【インタビュー】東京スカパラダイスオーケストラ
Friday, March 23rd 2012
フルアルバムとしては通算16枚目、前作から約2年ぶりとなるアルバム『Walkin'』をリリースした東京スカパラダイスオーケストラ。その間発売された3枚のミニアルバムからの楽曲、そして新たに録音された楽曲などを収録し、いつにも増して多彩、そしてワールドワイドなゲストが参加となった本作。言わばこの2年間の総決算でもあるこの新作『Walkin'』に込められた思い、制作についてなど、メンバーの谷中敦さんにお話を伺いました。
- -- まずは本作のコンセプトをお聞かせください。
谷中敦 (以下、谷中) 前作「WORLD SKA SYMPHONY」から2年ぶりのリリースとなるフルアルバムなのですが、まさにここ2年のベストととらえてもらえたらと思います。
この2年間は、「今、この人とやりたい」「今、これをやったらおもしろい」とすごくフレキシブルに動いてきて、それが、上原ひろみさんや菊地成孔さんといったジャズ・フィルードの方たちとの楽曲も収録したミニアルバム「Goldfingers」だったり、アニメ『ONE PIECE』の映画主題曲が収録されているミニアルバム「HEROS」であったり、FISHBONEのアンジェロ・ムーアを迎えた「All Good Ska is One」が収録されているミニアルバム「Sunny Side of the Street」だったりしています。
ビジョンを限定せずにやってきたこの3枚のミニアルバムからの楽曲、そして、新たにレコーディングした楽曲も加えて完成したのがこのアルバム「Walkin’」で、今のスカパラの<歩み>がつまっています。- -- 本作のタイトルでもありアルバム冒頭を飾る楽曲「Walkin'」のカヴァーですが、この楽曲に込めた思いとは?
谷中 「Walkin’」はマイルス・デイヴィスがカバーしているバージョンが有名ですが、スカパラ流のアレンジでレコーディングを行いました。
最終的にこの「Walkin’」がアルバムの1曲目になり、アルバムタイトルにもなったのですが、今の世の中、「走り続けろ!」と言われてもリアリティーがないと思うんですよ。ゆっくりでもいいから歩調をあわせて、一緒に楽しんでかっこよく歩いていこうという思いを込めています。- -- 今回も多彩なゲストが参加されています。中でも本作にて初収録となるManu CHAO、中納良恵(EGO-WRAPPIN')参加の楽曲について、どのように制作されたかお聞かせください。
谷中 スカパラのエンジニアをやってくれたこともあるデニス・ボーベルに、彼がManu CHAOのエンジニアでもあったことから、「スカパラはマヌとやったら絶対合うよ!」と言われていたんですけれど、毎年スカパラがヨーロッパツアーに行っていることからも、マヌもスカパラのことを知っていてくれて。
その関係で以前にも一緒に演ろうと話したことはあったのですが、そのときはタイミングが合わなかったんです。で、去年のフジロックのときに直接マヌにオファーしたところ、2〜3週間後にいきなりデモがマヌから送られてきました(笑)。ものすごくシンプルなデモで、今よりももっとゆっくりとした曲だったのですが、僕らがアレンジを加えて、歌詞も共作しました。最後の詰めのときには、マヌが南米ツアー中でブラジルの田舎町にいたのでSkypeでやりとりしながら作りました。出来上がった曲を聴いたマヌも「スーパー・バージョン!」と言ってかなり気に入ってくれています。
中納良恵さんは、以前からラブコールを送り続けてやっと実現しました。EGO-WRAPPIN'とは違う良恵ちゃんとして歌ってくれたのが嬉しかったですね。歌詞は良恵ちゃんが唄ってくれることが決まってから、彼女のこともイメージしながら書きました。タイトルの「縦書きの雨」は、日本人ってみんな我慢してすごく頑張ってるじゃないですか。無言で理解し合う日本的な美学があって、口には出さない思いが一気に雨として、しかも、それが言葉になって流れていく。良恵ちゃんのイメージって、勝手なイメージなんですけど、シャーマン感があると思うんですよ。誰かの代わりに何かを言う人っていうイメージなんですよね。そうしたことも含めて歌詞のなかに託し、良恵ちゃんに歌ってもらいました。- -- 前述の「Walkin'」に加え、「Brazil」のカヴァーも披露されています。この選曲の理由とは?
谷中 いろいろな人がカバーしていますが、さっきも述べたようにスカパラとして毎年ヨーロッパツアーにも行っていますし、去年からはメキシコにも行っているので、そういうことをイメージしつつ、国内のフェスも含めて、即戦力としてドーン!とみんなで盛り上がれる曲になるんじゃないかと(笑)。
- -- 付属のDVDには2011年のツアーダイジェストが収録されています。その中でも特に思い出に残るLiveは?
谷中 メキシコのフェスティバルですね。初めてライブを演るにも関わらず何万人もの人たちが熱狂的に迎えてくれて。ちょうど震災のあとだったこともあり、みんなが本気で日本の復興を願ってくれていました。
- -- 3月13日には、代々木公園野外ステージにて5年ぶりとなるFree Liveが開催されましたが、いかがでしたか?
谷中 天気も晴れたし、平日の昼間に開催したにも関わらず、5,000人もの人たちが集まってくれて本当に最高でしたよ。学生だと思われる子たちもいれば、仕事の合間に来てくれているサラリーマンの人や、ベビーカーを押している女性の方や外国人の方、いろいろな人たちが踊ってくれていたのが嬉しかったですね。
- -- また、7月5・6日には『Walkin'』ツアーファイナルとして、東京・代々木第二体育館での2days公演も発表されています。こちらにかける意気込みをどうぞ!
谷中 4月からスタートするTOUR【Walkin’】はホールとライブハウスが入り乱れてるんですが、全く違う内容を考えているので、見どころ満載になると思います。そしてその最終公演の代々木公演は、ステージがお客さんに360度囲まれるセットになるので、ものすごく楽しみですね。今までのライブとはまた違ったスペシャルなライブになると思います。
- -- 最後にリスナーの皆さんにメッセージをお願いします!
谷中 スカパラ通算16枚目となるアルバム「Walkin’」ですが、今までファンだった人はもちろんのこと、スカパラ初心者の方でも入門編として十分に楽しめて満足できるアルバムなので、是非、アルバムを聴いて、ツアーにも遊びに来てください。
- 新譜 東京スカパラダイスオーケストラ 『Walkin'』(+DVD)
- 東京スカパラダイスオーケストラ約2年振りとなるフルアルバム『Walkin'』!「Goldfingers」「HEROES」「Sunny Side of the Street」3枚のミニアルバムからの楽曲5曲に新録曲を加えた通算16枚目になるフルアルバム。Manu CHAO、菊地成孔、中納良恵(EGO-WRAPPIN')、上原ひろみ、Angelo Moore(FISHBONE)といったフィーチャリング・アーティストが参加!メキシコ、 ヨーロッパ、そして日本と世界を股に掛けた2011年のスカパラの活動を象徴するような国境を越えたアルバムが完成!
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東京スカパラダイスオーケストラ
『Walkin'』(+DVD)
2012年03月21日 発売
[収録曲]
01. Walkin'
02. Break into the Light 〜約束の帽子〜
03. LET ME COME THE RIVER FLOW feat.Manu CHAO
04. Merry-Go-Round
05. Hungry Beast
06. Twinkle Star 〜頼りの星〜
07. interlude 〜daytime walkin'〜
08. Boogie Stop Shuffle feat.菊地成孔
09. 縦書きの雨 feat.中納良恵
10. Return Of Supercharger
11. 水琴窟 -SUIKINKUTSU- feat.上原ひろみ
12. Brazil
13. All Good Ska is One feat.Angelo Moore
14. Walkin' 〜reprise〜
[DVD収録内容](※CTCR14755/B のみ付属)
01. TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA TOUR DIGEST 2011

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東京スカパラダイスオーケストラ
[TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA]
1980年代後半結成、1989年、黄色いアナログ『TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA』をインディーズでリリース。翌1990年、シングル「MONSTER ROCK」、アルバム『スカパラ登場』でメジャーデビュー。以降、ルーツのスカをベースに、独自のスタイルとなる“TOKYO SKA”を確立し、日本国内はもとより、世界各国でライブを繰り広げる世界屈指のライブバンドである。









