザ・サン」、ナット・キング・コール・トリオでよく知られる「アイ・ライク・トゥ・リフ」など、誰もが心の底から愉しめるスウィング・ジャズ・クラシックを、akiko&チャイチーによる日本語の補訳詞を交えながら全4曲お届け! また、ジャケットで着用のワンピースは、今年10周年を迎えるブランド「アデュー・トリステス」とのコラボによるもの。
収録曲
- 01. 手紙でも書こう
- 02. アイ・ライク・トゥ・リフ
- 03. イースト・オブ・ザ・サン
- 04. ミスター・サンドマン
過去作品では、プロデューサーとして、アンリ・ルノー、須永辰緒、小西康陽(ex:Pizzicato Five)、ブッゲ・ヴェッセルトフト(JAZZLAND)他、また楽曲プロデュース/コラボレーションとして、Swing Out Sister(UK)、松浦俊夫、福富幸宏、ニコラ・コンテ(イタリア)、高木完、渡辺俊美(Tokyo No.1 Soul Set)、Okawa Takeshi(The Ska Flames)、アート・リンゼイ等を迎えている。一方、大野雄二、佐藤竹善、re:jazz(ドイツ)、吉澤はじめ、Studio Apartment、quasimode等の作品にフィーチャリング・ボーカルとして参加する等、他ジャンルからのゲスト参加の要望も多い。レコーディングもパリ、ロンドン、ニューヨーク、リオデジャネイロ、オスロと世界各地に渡る。これら数多くのコラボレーションに見られる幅広い人脈も彼女のアーティストとしての魅力を証明している。
2009年には、10代の頃から通っていたロック・イベント「ロンドン・ナイト」へのトリビュートとして、大貫憲章をスーパーバイザーに迎え、兼ねてからの念願だったロック・アルバム『HIT PARADE -LONDON NIGHTトリビュート-』を発表。自身のルーツがジャズではなくロックであることを示す。また単にシンガーとしてだけではなく、ソングライティングやアレンジ、ジャケットのデザインも含めたアートディレクションに至るまでセルフ・プロデュースをもこなし、そのプロデュースの才もまた評価されている。
デビュー10周年を迎えた2011年には、ビートルズのカヴァー・アルバム『Across the Universe』を発表。その音楽のみならず、ライフスタイルやファッションなど、発信する全てに注目を集めるヴォーカリストのひとり。彼女のネクスト・ステージの動向が期待されている。
[関連リンク]
akiko 今後のライヴ・スケジュール
Swingy Swingy Release Live @ Motion Blue YOKOHAMA■ 6月24日(日)
1st open 4:00pm / showtime 5:30pm
2nd open 7:00pm / showtime 8:30pm
※ 午後3時より店頭にて入場整理券を発行致します。
Charge:4,500円(税込)
Member:akiko with チャイチーシスターズ(vo.紗理/優日)
柴田敏孝(pf)/島田剛(b)/安藤正則(ds)
⇒ ローソン・チケット (L コード:77276)
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北欧から届いたakikoの透き通る時間
ジャズランド・レーベルのオーナーでもあるブッゲ・ヴェッセルトフトとのデュオ作登場。北欧ならではの澄んだ静寂な空気感を届けます。
Jazz VocalLatest Items / Tickets Information
for Bronze / Gold / Platinum Stage.
最新ミニ・アルバム
Swingy.Swingy
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2011年 ビートルズ・カヴァー集
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akiko
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ベスト・アルバム
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akiko
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