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Schubert (1797-1828)

CD Wanderer-fantasie, Impromptus D, 899, Etc: 川口成彦(P)+liszt: Schubert Transcriptions

Wanderer-fantasie, Impromptus D, 899, Etc: 川口成彦(P)+liszt: Schubert Transcriptions

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    うーつん  |  東京都  |  不明  |  22/September/2021

     これからもっと伸びていくであろう俊才の、シューベルトの名を借りた「ポートレート」。フォルテピアノ(コンラート・グラーフの1817年製モデルの再現楽器とのこと)のひなびた落ち着いた音色が心に沁みていく。その当時であれば最新の機能を競い合っていた「成長産業」だったが今となっては「古き佳き時代」の思い出として奏されるフォルテピアノであるが、電子音にまみれている現代だからこそこの音色は心に響いてくるのかもしれない。川口成彦によって表された、ほんのり苦みと儚さを滲ませたシューベルト。「さすらい人幻想曲」も楽器の特性に合わせた演奏で、いわゆるヴィルティオーゾ型の演奏とは距離をとり楽器の音と音楽そのものを味わえる。曲目も有名曲の脇を愛すべき小品がかためてあり、一連の流れとしてうまい具合に我々を「シューベルトへの旅」に案内してくれる。   じっくりとシューベルトに向き合いたい方、フォルテピアノの響きに興味のある方、早弾きや爆演などに疲れた方などにお勧めしたい。  蛇足ながら、私が現在読み進めている『フォルテピアノ 〜 19世紀ウィーンの製作家と音楽家たち〜 (筒井はる香 著  アルテスパブリッシング 刊)』も同時にお勧めしたい。ちょうどこのディスクを聴きながら読むと、耳と頭と心に程よく相乗効果を発すると思います。

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