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TOP > My page > Review List of 風信子
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3 people agree with this review 2018/05/03
よくぞ録音したハイティンク 演奏はしても録音を残さない指揮者が多かった ブルックナー指揮者と誉めそやされた人でも”第6”が残っていない人は多い 本当に残念なことだ ”第6”こそ最も成功したブルックナー交響曲だ 誤解がない造り 指揮者が勝手な解釈や理屈をくっ付ける隙がないスコアが書けている 平たく言えば楽譜通りやるしかないから指揮者に受けが悪い 個性など発揮しようがない 実はブルックナーの交響曲は何れもそういうものなのだが 作曲者存命中から弟子を筆頭にそれが気に入らなかったようだ スコア通りでは変だよ偏だよ演奏不可能だよと難癖をつけて作品と作曲者を弄くり回し小突き回した 善人ずらしたいじめである ブルックナーが初めに書いた通り演奏してくれていれば 余計な改訂に時間を取られず ”第9”どころか第10第11、12‥と第九のジンクスなど易々突破していたはずだ 理解できないなら黙っていろ!手を出すな! それは現在も変わっていない しかし第6交響曲は誰がやっても成功する名曲 ハイティンクにできないわけがない 朋よ愉しもう あなたも如何
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2 people agree with this review 2018/05/03
30年前東西ドイツ統一前夜 東ベルリンを自由への希望と平等への不安が朝靄のように覆っていただろう きっと日は射すと信じつつもその瞬間を怖れてもいただろう スイトナー&SBは何事もない日常の延長線上を歩む姿勢を崩さなかった だが音楽は知っていた 間も無く自由の無限なる海原に漕ぎ出でることを 平等という無限の競争世界に投げ出されることも そこで自分たちの育んできた愛が博く伝い通じて行くのだろうか それは始まってみなければ分からない その時演奏するブルックナーは祈り以外何ものでもない 未来永劫社会体制に左右されない音楽 どんな恣意でいじくり回されても変質しない音楽 音楽そのものが世界と人生と宗教と吊り合っている音楽 没我入魂すれば音楽は火となり水となり巌となり何かを語らずにいない ブルックナーの前にスタイルなし ただブルックナーがあるだけ ブルックナーといる幸福を味わった あなたも如何
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2 people agree with this review 2018/05/01
愉しかった ベートーヴェンの協奏曲そして管弦楽曲はやっぱり面白い ピリオド演奏がいいとかいやいや大家の名盤は違うよとかかまびすしい声など忘れて堪能した 一気に聴いてしまった 恥ずかしいがシュニーダーを知らなかった 好いピアニストだ 様々な演奏形態で旺盛な仕事を積んできている人なんだと今更知った次第だ それらもこれから聴こうと思う ベートーヴェンの5つの協奏曲を一時期にまとめて演奏し録音したようだ 楽曲の特徴を鮮明に伝える演奏に聴き入った 気づけば全身で音楽を愉しんでいる自分がいる なんていい曲だろうなんて改めて感じ入っているのだから我がことながら驚いた バカになったか?! ガフィガン&ルツェルンSOも初めて聴いた 好い指揮者であり好いオーケストラである 協奏曲は言うに及ばず4つの序曲に興奮し新たな発見に雀躍した 音楽が行くべき方向が見えている演奏に久しぶりに出会ったように思う 自ずと一音一音が有機的に呼応しあってフレーズが意味のある言葉(歌)となって語りかけてきた ムズムズした 居ても立ってもいられなくなった 胸が熱くなった これがベートーヴェンだ 朋よ一緒に聴いてくれ あなたも如何
1 people agree with this review 2018/04/30
腕利きの管楽器屋を揃えたSCOが上手いわけだ これまでオーケストラとして聴いていたが 管楽器だけ裸にしてみればツワモノ揃いと来た スタイルだ伝統だとカビの生えた肩書き背負って羽振りを効かせる大陸の音楽家にはない軽快な翼をひるがえして舞い降りたアンサンブルに身も心も洗われた まさに今五月の風に吹かれた爽やかさを味わった ベートーヴェンのハルモニームジーク集というのも意外な新鮮さを運んできた 管楽器の入った室内楽というと七重奏曲一辺倒の感が否めなかった Opus番号付きの六重奏曲・八重奏曲の存在を忘れていた ナチュラルホルンというのも嬉しい おそらくパトロンからの委嘱で書いたのだろうが ディヴェルティメントの風情はなく あくまでもソナタそしてシンフォニーの形式を踏襲している とは言え 牧歌的な喜遊性は帯ざるを得なく独特の緊張感はない となると わたしのように視界から外してしまいがちだ そしてOpusに数えられなくても有名なDuoやロンディーノも聴ける あなたも如何
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3 people agree with this review 2018/04/29
時を超えて 16人の作曲家とピアニストがドビュッシーへ万感の想いを捧げている その心の声が清々しい それは追悼なのだろうが 意識を永遠に身に纏う意思の表明でもある この情と知は未来への創造の決意でもある 眠気がすっ飛んだ 腰を正した 広い世界に五感を澄まして意識を放ったそして吸収しようとした ドビュッシーが第一次世界大戦の最中逝ったことを改めて自覚した まだ50代だった 戦火に気を奪われた世界はその喪失を直感できなかったようだ 楽譜集『クロード・ドビュッシーの墓』が添付された「リヴュ・ミュジカル」の発行は戦後になった 追悼号が2年も遅れたのだ 芸術は殺戮に封じ込められた それぞれの小品がドビュッシーの思い出であると同時に 初めて経験した欧州規模の大戦による作曲家たちの心模様を反映せずにはいない 20世紀とはかくも人間から精神を削り取るような日々だったのだ それでも人は歩き芸術も生きいく 音楽とは何か 生きるとは何か 考えずにいられなかった あなたも如何
0 people agree with this review 2018/04/28
やはり性別の違いは音楽観に反映すると見える オーケストラの女性指揮者も珍しくなくなったが 時に見かける男装をして指揮台に立つ女性には痛々しいものを感じてきた 音楽界における男尊女卑は未だに消えなていない 勿論女性差別は男性側に責が大きく傾くことを自覚しなくてはいけない さて プロコフィエフの演奏を聴く時 わたしはその音楽に毒々しいものやグロテスクな横顔を期待していたようだ はじめオールソップ&SPSOの演奏が食い足りなかった 実に流れの良いバランスのとれたサウンドが物足りなかった だが何度か聴いているうちに 当たり前のことだがプロコフィエフという人間を感じるようになった プロコフィエフを偉人=異人=偏人に「祭り上げ」ている自分に気が付いた 激情に走ることもあるが叙情をこそ旨とする歌い口から聞こえたプロコフィエフの声に耳傾けてみるとき 本当に対話が始まる Blu-ray Audioの澄んだサウンドに功有り 第6・第7交響曲もBA化されることを期待する
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2 people agree with this review 2018/04/28
こうしたサービス盤の中に時として拾い物がある 先ずはヴァイグレだ ニーベルングの指環やハンス・ロットの交響曲で識る指揮者だ 彼が30年以上も前に振ったアルベニスの”イベリア”が好い スペイン出身の名ヴァイオリニストアルボスの管弦楽編曲版を取り上げている とは言っても12曲中5曲しかない 組曲として構想したのか途中で中断したのか定かでない 第1集の3曲に第2第3集から1曲ずつだがこれが素晴らしい ドレスデンpoの演奏から受ける印象はまるでワーグナーのようだ 何しろ音色からしてゴシックを連想させる 後先になったが ヴィンクラー指揮の”法悦の詩”だ ヴィンクラーの他の仕事を知らないので 先入観なしに聴いた やはり30年以上前の録音とあり 当時ドレスデンpoと仕事をした人なのだろう オーケストラの音色と楽器感のバランスに意識が集中した Trpのソロが飛び抜けてこないのは「らしい」なあと好感を持った 陶酔ではない静かな愉悦が聞こえる この品の良さをわたしは好む 朋に聞かせればわたしらしいと笑うだろう あなたも如何
1 people agree with this review 2018/04/27
これは聞きごたえがある本格派だ ギターと弦楽五重奏の編成に不足はない タンゴのエッセンスを漏らすことがない ピアソラの名曲中の名曲を堪能した ”四季”は春から季節を逆に遡って夏に至るアイデアが面白い ギターとヴァイオリンが主導してノリに乗っていく ”タンゴ・センセーション”はピアソラ晩年の傑作だ ”タンゴの歴史”と呼応する意味深さを持つ これには聴き入った ネビオロのギターが語り出す世界はタンゴを越えて人間の切実な声を聞いたようだ 思わず座り直したほどハッとさせられた ”リエージュに捧ぐ”はギター・コンチェルト ここでバンドネオンが登場する ギターの長いモノローグから始まりやがてバンドネオン入ってきて対話となる これだけで第一楽章が終わる 弦楽が加わって第二楽章ミロンガとなる 哀愁の絶唱を歌い継で中間でポップに弾けて再び絶唱にもどる フィナーレはタンゴで締めくくる バンドネオンが主導していくのでギターは影に回ってしまうのが惜しい 最後は世界に慈しみの眼差しを向ける ”アヴェ・マリア”が美しい 朋に奨めたい あなたも如何
0 people agree with this review 2018/04/27
ブラス・クィンテットによるピアソラを聴く オブリガードでVnとPercが加わる このヴァイオリンが入った演奏が印象に残った ”タンゴの歴史・1900年売春宿”や”忘却”も好かったが ”ブエノスアイレスの四季”はヴィヴァルデイの”四季”を引用した編曲共々ユニークで面白かった イタリアの金管アンサンブルとあってよく歌う だがどこかタンゴらしく聞こえない憾みもある カンツォーネ風と言ったら言い過ぎだろうか 歌うことに長けている分跳ねて踊るタンゴ感が失われたようだ だからちょっと奇妙なピアソラに聞こえるかもしれないが これはこれでなかなかに味がある
2 people agree with this review 2018/04/27
堪能した プロコフィエフの最高傑作と評価する第6交響曲は聴く機会に恵まれない 難しいとか陰鬱だとか的外れの風評が未だに消えない 馬鹿げたことだ ここにプロコフィエフの優れた特性の全部が自然に流れ出ている 歌謡性と舞曲性が融合され 全人格の諸相が反映され 無駄のない構成による交響曲の美は無限の想像力を刺激する オールソップ&SPSOは一切の刺激や誇張を排して第6交響曲のノーマルな姿を現出した 同じ1947年に発表された組曲”ワルツ集”が聴けるのも嬉しい 6つのワルツはオペラ”戦争と平和” 映画音楽”レールモントフ” バレエ”シンデレラ”から改編されている これらは1940年から1944年までに作曲されている 第二次世界大戦前夜から終戦前夜までの時期の作品であり 謂わば戦争円舞曲なのだ どこかシニカルでありデカダンであり”じんた”の猥雑さも滲ませる 真にプロコフィエフの個性が色濃く滲んでいる 朋よ実に豊かな鑑賞となったよ あなたも如何
3 people agree with this review 2018/04/25
タイトル”戦争の影に”の戦争は第一次世界大戦を指すと言う プロッホの”シェロモ”は戦時中に書かれている 当に戦争の影の中にあって心的影響を受けないはずがない ソロモン王を題材としたヘブライ音楽と解説されてきたから 戦争協奏曲の真影を見失っていた イッサーリスとウルフ&DSOBの激烈な演奏に接して唖然とした ブリッジの”オレイション”は単に演説・式辞ではなく”a funeral oration”=弔辞である 戦後10年を経ても戦禍に消えた霊に呼びかけずにはいられない魂の声を聴く チェロが泣いている ブリテンの師ブリッジの作品を聴く機会は極めて少ない もっと光を当てなければいけない作曲家だ 深い共感に裏打ちされた演奏に胸を突かれない人があろうか そして今世紀の作品が登場する ほぼ一世紀前の戦争を題材としたハフの”孤独の荒野”だ 戦時にリードが書いた詩から着想された作品 ある意味最も客観的で普遍的な戦争音楽と言える 同時に記号的で有り抽象的でもある しかし存外シンプルな構成で端的に主張が聞こえるとも言える 朋よ聴け あなたも如何
2 people agree with this review 2018/04/25
父クリストフ息子ジュリアンによるDuo 父子であれば声も似るとなればなおのこと一緒に歌う例を聞かない プロの歌手となれば尚更 それが敢えて編曲までして一枚のディスクを作った 演奏以上にその契機・訳を聞きたいものだ だから通例の批評をする範疇から外れる これは好き嫌いのエリアだろう 私的な行為に他人が口を挟む必要はないからさらに他人に奨めもしない さて御託を並べたがわたしは愉しんだ クリスマスや何かの祝宴で即興で余興に供した”うた”と聴く 仲の良し悪しを越えて親子兄弟は特別な関係にある だから違いを意識こそすれ同調点を殊更強調することは互いに厭う 肩並べ和してハーモニーを奏でる家族は”サウンド・オブ・ミュージック”のトラップ一家くらいのもの それだとて後から家族に加わるマリアの出現を待たなければならなかった それくらい有りそうで無いものなのだ プレガルディエン父子の重唱はどちらがどちらかわからないほど似た声だ 親子とは怖いものだ 朋に奨めはしないが わたしはシューベルトを中心に愛聴するだろう
1 people agree with this review 2018/04/25
各地を巡演して歩くピアニスト・プロコフィエフには時間がなかった 演奏と旅の隙間で書き足し書き足し楽曲を生んだ 1935年春フランスでVnコンチェルトの草稿を書き始め夏の終わりアゼルバイジャンでオーケストレーションにこぎ着ける 冬スペインで初演に至った第2コンチェルトは自ずとフランス・ロシア・スペインの風情を纏うことになった 随所に奇妙な響きとニュアンスを帯びながらも伝統的なハーモニーと形式によって構成された音楽は様々な表情を見せる コパチンスカヤのVnが水を得た魚のように泳ぎ跳ね回る ユロフスキー&LPOも充実した響きを奏でる 聴いても聴いても味わい深い音楽だ それに対して ストラヴィンスキーのVn協奏曲はネガティブに聞こえる 作曲者が柄じゃないと言うか自己の領分にはないなと自覚して苦心惨憺している趣がどこかに拭えないでいる 門口に立ったままいつまでたっても本題に入らない印象 そうなると聴く身に興奮と愉悦が訪れない 今となってはそれも味わいの一味とするか否か 朋よさてどう聴く あなたは如何
1 people agree with this review 2018/04/24
デンマークの風土と人を感じられたような不思議な気持ちになった 知らない国の何が分かるのだと言う内なる声は聞こえているが 親しく触れた記憶が蘇る これも幻想と笑われもしようが 生涯行き当たらず目にすることもない国や人の心に触れることが音楽ではできる そう信じて生きてきた どんなに精力的に世界をめぐり歩こうが見えたもの出会った人は限られる この地球の凡てを目の当たりにすることなど一個の人間にできようはずがない 況して宇宙の彼方へなど行けようはずもない 識ることはどこまで行っても限定的だ だが知見の断片からする想像は無限だ 独りよがりと一笑に付されようが それだけが自由なのだ 後は己の内なる宇宙を広げるに如何なる思念を持ち得るかが問われる この世の正否を判ずる秤の一方に載せる錘は愛だ ニールセンの歌劇・劇音楽・管弦楽曲に魅力を感じる 親愛の情が湧く ダウスゴー&DNSOがさらに深い洞察と共感を持って演奏していることは言うまでもない 夏の日の朝に聴きたい音楽だ あなたも如何
0 people agree with this review 2018/04/23
貴重なライヴの記録 タンジェントフリューゲルによるクラヴィーア・コンチェルトを聴いた チェンバロは弦を爪で弾いて発音する フオルテピアノは弦をハンマーが叩いて発音する タンジェントフリューゲルは弦を木の棒で突いて発音する ピアノフォルテに至るキーボードの進化過程に存在したと言う 音色はクラヴィコードに似ているばかりでなく強弱も表現できる 日本にある一台を借り受けての演奏は聞きものだ 鈴木秀美&OLCはCPEバッハのシンフォニアWq.182から三曲とWq.172イ長調のチェロ・コンチェルトも演奏した 珍しい鍵盤楽器の紹介に終わらずカール・フィリップ・エマヌエルの傑作群を並行して鑑賞に供したことが素晴らしい 疾風怒濤期の感情表現にあふれた作品は今も聴くに値する逸品である 鮮烈な切れ味を感じさせる演奏と美しい響きをクリアーに録音した大変優れたDiscだ 聴けば朋の驚く顔が見えるようだ あなたも如何
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