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CD Wilhelm Backhaus : Complete DECCA Recordings (38CD)

Wilhelm Backhaus : Complete DECCA Recordings (38CD)

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    murr  |  東京都  |  不明  |  20/March/2021

    ひと時代昔の名演ですね。地味ですが、どれも素晴らしいと思いました

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  • ★★★★★ 

    JCS  |  神奈川県  |  不明  |  10/March/2020

    いままで色んなCDで聴いて来ましたが、昔初めて買つたSXL盤ベートーヴェンop.7, 79, 110のソナタ三曲で知つたバックハウスとは音がずゐ分違つてゐて、まずそれを回復することが出来ず、入り口で止まつてしまつて前に進めない思ひでした。今度のセットで、やうやくしつとりとした、充実して落ち着いた音が鳴りました。これでこそ。有り難いです。たいへん嬉しいです。 録音時期、演奏家の時期と録音技術の時期、会場や録音会社により、音は変はるだらうし、それはLPでも同じ、それを色々と体験して行つて、時には楽譜を開いたりして「この演奏家の音」を聴き取り、確かめるやうになる、今更ですが、改めてさういふことを思ひます。繰り返し同じものを何度も聴いて、やつと分かる(会得する)のだから、仕方がないです。 バックハウスに耳を傾けると、他のレヴュアーもお書きになつてゐるやうに、アーティキュレーション、ルバート、フレージングが曲の骨格、構図を正しく表現すると主張されてゐる建築のやうです。それはもちろん作品に対する彼自身の理解、解釈に基づいてゐて、それは一時の気分や感興では崩れない。作品がそのやうに作られてはゐないと主張され、それなら、逆に感興の赴くまま弾いても許されるのか?さうではない、感興は事前の準備、解釈、鍛錬によつて齎されるもの、さうバックハウスは告げてゐるやうに感じます。これを精神性と呼ぶか。然り、武士のやうな精神性。自分が乱れる弱さを断つ精神性ではないでせうか。 ヴィデオにベームとやつたベートーヴェンの四番があり、今入手できるDVDには省かれてゐるが、バックハウスのインタヴューがあつて、その冒頭を夢のやうに弾いた後、オーケストラと一緒では、弾きたくとも、かうは弾けないと語つておいででした。忘れられません。作品がベートーヴェンだつたりモーツァルトだつたりすれば、武士と言つても、いつも強面で武張つてゐるわけではありえず、バックハウスは色々に弾いてゐて、弾き分けてゐて、夢のやうにも、甘美にも弾いてゐる。それに出会ひ、感得するのは、バックハウスばかりでなくて、音楽好きの誰もが知る醍醐味の一つですね。 ギレリスとどう違ふか、だつて?

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  • ★★★★★ 

    SS  |  神奈川県  |  不明  |  08/February/2020

    発売予定日から3か月も遅れて、ようやく昨日(2020-1-31)発売された、デッカ原盤によるバックハウスのピアノ演奏集大成を聴くことができて大変悦ばしい。かつて名演奏の誉れ高かった、モノーラルのベートーヴェンのソナタ全集で、唯一出ていたイタリア・デッカ盤も廃盤になって久しい。私にとってこの38枚の集成を入手した理由が、このモノ―ラルの全集が目当てであることは、まぎれもない事実だ。 これと現役のステレオの同全集という二本立て(ただし周知のように「ハンマークラヴィール」大ソナタはステレオでは録音できていない)を中心に、バッハ、ハイドン、モーツアルト、シューベルト、シューマン、ブラームス、ショパンという具合で、コンチェルトも全録音が揃っている。 なお、本集成の録音は24bit/96kHzでリマスタリングされているが、従来のバックハウスのレコード、CDでは、録音が優秀だというデッカの評判にしては、いささか冴えない録音のような気がしてならなかった。それ故、音質がさらによくなる「…代(しろ)」または「マージン」がきっとあるだろうと思っていたところに、果たして、本セットは、2019年に24bit/96kHzでリマスタリングと明記されていたのだ。 さて、ベートーヴェン初期のソナタのモノ―ラル録音からかけてみる。昔、モノのLP(廉価盤だった)で聴いたときの混濁とか、やや荒れた感触が消えて、壮年期のバックハウスの雄渾の相がはっきりした形で示されているように感じられる。およそ、ここでモノ―ラルの不具合などカウントしようにも、ないのだから仕様がない。ステレオの方も音質改善幅が大きく、ふっくらした響きで、さすがデッカの録音だ。さらに中期ソナタの充実ぶりには舌を巻くほかない。モノ―ラルの「アパッショナータ」では、かれの驚異のテクニックが好ましい形で現れている。まことにピアニズムの粋を示す爽快な演奏だ。 それでもピアノだけでは音質改善も限定される。もちろん、ほぼ完璧で満足のいくレヴェルなのだが、合わせものになると、さらに改善の効果が相乗的に現れ、たいへん聴きごたえがある。バックハウスが合わせもの(室内楽)の名手だなんて、今回初めて知ったようなものだ。 たとえば、ピエール・フルニエとのブラームスの二曲のチェロソナタでは、曲の良さを教えてもらうというありさまだ。このCDは最近国内盤を入手して聴いていたのだが、ブラームスの室内楽の名品で、中期と晩年の気分が横溢している。もちろん音がよいのは今回の輸入盤が際立っている。かれらなら、細かいところをいじらなくとも、自然な形で最善の姿が現出してくるが、バックハウスが大きな枠組みをしっかり定めて、その中で情緒的なチェロが最高度の美音で、大きな自由度を以ってロマン的だがやや渋い旋律を奏でるのだ。 さらにコンチェルトでは、まずバックハウスの大得意な曲、第4で、モノ―ラルながら私が最も愛聴する、クレメンス・クラウスがヴィーンフィルを振って円熟(「枯淡」では決してない)の境地を示した録音を聴いた。これは、以前の盤ではオケが高音になるとキンキンして、やや耳障りになることがあり、ピアノもオケも柔軟さが不足していたのだが、いずれにも「切った貼った」の痕跡もなく見事に修復されていて、ありがたい。この場合のリマスタリングの成功は、やはりデッカが録音時に将来、改善可能な余地を残していた(結果として)からだと再確認できた。またヴィーンの絃や木管の再現にデッカ録音のプラットフォームが実に効果的だ。ソフィエンザールはデッカの専用スタジオと化し、ジョン・カルショウ、ヴィクトル・オルフらの名プロデユーサが采配を振るい、ショルティの「指環」(ヴァーグナー)の全曲録音をはじめとしたヴィーンフィルの名録音を生み出した場所だ。ここでの録音の好ましい成果が、本集成のステレオのコンチェルトシリーズに現れている。ハンス・シュミット・イッセルシュテットの指揮は、まず第1で、若々しい清新な演奏を聴かせる。晩年のバックハウスも余裕がある。実に楽しめる演奏と上質な録音を満喫できた。最後の、「皇帝」は、二人ともベートーヴェン中期のこの大作に対し音楽的総力を動員して、大金字塔を打ち立てたの感がある。聴いた後の充足感は、途轍もない大きい。 ところで、かれのベートーヴェンの新旧のソナタ全曲アルバムを聴いて、それも、かつての権威の象徴だった、あるいはスタンダードとして広く聴かれていた、アルトウール・シュナーベル(これは2種類のリマスタリングで随分聴いたものだ、演奏はまさに表現主義の申し子だ。)、エドヴィン・フィッシャー、ヴァルター・ギーゼキングといった面々に加え、ヴィルヘルム・ケンプやエミール・ギレリスを経てフリードリヒ・グルダといった今風のものまで聴いてきて、バックハウスの「ぶっきらぼう」さ、ないしは強靭な精神とでもいうべきか、吉田秀和は、「強靭な本能の働き」と言っており、ときに「詩味」がほしくなると述べている。しかし、私はこれこそバックハウスの魅力の最たるものだと考える。詩味はベーゼンドルファーの音色で十分補えるのではなかろうか。さらに吉田は、バックハウスの演奏は、要するに曲が良ければよいほど演奏もよくなると言っているが、全く同感だ。 ところが、バックハウスの演奏が認められるようになったのは第二次大戦後のことで、1920年代には、すぐれた批評家、音楽家のヴァルター・ニューマンはバックハウスのあらゆる側面を賞賛しつつも、「アカデミックな技術家であり新古典主義的音楽家にとどまる」とし、「音楽のニュアンスの微妙さに欠け、幻想力の飛翔、様式感の把握に弱い」とまで断じている。その頃は、シュナーベルの権威が最高であって、バックハウスなどは比較にならなかったのだ。  それからブラームスの大人的なスケールの大きさは立派なもので、今回リマスターに助けられ、晩年の小曲集の印象を確かなものにした。そして第2コンチェルトの録音ポテンシャルは、かくも良好だったのか、第一楽章劈頭の柔らかいホルンソロの部分と、第三楽章始めで、チェロの独奏が息の長い旋律を美しく表現しているところで、それに加え絶妙なタイミングで、オーボエソロが、チェロの音色の上に乗ってニュアンス豊かに表情を加えるあたり、デッカの同演奏の最新盤をさらに上回るのは確実な、とても良好な音質だった。それにしても、この第三楽章の楽想が、ベートーヴェンの第九の同緩徐楽章によく似ていて、ブラームスのこの先輩への傾倒ぶりをよく示していると思う。

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  • ★★★★★ 

    ぬぬぬ  |  不明  |  不明  |  02/February/2020

    単品で半分くらいダブるものの、LP時代愛聴していたモノ録音ベートーヴェンソナタ全集が安く買えるため購入。と言っても、発売延期を繰り返して、延々7か月待ち。抱き合わせの塩漬け最長記録更新。多分コンビニ受け取りでなければ、残りは分割で勝手に送って来ていただろなという感じ。とは言え、待っただけあって、特にモノ録音の鮮やかな音には感激。ただ、ジャケットはオリジナル盤デザイン紙ジャケながら、組み物は取り出しにくい、ルービンシュタインやアントルモンの箱と同様の仕様。豪華装丁なら一枚ずつにして欲しかったな。

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  • ★★★★★ 

    せごびあ  |  愛知県  |  不明  |  26/October/2019

    20年ほど前にこの全集のほとんど全てを買い集めましたが、これまでずっとその良さがわからずに来てしまい、随分と時間がかかってしまったものだと恥ずかしいしだいです。質実剛健、謹厳実直と評され、淡白とすらいわれるバックハウスですが、しっかり理解できると決してそうではなく、むしろ「柔」な点が目立ち、音質だけでなくアーティキュレーションでも同じで、音楽の本質に迫るかのように音符の一つ一つを息づかせていることがよくわかってきます。柔と剛をこれ以上ないというまでに融合できている演奏はほかには無く、ゆえに名演奏家なのでありましょう。なぜこれまでそれに気付けなかったかと自分でも情けなく思いますが、そう感じさせないところこそがバックハウスの偉大さで、決して表面的なだけものではないということでしょう。また、これも大変不思議なことなのですが何度聞いても飽きるということがなく、これらすべてがバックハウスの偉大さというものでしょう。さまざまな歴史的録音に対し、パッと聞きで悪いだのと評価するのではなく、その良さがわからないのは自分の未熟さだという謙虚な気持ちで接すると、あるとき大変な発見に出会うことができる・・・こういったところもクラシック音楽の面白さと深さなのだと、改めて感じたしだいです。

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  • ★★★★★ 

    Y.A  |  兵庫県  |  不明  |  04/September/2019

    生前「鍵盤の獅子王」というあだ名で呼ばれていたバックハウスについては、昔から「技巧派」「客観的でそっけない演奏をする」というイメージで語られていました。またフルトヴェングラーが言ったとかいう「バックハウスを聴くくらいならケンプが弾く数小節の方が価値が・・・」云々という逸話も「誤解の元」となっていたように思います。しかしもう一度、虚心坦懐にバックハウスを聴きなおして頂きたい。なんと柔らかな、優しい音色であることか!ケンプの音の方が「鋭角的」です。造形的にも、確かに「劇的」ではありませんが、絶妙なテンポルバートを自在に操りながら「安定的造形」を築いていきます。数少ない映像を観ても「これほど自然な姿勢で、柔軟な運指をするピアニストが他にいるだろうか!」と驚かされます。定番のベートーヴェンのだけでなく、この全集に収められたモ-ツアルト、シューマンやメンデルスゾーンの小品を聴いてみてください。バックハウスに対するイメージがガラリと変わるはずです。彼は紛れもなく「ピアニストの歴史上、最高ランクの名手の一人だった」と納得頂けると思います。

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