ジャズ定盤入門 =第九回=
for Bronze / Gold / Platinum Stage.
今回の主役の「定盤」
Waltz For Debby
Bill Evans
Price (tax incl.):
¥1,885
Member Price
(tax incl.):
¥1,735
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こちらも「定盤」
Sunday At The Village Vanguard
Bill Evans
Price (tax incl.):
¥1,885
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(tax incl.):
¥1,735
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Deleted
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こちらも是非
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Portrait In Jazz
Bill Evans
Price (tax incl.): ¥1,885
Member Price
(tax incl.): ¥1,735Release Date:19/September/2007
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Explorations
Bill Evans
Price (tax incl.): ¥1,885
Member Price
(tax incl.): ¥1,735Release Date:19/September/2007
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やっぱり最高です
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Import Ben Folds Five
Ben Folds Five
Price (tax incl.): ¥2,299
Member Price
(tax incl.): ¥2,069Release Date:25/July/1995
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心機一転、今回からピアノ編に突入である。ピアノ編を始めるにあたり、今回もまたジャズ担当者にいろいろ見繕ってもらい、最終的には12枚も選んでもらったのだが、そのうちの4枚がビル・エヴァンスのアルバムだった。
ビル・エヴァンスと聞いて連想するのは、画家で言えばルノワール、クラシックの作曲家で言えばモーツァルトである。ただし、恥ずかしながら、それは芸術的な連想ではない。3人に共通しているのは『第二号の人』という点である。創刊号がゴッホで第二号がルノワールだった。創刊号がベートーベンで第二号がモーツァルトだった。
そして、創刊号がマイルス・デイヴィスのとき、第二号がビル・エヴァンスだったのである。もちろん創刊号は特別価格だ。ただし、創刊号が葛飾北斎のときの第二号が横山大観だったが、流石にビル・エヴァンスと横山大観はイメージ的に結びつかなかった。まぁ、そんなことはどうでもいいのだが、要するに、その世界で2番目に有名で、重要で、人気がある人、という見方はあながち間違った捉え方ではないだろう。ことジャズ・ピアニストに関して言えば、間違いなくビル・エヴァンスが一番有名である。
選んでもらったアルバムの中から今回聴いてみたのは、ジャズ・ファンなら聴いたことのない人はいないであろう、歴史的名盤の誉れ高い一番の人気作『ワルツ・フォー・デビイ(Waltz For Debby)』(61年)。実際に聴いてみると、ビル・エヴァンスのクールな大学教授のような風貌と、ピアノという楽器の音色からイメージしていた通りの珠玉の演奏が詰まっていた。
他の収録曲も、この2曲同様、理知的で繊細で洗練された、それでいて人間的な優しさを感じさせる美しい演奏揃いだった。全体的に、これまで聴いてきたサックス中心のアルバムの音とは「音の匂い」が違う。非常に澄んでいる。男臭さとかヤニ臭さがしない。しいて言えば、マイルス・デイヴィス作の6曲目「マイルストーン」がジャズ然とした感じで他の曲とは少し風合いが違う印象を受けたが、その音像はあくまでも透明感に満ちている。
「入門者からウルさ型のマニアの鑑賞にも耐える稀有な作品。エバンスはクラシック仕込みのハーモニーがきれいです。ドラムとベースがしっかり反応しているのも、このトリオの特徴です。」
これは、選んでくれたジャズ担当者の『ワルツ・フォー・デビイ』についてのコメントである。この短い文に全てが集約されている気もするが、それを言ってしまうと、こうして長々と原稿を書いている意味がなくなってしまう。そこで、ひとつだけ気になることを調べてみた。
よく「ピアノ・トリオの名盤」「名曲をピアノ・トリオにアレンジ」などという解説を目にするが、「ピアノ・トリオ」という、ジャンル的に確立された音楽的スタイルがあるのだろうか?
あるらしい。というか、このアルバムがまさにその最たるものらしい。基本的には「ピアノ」「ベース」「ドラム」の3人によるグループ演奏を指し、それ以外の楽器が入っている場合は、ピアノが主役であっても「ピアノ・トリオ」とは呼ばないようだ。ジャズ・リスナーの中には、ジャズと言ったらもっぱら「ピアノ・トリオ」しか聴かない、という方もいらっしゃるようで、最低限の編成から鳴らされるピアノを中心とした透明感あるサウンドは、シンプルなだけに各プレイヤーの個性や力量、三人の相性などが如実に表れ易く、奥が深いのかもしれない。