【インタビュー】麓健一
Monday, December 12th 2011

2008年アルバム『美化』をリリース、その美しく儚いサウンドスケープでインディシーンを騒然とさせた麓健一が3年振りとなるアルバムを完成!今回はバンドスタイルで、初となるスタジオレコーディングを敢行!その真意とは!?い、意外な答えが・・・。麓健一の謎に迫る!
- -- 3年ぶりとなるアルバム『コロニー』の発売おめでとうございます!まずは完成しての率直な感想を聞かせてください。
麓健一 ありがとうございます!
実は完成したという感じがあんまりしません 達成感もありません
こんなん出ましたけど どーですか? みたいな気持ちです はい- -- 前作『美化』から3年ぶりになりますが、なぜ完成に3年もかかってしまったのでしょう?
麓健一 恋に仕事に筋トレにの毎日でした。「コロニー」の実質的な制作期間はとても短いです。
- -- 今回のアルバムはバンド編成での楽曲が多くを占めます。まずはバンドのメンバーとの出会いについて教えてください。
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麓健一 ホソマリちゃんとは荻窪の笑笑で、端子さんとは仮面舞踏会で、スッパさんとは天下一武道会で出会いました。
- -- バンド編成という試みをおこなった一番の理由は何でしょう?
麓健一 文化祭に出たかったから。
- -- ドラム、ベース、鍵盤とそれぞれがとても個性的でいながら、絶妙なバランスで成立し麓健一の新たな側面・魅力を十分に感じることが出来ます。楽曲は麓さんが作られるのでしょうが、アレンジはどのような形ですすんでいったのでしょう?
麓健一 僕が小舟に乗って歌を繰り返しているうちに、みんなが櫂で漕ぎ出して地底湖に出発だ!アラサー2人とアラフォー2人のせめぎ合い、ティーンエイジャーの生き血を求めてスケートリンクでぐるぐる回っています。
- -- 初のバンド編成でのスタジオレコーディング、エンジニアの中村宗一郎さんとの作業はどのように進んだのでしょうか?
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麓健一 基本的には中村さんのおススメのおもしろYOU TUBE動画をたくさん見せてもらってました。終始、私の決断力のなさを叱られ(呆れられ)てばかりでした。
中村さんが録音したからって誰だってゆらゆら帝国やORGE YOU ASSHOLEのようなオリジナリティ溢れる音になるわけではないと痛感(人生そんなに甘くない)。たくさん勉強になりました。 - -- また苦労した点、こだわった点などがあったら教えてください。
麓健一 コミュニケーション。どんなに思っていても、伝えないと伝わらないことがあると痛感しました。こだわらないことにこだわったのかしら?? 感情だけから離れること 曲中の情念は消しつつ、制作への情念は消さないことが目標でしたが、すべての情念がどこかへ行ってしまうという困った事態も発生しました。
- -- 麓健一の大きな魅力の一つでもある歌詞。歌詞はどんなときに思いつきますか?また歌詞とメロディどちらが先に浮かぶのでしょう?そしてこの3年の間に浮かんでくる言葉に大きな変化はありましたか?
麓健一 ところで音楽にとって歌詞とは何でしょうか? 純粋に音楽的な美しさを求めるならば言葉は邪魔なものではないでしょうか。歌詞と詩は別のものと考えています。そして、僕には詩を書く才能なんてありません。誰かが書いてました。詩とは詩的なものではなくて、詩そのものであるべきだと。
メロディを大切にしたいと思うと、どうしても意味より響きに重きを置いていしまいます。かつてAIRこと車谷浩司さんは「メロディに乗せて詞を書くことも意味がないからやめた」と名曲「Today」で歌いました。しかし意味に重きを置いた歌詞の曲と例えば感情もソウルもない歌詞の曲とどちらが誠実でしょうか?どちらが魅力的でしょうか。それは判断が分かれるところです。そこにシンガーソングライターたちのジレンマも現われます。で、答えはないみたいです。そして、その境界やゆらぎこそが面白かったりするのではないでしょうか。それから自分と自分でないものの距離の境界やゆらぎ。自省?告白?プロテスト?事実?虚構?ファンタジー?イリュージョン? というわけで歌はほんと面白いです。
ちなみに深夜の工場で、ベルトコンベアの前に立ってた頃がいちばん歌詞が出て来ました。- -- それでは最後にHMV ONLINEをごらんの皆様に一言お願いします!
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麓健一
(H)ONNARA
(M)INNADE
(V)ICTORY!!
コロニーちゃんをよろしくお願い致します〜
- 新譜 麓健一 『コロニー』
- およそ3 年ぶりとなる麓健一、待望のニューアルバム「コロニー」。 スッパマイクロパンチョップ、端子(ex.銀塩つばめ)、ホソマリとのバンド編成で、中村宗一郎氏をエンジニアに迎え、初のスタジオレコーディングを敢行。試行錯誤の末に獲得した複数の視点と引き換えたのと同時にかつての何かを失った、新しさと混乱を同時に感じさせるニューアルバム。
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- 麓健一
美化 - 2008年11月19日発売

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麓健一(フモトケンイチ)
都内を中心に活動する、SSW。2006 年に完全自主制作 CDーR で、「THEY DON'T SPEAK JAPANESE」を発表。ディスクユニオン、円盤等で販売され口コミで話題を呼ぶ。続く 2007 年には「にせんねんもんだい」が運営するレーベル「美人レコード」よりCD-R 作品「炎上する、それ」を発表。同年、「美人レコード」より CD-R 作品「YOU DON'T LIKE LOVE SONGS」を発表。そして2008 年、待望のファーストフルアルバム「美化」をkiti より発表。レコ発ライブにはにせんねんもんだい、石橋英子×アチコを迎えて大盛況を呈する。その後も数多くの演者と競演。2009年の夏には美人レコードよりCD-R「あるいはその夏は」を発表。にせんねんもんだいの高田、そしてmmm をゲストに迎え、これまでになかった更なる局面を開示。さらには盟友、oono yuuki の名作「stars in video game」や昆虫キッズのアルバムにもキーボード・フルート等で参加。2010 年からはスッパマイクロパンチョップ、端子(ex.銀塩つばめ)、ホソマリとの4 人のバンド編成でライブを重ねる。kiti からの新音源「コロニー」が完成。
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