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　2011/12/23

先に原作「絶界の鬼子母神」を読んでからＣＤを聞いたのですが、少し肩透かしをくらったようでした。
原作では登場人物が明確に描かれていたのですが、ＣＤからは残念ながら重蔵の虚無感、静の生命力の強さ、禎の妖しさ等々が感じられませんでした。
原作が良く作られすぎていたので、読んだ後に自分の中で各人の個性をはっきりとインプットしてしまったために、余計にそう感じたのだと思います。
組曲「黒塚」や「義経」のように、曲から場面を想像したほうが世界観が広がるような気がします。
そのために☆一つマイナスですが、ＣＤ単体として聴けば何の問題もありません。
ただ、コンセプトとしては、とても面白い企画だと思います。
次は手塚治虫氏の「どろろ」から「百鬼丸」を題材に組曲を創っていただければなどと思います。世界観が陰陽座にピッタリではないでしょうか。