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Review List of みたけ 

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     2012/06/30

    ブリテンからして兆しを感じる。彼方にある美。俗にまみれてこそ顕れる清明。終楽章など曲に身を任せていると平衡感覚が奪われてくる。私だったら指揮台から転げ落ちている。立っていられない。プレヴィンが振った場合はもっとスタイリッシュだった。足下は揺らでいなかった。バーンスタインはこの曲にまで生き様を投影している。自己陶酔というより自己投影。圧倒的な個だからこそ独りよがりにならない。人を惹き付けて止まない。もんどり打ってこそ人は解決に至る。弱さと強さの計り知れない共存。ブリテンでそんなことを描いてみせるこのじーさん、やっぱりすげぇ・・・。ベートーヴェン、1楽章:もはや疾走する必要はない。音楽というものは自らを奏でる。それを実証すれば良い。2楽章:特別なことは何もしなくていい。ただ人にはそれができない。許されてもいないのかもしれない。存在意義とは?に対して答え続ける苦悩。ただ、あるがまま。それが許される瞬間がここに提示されている。”献身”より遥かに高次の”忘我”。3楽章:なぜ交響曲は(一般的に)4楽章構成なのだろう。”忘我”を超えた先に改めて人として問われる。命の燃焼が求められる。ベートーヴェンが求めている。”聖”でも”神”でもない”人”こそを。4楽章:始まってしまった・・・。最初はまだ上体で指揮をしている姿が目に浮かぶ。2分15秒過ぎから動けなくなってくるのが手に取るようにわかる。時折、気を取り直したようにはなるが、やはり思うように動けない。オケは明らかに戸惑っている。ボストンともなれば指揮無しでも演奏できるだろう。でもこれはバーンスタインなのだ。涙があふれてくる。たどたどしい。ごつごつしてる。でこぼこだ。でもね不安になんか全然ならない。だってかっこいいんだよ!この音の流れを共存していられることへの感謝が涙となってあふれてくる。これこそが”人とは?”という問いへの答えなのだろう。バーンスタインなのだから。

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     2012/06/16

    当盤に最初に書き込みしたのが2003年。随分経ちました。さて、改めて聞き直しています。●●●まずは録音。当時のマーラー、ベルリオーズ等とも聞き比べてみても弱音の録り方にフォーカスを置いたものに感じます。マーラーでは前面展開されたマスとしての音響空間の再現(だからこそ”千人”はどことなくふっきれずもどかしい。ベルリオーズのセッティングで録って欲しかった・・・)、ベルリオーズではもっと積極的に音響空間のまっただ中に身を置いたような表現、低弦がゴソゴソとうごめいている様子や、音が上空に抜けていく感覚が麻薬的(ベルリオーズがレクイエムで表現したかった音空間?)、ラヴェルでは弱音にも空気を揺り動かす力があることを証明するかのようなこだわりを感じます。この空気感が再生装置によって様々な聞こえ方をするのでしょう。”行き過ぎた”感も否めませんが、デンオン録音の一到達地点として大いに貴重に思えます。●●●演奏は、ラテンorゲルマン、フランスorドイツと言った二元論を越えて、むしろ”ラヴェルとは何か”を提示することが命題なのでしょう。(そうした意味ではインバルのチャイコフスキー3部作も同じアプローチと言えます。ロシア的な枠を外して”チャイコフスキーとは”に切り込んだものに思えます。)分析的かというと、分析的+アグレッシブ=エキセントリック(ブルックナーがそうでしたね。ちなみにアグレッシブ方向だとリストのファウスト交響曲がお奨め。^^)となってしまうのを完全に避けていますし、まただからといってクールなわけでもありません。ただただ平時であること、当たり前であること、分析的に思われることすら作為と見なしていること、激しないこと、気取らないこと。そうすることによってなにより”ラヴェルであること”こそがインバルにとって最大の価値のではないかと思えます。”作為を排除しようとする作為”という、なんだか訳のわからない循環に陥ってしまいますが、それこそがインバルの”理”であり”意”なのでは。ここに踏み込むのって結構怖いことだと思うのです。●●●ベルリオーズとともに当時のインバルの”怖さ”を最大限に知らしめるものとして改めてお奨めします。(昨今はインバルも巨匠然として随分演奏の質が変わってきましたもんね。)

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     2012/06/10

    いかにも青臭く洗練されていない曲。だからこそ熱い。命の熱気が噴き出してくるようだ。マーラーだってこんなに青臭さくはないぞ! *** さて、ブラームスさん・・・。Sym4でトライアングル猛打させてるじゃないですか!素直に人を誉めるのって難しいと思うよ。結末は・・・。悲しいことになってしまいました。(ロットの葬儀にブラームスって参列してたんですって。) *** 若さとは何かを見せつけられているような曲です。聞くたびに心が奮い立たされます。 *** この度、パーヴォ・ヤルビィ盤が出るとのことで、現段階で最も好んで聞いている同盤を改めて推薦いたします。さて、P.ヤルビィ盤はいかに?

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     2012/02/03

    フランクフルトと比べると機能性では劣る。しかし切迫したものを感じる。ヘタで余裕が無いってわけではないだろう。ショスタコ的な「引きつった笑い」を伴う熱狂、狂乱を押し殺し平静を装って音楽は進む。でも全く冷静じゃない。視点が定まらずにクラクラしている。冷た〜い汗が滲む。「勝利の行進」でも「強制された歓喜」でもない。それらはともに外界の暴力=violenceを単に二つの側面からとらえたに過ぎない。内面にある恐怖。孤独・喪失・虚無=silence。ショスタコも怖いし、インバルも怖い。好き嫌いがハッキリ分かれるでしょう・・・。

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     2012/01/21

    曲としてはどことなく金太郎飴的な感も否めませんがこれで良いのです。^^ マーラーやシェーンベルク(さらにはアルマ・・・)といった気むずかし屋さんに挟まれてさぞかし歪んで良いはずなのに、健全な方ですよ、ホント。優秀録音、キレが非常に良い音で聞くこの曲は、痛快です。シャイーの一連のツェムリンスキーが入手困難になってるようで残念です。交響曲第2番なんかも名演ですよ。

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     2011/11/27

    前にレビュー書いたのは2002年だったんだなぁ・・・。あれから随分経ちました。やっぱりこの「復活」を一番聞いてしまっています。斬新、衝撃、真摯な「若い復活」って書いたけど、それこそ僕の舌足らず。若かったね(笑)。今改めて聞くとこの「復活」、すごく優しい。終楽章のいたるところで出てくる音を紡ぎ、織りなしてくような感覚は未だ他の演奏では聞いたことがない。合唱の出だしなんか、声の調子を一つ一つ確かめながらラトルが誘って(いざなって)いく感じがすっごくする。31歳でこれができたのかぁ・・・。正直、悔しいしうらやましい・・・。そしてそう感じられなかった自分がいかに”狭かった”のかを知る。それでもね、涙は流れてくるんですよ。この演奏は全てを”さぁ行きましょう”と許し、昇華させてくれる優しさに満ちている気がしてなりません。

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     2011/11/26

    3度目の全集を継続している最中でバーンスタインって亡くなったんですよ。そう、8番は聞けないものと思い込んでたんです。当時は今みたいにネットでCDの素性を調べて通販購入というスタイルじゃなく、CDショップで隅から隅まで漁っては買うということをしていました。ある日、大阪・難波のCD屋に入ると、当CDがディスプレイされていまして”全集完結!”みたいに書かれているんです。”えーーー!、録音していたの???”と当然なりまして、ガバッとばかりに手にとって録音情報を見ました。”75年ザルツブルグ・・・?ひょ、ひょっとしてユニテル映像からの音だけ抜き出したヤツ???”と一抹の不安が・・・”あれはお尻フリフリで空回りしてるしなぁ・・・(汗)”と。”でも、でもこのジャケットかっこ良すぎ!演奏だめでも全集は埋めねば!”という義務感で買っていったわけです。 ** さて、帰宅。早速鳴らしてみました。 ズォン(バーンスタインの踏み込み音)、ドゥオ〜ビーーー(オルガン)、Veni Veni creator spiritus! 〜〜〜。しばし硬直・・・、そして次に熱い涙がどっぱ〜〜〜!とばかりにこみ上げてきました。で、心の中で叫んだ言葉は、”バーンスタイン!生きてるよ!”。これしか出てきません。それほどの衝撃でした。  ** もう20年にもなるんですね。こうした音楽、演奏、そして演奏家に若い頃出会えたことに何より感謝したいと思います。命とは燃焼するものなのですね。^^

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     2010/06/12

    1番、すごいですね。これ聴いちゃうと他の演奏がまるで物足りなくなりました。男気満点。かっこよすぎます。

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