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Review List of 結衣 

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     2019/04/21

    この本は、学校の課題、不登校対策として真摯に取り組んだ教育実践書である。と同時に学校改革書である。学校は保守的で新しいことを嫌う傾向がある。負担であり、先が見えないからである。この田畑校長は、教職員の理解を得ながら、保護者、地域の方々をも巻き込みながら、不登校傾向の子どもたちを救う。その保護者からの校長先生への感謝の手紙は珠玉である。この手紙は不登校に悩む保護者の方々にも読んでもらいたいと思う。共感できると思うし、心に刺さると思う。子どもたちも笑いで変わっていく。世界一温かい学校になったという言葉が生まれる。価値ある、これからの時代に求められる不可欠なコミュニケーション力育成の教育実践である。
    さらに
    工藤勇一さんの学校の当たり前をやめた。
    苫野一徳さんの学校を作り直す
    田畑栄一さんの教育漫才で、子どもたちが変わる

    この3冊はこれからの日本の教育界を改革する羅針盤になる。
    工藤勇一さんは中学校の校長として、目的が手段化していることへの疑問を持ち、学校のシステムを抜本的に改革している。よくぞここまで。凄い。
    田畑栄一さんは小学校の校長として、日本の最大の課題として自殺予防、不登校対策、いじめ撲滅を目指して改革している。人間関係の円滑化とコミュニケーション力の育成に着目して教育漫才という新しい分野を開発して学校を改革している。漫才という今まで教育界では評価されて来なかった笑いの文化を大胆にも学校全体で取り入れて。ブレない信念がある。
    苫野一徳さんは、大学の研究者として、明治から続く、みんな一緒・みんな同じという現在の学校のシステムに警鐘を鳴らしている。教育の根幹を問い直す。

    この3冊をセットで読むことで、今の教育施策がいかに様々な課題を抱えていることが見えてくる。
    自殺25000人、不登校の子どもたち145000人、不登校傾向の中学生330000人、引きこもりの40歳以上610000人など異常な数字である。これは、教育システム、教育課程の弊害でもあるのではないか。時代に応じた、新しい教育システムが必要な時に来ている。そう思わせててくれる価値ある一冊であり、多くの方に読んで欲しいと思う。

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