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WEEKEND“disc”ussion 『Check Your Head』をディグ! page2

Saturday, April 3rd 2010

WEEKEND'DISC'USSION

WEEKEND新企画 ディスカス #002 『Check Your Head』BEASTIE BOYS page2

ー オリコンと 8cm シングル

モニカ「逆にその当時ってインディーズとか、良い感じのキャッチしてた人たちが聞いてたのってどうだったんだろうね。レンタルされないようなアーティストとか。」

泉水「まだハイスタ(HI-STANDARD)とかもなかったしね。」

加藤「スピッツとか?」

モニカ「スピッツもまだライブハウスでくすぶってた時代でしょ。ミスチルとか。ミッシェル(thee michelle gun elephant)とか。」

加藤「出たか出ないかくらいの時期だ。」

泉水「でも、インディーズレーベルだったかはわからないけど、その頃インディーズっぽい存在で一番面白かったのって『フリッパーズ・ギター』じゃない?1991年にはもう解散だったけど92年くらいならまだまだ盛り上がってたと思う。セールス的にどこまで盛り上がってたのかはわからないけど。」

加藤「今で言うとこのオリコンの順位でいうとどんな感じだったんだろうね。CD売れてたのかな?むしろレンタルとかされてたのかな?」

泉水「どうなんだろうねー。人気だったのは聞くけどね。」

モニカ「確かに小沢健二が出て来た時になんでこの人がいきなりこんなに崇められてるのかわからなくて、曲の良さだけで買ってた。」

加藤「フリッパーズですらそんな感じの印象だ。そんな時代にビースティってどうだったんだろうね。というかメディアとかに入り込む余地なさそうだよね。ヒップホップって音楽すら日本でそんなに今ほど定着してない時代でしょ?」

泉水「でも少なくとも当時日本でヒップホップしてた人は影響受けてたんじゃないかな?白人でちゃんとラップやってる人ってそんなにいなかったし。むしろ日本でもヒップホップやってれば意識せざるをえないはず!」

加藤「ちなみに92年のスチャダラパーとかって当時どんな感じ?」

泉水「『Trio The Caps』とか『SANTAFUL WORLD』とか 8cm シングルをたくさん出してた時だね。」

モニカ「あーシングルってのがやっぱ熱かったんだね。」

泉水「単純にチャートインしてる曲のクオリティが高かったんだよ、きっと。」

(各自 92年 CD 売り上げベスト100 などの資料を見ながら)

加藤「1992年オリコン年間1位『米米クラブ』!!」

泉水「メジャーシーンが元気だよねー。」

モニカ「単純に売れてる枚数が違うね。」

加藤「CD 買う人減っちゃったのかなー?」

泉水「単純に欲しいと思うモノも減って来てるんじゃない?当時はもっと良いものメジャー問わず作ってたと思うな。」

加藤「あー確かにね。曲のクオリティだけじゃなくてモノとしてね、アーカイブしたい感じあったよね。コレ持ってるだけでカッコいいとかそういうタイトルって90年代にはあった気がする。」

泉水「モノとしてのサービスっていうか、まぁ言っても弁当屋で詰めてくれる温かい弁当かコンビニでチンした弁当か、くらいの差だけどさ。大事っちゃ大事だよね。」

加藤「あ、でも最近 CD 買ったよ。先月ココで話したアルバム。営業トークなしで。たまには買おうって思った。と言っても新譜じゃなくて90年代のアルバムだけど。」

モニカ「小学生だったからわからなかったけどこの時代、良い曲多いね。サザンの『涙のキッス』とかこの時代なんだね。この頃のサザン好きだなー。」

加藤「なんか時代もあるのかもしれないけどここ最近のチャートの印象と違うよね。大事 MAN ブラザーズの『それが大事』とか浜田省吾の『悲しみは雪のように』とか20年近く経っても聞かれてたり歌われてたりする曲が多いし。今でも残ってる。」

泉水「 “厳密” に言えば、残ってない、けどね。」

加藤「記憶の中にウチらが残してるだけか。」

モニカ「これさ、山下達郎のクリスマス・イブが当時からベスト100に入ってるのがヤバいね。」

泉水「ヤバいよねー。」

加藤「ヤバい。一生チャートインするんじゃない?」

泉水「その下の『何も言えなくて、夏』って曲、この年なんだねー。」

全員「・・・。」

加藤「あ、ちゃんと嘉門達夫も入ってるじゃん!しかも32万枚。あんな感じでどんだけ売れてんだよっていう。」

モニカ「レンタル業界に 風穴 空けてたんじゃない?(笑)」

泉水「すごいよ。『少年時代』も入ってるんだ。エバーグリーン過ぎるね。」

モニカ「チェッカーズのこの曲も入ってるんだ。結構良いんだよね。小学校の時にこれ歌ってるクラスの女の子がいて、なぜか凄い嫌いになった。」

加藤「なに、そのエピソード(笑)。」

― ビースティ ≒ とんねるず

泉水「でもさ、この時代の映画の興行ランキング(別紙)とか見るとさ、凄い思うんだけど、アメリカが元気なんだよね。ラインナップヤバいよ。『ホームアローン』『天使にラブソングを2』『アラジン』『バッドマンリターン』『ボディガード』。」

加藤「底抜けに明るいね。」

モニカ「阿呆だよね。」

泉水「マコーレ・カルキンが流行るとかね。」

モニカ「『氷の微笑』とかって、アソコ見えたかどうかで盛り上がっちゃってる映画でしょ?マジ、アメリカうかれ過ぎだろ。」

泉水「そんな時代のアメリカでビースティは過ごしてるわけでしょ?『何がボディガードだよ!』っていう感じだったんじゃないかなー。で、リリースするのが『CHECK YOUR HEAD』でしょ?だと結構このアルバムってもっと社会的でもっとカウンターで出来てるよね。ストリート発でカッコ良いおバカな連中みたいな日本のイメージよりも実は結構もっとトガってたと思う。」

加藤「ちなみに当時メンバーの年齢が26、7年。ウチらよりちょっと若いくらい。」

モニカ「それでこのアルバムって凄いね。」

加藤「PVのせいでふざけてる印象が強かったけど実は社会派ってのは言えるよね。実際 * チベタン とか社会的な活動もやってるし。でもあれも情報がイマイチ入ってこなくて急な印象だったよね。え?ビースティ?みたいな。」

※ チベタン・フリーダム・コンサート
BEASTIE BOYS のメンバーでもあるアダム・ヤウクが設立した非営利団体ミラレパ基金の活動の中で最もチベット問題を世界中にアピールしたコンサート。BEASTIE BOYS を筆頭に、U2、RADIOHEAD、SONIC YOUTH、忌野清志郎など、名前を挙げたらキリがないほどのそうそうたるメンツが過去に参加している。

泉水「でもウチらも20代後半になってからじゃない?ちゃんと『これは良い』とか『これはダメ』とか選べるようになったの。」

加藤「確かにそうだよね。なんとなく自分の力でセレクトできてる感は常にあったけど、冷静に選べてるの最近かも。」

泉水「それとこのアルバムが凄いのって、『音楽』もちゃんとやってるなぁって所だよね。サンプリングだけじゃなくて自分で演奏したりとか a tribe called quest も 2nd 出してて、Dr.Dre とかも出ててヒップホップ全体が盛り上がってる時にこのアルバムの作り方してるって本当カッコいい。」

加藤「ファーストアルバムで930万枚売り上げて全世界で1位になってるわけでしょ?財も成して甘い経験しまくってるだろうし普通そのまま浮かれて突き抜けちゃうよね。なのにここに来て3人でこのジャケってのも凄い良いよね。あえて『ストリート』。かっこ良すぎる。」

モニカ「カウンターだね。」

泉水「ウチらが嘉門達夫を聞いてる時にね。」

加藤「ノンキにドッヂボールしてたっつうのに18年の時を経てこうして語られちゃってるんだもんねー。偉大だわ。」

泉水「何やってもカッコいいよね。ビースティって。非の打ち所がない。語れないレベル。」

加藤「ちなみに一方その頃日本では『サライ』がヒットしてますね。」

泉水「・・・。」

モニカ「ファックスで日本中から歌詞集めて曲作っちゃう感じね。」

加藤「『弾厚作』加山雄三の別名。」

モニカ「あの年で終わっていいはずなんだけど、今も残っちゃってる。」

加藤「同じ募金活動でもこうも印象が違うかね。まぁチベタンの方が年代的に後だから ビースティ が サライ に影響されてる可能性も・・・。」

モニカ「ないでしょ(笑)。」

泉水「日本でいうと誰なんだろうね、ビースティ的な人たちって。」

モニカ「あ、とんねるずじゃない?『情けねぇ』とかカウンターっぽいのリリースしてるし。」

加藤「あーとんねるずねー。『生ダラ』とかも超カウンターだもんね。『ソウルとんねるず』やってるし、木梨憲武のファッションとかも近いかもね。とんねるずって急に売れたわりに自分たちのスタイルに対してずっと今でも凄い冷静っていう印象。」

泉水「あー近いかもねー。ダウンタウンよりちょっとアーバンで、定岡とか輪島親方みたいなポッセがいるって所も。」

加藤「ビースティとんねるず説。」





文中に登場したCDたち

02. フィッシュマンズ「LONG SEASON」

全体に不安気なムードが漂っています。テンションは普通で、ちょっと疲れ気味、今目の前にある生活の質感を、音として感じれるアルバムです。元々曲の長さが特徴的ですが、少ない言葉が、ちゃんとムードのガイドになっていて、空気が伝わるものになっています。プレイと音をコントロールしきると、こんなにもスゴいんですな。低音万歳!
(MCモニカ)


03. スピッツ「ハチミツ」

ちょっと暗いけど、ちょっと明るいってかんじ。この頃のバンドの勢いがよく感じられます。君の為に歌われている言葉が、フラットでカジュアルで聴きやすく、不安な内面とは裏腹に、どんどん切り開かれていく未来への状況が、良い意味でちぐはぐでほっこりと笑えます。これはポップの力強さがよく出た良い例だと思います!魔法はまだあるぞー!
(MCモニカ)


04. スチャダラパー『スチャダラ外伝』

やっぱり中3の頃かな?すごく思い出すのは5th wheelのライブを WOWOW で観た時の感覚。録画して何回も観てたな〜。スチャダラ外伝にも入っている「何処か…どっちか…」とかクラっときて「GET UP AND DANCE」でただただ感動した。言い過ぎかもしれないけどボクはこの頃の影響をモロに受けて今がある気がすると思ってます。ただただジーンとしてた。あとブギーバックね!名曲+ポッセ感凝縮!なななNICE!!
(MY マイク 水野)