TOP > My page > Review List of pathologe

Review List of pathologe 

Showing 1 - 2 of 2 items

%%header%%

%%message%%

  • 3 people agree with this review
     2016/03/13

    「マタイ受難曲」に続いて購入した K. リヒターのシングルレーヤー SACD「ロ短調ミサ曲」は演奏の順番が美しいフォントで記載されたカバーがまず目を引く.エルンスト・ヘフリガー,ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ,キート・エンゲンの男性陣が全盛期の力量を聴かせる.ソプラノとアルトの二重唱が二曲含まれ,マリア・シュターダーの透明なソプラノをヘルタ・テッパーのじつによく響くアルトが包むように歌われる.白眉はヘルタ・テッパーによる Agnus dei.リヒターのバッハ演奏に不可欠なアルトの独唱はきわめて美しい.Agnus dei に続く終曲,Dona nobis pacem (Gib uns Frieden) はドイツの田舎町 Leiptzig からバッハがラテン語で世界に発したメッセージ.現代の政治・経済,その他俗事に携わる連中も Dona nobis pacem を聴いてみるべきだ.ともあれ,このシングルレーヤー SACD は,SACD プレーヤー以外は 1960 年代の機器で構成されるオーディオ・システムから快い音楽を聴かせる貴重な音源となった.ややそれる.マーラーの交響曲 #2「復活」を好んで聴く者は多数の音源をもつことになる.カール・シューリヒトが指揮をしてヘルタ・テッパーが「原光」を歌う CD がある.多くのひとたちに理解されると思うが,この組合せはマーラーのような外連を楽しむ音楽にはまったく合わない.ヘルタ・テッパーは 1924 年生まれの 91 歳.エリザベート・シュヴァルツコップがシュルンスで天命を終えたように,どこかで平穏な余生を送っていると想像している.

    3 people agree with this review

    Agree with this review

  • 5 people agree with this review
     2016/02/29

    シングルレーヤー SACD の優れた成功例.LP の時代より音がやや繊細な感があるが,当時はオーディオ・セットはともかく,気持で聴いていた.エルンスト・ヘフリガー,ヘルタ・テッパーが 50 年を経てよみがえった.第 18 曲,ヘルタ・テッパーによる第 II 部,Nr. 47,アリア「憐れみたまえ,わが神よ」はバッハを唄う不世出のアルトを実感させる.SACD 機器以外はすべてアナログのシステム (McIntosh 275, Marantz #7, Tannoy Monitor Red) によく合う音楽を楽しんでいる.3/9 には Leiptzig から来日するトーマス教会の live を聴く.ひとときのキリスト教徒がリヒターのシングルレーヤー SACD に讃辞を送る.

    5 people agree with this review

    Agree with this review

Showing 1 - 2 of 2 items