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Katsaris, Cyprien (1951-)

CD Grande Fantaisie Sur Zorba, Etc: Katsaris(P)+theodorakis

Grande Fantaisie Sur Zorba, Etc: Katsaris(P)+theodorakis

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    ココパナ  |  北海道  |  不明  |  09/July/2021

    超絶的な技巧を持つピアニスト、シプリアン・カツァリスによるとんでもない録音。ギリシアの作曲家テオドラキスが、1964年に映画「その男ゾルバ」のために書いたスコアを、カツァリス自身が、演奏時間53分に及ぶ壮大な「ピアノ・スコア」に編曲。演奏と併せて、膨大な熱量を感じさせる凄まじいアルバムとなっている。カツァリスがこの構想を思いついたのは、80年代のはじめという。テオドラキスの作品に深く傾倒したカツァリスは、これをリストの「ハンガリー狂詩曲」の構想になぞらえて、10数分のピアノ曲にアレンジすることを思い立つ。しかし、次から次へとあふれ出る構想をまとめた結果、40年近い歳月を費やし、53分にも及ぶ長大なピアノ・スコアが完成したのである。そして、2017年になって、これが録音された。原曲にあたるオーケストラ版は、その抜粋をデュトワが録音しており、私もこれを聴いて馴染んでいるのであるが、カツァリスが扱った主題やモチーフは、数に置いてこれを上回り、さらにリストを彷彿とさせるヴィルトゥオジティ満載の演奏効果が全編によって散りばめられている。とにかく聴いていただきたい。開いた口が塞がらないほどの凄まじい技巧だ。また、カツァリスの音楽に立ち向かう気迫が全体の雰囲気をいやがうえにも熱血的に高め、聴き手に怒涛のように押し寄せてくる。無二の迫力と言って良い。とにかく、この53分の長編がものすごい聴きモノで、これだけでも大推薦なのであるが、カツァリスはさらに別曲を収録してくれている。テオドラキスの歌曲による自発的な即興曲がまた見事で、テオドラキスが映画等のために書いた歌曲たちを集め、ロマンティックで狂詩曲風の一遍に仕上げたピアノ曲となっていて、こちらも演奏時間15分となかなかの規模。さらに、カツァリスは「テオドラキスが優れたピアノ・スコアの書き手であることを示すため、オリジナルの作品を数曲を加えており、この作曲家が技巧的なピアノ曲を自らの語法で開拓したことを示している。そのようなわけで、超充実サービスの78分間収録。

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