「ベルリン・フィル・ラウンジ」第39号:読者アンケート!ベスト・マーラー録音はこれだ
Wednesday, April 6th 2011
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ベルリン・フィル関係ニュース
東北関東大震災救済募金コンサート、寄付金額は116,000ユーロ3月29日にベルリン・フィルとベルリン・シュターツカペレが共同開催した東北関東大震災救済募金コンサートにおける寄付金額が、116,000ユーロ(約1,350万円)となることが判明しました。これはコンサートの切符収入、デジタル・コンサートホールのライブ中継の売上、および会場における募金箱への寄付の総額となります。ご協力いただいた皆様に、深く感謝いたします。この寄付金は、ユニセフにより被災地の子供たちに届けられます。 またこのコンサートの模様が、デジタル・コンサートホールのアーカイブにアップされました。サー・サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルによるブラームス「交響曲第4番」、ダニエル・バレンボイム指揮ベルリン・シュターツカペレによるチャイコフスキー「交響曲第6番《悲愴》」の競演が、お聴きいただけます。両指揮者・オーケストラの力のこもった演奏は、「状況を反映した献身的なものであった」と評されています(『ターゲスシュピーゲル』紙)。
ラトル&バレンボイムの東北関東大震災救済募金コンサートをDCHで聴く 朗報!デジタル・コンサートホール(DCH)が完全日本語化。検索機能も充実この11月より、デジタル・コンサートホール(DCH)のサイトが、日本語でご利用いただけるようになりました。これまでは英語とドイツ語のみでしたが、今後は演奏会のプログラムのみならず、操作メニューや支払い方法まで、日本語でより簡便にご覧いただけます。 日本は現在、ドイツ本国に続きDCHの利用者が最も多い国です。ベルリン・フィルでは、50年以上にわたる日本との関係に感謝する意味も込め、ウェブサイトの日本語化に踏み切りました。皆様にベルリン・フィルの演奏をより身近に感じていただけることを祈っております。 またこの機会に、サイト全体が一新されました。ご利用の方はお気づきと存じますが、すでに8月のシーズン開幕と共にラウンチしています。当サービスが開始してから2シーズンが経過し、すでに70本以上の演奏会がオンディマンドで再生可能。今回は特に検索機能を充実させ、アーティストや演奏曲目を迅速に探し出せるようになっています。「1回券(9,90ユーロ=1,100円)」から、お試しにぴったりな「30日券(29ユーロ=約3,200円)」、1年存分に楽しめる「12ヵ月券(149ユーロ=約16,650円)」までを揃えて、皆様のお越しをお待ちしております。今後もwww.digital-concert-hall.comをぜひご利用ください。 ハイティンクの定期、演奏会形式《サロメ》、ラトル&バレンボイムの大震災救済募金コンサートがアーカイブにアップ3月後半に行なわれた3つのベルリン・フィルの演奏会が、デジタル・コンサートホールのアーカイブにアップされました。レイフ・オヴェ・アンスネスが独奏を務めたベルナルド・ハイティンク指揮の演奏会(3月18日)は、ブラームスの「ピアノ協奏曲第2番」がメイン・プログラム。コンサートの冒頭では、東北関東大震災被災者のためにルトスワフスキの「弦楽のための葬送曲」が演奏されています。3月29日に行われたラトル&バレンボイムの大震災救済募金コンサートについては、本号冒頭でお伝えした通りです。 また、今年のザルツブルク・イースター音楽祭で上演されるR・シュトラウス《サロメ》の映像も、アップされています。こちらは批評コーナーで扱っていますので、ぜひご覧ください。
ハイティンク&アンスネスのブラームス「ピアノ協奏曲第2番」ほかの演奏会をDCHで聴く
ラトルの《サロメ》の演奏会をDCHで聴く
ラトル&バレンボイムの東北関東大震災救済募金コンサートをDCHで聴く 次回のDCH演奏会
マーラー・ツィクルス、ついに「交響曲第5番」に到達!(日本時間4月8日午前3時) サー・サイモン・ラトルのマーラー・ツィクルスも、中間地点に当たる「交響曲第5番」に達しました。この曲、とりわけ第4楽章アダージェットは、ルキノ・ヴィスコンティの映画『ベニスに死す』(1971年)で有名になりましたが、そこでは音楽は、人生への惜別のモチーフとして使われています。これに対しマーラー本人は、この楽章を妻アルマへの愛の表現として作曲しました。その一方で彼は、第1楽章を葬送行進曲として表現し、第2楽章では劇的かつ絶望的な音調を提示しています。また終楽章では、晴れやかで輝かしい雰囲気が支配していますが、マーラーはこの楽章を1902年の夏、アルマとの新婚旅行の途上で書いたのでした。 演奏会の前半では、パーセルの「メアリー女王のための葬送音楽」が演奏されます。ラトルはプログラム構成に細心の注意を払う指揮者ですが、マーラーとパーセルという一見まったく異なった作曲家が、極めて類似した哀悼の表現を実現していることに、驚かされます。 なお放送2日前より、こちらからリハーサルの模様が無料でご覧いただけます。 【演奏曲目】 パーセル:メアリー女王のための葬送音楽 マーラー:交響曲第5番 合唱:リアス室内合唱団 指揮:サー・サイモン・ラトル 放送日時:4月8日(金)午前3時(日本時間・生中継)
この演奏会をDCHで聴く! 読者アンケート!ベスト・マーラー録音はこれだ
今年はマーラーの没後150周年に当たり、ベルリン・フィルでもラトルによるマーラーの交響曲全曲演奏ツィクルスが行なわれています。ベルリン・フィル・ラウンジではこれを機会に、2号にわたって読者参加によるランキング「ベスト・マーラー録音はこれだ」を開催。読者の皆様に、ご自身のベスト録音を交響曲第1〜9および《大地の歌》について1枚ずつ挙げていただき、第42号(5月20日発表予定)で結果を発表します。HMVユーザーの間で、どのマーラー録音が最も高い評価を得ているかを競います。 その際、応募いただいた方のなかから@5名様に、ラトル指揮ベルリン・フィルによるCD《ラインの黄金》全曲、A10名様にデジタル・コンサートホールの30日券をプレゼントいたします。《ラインの黄金》は、2006年にベルリンで行なわれた演奏会形式上演のライブ録音で、ドイツ銀行の特別エディションとして特別に制作されたもの。市場にはまったく出回っていない極めて貴重なCDであり、コレクターには垂涎ものの1枚です。クラウス=ペーター・グロス、エーバーハルト・ヒンツによる明瞭で雰囲気豊かな優秀録音、184ページのブックレット付きの豪華な装丁も魅力。日本で所有する人はほぼ皆無と思われる、超レア盤です。奮ってご参加ください。 【応募要領】 @ここからメールで、マーラーの交響曲第1番から第9番および《大地の歌》について、各1枚最高だと思われる演奏を挙げてください。録音はベルリン・フィルだけではなく、すべてのオーケストラの演奏が対象となります。なお第10番については、版の相違を問いません。 A上記リストの終わりに、各曲の選択理由について短いコメントをお寄せください(400字程度)。第42号での結果発表時に、引用させていただきます。その際、すべての曲目にコメントする必要はありません。またペンネームをご希望の場合は、その旨をご明記ください。 Bメールには、必ず氏名(本名)を記入してください。プレゼント当選者の方には、同じメール・アドレスにご連絡させていただきます。 ※応募者のメール・アドレスはこのキャンペーンのためだけに使用されるもので、メールマガジン等のマーケティング・ツールに自動登録されることはありません。第3者に個人情報が転送されることもありません。 C締め切りは、5月9日(月)とさせていただきます。
【プレゼント】@CDワーグナー《ラインの黄金》全曲(5名様) サー・サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ホワイト、ギャンビル、デュージング、パーシキヴィ、ドルンシュ、ラルソンほか Aデジタル・コンサートホール30日券(10名様) 応募例: 交響曲第1番/ゲルギエフ&ロンドン響 第2番/ラトル&ベルリン・フィル 第3番/ヤンソンス&ロイヤル・コンセルトヘボウ管 第4番/アバド&ベルリン・フィル 第5番/バーンスタイン&ウィーン・フィル 第6番/ティルソン・トーマス&サンフランシスコ響 第7番/バレンボイム&ベルリン・シュターツカペレ 第8番/ジンマン&チューリヒ・トーンハレ管 第9番/カラヤン&ベルリン・フィル 第10番/ラトル&ベルリン・フィル(クック版) 大地の歌/ジュリーニ&ベルリン・フィル コメント(ペンネーム「熱狂的マーラー・ファン」): ラトルの《復活》最新盤は、大げさになりがちなこの曲の演奏のなかで、静謐にしみじみとまとめた異色の名演だと思う。バレンボイムの「第7」は、分かりにくいこの曲を面白く聞かせてくれる(以下略)。 氏名:山田太郎 皆様の応募をお待ちしております! 読者ランキングに応募する ベルリン・フィル演奏会批評(現地新聞抜粋)
(2011年3月26・28日) 【演奏曲目】 リヒャルト・シュトラウス:楽劇《サロメ》全曲(演奏会形式上演) ヘロデス:スティグ・アナーセン ヘロディアス:ハンナ・シュヴァルツ サロメ:エミリー・マギー ヨハナーン:イエン・パターソン ナラボート:パヴォル・ブレスリク 小姓:リナート・シャハム 指揮:サー・サイモン・ラトル ザルツブルク・イースター音楽祭を先取りする《サロメ》の演奏会形式上演は、今シーズンのハイライトのひとつでした。しかしその評価は、批評家の間では真っ二つに割れています。『ターゲスシュピーゲル』のハンセン氏は、ラトルの指揮が明晰すぎてエロスに乏しいという論調。『ベルリナー・ツァイトゥング』のユーリング氏は、ラトルがシュトラウスの対話的書法を見事に振っていたと賞賛しています。 第3者の立場から見ると、これは同じことを別の方向から言っているように思われます。ユーリング氏の指摘の通り、ラトルの演奏はR・シュトラウスのスコアの構成を明晰に引き出していますが、それは必然的にトリスタン風の陶酔には至りません。興味深いのは、R・シュトラウス自身が、「自分の作品は、ワーグナー的な歌唱法や演奏法ではうまく演奏できない」と語っていることです。あるいはラトルは、そのあたりに着目したのかもしれません。 「ラトルとベルリン・フィルの《サロメ》では、複雑なスコアの全容を素晴らしく明晰に聴き取ることができる。しかし、1905年の初演時に聴衆をノックアウトした退廃的でエロティックな調子は、あまり感じることができなかった。ヘロデの宮殿を支配する、月夜の気だるい雰囲気はあまり漂ってこない。これはラトルの《リング》における印象と同じである。頭でなく体で感じる陶酔的な音調、これらの作品が要求する肉感的なサウンドは、ラトルの得意技ではないのだ。彼が本領を発揮するのは、ユダヤ人たちが喧々囂々に議論する場面である。ラトルは様々な人物が入り乱れるカオスを、実に楽しげに見事に振ってみせる。ここではオーケストラも俄然、生き生きとしてくる。この晩の頂点は、オーケストラが主役となるサロメの〈7つのヴェールの踊り〉だ。ここでオーケストラは、最高のエレガンスから荒々しい踊りのステップまで、すべてを完璧に弾きぬいた。 歌手では、ハンナ・シュヴァルツのヘロディアスが最も優れていた。彼女は圧倒的な存在感を放ち、誰の反論も許さないといった調子だった。聴衆は、サロメのエミリー・マギーの全力の歌唱よりも、このカトリーヌ・ドヌーヴ風のディーヴァの方に、はるかに魅せられていた(2011年3月28日『ターゲスシュピーゲル』紙フレデリク・ハンセン)」 「演奏開始直後から、サイモン・ラトルとベルリン・フィルの《サロメ》が素晴らしいものになることは明らかだった。ラトルの解釈は、リヒャルト・シュトラウスの最も重要な作曲上の特色を明らかにするものだった。つまりワーグナー流の音の奔流とは反対に、《サロメ》では相反する要素の対話的スタイルが中心となるのである。サロメとヨハナーンの対話は、2つのテーマの変奏に転換される。ヨハナーンの説教風の音楽は、朗々とした調子から黙示録的な怒りに変化し、サロメの小生意気な調子は、誘惑の調子に変わってゆく。エミリー・マギーがなまめかしく歌えば歌うほど、イエン・パターソンの返答はアグレッシブになる。 同時にラトルの解釈は、豊麗さにおいても際立っている。ベルリン・フィルの表現力は、陶酔、輝き、轟きのすべてにおいて、気の遠くなるような繊細さを失うことがない。マギーのサロメは、時にナルシスティックな無邪気さ、時に少女らしい狡猾さを見せる。彼女の歌は、ヒステリックな声を上げないのに、非常に挑発的である。マギーの声は低音部に欠け、声量もそれほどあるわけではない。しかしそれらを、知的な解釈で補っていた(2011年3月28日付け『ベルリナー・ツァイトゥング』紙ペーター・ユーリング)
この演奏会をDCHで聴く! ドイツ発最新音楽ニュース
本コーナーでは、ドイツおよび欧米の音楽シーンから、最新の情報をお届けします。東北関東大地震:独語圏の主要オーケストラが救済コンサートを開催 ベルリン・フィルの他にも、3月下旬から現在まで、多くのオケが救済募金コンサートを開催している。すでにベルリン・コンツェルトハウスが、4月5日に日下沙矢子(コンサート・ミストレス)が発起人となって演奏会を開催。またベルリン放送響も、3月26日にベルリン大聖堂でブラームス「ドイツ・レクイエム」を演奏している。 一方バイエルン国立歌劇場も、4月3日にケント・ナガノの指揮で同曲を上演した。この時のソリストは、ソイレ・イソコスキ、ミヒャエル・フォレだったが、冒頭には同劇場アンサンブルに属する中村恵理が日本の児童唱歌を歌っている。またミュンヘンでは、5月2日にバイエルン放送響、ミュンヘン・フィル、バイエルン国立歌劇場管がメータの指揮で募金コンサートを計画している。ドレスデンでは、ドレスデン・シュターツカペレが3月15日のニコライ・ズナイダー指揮の演奏会を被災者に捧げた(写真:ドレスデン・シュターツカペレの追悼コンサートにおけるズナイダー© Matthias Creutziger)。 またチューリヒでも、大々的なチャリティが予定されており、4月12日にチューリヒ・トーンハレ管、チューリヒ歌劇場管、チューリヒ室内管が合同で演奏。ドホナーニの指揮、ユリア・フィッシャーの独奏で、ベートーヴェンとシベリウスの作品が取り上げられる。なおチューリヒ歌劇場管は、3月27日に行われたダニエーレ・ガッティ指揮の演奏会の収益を、募金に当てている。 アンスネスがソニーに移籍! レイフ・オヴェ・アンスネスが、EMIからソニーに移籍することになった。最初のプロジェクトは、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲録音。マーラー・チェンバー・オーケストラとの共演で3年にわたり録音が行われる模様で、来年に第1&3番、2013年に第2&4番、2014年に第5番と合唱幻想曲が収録される。ソニーはクラシック市場でシェア拡大を目指しており、クリスティアン・ヤルヴィ、レイ・チェン、ニーノ・マカイーゼ、アーウィン・シュロット等のアーティストと新規契約している。 ヴェンゲーロフがヴァイオリニストとして復帰? 2008年以来、肩の故障によりヴァイオリンから遠ざかっていたマクシム・ヴェンゲーロフが、5月2日にブリュッセルで復帰演奏会を行なう。曲目はブラームスのヴァイオリン・ソナタ3曲という本格的なもの。彼はこのプログラムでツアーも実施する予定だという。休養中、彼は指揮者として活動していたが、ベルギーのメディアに語ったところによると、今後は指揮とヴァイオリンの両分野でキャリアを進めてゆくという。 デジタル・コンサートホール(DCH)について
デジタル・コンサートホール(DCH)は、ベルリン・フィルの演奏会がインターネットでご覧いただける最新の配信サービスです。高画質カメラにより収録されたベルリン・フィルのほぼ全てのシンフォニー・コンサートが、ハイビジョン映像で中継されます。演奏会の生中継のほか、アーカイヴ映像がオンディマンドでいつでも再生可能。さらにベルリン・フィルに関係したドキュメンタリーなども鑑賞できます。ご利用いただくにあたって、特別なインターネットの回線は必要ありません。3種類の画像レベルがあり、2.5Mbps以上の回線をお持ちの方は、ハイビジョンの映像もお楽しみいただけます。音質もCDに迫る高音質を実現し、年間30回にわたる定期演奏会がリアルな音で体感できます。 料金は「24時間券」(9.90ユーロ。約1,100円)、「30日券」(29ユーロ。約3,200円)、「12ヶ月券」(149ユーロ。約16,650円の3種類。以上のパスで、有効期間中すべての演奏会の映像(過去2シーズンのアーカイヴ映像を含む)が無制限にご覧いただけます。なお、26歳までの学生・生徒の方には、30%の学割が適用されます。 あなたもぜひ、www.digitalconcerthall.comで、ベルリン・フィルの「今」を体験してください。
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次号の「ベルリン・フィル・ラウンジ」は、2011年4月21日(木)発行を予定しています。 ©2011 Berlin Phil Media GmbH, all rights reserved. |


朗報!デジタル・コンサートホール(DCH)が完全日本語化。検索機能も充実
マーラー・ツィクルス、ついに「交響曲第5番」に到達!
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デジタル・コンサートホール(DCH)は、ベルリン・フィルの演奏会がインターネットでご覧いただける最新の配信サービスです。高画質カメラにより収録されたベルリン・フィルのほぼ全てのシンフォニー・コンサートが、ハイビジョン映像で中継されます。演奏会の生中継のほか、アーカイヴ映像がオンディマンドでいつでも再生可能。さらにベルリン・フィルに関係したドキュメンタリーなども鑑賞できます。