ジャパン・プレミアレッドカーペット、来日記者会見レポート
Thursday, July 22nd 2010
次世代アクション・エンターテインメント超大作
ジャパン・プレミア in TOKYO レッド・カーペット&来日記者会見
『インセプション』ジャパン・プレミアイベントレポート

7月20日(火)、六本木ヒルズ・アリーナ広場にて『インセプション』ジャパンプレミア・レッドカーペットが開催され、主演のレオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、エマ・トーマス(プロデューサー)、クリストファー・ノーラン(監督・脚本・製作)が登壇しました。
当日は30度を超える暑さのなか、会場のアリーナ広場では数時間前からキャストの登場を待ち構える熱狂的なファンもみられ、最終的には約2000人の観衆と200名のマスコミが取り囲んでの盛大なジャパン・プレミアとなりました!
まずは、プロデューサーのエマ・トーマス(以下エマ)、そしてクリストファー・ノーラン監督(以下ノーラン)がレッドカーペットに登場。つづいて夫人の南果歩さんの手を握り、優しくエスコートしながら渡辺謙が、そしてレオナルド・ディカプリオ(以下レオ)の順で全てのキャストがレッドカーペットに降り立つと、2000人から悲鳴ともとれるほどの歓声が上がり、会場のボルテージは気温に負けず急上昇!
渡辺謙とレオは、待ちかねたファンに向け、猛暑の中で30分以上もサインや握手を繰り返し、映画の撮影地のひとつである東京での“凱旋”プレミアを心から楽しんでいるようでした。 そして中央メインステージに、ど派手な爆発とスモーク演出と共に4人が登場!会場の盛り上がりは最高潮に!
【日本のファンへメッセージ】
エマ: 去年、日本での撮影では大変に素晴らしい経験をしたのよ。そして今回、またこの作品を携えて日本に戻ってこれてとっても嬉しく思っています。ありがとう!ノーラン: またこの東京に戻ってこれて、皆にこうしてお目にかかれることは、非常にエキサイティングだよ!皆さん、今日はお越し頂いて本当にありがとうございます。
渡辺謙: 去年の夏、ここ東京から撮影は始まりました。その時は、ストーリーを読んでもまるでさっきの(登場時の)スモークのように 周りが見えない状態で、果たして何処に連れていかれるのだろうというような状態でした。しかしクリストファー・ノーランを信じて、彼に導かれるように半年間、6カ国を巡りました。そして、遂にこの映画を携えて皆様の前に辿りつけたという感じで、非常に嬉しく思っています!
レオ: ハロー、トーキョー!東京に戻ってこれて、本当にエキサイティングだよ!特にこの『インセプション』を携えて戻ってこれたことがね。この作品は、非常にシュールで、頭脳にとって刺激的な作品なんだけど、皆絶対に気に入ってくれると確信しているよ。そして、日本に戻って、友人である渡辺謙さんとこうして再会できたことが本当に嬉しいよ!本当に、彼は日本の宝だから、皆もずっと大切にするべきだね!非常に仕事でもプライベートでも素晴らしい人間だよ。
◆エマへの質問:この映画を製作するにあたり、苦労したことは?
エマ:大変なこと。それが同時に喜びでもありましたが、東京、カナダ、モロッコ、パリ、LA、ロンドン。とにかく世界各所で撮影を行ったことですね。それが非常に楽しい経験にもなりましたね。
◆ノーラン監督への質問:この映画を思いついたきっかけと、日本を撮影場所に選んだ理由を教えてください
ノーラン: 昔から“夢”というものに対して非常に興味を持っていたんだ。だから“夢”を主題にした映画は昔から撮りたかった。それと同時に、世界中の各所で撮影をしてみたいという希望もあった。特に東京はずっと前からプロモーションなどでも来ていて、「いつかこの美しい都市で撮影をしたい。」そして「欧米の人たちにこの都市を観てもらいたい」と願っていたんだ。そういう意味で、本作のスタートがここ東京だったというのは本当に嬉しいことだよ。◆渡辺謙への質問:ノーラン監督との仕事は2度目ですが、感想はいかがですか?
渡辺謙: クリス(ノーラン監督の愛称)は、グリーンスクリーン(CG)を使うのをあまり好みません。ですから、僕らは実際に6カ国をまわり、本当に存在するセット、シチュエーションの中で、リアルに体験し、演技する必要がありました。まるで僕たち俳優が闘牛場の牛で、闘牛士クリスのフラッグに向かって命がけで突き進んでいくような、そんな撮影が続きました。その“突進”ぶりを、皆さんも映画を通して体験して欲しいと思います。◆レオへ質問:レオさんが実際に入れるなら、誰の頭の中に侵入したいですか?
レオ: タイトルの『インセプション』という言葉通り、人間の頭脳に侵入していって、そこに“あるコンセプト”を植えつけようとするわけなんだけど、個人的にそれをやりたいかと言われたら、やらないね(笑)。この行為自体は違法なことだからね。ただ、強いて誰かの脳に入れるとするなら、アレキサンダー大王の頭に入って、彼のことをもう少し理解してみたいな。そして、もう一回言わせてくれるかな?日本の皆、こうやって暖かく迎え入れてくれて本当にありがとう!!『インセプション』 来日記者会見 2010.7.21

7月21日(水)、都内にて7月23日(金)公開の『インセプション』主演レオナルド・ディカプリオ(以下レオ)、渡辺謙、クリストファー・ノーラン監督(以下ノーラン)、プロデューサーのエマ・トーマス(以下エマ)の来日記者会見が行われました。 当日は300名以上のマスコミが集結。登場と同時に一斉にたかれたフラッシュの中、冒頭挨拶で渡辺謙は「マリオン・コティヤール、ジョゼフ(ゴードン=レヴィット)、エレン・ペイジ、みんな日本に来たがっていたけれど、来日出来ないことを皆残念がっておりました。それをまずは皆さんにお伝えしたいと思います。しかしこうしてクリスとレオと日本の皆さんにこの映画をお届けできることを、本当に嬉しく、誇りに思っております。」と、来日出来なかったメンバーを気遣う挨拶。そしてレオは「この作品は、はじめに東京で2日間撮影をしたんだけど、それが実はこの映画のトーンを決めた2日間でもあったんだ。だから日本の皆さんにこの映画を早く観てもらいたくで仕方がないよ!シュールで、脳を刺激する作品であるにも関わらず、ハリウッド的なスペクタクルが詰まった作品だから、気に入ってもらえる自信があるよ。」と、作品に絶対の自信があることをアピールしました。
◆劇中でエディット・ピアフの楽曲が使われていますが、『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』でエディット・ピアフ役を熱演したマリオン・コティヤールの本作への出演となにか関連性があったのですか?
ノーラン: 実際にこの作品の脚本を書き始めたのは10年前のことで、その時からエディット・ピアフの歌は構想に入れていたんだ。でもマリオン・コティヤールの出演はたまたまの偶然だったんだよ。だから逆に、楽曲の変更を考えたこともあったんだけれど、これは非常に良い偶然なのではないかと思って、そのままにしたんだ。◆本作の斬新なビジュアルアイデアはどこから出てきたのですか?
ノーラン: 昔から“夢”がどういうプロセスで展開していくのか、そして心の中のディテールというものに非常に興味があったんだ。今回は、特に“夢”の世界に現実性を感じられるように描くことに力を入れた。つまり、現実に起こり得ると思えるようなリアリティがなければならない。そこに重力を無くしてしまったりといった変化を少し入れたんだ。それを加えてなお、大前提としてリアリティを感じられるように作ったよ。◆お気に入りのシーンは?
レオ: 撮影中は、雪崩を起こしたり、360度回転するセットや、パリのシャンゼリゼ通りのカフェで周りの物をすべて爆発させたりとか、毎日が驚きの連続だったから、ひとつのシーンを挙げることは難しいね。強いて挙げるなら、クリスもそう思っているだろうけど、スペクタクルな大作の中で演じ、描くことが出来たキャラクターのエモーショナルな旅の部分だね。本作は、キャラクターが夢のなかに落ちていって、その中である人生を生きたことで過去を持ってしまうんだけど、この面に関してはここにいる渡辺謙さん、マリオン・コティヤールなどとも非常に面白い演技論を交わしたんだ。今後二度とこんな会話を他の俳優と交わせることはないんじゃないかというくらい、シュールで実存的で、奇妙な会話だったんだ。それを見事、映画の中に取り入れることが出来た。それは僕にとっても誇りだよ。渡辺謙: 始めから終わりまで、僕は5カ国で撮影をさせてもらって、ひとつをピックアップするのは本当に難しいです。ただクリスは、僕の役は「ジェームズ・ボンドみたいにやって欲しい」とリクエストされまして。クリスは『007』の大ファンなので。でも、残念ながらボンドガールは脚本に載っていませんでしたね(笑)。
エマ: ひとつ選ぶことは難しいですね。でも本当に撮影では楽しい経験をさせてもらいました。カルガリーの雪山で、極寒の中での撮影とか、360度回転する廊下の撮影などは印象的ですね。廊下のシーンは出来上がりが本当に素晴らしいものでした。才能に溢れた素晴らしいスタッフがいたから出来たことだと思います。
ノーラン: 今回は様々なメカニカルな手法を用いて撮影したよ。ただ記憶に強く残っているのは、キャストとの思い出だね。レオ、謙、エレンの3人が非常にキメの細かい演技を要する長いシーンがあるんだけど、ここを1テイクで撮ったんだ。それが一番印象に残っているよ。そのシーンは誇りを持って皆にお見せできるシーンだね。
◆以前、ディカプリオさんは「アイデアの重要性」について語っていましたが?
レオ: もちろん、アイデア一つで世界を変えること出来ることもあるのは間違いないよ。今回の映画に則して言えば、まず、この映画を日本の皆に観てもらえることを非常にエキサイティングに思っているんだ。僕自身も日本の映画、アニメの大ファンなんだけど、日本人は宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』に代表される、非常にシュールな世界観に躊躇せず飛び込む土壌があり、新しい発想、アイデアというものにオープンだと思うんだ。つい先日も渡辺謙さんと黒澤明監督の『夢』について語ったんだ。この作品とテーマ的に通じるものがあるからね。『インセプション』は、発想が非常にユニークで、ハリウッドスタジオ的なシステムから生まれてくる作品としては、非常に珍しいタイプの作品なんだ。だからこういう映画こそ、皆に支持してもらいたい!まあ、なんというか、最近はプロットをリサイクルした作品が多いからね。その中で『インセプション』は非常にユニークな存在だから、どうぞよろしくお願いします(笑)。長かったかな?次回から、もっとコメント短くするよ(笑)◆ノーラン監督が他の監督と違う点はありますか?
渡辺謙: 現在は映像技術も発達しているので、この作品もCGを沢山使ったのかと思われがちなんですが、基本的に俳優からの視点では様々な方法を使い、実際の場所、セットで、非常にアナログな手法で撮映をしました。体感で言うと6割くらいは手持ちでの撮映だったんじゃないかな。そう考えると、スクリプトを書いた段階から相当に緻密な計算の上にプランを組み立てないと、到底撮映ができないと思うんです。ですから、本当に「クリスの頭の中はどういうふうになってるんだ?」と思いますね。文学的なセンスだけでなく、科学的、建築的な要素を含めて、彼はレオナルド・ダ・ヴィンチの再来なんじゃないかって思いますよ(笑)レオ: クリスは、確固たるビジョンを持った映像作家だね。そして、そのビジョンに対する自信が一切揺るがない。この作品は『メメント』『インソムニア』といった彼の過去作品に、『ダークナイト』のスペクタクルを加えたハイブリッドな作品だと思うんだ。実は撮影前、2ヶ月半ものあいだ、バックストーリーについてクリスとじっくり話し合ったんだ。その結果、非常にスペクタクルで野心的な作品であるにも関わらず、それぞれのキャラクター描写にも重きを置いて、本当に大切に作られている作品だなと思いました。そういった意味で、『インセプション』はクリスの粋を集めた集大成のような作品だと言えるね。そんな作品に参加できて光栄だよ。
◆こういった知的な作品をハリウッドで作る難しさは?
ノーラン: スタジオが新しい斬新なアイデアを受け入れてくれるかどうかというのは、大前提としてあると思うよ。そして観客も同じものを何度も観たくないだろうし、そこにはきちんと需要もあると思う。『ダークナイト』が大成功したことが状況的に助けとなった、ということも言えるだろうね。でも最も力となったのは周囲の人たちだよ。レオや謙、素晴らしいキャストが参加してくれたことで自信に繋がったんだ。◆もし他人の頭の中に侵入することができたら?誰に侵入したいですか?
渡辺謙: 役を演じたあとは、絶対に誰の頭の中にも入りたくないし、お願いだから僕の中にも入ってこないで!という感じです(笑)。というのも、判らないから知りたい、あの人に近づいてみたいと思う。それがお互いのパーソナリティですから。ノーラン: どうしても入らねばならないのであれば、映画監督で素晴らしい考えを持っている人に興味があるね。どういった事を考えているのか、そして実現しなかった映画では、どんなものがあったのか。そういったことに興味はあるね。
エマ: 子供の夢に入って見たいですね。子供が怖がっている夢に私が入ったとき、私も本当に同じように怖く思うのかな、ということが知りたいですね。
レオ: 僕も入りたいとは思わないね。でもどうしても入るのであれば、アレキサンダー大王。それより、ちょっと別なことを話でもいいかな?本当に今回はこの作品で色々な楽しい経験をしたけど、特に渡辺謙さんと仕事が出来たのは非常に嬉しかったんだ。以前から、複雑な役をこなす、大変エモーショナルな俳優だと思っていた。そして実際に一緒に仕事をして、沢山のことを語ってくれて、紳士で、人間として素晴らしいと思ったんだ。だから、みんなも渡辺謙さんのことを誇りに思うべきだよ!

7月23日(金)より丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
監督:クリストファー・ノーラン
出演:レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤール
エレン・ペイジ、トム・ハーディー、キリアン・マーフィー、トム・ベレンジャー、マイケル・ケイン
原題:INCEPTION/2010年/アメリカ映画/全米公開:2010年7月16日(金)
©2010 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.

