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Review List of レインボー 

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     2020/03/14

    2019年はオッフェンバックの生誕200年であったため、多数のアルバムが制作されたが、このCDはチェロ二重奏曲を収録した内容となっている。
    オッフェンバックのチェロ二重奏曲は作品49から作品54まであるが、このアルバムではその中から音楽的に充実した作品を選び抜いて選曲された物との事である。
    このチェロのための二重奏はオッフェンバックの作品の中でも初期の作品になるが、後年のオペレッタのアリアのような豊かな旋律美を持っていて中々素晴らしい作品だ。
    この盤のチェリストは2人とも初めて聴いたのだが作品53の2巻などは中々良かった。
    録音も問題なし。
    また輸入盤ながらチェリストへのインタビューが日本語で載っており、これには驚いた。

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     2020/03/13

    大町陽一郎指揮、九州交響楽団によるシュトラウス・ファミリーの音楽を集めたアルバムである。
    指揮者の大町氏はウィーンでスワロフスキーに学んだ事がありかつて、ソニーからウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団を振ってシュトラウスのアルバムも出した事のある人物で、日本人指揮者の中では1番ウィンナ・ミュージックに精通している人物と言えるだろう。
    オケもメジャーから外れた九州交響楽団という、地方のオケから、ウィーンのオケのような柔らかなサウンドを引き出していて良い。
    また、ラデッキー行進曲は原典版の楽譜を使っており、恐らく日本のオケでこの譜面を使った録音は初めてであろう。
    録音も水準に達した問題のない物。

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     2020/03/11

    ホルストの組曲『惑星』とリゲティの『永遠の光』を収録したアルバム。
    惑星はウィリアム・スタインバーグ指揮、ボストン交響楽団の演奏で収録された物。
    スタインバーグはドイツ出身でアメリカなどで活躍した指揮者ですが、CD化されたのは伴奏物が多く、この惑星が伴奏以外での代表的な音源です。
    知名度こそ地味ながらもこの演奏は爆演派とも言える演奏で速めのテンポ、特に火星の推進力は大変見事な物です。
    リゲティの作品はヘルムート・フランツ指揮、北ドイツ放送合唱団による物です。
    無伴奏の合唱曲で現代音楽に分類される作品なのですが、2001年宇宙の旅に使われたおかげで知名度はあります。
    当盤収録音源は初演からちょっとして録音された物ですが、今持ってこの曲の数少ない演奏として貴重な物。
    発売元はエコーインダストリーとなっており、駅売りCD盤などを出していた会社のようで、特に音源にリマスタリングなどはしていないと思われますが、音は年相応で普通に聴ける範囲でしょう。

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     2020/03/10

    カール・ベームが指揮したヨハン・シュトラウスのアルバムです。
    オーケストラはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。
    発売元はエコー・インダストリーと言う所で、オリジナルというか、原盤はDGの音源と同じ。
    即ちブートレグ盤で、現在では本家からも出ています。
    もちろん、演奏はベームらしい壮大なシンフォニックな物で、軽さは無いけどこれはこれであり。
    録音は年相応でまぁまぁといった所。
    解説書などはなく、ブートレグ盤らしい非常にシンプルで簡素なジャケットや作りとなっています。
    演奏内容は悪くないですが、他に良質なCDが出ている以上そちらをお勧めします。

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     2020/03/01

    昨年はオッフェンバックの生誕200年という記念すべき年であった事もあり、ここ最近新しい録音が増えているのが嬉しい所。
    このCDは1幕物の喜歌劇を2作収録している。
    最初の作品は1873年初演の『紅いりんご』で、この作品日本では他に『小さなりんご』や原題をそのまま読んだ『ポムダピ』という題で知られる。
    時折劇中のアリアが、録音されているのを目にするが、喜歌劇の全曲となると、ロザンタール盤位しか音源がない。
    一方『火山の上に』は1855年初演の作品で、オッフェンバックが本格的にオペレッタに力を入れた年の作品。
    序曲が以前ケック盤に収録された以外は録音がなく、恐らく喜歌劇全曲は初録音ではないだろうか。
    この2作を演奏するのは、マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ指揮する、ケルン・アカデミー。
    歌手の3人はどちらも共通。
    オッフェンバック生誕地のケルンによるオケで、このオケ他の録音だと、バロックや古典派が多く、その手の曲を得意としているようであるが、これは珍しい喜歌劇録音。
    地方の小劇場で聴いてるようなサウンドが特徴で、少しドイツらしい重さがあり軽さが欲しい所だが、メリハリは効いている。
    歌手はこの盤以外だと情報が少ないが悪くはない。
    作品を知るには充分な水準だろう。
    もちろん、録音も問題ない。

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     2020/02/23

    ブラジルの作曲家、グアルニエリのピアノ協奏曲を集めたアルバムです。
    このCDは1〜3番を収録しています。
    演奏はトーマス・コンリン指揮、ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団、ピアニストはマックス・バロス。
    後期の作品ではブラジルとアヴァンギャルドなスタイルでやや難解な印象であったこの作曲家、初期作品を収めたこのアルバムはいかにもブラジル国民楽派言いたくなるようなわかりやすい作風ですが、完全なるブラジル色の強い国民楽派的な1番、ロマンティックさも兼ね備えた2番、後期程ではないが、アヴァンギャルドさもある3番とそれぞれ作風が徐々に変化していくのが分かります。
    バロスのピアノはここでも好調。
    一見無関係なワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団が起用されているのは予算の関係でしょうか、しかししっかりと伴奏はこなしていますし、出るところはしっかりでて、流麗なサウンドを聴かせてくれます。
    総じて演奏の質は高いでしょう。
    録音も良好です。

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     2020/02/21

    マルコポーロが発売したルビンシテイン交響曲全集の第6弾。
    交響曲第6番と管弦楽のためのドンキホーテを収録した物。
    オリジナルのマルコポーロ盤は交響曲のみの収録なのだが、今回のナクソスへの移行に際し、別のアルバムよりドンキホーテがカップリングされている。
    交響曲は、ギルバート・ヴェルガ指揮、フィルハーモニア・フンガリカの演奏。
    ドイツ的な構成と5番で聴かせたようなロシア風味をまぶしたような作品で、19世紀ロシア交響曲の佳作の一つ。
    今は懐かしいフィルハーモニア・フンガリカの演奏は、多少荒れた所もあるが、作品を知るには十分な演奏。
    ドンキホーテは、ミヒャエル・ハラース指揮、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、こちらはスロヴァキア・フィルらしい弦楽器のサウンドの美しさが特徴の演奏である。
    録音は1年遅い交響曲の方が昔のナクソスにあった、自然な音で、スロヴァキア録音の方が優秀とは行かないがホールを意識したような録音でこちらの方がよい。

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     2020/02/20

    ソニーが1992年頃に発売した映画音楽のテーマ曲を集めたアルバム。
    青春をテーマにした映画音楽を集めた内容となっています。
    サントラではなく、ロイヤル・フィルハーモニー・ポップス管弦楽団による新録音で、指揮者はスタンリー・ブラック、ジョン・スコット、ニック・デイヴィス。
    共に映画音楽の作曲家と知られており、特にブラックは映画音楽やポピュラー、クラシックを渡り歩いたこの分野の巨匠の1人である。
    このシリーズ、大体の曲の楽譜がイージリスニング風にアレンジされたものが使われており、好みが分かれる内容となっている。
    但し、このCDは大半を巨匠ブラックのタクトによるもので、他のシリーズのアルバムよりいい演奏が多いと思う。
    録音は普通。

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     2020/02/19

    ハリーポッターと炎のゴブレットのサウンドトラックである。
    音楽は前回まで担当していたジョン・ウィリアムズから今作ではパトリック・ドイルに代わっている。
    ドイルはヘンリー5世などで知られている、イギリスの作曲家である。
    次作からはニコラス・フーパーが担当する事となったので、ドイルのハリーポッターは結局これのみであったが弦を多用したファンタスティックなスコアや金管による重厚なスコア、民謡風のスコアと様々な音楽を書いており、ストーリーに一致している。
    演奏はロンドン交響楽団、指揮はジェームス・シャールマン。
    名門ロンドン交響楽団の演奏は素晴らしく、あのキラキラしたこのオケらしいサウンドも聴かれる。

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     2020/02/18

    1992年にソニーミュージックから出た、ロイヤル・フィルハーモニー・ポップス管弦楽団を起用して録音された映画音楽のアルバムです。
    指揮者はスタンリー・ブラック、ジョン・スコット、ニック・デイヴィス。
    オケはイギリスの名門、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を母体とする団体で、指揮者陣は映画音楽の作曲家と、正にオーケストラによる映画音楽アルバムの正統派のようなアルバムですが、あまり良くない。
    というのも著作権関連のためでしょうか、ほぼ全曲、スコアがイージリスニング風にアレンジされており、編曲があまり良くないのでせっかくのオケの演奏ながら退屈に感じる。
    また録音も少し平板なのも惜しい。

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     2020/02/17

    キングレコードが毎年のように発売しているベスト盤シリーズの一枚で、西部劇の映画音楽を集めたアルバムである。
    往年のよく知られた映画の音楽のテーマ曲を収録しているが、これはあまりお勧めしない。
    まず演奏家は、レオン・ポップスやスクリーン・ポップス、フィルム・フェスティバル・オーケストラ、ロベール・ベルナール・オーケストラ、ユベール・ビアンコ・オーケストラ、リチャード・ハミルトン・オーケストラなどなど、キングお抱えの専属録音用団体による演奏です。
    これらはスタジオでの録音という事もあってか、人数は少なく、音も厚みがなく、編曲も恐らくオリジナル通りにすると権利関係でややこしかったのか、オリジナル譜面ではなく、良い編曲とは言えず、ムードミュージック風だったりとかなり雰囲気が変わっている曲もあり、おすすめしません。
    また、解説書も簡易で曲目、演奏者、作曲者および監督の名前がかいてあるのみです。

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     2020/02/16

    このCDは1992年頃にソニーミュージックが発売した映画音楽のアルバムの再発盤で、西部劇のテーマ音楽を集めた内容です。
    1〜17はロイヤル・フィルハーモニー・ポップス管弦楽団の演奏、スタンリー・ブラック(10)ジョン・スコット(1〜9、11〜17)の指揮、18、19はアンサンブル・プチとスクリーンランドオーケストラによる演奏です。
    大半を占めるロイヤル・フィルポップスは、名前の通りロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を母体とする演奏団体です。
    指揮者陣はいずれもイギリスの映画音楽作曲家で、ブラックはクラシック音楽指揮者としても著名です。
    そんな名手達を起用したわりには演奏の出来は良いもの悪いものの差が激しく思います。
    恐らくこれはオリジナルスコア譜からかけ離れた、この録音用にために編曲された楽譜を使っての演奏だからだと思われます。
    一方で大いなる西部などオリジナルに準じた譜面もあり、これなどはオーケストラサウンドを存分に味わえる内容となっています。
    最後のアンサンブル・プチとスクリーンランドオーケストラは国内のスタジオミュージシャンによる臨時団体で、かなりチープすぎて良いと思いません。
    録音は年代のわりに安ぽい印象を受けます。

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     2020/02/15

    ロマス・バルチュニアス指揮、リトアニア国立吹奏楽団演奏によるCDで、リトアニアの作曲家による吹奏楽作品を集めたアルバムです。
    ここに収められた作品は一曲一曲は大体2〜3分程度、組曲のような作品でも10分少々の作品で、最初の3曲は19世紀生まれの作曲家の作品ですが他は全て20世紀生まれの作曲家の作品になります。
    と言っても現代音楽のような小難しい作品はなく、聴きやすい旋律が並んだ曲です。
    ただ、聴きやすいといっても作品の質とはまた別で、再度聴こうと思う程の作品はありません。
    リトアニア国立吹奏楽団の演奏、実はこれライヴでして、演奏は可もなく不可もなくと言った所でしょう。
    1997年にヴィリナスのピューピルハウス・コンサート・ホールでの録音で、まぁまぁ新しい録音ながらノイズがあったり、多少曇った録音だったりと年代の割に良くありません。
    リトアニアの作曲家の作品が聴けるという資料的な価値は高いですが、その他はあまりおすすめ出来ません。

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     2020/02/14

    ナクソスがまだマイナーなレーベルだった1980年代後半に録音されたベートーヴェンの交響曲全集。
    本家ナクソスからはカタログ落ち後、関連レーベルのアマディスから発売されたアルバムである。
    演奏陣は、3、6番がミヒャエル・ハラース指揮、チェコスロヴァキア放送交響楽団、その他はリヒャルト・エトリンガー指揮、ザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団である。
    エトリンガー、ハラースともにナクソス活動初期を支えた名指揮者だが、特にエトリンガーによる物が全体的に良い。
    ザグレブ・フィルという一般的には知名度が低いオケから、荒削りな所はあるが、良く練り上げられた音楽と勢いがあり、第5番と、第7番に関しては有名音源にも匹敵する完成度だと思う。
    ハラースはオケのせいもあってか、3番はイマイチだが、6番は中々よい。
    録音はナクソス初期のものでは良いほうだ。

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     2020/02/13

    スロヴァキアの作曲家、アレクサンデル・モイゼスの交響曲全集より、交響曲第7番と交響曲第8番を収録したアルバムです。
    演奏はラディスラフ・スロヴァーク指揮、スロヴァキア放送交響楽団による物です。
    7番はモイゼスの亡くなった娘に捧げられた作品との事で、パストラーレと題された1楽章やスケルツォ、ラルゴなどを経てフィナーレへ向かう、伝統的な4楽章形式の作品。
    作品の規模自体は大きいが、意外と聴きやすい。
    8番は副題に1968年8月21日とあるように、明らかにチェコ事件を題材とした作品。
    余程衝撃的だったのだろう、7番で見せた顔とは違う、シリアスな作品である。
    とは言え同じチェコ事件でもフサのプラハのための音楽1968よりかはとんがってないので聴きやすいが。
    演奏は自国の作曲家と言う事もあってか、ナクソス活動初期の中では良い演奏。
    特に7番で聴かれる金管の咆哮など今までのこのオケを知っていると中々びっくりする。
    何より作品の持つ魅力を丁寧に伝えてくれる良い演奏である。
    録音は割と古めだが、特に問題はない。

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