ロック･ファンも注目のメイヴィス新作

Friday, September 10th 2010

60年のキャリアを誇るシンガー、メイヴィス･ステイプルズのニューアルバム。ライ･クーダーがバックアップした 2年前に発表した前作『We'll Never Turn Back』では、公民権運動の象徴となっていた自由を提唱する曲たちを、生々しくエモーショナルに熱唱。 ブラック･ミュージックの歴史を見つめてきた彼女だからこその説得力のある歌でグラミー賞にノミネートされるなど、高い評価を得たメイヴィス。

70代に突入した（見えない！）彼女が、ライブ･アルバムを挟みリリースする新作は、メイヴィスの長いキャリアの中でも大きな部分を占める、ステイプルズ・ファミリー直系のソウルフルなゴスペル・アルバムとなっており、普段ゴスペルを聴かないという人にもとっつきやすい内容。

歌うのはトラディショナル・ゴスペルの名曲からアラン・トゥーサンの「Last Train」、CCRの「Wrote A Song for Everyone」、ランディ･ニューマンの「Losing You」まで。 また彼女が書き下ろした2曲の新曲を収録されております。

また今回は、ウィルコのジェフ･トゥイーディーがプロデュースを担当。 バック演奏は、ここ最近のメイヴィスのツアー・バンドのメンバーに加え、ゲスト・ミュージシャンとして先のジェフ･トゥイーディー、ウィルコのパトリック･サンソン、 マーク・グリーンバーグ、ケリー･ホーガン、ノラ・オコナーらが参加ということでロック･ファンも再びメイヴィスの新作に注目して欲しいです。

  「You Are Not Alone 」を聴く
  「Mavis Staples 'You Are Not Alone' In Stores September 14th」〜via YouTube

トラックリスト　

1. You Don’t Knock (Pops Staples/Wesley Westbrook)
2. You Are Not Alone (Jeff Tweedy)
3. Downward Road (Pops Staples)
4. In Christ There is No East and West (traditional; arranged by Jeff Tweedy)
5. Creep Along, Moses (traditional)
6. Losing You (Randy Newman)
7. I Belong to the Band (Rev. Gary Davis)
8. Last Train (Allen Toussaint)
9. Only the Lord Knows (Jeff Tweedy)
10. Wrote A Song for Everyone (John Fogerty)
11. We’re Gonna Make It (Little Milton)
12. Wonderful Savior (traditional)
13. Too Close To Heaven / I'm On My Way to Heaven Anyhow (Prof. Alex E. BradfordJr./Brad Pathway)

関連サイト

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メイヴィス･ステイプルズ･･･これだけは聴いておこう

ティーン時代のメイヴィスの歌を堪能したいならVee-Jay録音を。しかし、ヒット曲が多い黄金期STAX時代の作品から入るのがベスト。 また、93年に発表した殿下プロデュースの『Voice』（廃盤）はゴスペルの新たな試みとして興味深し。

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  The Staples Singers 『Be Attitude : Respect Yourself』（72年）

  当時の公民権運動の盛り上がりを反映したメッセージ色の強い傑作。元ファルコンズのマック・ライスとルーサー・イングラム共作によるタイトル曲をはじめ「I'll Take You There」といったスーパー・ヒット曲が満載。

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  The Staples Singers 『Let's Do It Again』（75年）

  スタックスが倒産した後、カーティス･メイフィールドのレーベル、カートムから出した同名映画のサントラ。プロデュースがカーティスなのでそちらに耳が行きがちですが、大人の魅力を持ったムーディーなメイヴィスの歌もイイのだ。

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  Mavis Staples 『Mavis Staples/Only for the Lonely』 （69年/70年）

  メイヴィスの1st「Mavis Staples」（69年）、「Only for the Lonely」（70年）と、ジョニー・テイラーとのデュエット曲「That's The Way Love Is」を同時収録したお得盤。スティーヴ・クロッパーをプロデューサーに迎え、リズム・セクションもスタックスの精鋭を集めるなどサザン・ソウルの凄腕達がバックアップ。オーティスのカヴァ−「Good To Me」にはまさに圧倒の一言。

ウィルコ特集

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  【来日記念大特集】 ウィルコ　

  メイヴィスの新作をプロデュースしたジェフ･トゥイーディーが所属するグループ、ウィルコ。5月に行われた初の単独来日公演を記念した大特集ページ。

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