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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2012/09/14

    ウィーン八重奏団は1947年にVPOの首席奏者Vnのウィリー、Clアルフレートという二人のボスコフスキーを中心に弦5名、管3名により結成され、曲によってメンバーを外部から誘ってくる運営をやっており後年一番有名なウィリー・ボスコフスキーが引退したりしてメンバーの交替がなされ新ウィーン八重奏団とも呼ばれる仕切り直しもあった様です。さて、本盤でのメンデルスゾーン八重奏曲は1972年の収録(タイム@14’27A7’18B4’43C6’38)で曲自体は今や物珍しい弦だけの八重奏曲で室内楽曲というより室内合奏曲というイメージに近い曲で概要の私の感じ方は前に書き込んだ通りなのですが1953年モノラル収録分タイムが@9’57A8’01B4’43C6’13からすればどうも執拗にテーマが反復終始する第1楽章が本盤演奏に少し正直退屈さを覚えました・・・。ベートーヴェン七重奏曲はまだ旧メンバー健在の1959年録音でタイムは@10’25A8’58B3’29C7’30D3’29E7’08となっております。中後期の作品ばかりが評価されるベートーヴェンなのですが、どうしてこうした若書きの作品もおもしろいものでモーツァルトのディヴェルティメントの雰囲気も有しています。曲自体若きベートーベンがマリア・テレーゼに捧げたと言われるもので第4楽章の変奏曲や第5楽章のホルン主体の曲は面白いが後年のベートーベンからすれば特に問題意識も無い様な作品で演奏もウィーン風にせざるを得ないのは仕方ないのでは?発表当時は持て囃されたけれど作曲家自身もその作品レベルを自覚していたとも言われます。ただ演奏上ここでは前述の二人のボスコフスキーが小粋で味わいがあって、いかにもウィーン風。とは言うものの決して第1ヴァイオリンだけが出しゃばらず、全員が平等に音楽に参加しながら、ごくオーソドックスな演奏を展開します。強いてコメントを重ねるならば演奏云々以前にこの曲自体を意識してしまいました・・・私の実力程度では・・・。さて、ウィーン八重奏団としてこのベートーヴェン七重奏曲の収録は手元資料では(奏団結成時1947年SP録音があったらしいのですが詳細不明で)1954年モノラル録音(@10’50A9’10B3’39C8’12D3’15E7’42)のものは本盤演奏とタイム上はそんなに違いはないのですが、後年1977年収録分はタイムが@9’42A9’12B3’19C7’21D3’09E7’06と少し様子が変化している様ですね。第1楽章スタートはゆっくり宣言する如くですぐにテンポが速くなって中心部に・・・。とにかく管と弦のバランスが中々調子の良いモーツァルト的な楽章。第2楽章はホルンの朗々さと弦の典雅な〆が印象的です。ピアノ・ソナタ第20番第2楽章からその動機を転用したトリオの第3楽章へ経て第4楽章は民謡舞曲風の変奏曲であります。最終楽章出だしゆったり不安げなのですがすぐ挽回し複雑なからみを経つつ終盤でのVのカデンツァにこの頃のベーシーヴェンの自ら確立する独自の世界の丁度入り口に立った雰囲気も感じました。何よりベートーヴェンの若々しさが濃厚に出た曲であり、夢が無限に広がる処に当然の事ながらベートーヴェンにも「年齢」があったのですね。前回未聴だったベートーヴェンを聴いており★一つプラスします。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/13

    私にとってはクライバーン/ライナーのコンビ協奏曲と言えばシューマンとベートーベン「皇帝」との組合せのリビング・ステレオLPであり懐かしいです。クライバーンという演奏家に対する感慨はあの1958年チャイコフスキーコンクール優勝後の凱旋パレードは新聞などでも覚えているだけにその後の成行きへは嘆息につきますが2009年コンクールであの辻井伸行が優勝した折にかつての青年の面影があるクライバーンが彼に歩み寄っていた本当に久しぶりの姿が見られ少し感激しました。さて、本盤収録曲の内そのベートーヴェン・ピアノ協奏曲第5番「皇帝」は1961年クライバーン27歳、ライナー73歳の時の演奏でオーケストラはライナーの厳格なトレーニングの下でのシカゴSOによるもので演奏タイムは@20’09A7’57B10’02となっております。とにかく一途に颯爽と弾いている感じで・・・そう先の優勝騒ぎからのフォローがある意味では期待でもあるし不安でもあることを吹っ切るように・・・ライナーもやヽ雑?ながらよく若武者を盛り立てています。言葉を替えますとバックは当時トスカニーニ亡き後米国ではベートーヴェン演奏で定評あったライナー/シカゴSOで万全に近いサポートの下、テンポ、技巧共に余計な小細工無しにピアノは進んで行きます。バックハウスとかケンプとかいったベテラン演奏に馴染んでいた時だったので、ちょっと雰囲気を替えての演奏にある新鮮な印象も受けたのを覚えています。なお、CDではありませんがDVDでクライバーンが弾く「皇帝」・・・1962年収録、バックはコンドラシン/モスクワPO、演奏タイム@20’45A〜B18’47・・・が見れるようですね。本盤併録のベートーヴェン・ピアノ協奏曲第4番(1963年録音、同@18’42A5’40B9’40)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/09/12

    私にとってはクライバーン/ライナーのコンビ協奏曲と言えばシューマンとベートーベン「皇帝」との組合せのリビング・ステレオLPであり懐かしいです。クライバーンという演奏家に対する感慨はあの1958年チャイコフスキーコンクール優勝後の凱旋パレードは新聞などでも覚えているだけにその後の成行きへは嘆息につきますが2009年コンクールであの辻井伸行が優勝した折にかつての青年の面影があるクライバーンが彼に歩み寄っていた本当に久しぶりの姿が見られ少し感激しました。さて、本盤収録曲の内そのベートーヴェン・ピアノ協奏曲第5番「皇帝」は1961年クライバーン27歳、ライナー73歳の時の演奏でオーケストラはライナーの厳格なトレーニングの下でのシカゴSOによるもので演奏タイムは@20’09A7’57B10’02となっております。とにかく一途に颯爽と弾いている感じで・・・そう先の優勝騒ぎからのフォローがある意味では期待でもあるし不安でもあることを吹っ切るように・・・ライナーもやヽ雑?ながらよく若武者を盛り立てています。言葉を替えますとバックは当時トスカニーニ亡き後米国ではベートーヴェン演奏で定評あったライナー/シカゴSOで万全に近いサポートの下、テンポ、技巧共に余計な小細工無しにピアノは進んで行きます。バックハウスとかケンプとかいったベテラン演奏に馴染んでいた時だったので、ちょっと雰囲気を替えての演奏にある新鮮な印象も受けたのを覚えています。なお、CDではありませんがDVDでクライバーンが弾く「皇帝」・・・1962年収録、バックはコンドラシン/モスクワPO、演奏タイム@20’45A〜B18’47・・・が見れるようですね。本盤併録のラフマニノフ・ピアノ協奏曲(1962年録音、タイム@10’54A11’28B11’42)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/09/11

    私が渡辺玲子の演奏盤に接したのはバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ、パルティータ集でその音色の深さと静謐さにおいては他の追随を許さない事を知っていました。本盤はすっかりヴェテランの域に入ったその渡辺が丁度40歳、2006年に三歳上の江口玲を伴奏に比較的ポピュラーな身近な曲から彼女自身の言葉を借りて言うなら少し「通好み的」な曲までを軽井沢のホールで演奏収録したもので奔放な歌と超絶技巧でのヴァイオリンの魅力がポイントとなっているCD盤であります。江口は竹沢、奥村、南、木嶋、前橋、加藤等々とも共演をしてすぐれた伴奏者ぶりを発揮し本盤ワックスマンやシマノフスキにおいては彼の解釈で音が若干つけ加えられているそうです。ワックスマン「カルメン幻想曲」(タイム10’11)ではカルメンの有名なメロディが次々先ほどの奔放な叙情性を帯びながら超絶技巧で山在り谷在りの見得が切られます。サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」(同8’21)では大きな「溜め」を作っての運びは官能の極致と言えましょう。軽井沢のホールでの臨場感も効果的に味わえます。私にとっては初耳のクララ・シューマンの「3つのロマンス」(タイム@2’53A2’45B4’06)では日本歌曲の断片的なものが聴けたりシマノフスキ「三つの詩」(タイム5’32+7’05+7’19)では特に渡辺の「こだわり」が濃くやや抽象的な曲の進む中でヴァイオリン/ピアノの真剣勝負が垣間見られます。ラストのパガニーニ/シマノフスキ「カプリース第24番」(同7’29)ではお馴染みのテーマが変奏されて行くのですがエンディングの猛烈さも印象的です。曲以上に彼女の想いが伝わって来ます・・・彼女は次々CD録音するというよりじっくり作品に立ち向かって丁寧に自ら納得してこの様にCD作りをする姿勢をとっているのである重みを感じさせてくれ聴いた後は充実感がヒタヒタと押し寄せて来ます。渡辺の「言葉」も含む解説も素敵で最高ランク盤とさせていただきましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/09/10

    サラサーテが1875年に「スペイン交響曲」を初演した際のストラディヴァリを託された27歳のレーピンが1998年に収録演奏したこの曲は以前は(初演通り)第3楽章をカットされた録音が多かったのですがその素敵な楽章をパスするナンセンスは今日許されるはずもなく本盤演奏も五楽章全楽章なされ演奏タイムは@7’42A4’00B5’52C7’07D8’00とやや第5楽章をゆったり目に運んでいる他はタイム上は特徴はありません。演奏内容は流石完璧なテクニシャンたるレーピンが満を持してのものだけにしなやかで爽快な仕上がりになっており、それはバックのK.ナガノ(当時47歳)の無難な指揮に負う処も大きいと思いました。ただオーケストラLSOの音色が若干粗めというかこの曲に私がイメージする「艶っぽさ」が欲しいと感ずる場面も時折あったというのが正直な処です。第1楽章の出だしオーケストラにそういったベタ打ち開放的な感触がありましたが思い入れたっぷりのヴァイオリンが入ってホッとします。先に少し触れた第3楽章でのVの緩急・硬軟さは見事であり中々魅惑的なアドリブもあり余韻を含みながらの〆も印象的です。最終楽章も卓抜な技巧を施しながら進み〆はオーケストラ伴奏がゆったりと引っ張り対照感が味わえます。併録のショーソン「ヴァイオリン、オーケストラの為の詩曲」(タイム15’51)とラヴェル「ヴァイオリン、オーケストラのツィガーヌ」(同9’36)は未聴でありますので★一つ保留させて下さい(タイムについては盤により多少異なる場合があります)。

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     2012/09/09

    HMVはじめ各主要販売会社のカタログの内容説明にはフォーマット的に演奏「時間」欄がありますが各社スタッフ多忙な為もあり必ずしも記入されているとは限りません。演奏タイムの重要さは改めて私などが申し上げる事もないのですが仮に演奏タイムが1時間のものであれば我々が鑑賞するのにその「1時間」を過ごし、そしてその前に同じ時間以上の時間が練習リハーサルそして編集に費やされ、結局最低3〜4時間以上が当該演奏盤に係わっていることになります。時間、時の大切さだけでなくその曲或いはその演奏の重要なメッセージの一端を覗かせるわけで本盤カタログHMVレビューには珍しく各曲の演奏タイムがメモされております。余談はさておき、本盤はデュトワが1985年当時49歳の頃手兵モントリオールSOを指揮して得意のロシア物の管弦楽曲を収録したものて゜流石昔アンセルメの指導を得たとも言われるだけに「音の魔術師」の異名を引き継いだ感がありその色彩感たるや華麗そのものであります。とは言っても行き着く処まで行き着くという程ではなく彼のコントロールが効いて本盤のメイン「展覧会の絵」(トータルタイム32’42)はロシア作曲者作品という面とラヴェルというフランス編曲者作品面を対等に意識させる演奏となっております。テンポとしてはやや早めの印象がありそのテンポが演奏濃度をアッサリ型?に造型して行った感じがします。冒頭のブロムナード・スタートが厚ぼったくない事から何か決め打ちされた様です。二回目のプロムナードなどはエピソード風であり続く「古城」の「たたずまい」は淡彩画を想わせます。「ビドロ」も重くはないけれどちゃんと真意を伝えた演奏で〆の引っ張り着地が心に残ります。後半になると管楽器を朗々と扱いロシア雰囲気を強調しますが根本は先述の通りです。。「サミュエル・ゴールデンベルクとシュミイレ」なども管楽器はそれなりにポジションを得てるのですがややこの[画」としては屈託性というか重量感で「もう一押し!」と思えました。ラスト「キエフの大門」はそれなりに盛り上げて行きます・・・DECCA録音故かどうかは判りませんが録音力に余裕があります、そして〆付近では大きなストロークが面白かったです。マァ、全体としてはロシア物を扱う意識が薄い演奏で大迫力は他の演奏に譲るとして各楽器の響きの見通しの良さが魅力的なところが聴き処でしょう。なお、同年収録のムソルグスキー交響詩「はげ山の一夜」(11’08)、歌劇「ホヴァンシチナ」前奏曲(5’34)、・リムスキー=コルサコフ序曲「ロシアの復活祭」(14’49)、そして1983年収録の交響組曲「シェエラザード」第4楽章(12’24)等は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/08

    デュトワが1985年当時49歳の頃手兵モントリオールSOを指揮して得意のロシア物の管弦楽曲を収録したものて゜流石昔アンセルメの指導を得たとも言われるだけに「音の魔術師」の異名を引き継いだ感がありその色彩感たるや華麗そのものであります。とは言っても行き着く処まで行き着くという程ではなく彼のコントロールが効いて本盤のメイン「展覧会の絵」(トータルタイム32’42)はロシア作曲者作品という面とラヴェルというフランス編曲者作品面を対等に意識させる演奏となっております。テンポとしてはやや早めの印象がありそのテンポが演奏濃度をアッサリ型?に造型して行った感じがします。冒頭のブロムナード・スタートが厚ぼったくない事から何か決め打ちされた様です。二回目のプロムナードなどはエピソード風であり続く「古城」の「たたずまい」は淡彩画を想わせます。「ビドロ」も重くはないけれどちゃんと真意を伝えた演奏で〆の引っ張り着地が心に残ります。後半になると管楽器を朗々と扱いロシア雰囲気を強調しますが根本は先述の通りです。。「サミュエル・ゴールデンベルクとシュミイレ」なども管楽器はそれなりにポジションを得てるのですがややこの[画」としては屈託性というか重量感で「もう一押し!」と思えました。ラスト「キエフの大門」はそれなりに盛り上げて行きます・・・DECCA録音故かどうかは判りませんが録音力に余裕があります、そして〆付近では大きなストロークが面白かったです。マァ、全体としてはロシア物を扱う意識が薄い演奏で大迫力は他の演奏に譲るとして各楽器の響きの見通しの良さが魅力的なところが聴き処でしょう。なお、併録のチャイコフスキー大序曲「1812年」(16’04)、スラヴ行進曲(10’55)、ムソルグスキー交響詩「はげ山の一夜」(11’08)等は未聴でありますが「1812年」は音質上だけでも要チェックですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/07

    本盤曲目の内、交響曲第5番「運命」の方を別盤で聴いていますので少し書き込みさせていただきます。この「運命」交響曲はマゼールが28歳の時の1958年にBPOを振って収録したものでこの曲に限らずこの頃1950年代〜1960年代初録ったものは何れも瑞々しい才気で「ハッ」と聴く者を曲の本質面に気づかせてくれた若い彼の才気煥発溢れるものでした。さて、この「運命」の演奏タイム上は@7’51A10’42B4’51C8’42と目だった特徴は無いのですが何と言っても勢いのある清新さが感じられBPOから艶と張りを引き出しております。第1楽章から大胆でシャープなアプローチが活き最終楽章では特に楽器間バランスを切り替えたり、切れ味よく音量を変化させたりして好感度抜群で「詰め寄り」効果を増幅して冴えた表情を作り出して行きます。多分この曲と未完成交響曲が彼がBPOを指揮して録音した最初の曲で、若いっていいものですね・・・。「運命」交響曲をその後マゼールはベートーヴェン交響曲全集の一環としてクリーヴランドOを振って1977年録音(タイム@7’19A10’39B4’54C10’14)しており1980年には日本ライブということでVPOを振った盤(タイム@8’01A12’01B〜C拍手除いて14’01)が販売されております。モーツァルト交響曲を除いた多彩なレパートリーと色々なオーケストラを相手に多くのマゼールのCDが出ていますがたヾ彼は何となく世代損という感じがし次世代の演奏家の新スタイルに追いつかれ彼の長所が陳腐化してしまったのではないでしょうか。本盤のもう一つの交響曲第6番「田園」(1959年録音、タイム@9’31A11’46B5’25C3’40D9’24)は残念ながら聴いておりません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/06

    ソプラノ・ソロによるバッハカンタータBWV51とBWV202の組合せの盤は「祝儀物」として結構出ていますが本盤は1953年S.ダンコ42歳、K.ミュンヒンガー38歳の時の演奏収録でモノラルLP時代では比較的先発組だったものと思います。私はオペラ歌手としてのダンコが歌うSPの時のカッチーニ「アマリリ」くらいしか知らずカンタータとの結びつきは物珍しくバックが当時バロックで注目を集めていたミュンヒンガー/シュトットガルトCOという事で結構「様」になった演奏と受け止めました。演奏タイムはBWV51が5曲トータルで18’40、BWV202が9曲トータル25’28でマァ穏当な感じで当時もう押しも押されもしない柔らかな名ソプラノが例のミュンヒンガーの楷書式なタッチ(ステレオ時代での彼のバッハ宗教曲の諸録音はもう少し当たりがマイルドになって行った印象を持っています)と上手くブレンドした名演となりました。ブランデンブルグ協奏曲は1950〜1951年モノラル録音のミュンヒンガー第1回目の彼の出世作で彼の持ち味の如何にもドイツ然としたがっちりした演奏で独奏陣も懐かしいVのバルヒエット等がその演奏をサポートしています。各曲演奏タイムをメモしておきましょう・・・第1番(@4’14A4’04B5’01C9’17)、第2番(@5’27A3’59B2’57)、第3番(@6’49A3’35)、第4番(@7’50A4’10B4’33)、第5番(@10’45A6’06B5’34)、第6番(@7’41A5’58B6’04)という具合です。ステレオ時代になって1958年独奏者をVのクロツィンガー等として二回目の録音を行っており演奏傾向は一回目と同じなのですがミュンヒンガーがより自信に満ち溢れている事とDECCA録音の良さもあり私は大変気に入っていました・・・その演奏タイムは、第1番(@4’15A4’10B5’23C10’05)、第2番(@5’26A4’14B2’53)、第3番(@6’57A3’42)、第4番(@8’31A4’10B5’24)、第5番(@10’45A5’32B5’50)、第6番(@7’38A5’20B6’05)であります、ついでに三回目1972年の録音・・・独奏者にVのS.ミラノヴァ等以外にObには宮本文昭が御大ヴィンシャーマンと参加した演奏・・・のタイムもメモしておきましょう、第1番(@4’09A4’00B5’12C9’00)、第2番(@5’16A4’01B2’54)、第3番(@6’14+1’33A3’34)、第4番(@7’31A3’36B4’56)、第5番(@10’02A5’36B5’39)、第6番(@7’23A5’17B5’45)。一頃はブランデンブルグ協奏曲の代表盤と言えば必ず少なくとも前二回モノラル、ステレオの何れかの演奏が音楽誌に候補として載っていたのですが他盤との過当競争に古楽器演奏物等の数多いリリースが拍車をかけいつの間にか第一線から退いてしまった感があり寂しいです。しかしこの第一回目分は演奏史でも忘れてはならないものと思っております・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/05

    エルガーの交響曲は二作品あってどちらもエルガーのあの管弦楽曲「エニグマ変奏曲」とか「威風堂々」に準じて彼の「上品」なメロディが混ざりつつブラームスとシベリウスと足して二で割った様な雰囲気で仕上げられております。演奏盤に接するのはどうしてもイギリスのオーケストラでという事になってしまい偶々本盤収録の交響曲第1番を聴く機会がありましたので感じた事をメモする次第です。レパートリーの広いマッケラスは私などはヤナーチェック作品をよく手がけていた事の印象を持っていますが1990年LSOを振って収録した第1番(タイム@18’57A7’16B11’44C11’36)は英国遠景を輪郭する様に丁寧且つ小気味良くまとめられた演奏であります。初演者のあの大指揮者H.リヒターが「当代最高級の交響曲」と評したラッキーさも手伝って初演から一年で百回も演奏された程の曲とまでは私自身は入り込めないのは第1楽章テインパニーの序奏から導かれた親しみのあるメイン主題の変奏を踏まえた執拗な反復にやや抵抗感を覚えたからかな・・・何もマッケラスの責任ではなくむしろ彼は実直に曲を進めているのですが・・・。第2楽章ではマーチ風なテーマ処もあるのですが断片的に先の主題が忙しく見え隠れします。第3楽章はこの曲収録時65歳のマッケラスの落ち着いた穏やかな運びが年相応で素晴らしいですね。最終楽章は第2楽章のマーチ風テーマを混ぜつつフィナーレにメイン主題を堂々と歌い上げます。前述した様にそんなに他の演奏を多く聴いているわけではありませんが印象として・・・これはマッケラスの基本的姿勢でもありますが・・・ハッタリせず何か身を委ねられる演奏と思いました。本盤の他の収録曲・・・交響曲第2番(1993年録音、オーケストラRPO、タイム@16’13A15’03B8’07C13’20)、序曲「コケイン」(1990年、LSO、タイム14’21)、連作歌曲「海の絵」(1993年、D.ジョーンズ(MS、録音時47歳)、RPO、5曲トータルタイム20’10)は聴いておりませんので当面OKランクとさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/04

    ドラティはオーケストラ・ビルダーという印象の強い指揮者ですが演奏者としても中々次元格調の良いものを持っており特にお国ハンガリー出身のコダーイ作品には抜きん出ていた様であります。そのドラティが59歳の時にRPOを振りショーン・コネリー(当時35歳)のナレーションを得て若者向け作品「ピーターと狼」「青少年の管弦楽入門」の収録を行ったものが本CDのメイン・メニューであります。私は実はLP時代に子供にも聴かせようとその他「動物の謝肉祭」「ペール・ギュント」等が入ったDECCA.LPを買ってプレイヤーにかけたのですが子供達は何ら関心示さずちょっと仕舞いこんでしまった経緯があるのですが本CD盤レビューを改めて書くに当たって何度か聴き直しこの演奏の素晴らしさを再確認した次第です。プロコフィエフの「ピーターと狼」(タイム25’21)はピーターが弦楽合奏、狼がホルン等々各楽器に役割が与えられておりこの辺りを区別してストーリーを理解するのですがナレーションのコネリーも若者向けを意識してかそんなに難しそうな語りにならずドラティの簡潔な演奏とマッチングさせています・・・コネリーの1965年と言えば例の007シリーズの「ゴールドフィンガー」から「サンダーボール作戦」くらいにあたる良い頃だったのでしょう・・・いろいろ仕事が舞い込んで来たわけです。ブリテンの「青少年の管弦楽入門」(同18’52)は周知の通り「ヘンリー・パーセルによる変奏曲とフーガ」の音楽をドラティは比較的テンポをゆったり目に堂々と進めオーケストラ各セクションの紹介を冒頭のオーケストラ・チューニングからコネリーが分り易く語ってくれます。決して「客寄せ」的な特殊なナレーションではなく声優に徹したものと思います・・・CDではDECCA音質特性を更に取り込んでいる事と思います。マァ、ここまで分るには我が息子、娘ならずとも少し背が高すぎこうしてある程度いろいろ聴き込んでその良さが分る曲であり演奏なのかも知れません。次にこれも私はLPで聴いていたサン=サーンスの「動物の謝肉祭」は1960年ポップ・クラシカルの名人として親しまれているS.ヘンダーソン(当時42歳)がLSOを振って独奏者はピアノがJ.カッチェン(同34歳)とG.グラフマン(同32歳)のロマン派名コンビそして一番有名な第13曲「白鳥」(タイム2’47)のチェロ担当はK.ヒース(年齢未確認)でナレーションがカナダのベテラン女優B.リリー(同62歳)という陣容でトータルタイムがナレーション付きで26’21でありました。しかし本盤はその語りをカットしてトータルタイムか゜20’59となっているのではないかと思っておりますがとにかくこの曲はサン=サーンスが友人であるチェロ奏者C.ルブークの依頼を受けて手掛けたもので、当初は「動物学的大幻想曲」言うなれば、「2台のピアノ協奏曲」みたいなものだったらしくはじめから出版実現したのが「白鳥」のみだったらしいです。その肝心の動物のなき声はロンドンの動物園で現地録音されたものらしくDECCA音質の良さ・・・自然さが肩に力の入っていない演奏と共に好感を持ちました。本盤、演奏、録音等と価格も大変魅力的なのに現在廃盤状態・・・いつかは復活して又役に立って欲しい最高ランクものであります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/03

    ドラティはオーケストラ・ビルダーという印象の強い指揮者ですが演奏者としても中々次元格調の良いものを持っており特にお国ハンガリー出身のコダーイ作品には抜きん出ていた様であります。そのドラティが59歳の時にRPOを振りショーン・コネリー(当時35歳)のナレーションを得て若者向け作品「ピーターと狼」「青少年の管弦楽入門」の収録を行ったものが本CDのメイン・メニューであります。私は実はLP時代に子供にも聴かせようとその他「動物の謝肉祭」「ペール・ギュント」等が入ったDECCA.LPを買ってプレイヤーにかけたのですが子供達は何ら関心示さずちょつと仕舞いこんでしまった経緯があるのですが本CD盤レビューを改めて書くに当たって何度か聴き直しこの演奏の素晴らしさを再確認した次第です。プロコフィエフの「ピーターと狼」(タイム25’21)はピーターが弦楽合奏、狼がホルン等々各楽器に役割が与えられておりこの辺りを区別してストーリーを理解するのですがナレーションのコネリーも若者向けを意識してかそんなに難しそうな語りにならずドラティの簡潔な演奏とマッチングさせています・・・コネリーの1965年と言えば例の007シリーズの「ゴールドフィンガー」から「サンダーボール作戦」くらいにあたる良い頃だったのでしょう・・・いろいろ仕事が舞い込んで来たわけです。ブリテンの「青少年の管弦楽入門」(同18’52)は周知の通り「ヘンリー・パーセルによる変奏曲とフーガ」の音楽をドラティは比較的テンポをゆったり目に堂々と進めオーケストラ各セクションの紹介を冒頭のオーケストラ・チューニングからコネリーが分り易く語ってくれます。決して「客寄せ」的な特殊なナレーションではなく声優に徹したものと思います・・・CDではDECCA音質特性を更に取り込んでいる事と思います。マァ、ここまで分るには我が息子、娘ならずとも少し背が高すぎこうしてある程度いろいろ聴き込んでその良さが分る曲であり演奏なのかも知れません。残念ながら私は併録のプロコフィエフの「キージェ中尉」(1974年収録、オーケストラNRPO、タイム21’30)は聴いておりませんので★一つ保留させていただきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/02

    フェドセーエフは何度か手兵モスクワ放送SOを指揮してこの名曲ショスタコーヴィチ交響曲第5番を収録しており本盤は1991年クーデター下でフェドセーエフ59歳の時に録音演奏されたもので演奏タイムは@16’50A5’05B14’44C10’42とマァ平均タイムであります。演奏自体はこの曲が多くの名演奏盤に恵まれている事から思えばこの名ロシア指揮者が仕上げただけのサプライズにはなっておらず敢えて申せばクーデターの影響なのか若干のオーケストラの入魂足らず?が感じられる場面をどう捉えるかでしょう・・・貴重な「ハンディ」「おまけ」と見るか、そんな事に関連付けないとするか・・・。第1楽章は迫力感より流れ感を優先した演奏で瞬間あった弦の引っ掛けと終盤ピークからの落ち着きへのゆっくりした時間のかけ方には注目しましたがややこの楽章としては隔靴掻痒的に感じました。第2楽章はオーソドックスですが前進感がもう少し欲しいとも・・・。第3楽章の走りはもう少し緊張感・透明感もとも思いましたが弦の前半切り込みを打等によるバックサポートの盛り上げは見事ですし有名なテーマの高らかな歌い上げも決まっています。いよいよ最終楽章スタートテンポは普通のペース、ただ微妙な緩急をつけながらのフェドセーエフの真骨頂である高音弦のなだらかな「掛け合い」にはオーケストラの集中力にもう一押し欲しかった処ですが最終フィナーレコーダへの「間」を充分とりながらの詰めは説得感はありました。従って全体ちょっと甘いですが素晴らしいランクとしました。フェドセーエフ/モスクワ放送SOによるこの曲は他に1975年、1982年、1997年(タイム@16’10A5’11B14’02C10’55)等がある様ですが詳細は把握おらず、このクーデターを売り物にした演奏が突出セールス・オンされている状態で、とにかくこの曲については彼にはもうひと踏ん張りして決定打が欲しかった気も致します。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/01

    本盤はグリーグと同国出身のフィエルスタートがグリーグの代表曲二曲を演奏した以前からお馴染みの名盤であります。先ずピアノ協奏曲の方ですが肝心のピアノはカーゾンが担当しオーケストラはLSOで1959年収録・・・演奏タイム@12’46A6’07B10’26・・・で指揮者フィエルスタートは56歳、ピアニスト・カーゾンは52歳と正に円熟期の演奏です。カーゾンは録音嫌いらしくキャリアの割りには残された演奏盤数は多くないのですがこのグリーグのピアノ協奏曲は二回目の録音で参考までに一回目のものは1951年モノラル録音でフィストラーリ/LSOバックの演奏(タイム@12’33A7’15B10’28)でした。本盤演奏は当時の割にはステレオ録音の良さが手伝ってこの曲の透明感をカーゾンのピアニズムとやゝ北欧自然のザックリした厳しさを感じさせるフィエルスタートのサポートが上手く結びつきました。カーゾンは独墺物を中心に内的に格調ある演奏家として知られていますが本作品の様な民族的作品には結構白熱ぶりも示しております。次にピアノ協奏曲の前年1958年同オーケストラを振っての「ペール・ギュント」は二つの組曲に「前奏曲」「山の魔王の娘の踊り」を加えて10曲を収録(トータルタイム39’21)しています。マァ、演奏自体は市川市の方も書き込まれている様に「山の魔王の娘の踊り」の迫力をはじめとして管楽器を強調しかつ各楽器の存在感も明確にやはり北欧の味を説得力をもって共感させてくれます。両方録音も良いし長く聴いても飽きない最高ランク盤だと思っていたのに時代なのですかねぇ・・・現在は廃盤状態です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/08/31

    ミュンヒンガー/シュトットガルトCOのブランデンブルグ協奏曲と言えば第1回目1950〜1951年モノラル録音が出世作で彼の持ち味の如何にもドイツ然としたがっちりした演奏で独奏陣も懐かしいVのバルヒエット等がその演奏をサポートしています・・・各曲演奏タイムをメモしておきますと、第1番(@4’14A4’04B5’01C9’17)、第2番(@5’27A3’59B2’57)、第3番(@6’49A3’35)、第4番(@7’50A4’10B4’33)、第5番(@10’45A6’06B5’34)、第6番(@7’41A5’58B6’04)という具合です。ステレオ時代になって1958年独奏者をVのクロツィンガー等として二回目の録音を行っており演奏傾向は一回目と同じなのですがミュンヒンガーがより自信に満ち溢れている事とDECCA録音の良さもあり私は大変気に入っていました・・・その演奏タイムは、第1番(@4’15A4’10B5’23C10’05)、第2番(@5’26A4’14B2’53)、第3番(@6’57A3’42)、第4番(@8’31A4’10B5’24)、第5番(@10’45A5’32B5’50)、第6番(@7’38A5’20B6’05)であります、そして本盤が三回目1972年の録音であります・・・タイムは第1番(@4’09A4’00B5’12C9’00)、第2番(@5’16A4’01B2’54)、第3番(@6’14+1’33A3’34)、第4番(@7’31A3’36B4’56)、第5番(@10’02A5’36B5’39)、第6番(@7’23A5’17B5’45)となっています。独奏者にVのS.ミラノヴァ以外にObには宮本文昭が御大ヴィンシャーマンと参加したりFlがニコレと御大を迎えて少し前二回の演奏よりマイルドになっております。そして少し余談ですがハープシコードを受け持ったキプニスと後年ハープシコード協奏曲集を録音する事となったのですがその辺りからミュンヒンガーのバロック音楽でのポジションが怪しくなって来た様にも思え更に他盤との過当競争に古楽器演奏物等の数多くリリースが拍車をかけいつの間にか第一線から退いてしまった感が・・・事実、本盤自体現在廃盤状態なのです・・・。管弦楽組曲の方は1985年録音のこれも三回目らしくタイムは第2番@6’46A1’55B3’25C2’02D3’36E1’19F1’34(FlはW.シュルツ)、第3番@7’05A3’40B3’08C1’27D2’20なのですが演奏タイプはかなり前二回から変化しており穏やかになったというか角がとれた感触であり先述の古楽器演奏物他演奏との「窺い」的な場面も面白かったです。参考までに前二回演奏のデータをメモしておきますね・・・一回目は1950年モノラル録音第2番@7’35A1’56B1’47C2’09D3’14E1’32F1’21(FlはA.ペパン)、第3番@8’21A4’12B3’43C1’32D2’16であり二回目1961年分は第2番@6’36A1’54B3’04C1’57D3’28E1’19F1’25(FlはP.ランパル)、第3番@6’48A3’37B4’05C1’21D3’37と各々なっておりタイム的にも少し違いがありますが何と言っても一回目のモノラル楷書式がやはり私には懐かしいです。本盤結論的にはバロック音楽の権威ミュンヒンガーがこのバッハの二つのグループ曲へのそれなりの「総まとめ」への思いの演奏として受けとめたいです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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