[シリーズ名盤] 初期の矢野顕子

[シリーズ名盤] 初期の矢野顕子

さて矢野顕子の名盤はなんぞや？という話になると、随分と困った話になる。
なにせ、その30年以上に渡るキャリアの中で、類を見ない圧倒的な個性を以ってリリースを続けている人なのはご存知の通り。一口に「これが名盤です」と言ってしまうのも憚られる。言ってしまえば全てが名盤。

というわけで、今回は「初期の矢野顕子」に絞って話を進めて行きたい。

1973年、デビュー前の矢野顕子は既に、細野晴臣や鈴木茂などキャラメル・ママ〜ティン・パン・アレイ周辺のミュージシャンとセッションを繰り返し、荒井由美、吉田美奈子などさまざまなアーティストのレコーディングに参加している。お手持ちのCDやレコードにクレジットされている鈴木顕子という名前はまさに矢野顕子その人だ。この時、17歳・・・とんでもない“おませさん”だった事が伺える。
75年リリースの小坂忠の名盤『ほうろう』には鈴木顕子作曲の「つるべ糸」が収録されている。 また細野晴臣の『ハリー細野クラウン・イヤーズ1974-1977』付属のDVDには、ティン・パン・アレイの名曲「ソバカスのある少女」のリハーサル風景という超貴重映像が収められており、その中に当時の矢野顕子を見る事が出来る。そうそうたるセッションメンバーに臆することなく鍵盤に向かう矢野顕子の姿は妙に印象的だ。

そうしてセッションを重ねる中、74年にザリバというバンドとしてデビューする事に。『或る日』と題されたその作品は、筒美京平作曲によるもの。CD化された事もあるのだが、残念ながら現在は廃盤だ。

ソロ矢野顕子としてのデビューはそれから約2年後、76年の7月を待つ事となる。

この度、矢野顕子のデビュー作『JAPANESE GIRL』から79年リリースのライブ作品『東京は夜の七時』まで、70年代の矢野顕子がSHM-CDで蘇る事となった。
今回はその初期の矢野顕子名盤5作品にスポットライトを当ててみたいと思う。






というわけで、今回紹介する初期の矢野顕子名盤はここまで。
ちなみに、この5枚からあえて選べと言われたならば、まずは『JAPANESE GIRL』『東京は夜の七時』をオススメします。

80年代以降も『ごはんができたよ』『LOVE LIFE』『SUPER FORK SONG』...と矢野顕子名盤は枚挙に暇がないわけですが、それはまたの機会に特集する事にして...

また、ページ右部には矢野顕子の最新リリース情報を並べていますので、こちらも是非チェックを！

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