当時ジャズでは珍しかった変拍子とポップなメロディ・ラインを見事に調和し、ウエスト・コースト・ジャズのクールさも内包した、アルト・サックス奏者ポール・デスモンド含むブルーベック・カルテットの黄金時代を象徴する1959年の大傑作。広く親しまれる不朽のジャズ名作「Take Five」を収録した、ジャズ界屈指のベスト・セラー・アルバム。

歴史的大名盤『Time Out』と同様のコンセプト、同じメンバーのカルテットで演奏、録音された1961年作品。モダン・アートをモチーフにしたブルーベックの変拍子シリーズの1枚で、ミロの絵の印象をユーモラスにブルーに表現。クラシックからブギウギ、タップダンスのために書かれた曲など、その多様な作曲ぶりが発揮された、小気味良いご機嫌な1枚。

パンナム航空機の前でターバンを被り微笑むジャケットが象徴するように、1958年に北欧、中東、インド、パキスタン等、ユーラシア大陸の14ヶ国で80回のコンサートツアーを行い、アメリカに帰国後、その旅で得た体験を元に制作された作品。それぞれ訪れた国や地域の音楽や文化を反映した、6曲全編ブルーベックによるオリジナルで構成。

1953年、クラシックの殿堂オバーリン大学のフィニー・チャペルで録音された歴史的ライヴ盤。ポール・デズモンドのアルトとブルーベックのピアノによる好演は、ビバップから脱却し、フリージャズ奏法を示唆した、クール・ジャズの初期の流れであり、オバーリン大学や他の大学が、ジャズを本格的な音楽・知的研究分野とするきっかけになったともされている。

人気・実力ともにピークを迎えていたデイヴ・ブルーベック・カルテットが、マット・デニスの楽曲に取り組んだ一枚。フランク・シナトラで知られるタイトル曲、ジョン・コルトレーンが名演を残した「コートにすみれを」等を、ワン＆オンリーのアレンジとパフォーマンスで構成。ブルーベックとポール・デスモンドの“音の会話”が聴く者の心に響く傑作。