MARILYN MANSONのあの日、あの時3
Friday, May 4th 2012

『PORTRAIT OF AN AMERICAN FAMILY』に続くMARILYN MASONの作品として、'95年10月24日にNothing/Interscope Recordsより『SMELLS LIKE CHILDREN』は発売された。16曲入りという収録曲数の多さ、ヴァリューにもかかわらず、実はEPで、オリジナル・アルバムとしてはカウントされない。プロデュースは再びNINE INCH NAILSのトレント・レズナーとマンソンによる共同作業で、ショーン・ビーヴァン、チャーリー・クラウザーといった“NINE INCH NAILS人脈”も制作に深くかかわっている。ちなみに、タイトルがNIRVANAの「Smells Like Teen Sprit」のパロディなのかどうかは、いまだにわからない(笑)。
MANSON’S SINGLE COVER GALLERY
『SMELLS LIKE CHILDREN』からコマーシャル・リリースされたシングルは、この『SWEET DREAMS』のみですでに絶版。あり得ないことに『SMELLS LIKE CHILDREN』のジャケを流用で、ホンの少し色味が違うのみ。実はこういう紛らわしいことはたまにある(笑)。既発表曲の再録ヴァージョン、リミックス・ヴァージョン、そしてカヴァーで構成されている、いわば企画盤だ。もともとは「Dope Hat」を主軸としたリミックス・シングル発売を計画していたのだそうだけど、結果的には16曲入りものEPへと発展した。「Dirty Of A Dope Fiend」は「Dope Hat」の再録ヴァージョン。「Kiddie Grinder」は「Orange Grinder」の、「Everlasting Cocksucker」は「Cake And Sodomy」の、「Dance Of The Dope Hats」は「Dope Hat」のそれぞれリミックス・ヴァージョンだ。そして「Sweet Dreams(Are Made Of This)」はEURYTHMICS、「I Put A Spell On You」はSCREAMIN' JAY HAWKINS、「Rock ‘n’ Roll Nigger」はPATTI SMITHのカヴァー。「Sweet Dreams(Are Made Of This)」はMARILYN MANSONなるバンドを、マンソンという稀代のパフォーマー、フロントマンをそれまで以上に押し上げ、広め、浸透もさせた、バンド初のシングル・ヒットとなった。これが大きな原動力となり、今作はUSチャートで最高位31位をマーク、発売から数年を要したものの本国アメリカだけで130万枚以上売れ、プラチナ・ディスクに認定された。また、このカヴァーはいまだMARILYN MANSIONにとって重要な曲の1曲で、ライヴ定番曲となっている。先日の来日公演でももちろん、披露された。なお「I Put A Spell On You」は、後の'97年に劇場公開された鬼才デイヴィッド・リンチ監督のカルト映画『ロスト・ハイウェイ』の劇中やサントラにも使われた。
反キリスト教、性的虐待、家庭内暴力、ドラッグ中毒、精神的虐待といったマンソンがMARILYN MANSON & THE SPOOKY KIDS時代より培い、デフォルメさせてきたアティテュードや、当時のアメリカ社会が抱えていた闇や病巣などを『PORTRAIT OF AN AMERICAN FAMILY』以上に歌詞やストーリーや音楽に反映させた作品だ。正直、歌詞や音楽はかなりドロドロしているし、不気味で、聴く人によっては恐怖すら覚えるだろう。事実、US盤CDのへりには“小さいお子様の手の届くところに、ドラッグとこのCDを置かないこと”という記述があるほどだ。これぞマンソンの、またMARILYN MANSONの真骨頂であり、あるべき姿だ。『PORTRAIT OF AN AMERICAN FAMILY』のときもそうだったけど、この『SMELLS LIKE CHILDREN』もそうだ。『チキチキ・バンバン』('68年)、『ラストタンゴ・イン・パリ』('72年)、『ピンク・フラミンゴ』('72年)などの映画のセリフをサンプリングしたり、TVアニメ・シリーズ『スクービードゥー』('69年)、TV刑事ドラマ・シリーズ『刑事スタスキー&ハッチ』('75年)、TVシリーズ『LIDSVILLE』を題材にして曲を書いたりなど、マンソンが幼少の頃TVっ子で、後に映画好きにもなることを教えてくれる。その一方で、'72年に制定された、学校に金属製の弁当箱を持っていくのを禁止した法律をモチーフにした曲を書き、連続殺人鬼の実際の法廷での証言をサンプリングした曲もあるなど、ノンフィクション的アプローチも少なくない。「May Cause Discoloration Of The Urine Or Feces」に至っては、マンソンの母親と祖母の電話での会話で成り立っている。
ボクとMARILYN MANSON
'99年に起きたコロンバイン高校銃乱射事件に関する偏った報道などで『MECHANICAL ANIMALS』('98年)からの「Rock Is Dead」のPVが“聴いてはいけない音楽”とTVで紹介されていて、「それなら聴くしかないっしょ!」とCDを買ったのが出会い(笑)。歌詞を読んで、マンソンを知れば知るほど、これぞ若者が聴くべき音楽だと確信しました。ビジュアルで毛嫌いする人もいるだろうけど、音楽はキャッチーでデジタルなハード・ロック。ライヴもヤバかった。ものスゴく影響を受けたアーティストです。『SMELLS LIKE CHILDREN』が発売される数ヵ月も前から新ツアー、The Smells Like Children Tour はキックオフされた。メンバー全員が眉毛を剃ったりのゴス・メイクを色濃くし、マンソンが局部サポーターをはめたり、トゥイギー・ラミレズ(b)がゴスロリ・ファッションに身を包んだりとステージ衣装もより過激さを増していた。マンソンがステージで竹馬を使うようになったのもこのツアーからで、公演によっては次作『ANTICHRIST SUPERSTAR』('96年)収録曲「Irresponsible Hate Anthem」「Minute Of Decay」といった新曲も早々とお披露目されていた。
そうしたただ中の時期にあった'96年4月某日、ニューヨークのホテルの入り口のところで偶然、“生マンソン”に出くわしたことがあった。白いフェイスペイントをし、眉毛に縦じまを入れ、唇は真っ黒。おっかなくて声なんてかけられなかった。「オフでもこのメイクなんだ…」と完全にビビッたことが、今もなお脳裏に焼きついている(笑)。
『PORTRAIT OF AN AMERICAN FAMILY』同様、今作も当時は日本盤未発売だった。やっとのことで日本盤化が実現したのは、『ANTICHRIST SUPERSTAR』発売での大ブレイク前夜の'96年8月のことだった。そして、次回は話がいよいよ『ANTICHRIST SUPERSTAR』へと進んでいく…。
MARILYN MANSON 関連タイトル!
NINE INCH NAILSとともに、インダストリアル・ミュージック/ゴシック・ロックをアンダーグラウンド域よりメインストリーム域へと引っ張り上げ、90年代初頭に多くのリスナーたちにカッコいい音楽!と言わしめたMINISTRY。今作は4枚目にあたり、彼らがシンセポップ、EBM(エレクトリック・ボディ・ミュージック)からよりロックへとシフトし始めた第2弾だ。エフェクト処理したアル・ジュールゲンセン(vo,g,programming)のヴォーカル、メタル的エッジ&ヘヴィネスを蓄え、ザラッザラッした質感のギター・リフ、ときに疾走し、またときにたたみかけてくるマシーン・ビート、随所にまぶされる機械音、サンプルの数々がまるで一枚岩状態になって迫ってくるさまは、今なお強烈なるインパクトを放つ。「Thieves」「Burning Inside」「Breathe」「So What」は今もライヴ時のセットリストに組み入れられる代表曲中の代表曲だ。メタルという音楽に“新感覚”“新たな解釈”などをもたらした作品であることも特筆に値する。もちろん、MARILYN MASONの先輩格にあたる。
MARILYN MANSON 最新作ニュース
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マリリン・マンソン 3年ぶりの新作!
マリリン・マンソン通算8枚目となる待望のニュー・アルバムが遂にリリース!アルバムにはあのジョニー・デップがゲスト参加!
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MARILYN MANSON 関連サイト
MARILYN MANSON 公式サイト
MARILYN MANSON 日本公式サイト(Victor Entertainment)
■■■ 有島博志プロフィール ■■■
80年代中盤よりフリーランスのロックジャーナリストとして活動。積極的な海外での取材や体験をもとにメタル、グランジ/オルタナティヴ・ロック、メロディック・パンク・ロックなどをいち早く日本に紹介した、いわゆるモダン/ラウドロック・シーンの立役者のひとり。2000年にGrindHouseを立ち上げ、ロック誌GrindHouse magazineを筆頭にラジオ、USEN、TVとさまざまなメディアを用い、今もっとも熱い音楽を発信し続けている。
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同時連載中の「あの日、あの時」シリーズ & GrindHouse × HMV
Alternative & PunkLatest Items / Tickets Information
for Bronze / Gold / Platinum Stage.
16曲入りの企画盤EP
Import
Smells Like Children
Marilyn Manson
Price (tax incl.):
¥2,090
Member Price
(tax incl.):
¥1,818
Multi Buy Price
(tax incl.):
¥1,567
In Stock
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文中に登場したタイトル
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Import Portrait Of An American Family
Marilyn Manson
Price (tax incl.): ¥2,024
Multi Buy Price
(tax incl.): ¥1,923Release Date:05/July/1994
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Import Lost Highway -Soundtrack
O.S.T.
Price (tax incl.): ¥1,364
Member Price
(tax incl.): ¥1,187Release Date:18/February/1997
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Deleted
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Antichrist Superstar
Marilyn Manson
Price (tax incl.): ¥1,885
Member Price
(tax incl.): ¥1,735Release Date:12/October/2011
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新作!
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Import Born Villain
Marilyn Manson
Price (tax incl.): ¥1,804
Member Price
(tax incl.): ¥1,570Release Date:30/April/2012
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Born Villain
Marilyn Manson
Price (tax incl.): ¥2,750
Member Price
(tax incl.): ¥2,530
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(tax incl.): ¥2,337Release Date:25/April/2012
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関連タイトル
Import
Mind Is A Terrible Thing To Ta
Ministry
Price (tax incl.):
¥2,134
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(tax incl.):
¥1,857
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