Ravel (1875-1937)

CD Orch.works: Martinon / Cso

Orch.works: Martinon / Cso

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  • ★★★★☆ 

    遊悠音詩人  |  埼玉県  |  不明  |  26/January/2010

    今年(2010年)で生誕100年を迎えるマルティノン。彼自身はシカゴ響との時代を「思い出したくない程苦渋に満ちた時代」と回想している。この真意を後年のパリ管との演奏から検証してみたい。パリ管との演奏には、絶妙としか言えないローカリズムが漂っている。若干ズレの生じるアンサンブルが、却って音楽に馥郁たる色艶を与えている。そこに生まれる音楽は常に楽しげである。同じ文化的土壌に生きた者同士でしか作り得ない、日本でいう“腹芸”に近い心のやりとりを感じるのだ。一方のシカゴ響はどうか。アメリカという国自体、ローカリズムとは無縁の文化の坩堝であり、シカゴ響もご多分に漏れず“フランス的”というものからは程遠い。マルティノンは本国では自然に伝達できたであろう“フランス的”なニュアンスを、シカゴ響から引き出そうと試みるが、それはどうやら徒労に終わったらしい。確かに、先代のフリッツ・ライナーによって鍛えに鍛えられたオケだから、当然のことながら巧い。しかし、それ以上に大切な“遊び心”のようなものが、巧妙にすり替えられているような気がしてならない。同じ文化的土壌を持たぬものは、余程のことがない限り、表面的なやりとりに終始する。このことを奇しくも証明している一枚だ。

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