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0 people agree with this review 2013/08/11
改めて今聴き直すと…戦慄の傑作であります。彼らの特徴は、ブルーズに影響を受けたところがみじんもなく、リアリティのある虚構を積み上げていく手法で曲をつくるところ。ユーザーと一体となって乗る音楽というより、ステージの上からアジテーションする音楽で、クイーンの虚構性にとても似ていると思います。 この作品でハルフォードのすごいボイスや、アレンジの妙に驚くのですが、さらに唸らされるのが録音の妙です。ボイスやギター、ドラムズの音を、ときどき残響デッドな状態で録音していて、音像が立体的です。目をつぶるとハルフォードの首がスピーカーから突き出しているのかと錯覚するぐらいです。ドラマチックな展開でたたみかけてくる1. Victim Of Changesがまずすごいですし、さらに中だるみせず劇的な曲たちのオンパレード。通常の音盤の1.5倍ぐらいのボリュームに感じてしまいます。
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1 people agree with this review 2013/08/11
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ディープ・パープルもツェッペリンも70年代最盛期には過酷な状況でツアーとレコーディングをこなしていたと聞きます。ユーライア・ヒープも英国ハードの中心的人気グループでしたんで、この頃完全にオーバーワークです。加えて米国受けがよかったことで、彼らは明るいポップさを追究するようになります。わたしには、「マジシャンズ・バースデイ」の頃から、手詰まり感、水増し感が漂っている気がします。ところが、「ワンダーワールド」の発表後のツアーは好調で、セールスも落ちなかったようです。ヒープの魅力は多面的で、英国ハード好きにアピールする一方では、メロディの良さがあって判りやすい部類のヘビーグループと言えます。多少の水増し感があっても、彼らのメロディづくりの才能を見せつける作品です。 70年代にはほとんど印象に残らない作品でした。不思議なもので、この作品、あるいは「リターン・トゥ・ファンタジー」あたりが疲れずに長く聞けるアルバムになってきています。「スイート・フリーダム」のようなアレンジやり過ぎでもありません。適度なハードネスもあります。
2 people agree with this review 2013/08/11
わたしにとってのロキシー・ミュージックのイメージは、「カントリー・ライフ」とこのアルバムにつきます。最初、ブライアン・フェリーの独特のスタイルについていけなくて遠巻きに見ていたグループでした。苦手意識を通り越して、楽曲のカッコよさに震えたのが前作の「スリル・イット・オブ・オール」と、「ラブ・イズ・ザ・ドラッグ」「ボス・エンズ・バーニング」でした。正統派ブリティッシュ・ロックのユーザーからすると、初期2枚のロキシーはスカスカで不安になる音です。彼ら特有のねっとりした感触を失わずに、ジョン・グスタフスンの強靭なベース、エディ・ジョブスンの彩りを加えたこの時期の音は、実に堂々としています。 表紙のデザインがまた素晴らしい。「ストランデッド」から続くアウトドア美女シリーズですが、一挙にギリシャ神話のモチーフです。しかも船乗りを難破させる故事だけならず、モデルがフェリーを実際の奈落に突き落とす、という出来過ぎたストーリー。失恋してもいいんだ。こんな失恋からの回復もあるんだ。という勇気づけにもなってしまう、各曲とフェリーの存在感であります。
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わたしは以前プログレ者で、ロキシーのアルバムでは、これだけを所持していました(結局その後全アルバムを購入することになるんですが)。それぐらいエディ・ジョブスンの演奏比重が高いライブです。そもそも、ロキシー・ミュージックのライブって何を売りにしてたのだろうと思います。もちろんビジュアルに特徴あるグループではありますし、踊れる曲も多いです。(…が、別にクラブでドサ回りをしていたわけではありません。)ブライアン・フェリーが「失恋常習者」という名の道化を演じ、それをロキシー一座が大真面目に盛り上げて笑いをとる…そんなコンセプトだったと思います、当初は。 ジョン・ウェットンが呼ばれてかなりベースをオーバーダブしているようですが、テクニカルな演奏に見せたいという意図が読み取れます。エディ・ジョブスンがクラビネットを弾いている部分もあって、ノリを強調したかったのでしょう。ロキシーのはじめてのユーザーで、このライブから入る人がいたとしたら、少々グループのニュアンスと違う演奏だと申し上げておきたいです。そもそもテクニックと別のところで彼らの存在意義があるはずなので。
圧倒的声量を有する女性シンガー、インガ・ラムプを擁し、独国内では無敵の評価を受けていたフラムピー。彼らは70年代に3枚のスタジオ作品を残しておりまして、これは3作め「By the Way 」発表後のライブになります。曲目は3作めと2作目から。率直に申し上げて音が割れていますけれど、それがビンテージの雰囲気をまた醸し出していて、悪くありません。とにかく長いインタープレイが多く、10分、20分を超える演奏を事もなげにこなしています。さすがです。 わたしは、彼らのセカンド・アルバムの印象がとても強くて、ついついオルガン中心のハードロックだと見なしてしまっていました。このライブを聞きとおすと、彼らはもっとヨーロッパ歌謡の土壌から出ている広い音楽性をもったグループだと判ってきます。彼らは結局、英国進出に失敗して空中分解していくわけですが、逆に米国に進出していたらデラニー・アンド・ボニーみたいになった可能性もあるのじゃないかと考えてしまいました。ギター、オルガンの演奏力は圧倒的で、インガの歌唱力と合わせてとても満足感を感じます。
CDを裏返してリリース年の「72年」を確認し、音を鳴らしてたまげました。これは2013年新録でも全然通用するではないですか。彼らの初期はブルーズ・ベースと聞いていましたが、こんなに硬質な音を出していたとは…。 いちがいに米国南部といってもフロリダやアラバマと、国境地帯であるテキサスとは全然違うのだろうと思います。腕っぷしの強さと頭の回転を兼ね備えていないと、無法者たちや悪の組織の餌食になりそうです。悪いことなら全部やっているようなテキサス男たちに絶大な人気を誇るZZトップ。…やっぱりワルで不良なんだろうな…。ビリー・ギボンズの出で立ちには、そんなことを考えさせるいかがわしさがあります。しか〜し、ギターは上手い上手い。ハードなエッジも、丸みを帯びたサステインも同じ調子で表現してしまいます。ドラムズ、ベースの音は巨大で、ずっと同じリフを聴いていると夏の暑さも吹き飛びます。 このアルバムですごいのは8. Sure Got Cold After The Rain Fell。よその男に逃げた女のことを悲痛に歌い上げる曲です。逃げるなんて貧乏人から金を奪うようなもんだ、と嘆いています。それにしても、ここでのギターのなんと優しいことでしょう。泣きのギター、というより希望を感じさせるギターだと思います。
1 people agree with this review 2013/08/09
ピストルズがデビューした翌年の英国で、何事もなかったかのようにこうした作品をつくってしまうナザレス(彼らはスコットランドですが)。カントリーやディスコでさえ自分たちのスタイルにしてしまうのに、スリーコードのパンクに何も感銘を受けなかったのは、実に彼ららしいです。ナザレスは、ずっと米国ルーツ音楽に向かってヘビーロックを演奏してきました。つまりロンドンのシーンには、はなから興味なかったのでしょう。その唯我独尊ぶりが実に頼もしい作品です。 2. May The Sunshine は、スコットランドのトラッド風味あふれるヘビーロック。ティアー・ガスのザル・クレミンソンが加入して、ギターが二人になったため、アコースティックと電気ギターの共演が、ひとつの売りになっているのです。3. Simple Solution がザルの作曲。デイ・トリッパーのようなしつこいリフが、ダブル・リードになるカッコよい曲です。4. Star もアコギを使った劇的なバラード。こうした曲でマッカーティのボーカルはとても演劇的な効果をあげます。5. Claim To Fame や7. What’s In It For Me は、いつもながらの地べたを這うような曲。 アクセル・ローズがファンであると聞いたことがあります。伊達にキャリアを重ねていないです。
ディープ・パープルは青少年向けのマーケティングがうまくて、かつて「イン・ジャパン」か「24カラット」を所持していればユーザーのような顔ができました。当時のパープルで最も日の目を見なかった作品。彼ら自身もこのアルバムに対しては辛口のコメントを残していますし、メンバー人間関係の崩壊がよくわかる内容でもあります。けれど、「ラット・バット・ブルー」があまりにもカッコよくて最近引っ張り出すことが多いのです。パープル及びイアン・ギランのその後を見通すようなファンキーなハード曲です。 リッチー・ブラックモアのやる気がなかったらしく、ギター・ソロ部分を持たない曲でありますが、ベース、キーボード、ギターの重ねるリフと言ったらパープル史上最も重いのではないか、と。ジョン・ロードの鍵盤ソロが聞きものになっています。このアルバム全体の特徴は、イアン・ギランの歌唱力とイアン・ペイスのドラミングではないでしょうか。ギター部分がそれほどでもないので、パープルの別の魅力が出ている気がします。
3 people agree with this review 2013/08/09
エリック・クラプトンは面白い人で、十分ギターが上手いのに自分より偉大なギタリストを探し求めて「師」としてあがめて活動するところがあります。まず、ジミ・ヘンドリックス、次にデュエイン・オールマン。デラニー・アンド・ボニーのツアーに帯同していた、カール・レイドルほか腕利きのメンバー三人を引き抜き、デュエインまでおいで願ってバンドを作ってしまうのだから、この頃の彼は何かにすがらざるを得ないほど追いつめられていたのだと思います。(原因は不倫とジャック・ブルースだと思います。クリームでは大人と子どもぐらい意見が合わなかったでしょうから。) この作品の全部の曲が好きな人ってどれぐらいいらっしゃるでしょうか。クラプトンって全部の曲の出来がいいわけではないと思います。ただ、時々音楽の神が下りてきた、としか思えない曲をつくることがありまして、それが魅力なんです。この作品の前半部は、わたし実はあまり聞いていません。なんか、無理やりスワンプに逃げ込んでいるような気がするから。ところが、曲を聞き進むうちに予定調和の南部世界は破たんしてくるのです。「Tell The Truth」以降、どんどん切ない世界になっていきます。「女を愛したことがあるかい?」と見栄をきったと思いきや、「リトル・ウイング」まで演ってしまう。この切迫感こそが「ロック」です。 もし、この作品をこれから求めて聞こうとする方がいらっしゃるなら、休み休みしながら聞いてみてください。わたしの知り合いでも、これを「通し」で聞いている人はあまりいません。最後のつぶやきのような曲が、また物悲しくて、この曲が終わったときに、大きな空洞が心にできたような気がします。こんな構成は、情念の人、クラプトンでなくてはできません。
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0 people agree with this review 2013/08/09
解散後に発表されたアウトテイク、単発ライブなどの音源集。アナログでは2枚組、とにかく圧倒的分量で聞きとおすのにかなり気合が必要です。制作意図は、ローウェル・ジョージ期のアウトテイクに光を当てる意味が表向き。一方でビル・ペインとポール・バレールは、「ダウン・オン・ザ・ファーム」がラストでは忍びないと感じていたのではないでしょうか。 リンダ・ロンシュタットがボーカルの18. All That You Dream なんていうテイクもあります。再結成後に演奏される「Hoy Hoy」は収録されていません。フィートのベスト・アルバムとして聴くこともできますが、おすすめしません。やっぱりオリジナル・テイクを覚えているユーザーが、こんな演奏をするのかと驚くためにあるアルバムです。とは言いつつ彼らはアウトテイクでも何でも、聞かせてしまう人たちです。ほかにローウェル在籍期の未発表を含むアルバムには「Raw Tomatoes」「Ripe Tomatoes」「Hotcakes & Outtakes」があります。
もう「タイト・ロープ」のしゃがれた声と隙間ある奇妙なバッキングを聴いただけでたまらないですね。「レオン・ラッセル」、「シェルター・ピープル」で、大所帯バンドのバンド・マスターのような才能を見せたラッセルですが、全ての曲を書いたこの作品ではとても「ソロ」を感じさせます。コーラスが少なくて、彼のしゃがれ声に徹底的に付き合わされるからそう感じるのでしょう。ベースにカール・レイドル、ドラムズにジム・ケルトナー、チャック・ブラックウェルという面々で、粘着力あるリズムは健在です。 この作品で印象に残るのは孤独感です。ミュージシャン生活を、道連れなしに綱渡りをする芸人に例えた筆頭曲がその象徴です。パーソナルな孤独や疲労感をロックの中に表現しはじめた意味でラッセルは先駆者だったのではないでしょうか。どの曲もシンプルなのに、心に残るメロディ、ピアノのパッセージを持っていて癒されます。長く聴ける作品です。
B級ロックのユーザーになってくると、有名グループのことを知らなくても何とも思わないのに、知らないB級グループがあるといても立ってもいられなくなるところがあります。わたしは、そんな感じでこのグループと出会いました。初期イエスの音を突き詰めたようなアンサンブルは垢抜けません。しかし、それだけではないスケールの大きさがあってのけぞってしまうサード・アルバムです。不思議なことにトゥモロウ時代のスティーブ・ハウと、フラッシュのピーター・バンクスを比べると、よりイエスらしいのはバンクスのほうです。(まあ、創設メンバーだったのですから仕方ない。)では、初期のイエスの主導権を握っていたのは誰だったのか。よくわからなくなってきます。 このアルバムはどうもコンセプト・アルバムのようです。レイ・ベネットがベースだけでなく、キーボード類も担当しています。全体として牧歌的なメロディと複雑な展開が絶妙な塩梅です。飽きませんし、イエスのメロディが好きなユーザーでしたら驚きだらけだと思います。最終曲9. Shadows (It’s You) は、突然クリムゾンのような展開になります。
わたし、イエスについてはファースト・アルバムが一等好き、というかなり変わった嗜好を持っています。複雑構成主義ロックになってしまう以前、ジャズと西海岸の匂いを残した重い音は独自で、いまだによく聴いています。そんなユーザーにとって笑えてしまうぐらい、ファーストの音です。ということは、イエス初期の音のアイデアを提供したのは、ピーター・バンクスだったということなのでしょうか。重さがありながら明るい音で統一されていて、クセがありません。一方でアクが強くないことは裏目にも出ていて、サイケデリックともプログレッシブとも分類できない音は、それらのジャンルのユーザーに魅力的とは言えません。 つまりイエスのファースト、セカンドを好きで、その延長線上を求めているユーザーのための音です。実質的なリーダーはベースのレイ・ベネットであったらしいです。彼のベースからしてクリス・スクワイアそっくり。好きだったのでしょうねぇ。それといつもながらトニー・ケイのオルガンは自己主張しません。
ジミー・ペイジのニコニコ顔が目に浮かんでしまいます。もともとは、ブラック・クロウズの演奏を見ていたペイジが飛び入りしたことが発端とか。ツェッペリン・ナンバーのライブと言いましても、著名な曲はわざと外されています。Hey Hey What Can I Do なんてコアなユーザーでないと知らないでしょう。ツェッペリンの流通している現役期のライブには、「フィジカル・グラフティ」以降の曲がありません。「カスタード・パイ」「シック・アゲイン」「テン・イヤーズ・ゴーン」という選曲は渋すぎます。それとジェフ・ベック「シェイプス・オブ・シングズ」、ピーター・グリーン「オー・ウェル」を演奏していることも意味深です。 さて、ブラック・クロウズにもオードリー・フリードとリッチ・ロビンソンがいますから、ペイジは弾きたいところだけを弾けばいいわけです。これは応えられないでしょう。クリスが「ジミー!」と呼ぶと嬉々としてソロを弾きに出てきます。なので、ツェッペリンのライブよりずっとギターパートは真面目でしっかりしています。問題は、ブラック・クロウズにとって、このライブがどんなメリットがあったのか…。でもいいのか。みんなペイジのことが大好きだから。
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