押忍!パンク道場〜第76回

2011年2月17日 (木)

 
『オスパン』


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text by 松井聡太 (UNCLEOWEN)



押忍! 第76回〜 帰ってきたアイリッシュ・パンク道場!


『GREENLAND WHALEFISHERS』


GREENLAND WHALEFISHERSが久々となる新譜を発売

今日のこのアイリッシュ・パンク・シーンを作ったバンドの一つと言っても過言ではないバンド。それがこのGREENLAND WHALEFISHERSです。
90年代後半〜2000年代初頭。アメリカでDROPKICK MURPHYSがHELLCATと契約し、FLOGGING MOLLYがSIDE ONE DUMMYと契約し、ヨーロッパではFIDDLER'S GREENがメジャーと契約していた頃、ノルウェーで結成された彼らGREENLAND WHALEFISHERS(以下:GWF)がUKの一大パンク・フェス「HOLIDAY IN THE SUN」に出演。そして世界中のパンク好きに知らしめた踊れるパンク。それがこのジャンルの誕生だと思います。
当時誰しもが感じたであろう先駆者、THE POGUESの存在。その音楽性、祭り性を引き継いだ彼ら、ポーグス・チルドレンの第一世代による、新たなフィエスタ!それはこのGWFの新譜発売と共に、また大きな波となって押し寄せるでしょう。

GREENLAND WHALEFISHERS特集

GREENLAND WHALEFISHERS『SONGS FROM THE BUNKER』

ポーグス・チルドレンの帝王が、オリジナル・アルバムで帰還。更にキャチーに、更に明るさを増したパディ・ビートで、心と足が勝手に踊り出す。日本盤限定MOLLY MALONEでのライブ音源を追加収録。


GREENLAND WHALEFISHERS『DOWN & OUT』

こちらはGWFの前作3rdアルバム。徹頭徹尾ポーグス・チルドレン、終始パディビート縛りだった今までの作品と比べると、自分たちのもう一つのルーツ、パンク色を前面に反映した、勢い抜群の意欲作。


GREENLAND WHALEFISHERS『JOINING FORCES』

中国のDROPKICK MURPHYS系パンクバンド、SMZBとのスプリットとなる今作。スプリットと言いながら、前半18曲はGWFのベスト盤となっているのがおもしろい。1st〜3rdの曲からの選曲。



『DROPKICK MURPHYS』


DROPKICK MURPHYSも新譜を発売!

GWFの新譜と同じタイミングで、DROPKICK MURPHYSも新譜をリリース。合わせてオススメしたい、アイリッシュ・パンク系のバンドの中でも俗に言う「バグパイプ吹き荒れ系」のアルバムもご紹介します。

DROPKICK MURPHYS特集

DROPKICK MURPHYS『GOING OUT IN STYLE』

2010年発売新譜。兄貴Bruce Springsteen、Fat Mike(NOFX)、Chris Cheney(THE LIVING END)が参加というゲスト陣の豪華さにビビる。


FLATFOOT 56『BLACK THORN』

STREET DOGSのメンバーによるプロデュース、ゲスト参加も話題となり、アメリカでも注目の的となったシカゴのバンド。今までの男臭いOiパンクに、泣きの要素も加わった最新作。


THE REAL McKENZIES『SHINE NOT BURN』

カナダの飲んだくれパンクス。NOFXの前座で来日し、チ○コ丸出しのベロンベロンライブがまだ脳裏に焼き付いている人も多いのでは?そんな彼らがアコースティックでライブをキメると、、これがまた格好良いんです。


CIRCLE J『WEEKEND WARRIORS』

彼女らの記念すべきデビュー・フル・アルバム。極限まで変態なサウンドなのに何故ここまでポップなのか?! アルバムを通して聴いたときその答えがわかる…!!!




アイリッシュ/フォーク・パンク系の注目新譜たち

そして最後に、この手のジャンルが好きな方ならば知っておきたい、知っておいて損のない、踊り逃すことのない新譜リリースの数々も紹介させて頂きます。

その他アイリッシュ/フォーク・パンク特集

THE DREADNOUGHTS『POLKA'S NOT DEAD』

ポルカがパンクに出会ったら、、、そんな素敵な状況を想像してみて下さい。老若男女が爆発的に踊り出す。そんな風景です。


THE RUMJACKS『GANGS OF NEW HOLLAND』

時は大航海時代。マゼランによって発見された水路、マゼラン海峡を航海していたウィレム・ヤンツによって発見された南の大陸「ニューオランダ」(現在のオーストラリア大陸)より現われた、ラム酒の海賊。


ACROSS THE BORDER『THE BEST SO FAR 1991-2010』

ドイツにて20年間、フォーク・パンク牧歌(Vodka)を奏で続けているバンドの日本限定ベスト盤。フォークの調べは時を超えて、国を越えても人々の心の涙腺に突き刺さる。


踊ろうマチルダ『故郷の空』

吟遊詩人。まさにこの単語がぴったりな唄い人。楽曲の良さは勿論、アーティストとしての在り方、人間性にすら魅力を感じてしまう事でしょう。


FIDDLER'S GREEN『FOLK'S NOT DEAD』

09年にはWACKEN OPEN AIRにも出演を果たした、世界最高峰の祭りフォーク・パンク。どんなライブでも、どんな会場でもモッシュと踊りの渦を巻かせる、彼らの真骨頂は勿論このライブ盤で伝わります。


FIDDLER'S GREEN FIDDLER'S GREEN『FOLK'S NOT DEAD DVD』

そんな彼らのライブの映像がこちら。フォーク・メタル界から、SUBWAY TO SALLY、SCHANDMAUL、DIE APOKALYPTISCHEN REITER、J.B.O.らも参加。


THE MIGHTY REGIS『21 〜Deluxe Edition』

FLOGGING MOLLYが巣立ったアイリッシュ・パブ、MOLLY MALONESに活動の基盤を築き、WARPED TOUR 2009全公演への出演までも果たした、今一番乗りに乗っている成長株。


OLD MAN MARKLEY『GUTS N' TEETH』

FAT WRECKが送り出すブルーグラス・パンク。バンジョーを掻きむしり、オーバーオールが良く似合うド田舎なバンドがこんな大手からキッズに向けて発信されるとは。今後の全体のシーンが楽しみになってくる。


V.A.『THE WILD ROVER』

日本人でもこのアイリッシュ〜ケルティック、フォーク・パンクでここまでも踊らせられる!そんなシーンをギュッと押し込んだコンピレーションCD+DVD。まずはここからライブに行くバンドを探しましょう。



アイリッシュ・パンク専門レーベルUNCLEOWENの松井聡太氏執筆の『アイリッシュ・パンク道場 パート1』はこちらから
 【押忍! 第41回〜アイリッシュ・パンク特集! 】