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押忍!パンク道場〜第68回

Wednesday, September 22nd 2010

 
『オスパン』


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Text by Dr Doom
DOOM PATROL FOUNDATION



第68回〜 押忍!イギリスのハードコア/メタルコア/パンク事情なう 特集


■エビバディ、イギリスのシーンに注目せよ

『YOUR DEMISE』 メタル/ハードコア・シーンが隆盛しているのは今やアメリカだけではなく、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパ諸国で様々なバンドは活躍してます。中でも注目したいのはヨーロッパ内で盛り上がりが著しいイギリスのシーン。ご存知の通り、Bullet For My Valentineはもちろん、Gallows、Bring Me The Horizonらがワールドワイド規模でブレイク済みです。この特集では彼らの後を追うがごとく急成長中のUKバンドたちにスポットを当てちゃいます。

来月リリースの3rdアルバム『There Is A Hell〜』で今後さらなる飛躍を遂げるのは目に見えてるBring Me The Horizon。彼らのことは前回の特集「第67回〜Epitaph 注目の3大リリース (⇒コチラ)」でチェックしていただくとして、その次鋒とも呼べる2バンド、ニュー・アルバム『The Kids We Used To Be…』をリリースしたばかりのYour Demise、2011年初旬に新作発売を予定しているArchitectsを筆頭に、その他イギリスのシーンを充実させるバンドたちの作品を紹介していきます。


『YOUR DEMISE』


Your Demise 『Kids We Used To Be 』      通常価格(税込) : ¥2,100
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■今の内にYour Demiseを知っておこう 



まずは3rdニュー・アルバム『The Kids We Used To Be…』をリリースしたばかりのYour Demise。イギリスはブライトンのセント・オールバーンズ、ソールズベリーにて、2003年に結成。本国ではBring Me The Horizonとレーベル・メイト、つまりLostprophets、Bullet For My Valentineのリリースでお馴染みのVisible Noiseに所属しており、アメリカでは名門Rise Recordsと契約してます。
ハードでプリミティブなハードコア・サウンドにふんだんにメロディーを取り入れ、分厚いコーラス・パートを随所にぶちカマすのがYour Demiseサウンド。超精力的なツアーで培った実力が『The Kids We Used To Be…』に込められてます。

Your Demise最新エクスクルーシブ・インタビューはコチラ (⇒インタビュー・ページ)!!!

  • The Kids We Used To Be…

    『The Kids We Used To Be…』

    現ヴォーカリストのEd加入後、初のレコーディング作品にして最高傑作。The Devil Wears PradaのMike、Lower Than AtlantisのMikeがゲスト・ヴォーカルで参加してます。

  • Ignorance Never Dies

    『Ignorance Never Dies』

    前任ヴォーカルのGeorgeがマイクを取る2ndアルバム。現在のサウンドよりヘヴィーさ、モッシーさを重視したメタリック・ハードコアなサウンドです。

 
『Architects』


Architects『Hollow Crown』      通常価格(税込) : ¥2,100
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■Architectsはただイケメンなだけではありません 

Bring Me The Horizonに肉薄する実力を持ち、かつシーンでの期待値が凄まじく高いのがArchitects。Your Demiseと同じ地元のイギリスはブライトンで2004年に結成し、これまでに3枚のフル・アルバムをリリースしてます。
ヨーロッパ、アメリカでは世界最大級のメタル・レーベル、Century Media Recordsに所属。そのサウンドは、ヘヴィーかつグルーヴィー、そしてエモーショナルなメロディーが際立ったモダン・メタルコアです。
ヴォーカリストのSamは、Bring Me The Horizonの "The Sadness Will Never End" (『Suicide Season』収録)、Your Demiseの "All I Never Want To Be" (『Ignorance Never Dies』収録) でゲスト参加してます。4thアルバム『The Here And Now』は2011年初旬にリリース予定。

  • Hollow Crown

    『Hollow Crown』

    これぞモダン・メタルコアの金字塔と断言できる大傑作3rdアルバム。かの英Kerrang!誌のレビューではなんと最高点を叩き出してます。

  • Ruin

    『Ruin』

    バンド史上、最も凶暴な2ndアルバム。現在のArchitects節と言える独特なグルーヴはこの作品から見え隠れしていて、楽曲の幅が一気に広がってます。

  • Nightmares

    『Nightmares』

    記念すべきデビュー・フル。The Dillinger Escape Planばりのカオティックな曲展開、Poison The Well的な叙情メロディーなどなど、初期衝動全開です。

 

イギリスのやばいバンド、まだまだいます


 上記2バンド以外に、シーン全体を知るのにマスト・チェックなバンドの中のほんの一握りを紹介します。メタルコア/デスコア、ハードコアの中でもモッシュ・コア/ビートダウン、メロディック/ポップ・パンク、スクリーモ/ポスト・ハードコアなど、素晴らしいバンドがゴロゴロいるのがイギリスなのです。


Asking Alexandria
『Stand Up And Scream』
歌メロにスクリーモ・テイストを感じさせるメタルコア・バンドの米Sumerian Recordsからのデビュー・アルバム。今年末リリースの2ndアルバムにも期待。

Rolo Tomassi
『Hysterics』
ちょっとあり得ないくらい可愛い女性ヴォーカリスト、Evaが叫び散らすアヴァンギャルド・ミステリアス・カオティック・ハードコア・パンク。はちきれんばかりのテンションです。

Lower Than Atlantis
『Far Q』
期待の新星メロディック・ハードコア・バンドによる1stアルバム。アメリカのバンドにはない湿り気を帯びたメロディーに卓越したオリジナリティーを感じます。

TRC
『North West Kings』
英モッシュ・コア・シーンで最も洗練されている彼らのデビューMCD。ヒップホップ由来のヴォーカルとセンスの良さが光るビートダウンが秀逸です。

Dead Swans
『Sleep Walkers』
米Bridge Nine Records所属。Give Up The Ghost、Modern Life Is War流れのハードコアで、怒濤の勢いで押し寄せるメロディーに熱くなります。

The Eyes Of A Traitor
『Breathless』
英モダン・メタルコア・シーンの大型新人。August Burns Redのパワー、Misery Signalsの叙情性を同時に内包するバランス感覚は奇跡です。

Devil Sold His Soul
『Blessed And Cursed』
初期のIsis、Cult Of Lunaを彷彿させるプログレッシヴ・ハードコア・バンドの2ndアルバム。アンビエントで世紀末的なサウンドは圧巻です。

We Are The Ocean
『Cutting Our Teeth』
目下最新音源のデビュー・アルバム。ポスト・ハードコア/スクリーモの枠を飛び越えたサウンドは、Dance Gavin Danceに追随するレベルです。

Bun Dem Out
『The Few The Deep』
UKビートダウン・ハードコア筆頭の1stアルバム。Slayer直系の単音リフ、ひたすら悪すぎる垂直落下型モッシュ・パートに震えてください。跪いてください。


最近のメタル/ハードコア/パンク・リリース


この手の音楽を好きな人ならこちらもやはりチェックせざるを得ないでしょう。基本中の基本と呼べる王道バンドの、鉄板中の鉄板作品を中心に、忘れずにゲットしておきたい新作CDやDVDをズラリと行きます。もう季節は秋ですが、異常な気温を記録し続けたこの真夏が蘇るくらい暑くなるはずです…。


Bring Me The Horizon
『There Is A Hell, Believe...』
世界レベルで見ても今、最も勢いのあるメタルコア・バンドの待望の新作。貪欲にネクスト・レベルに駆け上がろうとする意思はさすがです。

Terror
『Keepers Of The Faith』
現代ハードコア最強のバンドによる、2010年ハードコア最重要アルバム。すべてにおいて今がキャリア史上ベストということがわかるマスターピースです。

Rise Against
『Another Station: Another Mile』
メロディック・パンク/ハードコア・シーンのトップに君臨する彼らのライヴDVD。来年リリースのニュー・アルバムまでこれ観まくるしかないです。

Madball
『Empire』
言わずと知れたNYHCシーンの重鎮による最新アルバム。誰の期待も裏切らないMadball節、つまりリアル・アメリカン・ハードコアがここにあります。

Hostage Calm
『Hostage Calm』
前作までストレートなメロディック・パンクだったのが、突如雷を打たれたように進化した未来型変則ポップ・パンクへ。天才肌なサウンドであります。

August Burns Red
『Home』
メタルコア最後の大物によるライヴCD+DVD。今年6月の初来日でのパフォーマンスを目の当たりにした人ならわかる圧巻のライヴが映像作品に。

Ion Dissonance
『Cursed』
The Acacia Strainの激重チューニング、Despised Iconのモッシーさ、The Dillinger Escape Planの爆発力を掛け合わせると…この最狂サウンドが産まれます。

Fucked Up
『Year Of The Ox』
カナダのトンデモ・ハードコア・パンクによるニュー12インチ・シングル。彼らの星の数ほどのリリースの中のひとつですが、奇抜で斬新な音を求めてる貴方は是非。

Jimmy Eat World
『Invented』
誰もが待ち望んでいるニュー・アルバム。彼らの持つ珠玉のメロディーはあらゆる音楽リスナーに感動を与えるでしょう。と、僕が言うまでもないでしょう。
 


『Tanakyun』  というわけで、現在のイギリス・シーンの層の厚さ、魅力、この熱き想い、伝わりましたでしょうか? どのバンドも本国イギリスを飛び出して世界へと羽ばたけるポテンシャルを持ってます。他にも挙げればキリがないほど活躍するバンドが多いのですが、こんなところで〆ときます。見事ハマっちゃった方は、各バンドの他作品、さらに他のバンドへと掘り下げてみてください! ほいでわ。



 

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