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6 people agree with this review 2009/10/13
“In C”は曲の最初から最後までピアノパートが1秒間に4回ほどのペースでオクターブ違いの高音域のCを弾き続けます。ちょうどバリ島の“ケチャ”におけるタンブールのパートのように、ピアノのCがメトロノームの役割を果たしているわけです。そこに他の楽器が次々に加わり、音の混沌が演出されていきます。 本邦では1970年の大阪万博の鉄鋼館で行われた「Music Today」というイベントで、ルーカス・フォスの指揮にて初演されました(演奏時間は30分くらいでした)が、このときはピアノのパートとして、どういうわけか、鉄鋼館のコンパニオンが起用されておりまして、曲の途中で彼女が疲れてきたのを見て取った作曲者のテリー・ライリーが、横から滑り込んで部分的に交代し、優しいところをみせる、といった一幕もありました。 この曲は1〜53の番号を振られた、ばらばらの小節で構成されています。それぞれの小節を演奏家が自分の好きなだけ繰り返した後、次の小節の演奏に移るというミニマルの典型のような構成で、断片となった小節が様々な楽器によって個別に反復し、規則性のある波を重ね合わせたかのような効果を生み出しています。 LPレコードが出たときは、あの長い曲(レコードの演奏時間は43分)をどうやってA面とB面に分割して収めるんだろうという興味もあって購入しましたら、なんだか適当なところでぶつ切りにし、切った前の部分をギュイーンと高音側に持ち上げる加工をしてフェードアウトさせ、後の部分はフェードアウトした最後の音を起点にして、高音側から降ってくるような感じのフェードインにしてつなぎをつけておりました。あまりと言えばあまりの安直さに、ずっこけたことを覚えております。 ところで、アルバムの絵柄を見る限りLPと同じジャケットデザインだと思われます。もしそうであるなら、裏面には53個の小節の断片、つまり全曲スコアが印刷されているはずですから、これを見れば誰でもこの曲を好きなように演奏することができます。素人でも少々の人数と少々の楽器のバリエーションがあれば、ちょっとの練習でできちゃう程度の簡単な内容です。 作曲者は「ベストの演奏は即興性や他人の演奏をきき、反応できる特別な技量を持った音楽家たちによって演奏されることである(←ライナーノートより)」と述べているようですが、知ったこっちゃありません。 この曲は、たぶん退屈する人のほうが多いと思いますが、演奏してみると、なかなか楽しめますよ。
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2 people agree with this review 2009/09/12
「トゥーランガリラ」はサイモン・ラトルが最高だと思っていたが、一聴して、これも最高にランクせざるを得なくなった。このほかにもフルート曲やオルガン曲などメシアンの名曲が網羅されており、申し訳ないほどのお値打ち価格である。
2 people agree with this review
0 people agree with this review 2009/05/25
1970年秋、NHK・FMの本邦初放送を聞いてLPレコードを購入。最初に聞いたのがこのおどろおどろしい演奏だったからか、バルシャイ/WDR版など、他の後発の演奏は物足りなかったです。CDが待ち遠しいです。
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