Friday, January 15th 2010
無人島 〜俺の10枚〜 【中山うり編】
音楽好きには、超定番の企画“無人島 〜俺の10枚〜” !!なんとも潔いタイトルで、内容もそのまんま、無人島に持って行きたいCDを10枚チョイスしてもらい、それぞれの作品に込められた思い入れを思いっきり語ってもらいます!ミュージシャンとしてルーツとなるもの、人生を変えた一枚、甘い記憶がよみがえる一枚、チョイスの理由にはそれぞれのアーティストごとに千差万別です!今回のお客様は中山うり!この企画がスタートして初の女性ソロアーティスト!楽曲からあふれ出る、少し不思議でノスタルジックな無国籍な世界観のルーツとは?興味深いチョイスです。
無人島 〜俺の10枚〜 過去のArchiveseはこちら!
| | 中山うり profile
ジプシースウィング、ミュゼット、タンゴ、ザディコなど世界中のアコーディオン音楽を絶妙にブレンド、2006年初音源をiTunes Storeからネット配信し、2枚のアルバムはいずれもジャズチャートで1位、総合チャートでもベスト10にランクインしセンセーショナルに音楽シーンに登場、"アコーディオンを抱えたシンデレラ"と絶賛される。
2007年にCDデビュー、フジロックフェスティバルなど夏フェスを席捲、アルバム&ライヴDVDをリリース、「みゅーじん/音遊人」「ミューズの晩餐」など人気テレビ番組で特集され、全国ツアーを展開。
ミラクルヴォイスと絶賛されている歌声、アコーディオン、作詞作曲、トランペットも演奏するなど飛びぬけた才能にもかかわらず、美容師としても活躍、都市生活からのリアリティーあふれる作品群を生み出し続けている。
中山うり オフィシャル・サイト
中山うり マストな旧作!
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七色に変化する魅惑の名曲7曲、中山うりが贈る珠玉のカバーアルバム。
『Sevencolors』 / 中山うり
中山うりを既にご存知の方は、下記に記した収録楽曲から目を通していただいた方が良いかもしれない。「夜霧よ今夜もありがとう」など昭和の時代、黄金の60年代を中心にブルースあり、シャンソンありロシア民謡あり、サンバあり、端唄あり、弦楽四重奏あり、レゲエあり、巷に咲く七色のネオンのごとし選曲&編曲で構成された、中山うり初めての珠玉のカバーアルバムである。あの少し不思議でノスタルジックな無国籍な中山うりの世界観に、あの歌声、そしてこれらの楽曲を重ね合わせてみて欲しい。想像しただけで笑みがこぼれてきませんか?どの楽曲も、中山うりの世界観に包まれて、新たな魅力を引き出してくる事は容易に想像できます。中山うりはこれまでも「ばいばいどくおぶざべい」、「星の界」、「夜のレクエルド」、「ジャワの夜はふけて」、「青い夜」、「生活の柄」、「黒猫・白猫」などカバー曲をレコーディングし好評を博してきました。レコーディングミュージシャンもピアノのリクオ、ドラムの宮川剛、バイオリンのCHICA、ギターの堀越雄輔、フルートの上野洋など中山うりの音楽に共鳴した名うてのミュージシャンが参加しています。貴方を、あの時代、あの異国へと、様々な場所に連れ出してくれるような素敵な作品です。
『Sevencolors』収録楽曲解説
(1)夜霧よ今夜もありがとう(石原裕次郎)
作詞・作曲 浜口庫之助
愛称、ハマクラの名で大衆に知られた作曲家&作詞家、浜口庫之助 の代表作にして石原裕次郎の代表曲。日活ムードアクションの象徴ともいうべき映画でハンフリー・ボガートの不滅のラブストーリー、「カサブランカ(1942)の邦画版“夜霧よ今夜もありがとう(1967年)の主題歌として大ヒット。歌謡史に輝く名曲で、以後裕次郎の甘い歌声とともにファンに今なお愛され続けている。浜口庫之助の代表作には、その他、西郷輝彦「星のフラメンコ」、坂本九「涙くんさよなら」、マイク真木「バラが咲いた」、スパイダース「夕陽が泣いている」、島倉千代子の「人生いろいろ」などがある。
(2)夢であいましょう(坂本スミ子)
作詞 永六輔/作曲 中村八大
日本のテレビジョン放送の黎明期(1961年〜1966年)におけるNHKのバラエティ番組として名高い“夢であいましょう”のエンディングテーマ。オリジナルの歌唱は後に女優としても活躍したラテン歌手、坂本スミ子。作曲は坂本九「上を向いて歩こう」 で日本人では未だただ一人、全米ビルボードのチャート1位に輝いた作曲家、中村八大。作詞の永六輔とのタッグは“八・六コンビ”といわれヒット曲を連発。他の作品に水原弘「黒い花びら 」、 北島三郎「帰ろかな」、デューク・エイセス「おさななじみ」、梓みちよ「こんにちは赤ちゃん 」などがある。
(3)愛のサンバは永遠に NAO DEIXE O SAMBA MORRER(アルシオーニ)
作詞・作曲 EDSON & ALOISI/日本語詞 s-ken
故クララ・ヌネス、ベッチ・カルヴァーリョと並んで、ブラジル音楽史上最も成功した女性サンバ歌手アルシオーニの1975年のデビュー作にして最大のヒット曲。彼女のサンバは日本で知られる激しいリズムに乗って繰り広げられる情熱的なダンス音楽でなく、サンバ・カンサウンと呼ばれる叙情的で哀愁感に満ちたメロディを歌う歌謡的音楽で、黒人特有の奥深くソウルを感じさせる圧倒的な歌唱力が持ち味。作詞、作曲はバイーア州サルバドール出身のシンガー&ソングライター、エドゥソン・ゴメス・ダ・コンセイサォン(Edson Gomes da Conceicao)とアロイジオ(ALOISIO)でサンバの名曲としてマリアリタ(MariaRita)など若い世代にも歌い継がれている。
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(4)お前とならば何処までも(添田唖蝉坊)
作詞 添田唖蝉坊・後藤紫雲/作曲 不詳
メロディーの作り手は不詳。それに明治、大正期の演歌師の草分け添田唖蝉坊(そえだ あぜんぼう)と 後藤紫雲(ごとうしうん) が作詞して大正3年頃流行した。別名「お前とならば」「かまやせぬ節」「どこまでも節」ともよばれ、歌詞も中山うりが取り上げたもの以外にさまざまなバリエーションがある。「おまえと一緒なら、どんな過酷な場所に行くのだって、私はいといはしない、かまいはしない」という内容で、過酷な場所がしりとり歌の形でエスカレートしていき、最後は…といった歌詞。もともと「演歌」と称される歌は、演説歌の略で、自由民権運動の産物だった。添田唖蝉坊はその他「東京節」「ノンキ節」、後藤紫雲は「金色夜叉の歌」「どんどん節 」などの作品で知られる。
(5)空飛ぶくじら(大瀧詠一)
作詞 松本隆/作曲 大滝詠一
細野晴臣、大滝詠一、鈴木茂、松本隆による伝説的ロックバンド“はっぴいえんど”在籍中の1972年に、大滝詠一のソロシングル第二弾として発表される。“はっぴいえんど”時代には、あえて封印していたビートルズサウンドを正面から取り上げた曲で1968年発表された「ホワイトアルバム」に収録されている「ハニーパイ」を彷彿させるような30年代40年代のジャズ風味が特徴。発表当時、作詞 江戸門弾鉄、作曲 多羅尾伴内という名前でクレジットされていた。その後、ソロアーティストとして活躍するようになる大滝詠一は1981年『ロング・バケーション』で再び作詞の松本隆とコンビを組み同作は大ベストセラーになっている。
(6)悲しき天使 THOSE WERE THE DAYS(メリー・ホプキン)
作詞 RASKIN GENE/作曲 BORIS FOMIN/日本語詞 漣 健児
1968年、ビートルズのポール・マッカートニーがプロデュース、当時18歳のフォーク歌手メリー・ホプキンのデビューシングルとして発表。全世界で500万枚以上の大ヒット、日本語詞も付けられ、森山良子や南沙織、広川あけみによってカバーされた。最初、イギリスで活躍したアメリカ合衆国出身の歌手、ジーン・ラスキンの作詞作曲とされたが、後にそのヒットからさかのぼる事約50年前にロシアのコンスタンチン・ポドレフスキー(Konstantin Podrevsky)の詞にボリス・フォミーン(Boris Fomin, 1900年〜1948年)が作曲していたことがが判明、日本でも大ヒット前から「長い道」というタイトルでロシア民謡のファンの間では知られていたという。
(7)夜の翼をポケットに(s-ken & hot bomboms)
作詞・作曲 s-ken
中山うりのプロデューサーであるs-ken自らのバンドs-ken&hot bombomsの2枚のアルバム「千の眼」(1988)のラストソングとして発表。J・G・バラードとともに、イギリス・ニュー・ウェーブSFの中心人物、ブライアン・オールディスの代表作SF小説、「夜の翼」にインスパイアーされたという。パンク&ニュー・ウェーブな作風で知られた80年代のs-kenの作品では珍しく、SFタッチで夜空を駆け巡り浮遊するような幻想的な作品に仕上がっている。ラストソングという地味な存在で発表されたが90年代に入りクラブシーン中心に評価が高まり、DJがクロージングタイムにかける定番曲になっている。
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中山うり の選んだ作品はこの10枚!!
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おれはこんな駄目な男さっ!と開き直っている感じが不良でどこまでも痛快。演奏者全員が笑ってるのが音から伝わるのです。ホーンのソロもスイングスイング。ご近所迷惑も気にせず、是非スピーカーで聴きたいものです。旅の始まりに、これなら一人ぼっちでも寂しくない。 |
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| アガルのに泣けてくるので不思議。こんなに哀しい声があるのでしょうか。無人島なんかにいったら、わたしは一人なんだわ・・と余計に実感させてくれそう。なんともいえない彼のナイロン弦のギターのバッキングの音も物悲しいさを倍増させますが、低いところは優しく、盛り上がったときに少し苦しそうにうったえかけてくる高音のフェイク的なアプローチに涙が出ます。 |
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2人のラッパー&ポエトリーリーディングの3人で織り成される言葉のシャワー。右から左から、上から下から連想ゲームのように言葉が降ってくる。この3人の個性がてんでばらばらで、でもそれが引き立てあっているのか、バランスがとても面白い。ファンキーな鍵盤もドラム&リズムトラックも気持ちがよい。多分無人島に行ったら日本語が恋しくなるけど、これ聴いたら一緒に手を叩いて歌って心を開放できそう。街に帰ったら誰かに優しくしたいな、と思える気がする。 |
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| いろいろな編成での作品がありますが、これはチューバやフルート、トランペット、トロンボーン、サックスがふんだんに使われているライブ音源。シンプルな曲の中で繰り広げられるライブならではの高揚感がたまりません。タジマハールの声はカウントやメンバー紹介からしてカッコいいです。焚き火でもして、オレンジの炎をじっと見ているようなあたたかさがあります。ブルースなのか、民族音楽なのかよくわからないのが魅力です。 |
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| アレンジは結構ファンキーだったり、変拍子もあり、情熱的なストリングスアレンジもありですが、歌声だけは何があっても優しく撫でるように、時には少女のように、時には母親のように。彼女の静かなる心の芯の強さに憧れます。ハンモックに揺られて、胎児の頃の記憶がよみがえりそうです。 |
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| ピアノを弾きながら歌う彼女ですが、飾らずに自分に素直に歌っているのが伝わります。満員電車や人ごみで聴いてもどっぷり世界に引き込まれますが、人がいない場所なら尚更、心を裸にできるでしょう。ピアノと共に人生を歩んできた彼女のピアノへの愛がぎっしり詰まっている気がします。彼女の歌を支えてきたピアノの音は乾ききっていて大好きです。 |
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歳の離れた二人のトランペッターによる作品。先輩であるDOC CHEATHAMは歌も歌いますが、トランペットも歌も気張らない、独特のゆるさで心を楽にさせてくれます。歳を重ねた彼にしか出せない味というのか、とにかくシブイ。対照にNICHOLAS PAYTONは若々しく、エネルギッシュでいきのいいプレイを聴かせてくれます。お互い尊敬しあっているんだろうな、という勝手な想像ですが、お互いの魅力を引き立て合っていると思います。トランペットでもこんなにもいろんな色が出せるのか、と思わされた作品です。ラッパ一本持って行って音量も気にせず一緒に吹きたいなあ。 |
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| 何気ない日常にあふれる人と人とがかかわる、あらゆる場面での気持ちの揺れ、過去・今・未来が描かれていて、この1枚を街から遠くかけ離れた人がいないところにまで持って行きたいと思わせるのは、一人で居ることを想像したらきっと人や電車の音や、アスファルトの匂いや焼き鳥屋やコーヒー屋に人が集まる雰囲気などが恋しくなるに違いないと 思ったからです。いつも目にしたり嗅いだり触ったり感じているものを持って行きたいと思います。 |
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母性の詰まった声に包まれて星空を見上げたいです。何があっても動じない、どっしりとした頼れる感じで「何を心配してるの?大丈夫だよ」と言ってくれているような気がするのです。耳元で歌ってくれているような低めの太い声。わずかな息づかいも人間らしくて心地よいです。ライブで生で観た時の、はにかんだ笑顔がつい頭に浮かびます。一見クールなようで、とても情熱的な女性なんだと歌声から伝わります。同じフレーズが何度も繰り返され、その中で徐々に熱を帯びて、炎が大きくなっていき、私の心にまで引火します。人の声のパワーは計りいれないと思わずにはいられません。 |
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| 太陽みたいに明るいトランペットの音、新聞紙をクシャッと丸めたような声も大好き。「生きることはこんなにも素晴らしいんだよ」と音で教えてくれた人でもあります。感情があふれだして、そのままダイレクトに音、リズムで表現してしまう人なので、こちらまで胸がいっぱいになります。これを聴いたら興奮して眠れないと思うけど、無人島生活最終日にこれを聴いて、マリブミルクでも片手に旅をゆっくり振り返るのかな。 |
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