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Review List of Mac 

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     2025/10/30

     フォーレのひそやかな室内楽を好む者としては、この盤はど真ん中です。フォーレに初期シェーンベルグの艶めかしさを足したような音楽です。無機的な現代音楽は時代の流れから零れ落ち、今は昔ながら様式やロマンチックな旋律が求められているのは、様々な現代作曲家の作品を聴けば自明の理でしょう。しかし、こんな秘曲がまだ存在していたとは。

     ちなみにSpotifyではピアノ五重奏曲もありましたが、そちらも素晴らしい、というか売っていれば絶対買いですね(ここにはないようですが……)。

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     2025/10/06

     このCDは、Don Haas Trioの「The Return」同様、見た目ではジャズ悪ジャケ選手権でトップの座を競うだろう盤だ。
     パッと見ではエレクトロニクス系のインディ盤にしか見えないジャケだが、その内容はスタンダーズが垣間見える曲目から想像できるような、キレのいいスインギーでヨーロピアンなピアノトリオ作品だ(なお、クトゥルフに出てくる肖像画のような「The Return」も、実にメロディアスで、晩年のエヴァンスのようなリリシズム溢れる佳盤であった)。
     個人的には3曲目のThe Dolphinと、5曲目のタイトル曲、9曲目の I set your face before me、10曲目のAll of youだ。
     The Dolphinはこの曲にふさわしい音の軽さ、リズムのノリ、バッキングがありノれる曲だ。タイトル曲は自作のバラード。9曲目はハワード・ディーツ&アーサー・シュワルツの名曲で、マイルスやリー・モーガンらが演っている。All of youはエヴァンス節全開で、心地よいスイングが魅力。
     全体に重量級ではなくライトな重さのピアノトリオだが、マイナー盤の中ではなかなかよい。今は中古でしか手に入らなさそうだが、ピアノトリオマニアとしては捨て置くには惜しい盤である。

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     2018/04/17

     これは美音で奏でられるMIDORI色のバッハだ。バッハでありMIDORIだ。軽妙、自由な演奏で、戯れるような装飾音(これが適当すぎるなどと言って拒否される方もいる)でバッハと遊ぶ。呼吸するようにバッハを演奏している。ラプソディックな演奏だ。おそらくそこで好みが分かれるだろう。しかし、不思議なことにどんな演奏をしても、これはバッハであることは変わらない。厳しく峻厳な演奏だけがバッハではないのだ。楽しい演奏だ。マルツィ、ムローヴァと並び、私の第三の選択肢となった。

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     2017/08/03

    クープランの全集の名盤として、ルセと共に取り上げられることが多いボーモン盤です。全集はブーレイのものを持っていますが、「強く、はっきりと」音を出す、とライナーノーツにあるように、個人的には音がキツすぎて肌に合わない。レオンハルトの選集は遊びがなく、つまらない。ルセの盤もいいですが、ボーモン盤のほうがより軽く、ゆるく、好みです。クープランにはドイツっぽい謹厳さより、こうした軽い演奏を望んでいますので。しかしこの内容、この枚数でこの値段(現在¥2,290)ですか! これはもう、即買いでしょう。ただBGMとして流しても聞き飽きませんよ。

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     2010/03/01

     なるほど、これは好悪が分かれますね。音程は外れているわ、ミスタッチは多いわ、録音状態は、まあ相当改善されてますが……。
     と、三重苦なんですが、葉っぱを見るより樹を見て欲しい。葉っぱは汚いかもしれないが、幹が太く真っ直ぐ通っている。凄くいいバッハです。楽器は違いますが、カザルスの無伴奏を思わせる。音楽に芯がある。
     私もガキの頃は、音質がよくて完璧な演奏じゃないとダメでした。ちょっとでも音が外れると、そこでダメ。最悪。二度と聞かない。その頃だったら、この盤のことをクソミソに罵っていたでしょう。
     しかし、ティボーの演奏に魅せられてから、ようやくモノラルもSPも、悪い音も細い音も、とがらずに聞けるようになりました。その耳で聞くと、これは世評にたがわないいいバッハです。今までマルツィのバッハばかり聞いていましたが、今後はエネスコのバッハも聞くことにしましょう。今、シャコンヌを聞きながらこれを書いていますが、大変いいじゃないですか。

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