吉田美奈子、矢野顕子、金延幸子、大貫妙子、松任谷由実、湯川潮音、中村まり、中山うり、青葉市子...何年かに一度現れる、ハッとさせる才能、女性シンガーソングライター。その歴史に新たに名を刻む素晴らしいシンガーソングライターが現れました。田中茉裕(たなかまひろ)。現在高校3年生という、とんでもない女の子です。まず特筆すべきはその声。感情が溢れるその特徴的な声は、胸を締め付けるよう切なさと同時に、どこか人をホッとさせるような心地良さを含んでいて驚かされます。特に楽曲の中盤、歌に感情が出すに従い同時に訪れる心地良さはカタルシスというべきものかもしれません。彼女の音楽はしばしば、上記のミュージシャン、またジョアンナ・ニューサムやジュディ・シルらの洋楽アーティストに例えられる事がありますが、そのどれとも近い様で違う。事実、田中茉裕はそういったアーティストをそもそも知らないそうで...偉大なアーティストに全く劣らない「田中茉裕」というオリジナリティーなのです。